ポートタワーから 市内中心部方 4月と10月に千葉県の最東端にある銚子に行ってみました。最初は犬吠埼灯台とポートタワーの観光、次は地球の丸く見える丘展望館など。2回とも往路は千葉東金道→国道126号(総武本線に沿って行く感じ)、復路は利根川を渡って東関東道潮来インターから都市部へ向かう経路でした。

 左図は国道から折れて進んで行くと見えてくる銚子市街中心部にある、電話局(の鉄塔)です。自動車電話(携帯電話)基地局に特化されることなく、ダイバーシチか2回線か不詳ですが2基のカセグレンアンテナとコーナーリフレクタアンテナ少々ありました。

撮影:2005.10.23 14時頃

コーナーリフレクタ 左図はカセグレンアンテナの上方にさりげなく設置してあったコーナーリフレクタアンテナです。ここで観察したものは5段のものでしたが、ここではシングルでした
撮影:2005.10.23 14時頃

コーナーリフレクタ 背面 左図は上図と反対方向に指向する様に設置してあったコーナーリフレクタアンテナです。給電部とかなり太いケーブルが見えていますが、これは同軸…でしょうか?マイクロ帯の(コーナーリフレクタ)アンテナではなさそう(無線呼出用?)なので同軸ケーブルだと思いますが、それにしてもこの距離ではっきり見えるのでかなり太い径のものでしょう…

← 画面左端方に鳥の尾みたいなのが見えますが、カラス?

撮影:2005.10.23 14時頃

銚子ポートタワー 電話局からもう少し北側に視線を向けると銚子ポートタワーが視界に入ります。手前に堤防が見え、その向こうに街並みがあるのは港町と言う感じを醸し出していると思います。タワーの手前にふた付きのパラボラが幾つかなっている鉄塔が見えます。

撮影:2005.10.23 14時頃

銚子ポートタワーから タワーから上の電話局方(銚子市街方)を見た感じです。鉄塔にあったパラボラは北西の方を向いている感じでした。利根川・成田線の方位になるのですが、対向局は茨城県側でしょうか?それとも県内でしょうか?

 電話局の鉄塔もかなりの威容がありましたが、それにも増して風車のある風景に圧倒されます。望遠レンズ(300mm)で遠近感がなくなっているとは言え、かなりでかいです。
撮影:2005.04.09 12時半頃

銚子ポートタワーのほとり タワーの1階にはみやげ物店がありますが、その一角に銚子無線電信局のことを記したパネルが掲示してありました。このパネルには銚子は 我が国 無線電信発祥の地ですと記され、アンテナの絵を背景に簡単な歴史が記されています。銚子(ポートタワー)に行かれた際はぜひご覧下さい。これをみやげ物として販売すれば(少なくとも1枚は)売れると思いますが…閑話休題、このパネルに無線電信発祥の地の記念碑が前庭(駐車場)にあるとのことで行って見たのが左図です。石碑とその案内看板のセットで鎮座していました。

 右側の案内文には受信所は銚子市小畑新町、送信所は銚子市野尻町とありました。これらの局は1960(昭和35)年から1972(昭和47)年にかけて増力・増波を重ね案内看板にある様に名実ともに世界一の無線電報局であったそうです。ただ、GMDSS(Global Maritime Distress and Safety System : 海上における遭難及び安全 に関する世界的な制度)への移行により、この局(送信所・受信所)の業務は1996(平成8)年3月31日に長崎無線局に統合され廃局されたとのことです。

撮影:2005.04.09 13時前頃

石碑 無線電信創業之地
銚子無線電信局跡
明治四十一年五月十六日開始
紀元二千六百年 逓信省

…と記載してある様です。

撮影:2005.04.09 13時前頃


参考文献:
 とっておき、銚子散歩 改定版, 稲葉豊和 編著, アクセス出版(2005年8月18日 第1版)

 モールス通信 CQ Ham Radio編集部・編 CQ出版社(1998年9月1日発行 ISBN4-7898-1089-5)
 → 第10章 モールスが鳴り響いた銚子無線局の歴史

銚子無線に関しての、一般的な書籍はなかなかみつかりません。


 10月に訪れた時に、愛宕山→ポートタワー移動途中に小畑、銚子市街→潮来IC移動途中に椎柴(野尻)の、夫々の跡地を見てみました。前者は別の建物が、後者は広大な敷地(畑?)があるだけで、ここに送信所、受信所があったということはぱっと見ではわかりません。ただ、前者の場合はバス通りからの電柱(電話線)のプレートに「無線支 1」という表示、後者の場合もう読めなくなりかけていましたが(銚子無線…の「子無」の一部のみ見える)、道路沿いに表示(表札らしきもの)がありましたのでかろうじてその存在がわかりました。

 このページの最初はマイクロ鉄塔、その中のコーナリフレクタアンテナ、別のマイクロ局と続き、締めが銚子無線となり、なんか纏まりのないものになってしまった感がします。ただ、一つの街に電信局の跡地、運用中の中波ビーコン局(コールサインはモールスで打ってます)、灯台放送局レーンマークビーコン局、電話局の鉄塔(携帯電話基地局に占拠されていない)と中波の下の方からマイクロ波の局が固まってるのはさすがに「銚子は 我が国 無線電信発祥の地です」というキャッチフレーズをとってるだけあると思いました。


ひとつもどります