千歳市の東側に馬追丘陵という、160mくらいの山が連なっています。千歳から見てちょうど丘陵の反対側に安平の街があり、そこにこんな感じで自動車電話基地局(無線中継所)が鎮座していました。別に近く、って訳ではなかったのですが比較的この付近には出かけてました。千歳から引っ越す半年前(つまり昨年の今頃)、この付近の鉄塔にマイクロのアンテナがぽんぽん設置されだし、前の週は無かったのに今週はあった…という事象が観察され興味をそそられました。下図はまだマイクロのアンテナがない頃(2000.03頃)です。基地局としては稼動していました(携帯のアンテナバーが元気に表示される)ので、この時は有線で総括する局と通信していたと思われます。その後マイクロのアンテナが搭載され鉄塔が賑やかになってきました。


基地局 *** ここは2001.12に作成した部分です。

 この鉄塔は国道234号沿線、安平にあります。周囲は多少起伏があるかな?と言った程度の丘があるだけです。また室蘭本線も並行して走っています(列車を見るのはマレですが)。鉄塔高は意外と低く、目測で20m程度かと思います。見通しが良いのでこの高さでも十分用をなすものなのでしょう。近隣基地局は南方面(苫小牧方面)ではコロイ山(あの、マイクロ中継局が数局並んでいる標高160m程度の山)、北方面(岩見沢方面)では追分にあります。コロイ山と追分は約15km程離れています。そしてこれらの中間に安平があります。なるほどこうして基地局を打っていくのかと感心したりもします。

 この局は下に看板がある様にNTT安平交換局に隣接して設置してあります。交換局とはいうもののイナバの物置をちっと大きくした様なコンテナがとんと置いてあるだけのものですが。また基地局鉄塔の足元にベランダ用物置程度のコンテナがあります。これしかありませんのでおそらくこの函の中に送受信装置と蓄電池が収められているかと思いますが、それにしても鉄塔と比べるとちんまりしてますね…

 隣接して設置されていた安平交換局には下図の様な看板が設置してありました。
   安平交換局の表示

…だ、そうです。

 事業用電気通信設備規則
 (1)第14条の2
 「屋外設備は、公衆が容易にそれに触れることができないように設置されなければならない。」

 (2)第15条の4
 「当該事業用電気通信回線設備を収容し、又は設置する通信機械室に、公衆が容易に立ち入り、又は公衆が容易に事業用電気通信回線設備に触れることができないよう施錠その他必要な措置が講じられていること。」

確かにフェンスで囲って、カギがかけてありました…


 下図は8月下旬の風景です。画面に向かって右側が国道234号です。丁度いい路側帯があったので停車して撮影して見ました。道路は一段上を走ってます。画面奥中央の基地局の前の道がこの国道234号と交差してます。そのまま進むと室蘭本線安平駅前広場に行きつきます。鉄塔のアンテナは国道をサービスエリアにすべく設置してあると思えるのですが…

周囲は牧草地らしい
(撮影時刻 2000.08.27 17:48 この頃はこの時間でもまだまだ明るかったのですが、今ではすっかり暗くなってますし、雪も積もってます。)


マイクロ搭載の状態
 *** 2002.01.12 14:17の時点で安平局はこの様になっていました(デジカメの撮影時刻記録ってこんな時便利です)。搭載されているマイクロのアンテナの大きさが異なるのが印象的です。これって5GHz帯とか11GHz帯とか方向によって使い分けているのでしょうか?マイクロのアンテナは大きさだけ見ても周波数がわからないので悩ましいです。同じ周波数でも開口面積の違いで利得の大小の差が出るし、同じ利得なら周波数が上がると小型になるしで…

 因みにこの対向局とおぼしき追分局も方向によってアンテナの大小の差がありました。ついでにそのもう一つ北の由仁本三川局も。ただ、対向局同士ではアンテナの大きさが一緒でした。左図の場合、左側の小さいのが早来(コロイ山)方面、見難いですが大きいのが追分方面です。


 本稿は以前作成した「安平」に追記をしたものです。上の撮影時点から更に1年近く経過しているので、また様子が変っているかも知れません。



初稿 2001年12月
改版 2005.12.05
改版 2010.05.30

 このページは以前千歳にいた頃に初稿を作成し、その後改版したものです。最後の文にある「撮影時点から更に1年近く経過」とありますが、2回目の改版時点では一昔に相当する10年近く経過しています。上記に記載した「事業用電気通信設備規則」第14条(屋外設備)、第15条(事業用電気通信回線設備を設置する建築物等)は改正がありません(そのまま)。

ひとつもどります