送信所全景  首都高速川口線新郷ランプの少し北側左手方に文化放送の送信所があります。この局も国内民間(中波)放送の中で最高の100kWの出力を有する放送局です。近隣は宅地でした。とりあえず幅の狭い川も近くにあったのですが、湿地帯とは言い難いのでは?と思いました。この付近はアップダウン(坂)が多く、送信所敷地に沿ってぐるりと歩いて見ましたが、どの位置からもアンテナ(鉄塔)を見上げる様になっていました。また都心部に近いため人家が密集しておりブランケットエリアの問題、ないしは誘導障害(インターホンや電話に放送波が飛び込む)がないのでしょうか…とも思えました。杞憂でしょうが…

 左図は送信周波数1,134kHz(λ≒265m)のアンテナで、頂部負荷(わっか)はありませんでした。このためスマートな印象を受けました。大電力局のフェーディング防止型とすれば0.53λ(≒140m)となる様ですが、送信所の入口に鉄塔高等の記載があり、これによると136.69mとありました。計算値より若干短い様ですが、ステー(支線)の鉄塔に一番近い碍子までの鉄線が容量冠(わっか)の作用をしているとか、鉄塔の直径に関係するとかあるのでしょうか…でもほぼ計算値(教科書などに記載してある値)に近似しているのが確認できたのは収穫でした。

 送信所正面(門)から見た構図です。下の方に(さくら?)木々があり、その右下端の方に申し訳なく白いレドームのついたパラボラが見えます。パラボラは局舎の上にある鉄塔に搭載されていました。この局では鉄塔に別のアンテナを実装することはしていませんでした。

局舎上の方  文化放送の演奏所は都内にあるのでプログラムを送信所まで伝送する回線があり、マイクロ回線で伝送してきているものと思います。マイクロのアンテナは局舎の上の鉄塔にある、良く見るマイクロ局の姿でした。その局舎には呼出符号と送信周波数が表示されていて、いかにも無線局…という雰囲気をかもし出している様です。

 文化放送の場合、愛称(NHKとかTBSとか言った、語呂のよい3文字)が特になく番組の間に文化放送〜文化放送〜JOQRと流していたのは聞いたことがあります。だから敢えて呼出符号を愛称にしているのでしょうか、とも思えます。ちなみにこの見える向きには中学校があります。概ねラジオ少年の属性が出てくるのは中学の頃かと思いますから、誰か一人くらいは普通の文字列と違った印象を持っているのかも知れません(何せ呼出符号と周波数が並んで表示してありますから…)。まあ自分がそうだったから、ってだけですけど…文化放送のベリカードいただいたのが中2の時でした。


案内1  左図の様な看板があります。

案内2  左図の様な看板もあります。

街中の風景  送信所は川口市なのですが、最寄り駅は鳩ヶ谷駅(埼玉高速鉄道)になります。当日は武蔵野線から埼玉高速鉄道に乗り換えて、鳩ヶ谷駅から徒歩約30分で行ってみました。途中屋上に駐車場があるスーパー(サミット川口赤井店)があったのでちょっと寄り道して屋上から送信所を見てみました。


撮影:2004.11.23(午前中)



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