about old hanger

●ハンガーと電話番号 -4-

電話番号の大きな変化は、やはり交換システムの進化にありました。
自動交換機の登場と普及です。人が行っていた接続を機械が自動的に行うシステムです。(今ではあたりまえのシステムですが。)そして、それと同時に、ダイヤル式の電話が普及してゆきます。
これらのシステムは1920年代に本格的に普及してゆきます。

自動交換システムでは、交換手が応対するわけではありませんから、
「○○○○の120番に……」といっても聞いてはくれません。

また、電話の普及率が高くなると番号も多く必要になります。これまでのような3桁とか4桁の番号では対応できなくなります。

さて、どうするかというと、「局番」の概念が生まれます。

とにかく電話番号を見てみましょう。

たとえば、「COlumbia 800」は、一見ただの3桁の番号の見えますが、実は五桁の番号です。「COlumbia」のCOを数字に置き換えることができ、実際にダイヤルするのは、「26-800」になります。つまりCOが局番です。
「St.Joe 900」もたぶん同じタイプの番号で、SJが「75」となって「75-900」になると思われます。

ちなみに、アルファベットと数字の対応は、いくつか種類があったようですが、一例を挙げると、次のようになります。

2 - ABC
3 - DEF
4 - GHI
5 - JKL
6 - MNO
7 - PRS
8 - TUV
9 - WXY
0 - Z

これらも、地名は直接書いてありませんが、同じタイプの番号と思われます。
このような番号は、1950年代、交換機が完全に自動化されるまで続くようです。

〜続く、かも〜

〈参考文献〉『電話帳の社会史』 田村紀雄著 NTT出版