このホームページ開設の目的

医療機関のシステム構築と患者ニーズ(要求)の連携

最近僕はこんな電話を患者さんから受けとりました。

「あの〜ちょっとお聞きしたのですが,庵堂先生(仮名)の受診日はいつでしょうか?」

「庵堂先生は数年前にお辞めになっていますが,どうなさいましたか?」

「ある病院(旭川から遠方の病院)で診てもらっているのですが,心配なので診てもらいたくて,知り合いから庵堂先生がいいと紹介されたものですから…」

僕は医師になって最初に師事した先生が庵堂先生であったこともあって,庵堂先生を今さらながら尊敬しなおしたと同時に,この患者さんの切なる思いになんとか答えてあげたいと思ったのがこのホームページ開設の一つの動機なのです。


誰でもけがや病気あるいは体の不調があると「病院へ行こう!」(そういへばこんなタイトルの映画があったなあ)という気になりますが,「一体どこの病院へ行けばいいのか?」とか「あそこはいつも混んでいるから,どこか別の病院を紹介して欲しい」と悩んでいる人達が結構多い気がします。巷では『医者あるいは病院を紹介する記事,本』が存在していますが,内容は専門医師となっているが聞いたことのない医者だったり(少なくとも僕にとって!),なんと大学病院の教授をずらーっと紹介しているといったまるで利用価値のない情報であるというのが現状です。(僕がこれらの本や雑誌を購入したらきっととんでもないと抗議するだろうと思う)

確かに『医者を評価することは難しい』というのが現実であるし,最近話題になっている『医者の点検評価』というのも病院にとっての点検評価であり,患者の評価ではありません。結局は『医者を紹介してくれる情報源は噂以外にはないような気がする』と僕は感じています。


ところで医療法では『医者は宣伝してはいけない』となっていることをみなさんはご存じでしょうか?でもインターネット上では,病院の紹介や医者個人が宣伝をしているホームページは沢山ありますよね。これって医療法に触れないのだろうか?と長年僕は疑問に思っていました。そこで厚生省にメールで質問したところ,「インターネットによる情報提供については、現在、医療法における広告制限に抵触しないという整理をしております。」と返事が返ってきました。厚生省が構わないといっているのだから僕がこのようなホームページを開設しても,医師に関する法律には違反しないだろうという確信を得て,それでも小心者の僕は『自分以外の医者を紹介するホームページ』の開設を決心したのであります。

そんな無責任なことを医者が言っていいのか!と言われる方がいらっしゃるかもしれません。例えは悪いかもしれませんが,『患者は医者を選ぶことができるが,医者は患者を選べない』ということからすれば,病院は水商売(悪い例えのつもりはありません)と同じ状況です。少しでも患者側のニーズに答えることができればいいなと思ってこのホームページを開設しました。

最後にここまで読んでくれた人はきっとこのホームページの意図に共感してくれる方と信じています。

ご意見,ご希望に関しては以下のメールアドレスにご連絡下さい。

e-mail : tatsunori@cancer.bekkoame.ne.jp

ただしメール爆弾や中傷はご遠慮ください。(といっても来るときは来るんだろうが…)

そんなことしなくても,僕のコンピューターはメール爆弾を出さなくてもしょっちゅう動作不能状態に陥っていますから!