ようこそ包茎のページに

私は現在がんセンター勤務ですので、新生児の包茎の治療は年間に数名(看護婦のお子さんなど)ですが最近私に『こどもの包茎相談室』という本が送られてきました。その中で私の言葉の表現にどうも誤解されているフシがうかがえるのでもう一度考えてみました(2001.01.01)。


子供の包茎でお悩みのご両親に

子供は 皆 包茎です

ですから無理に手術をしてかっこ悪くする必要はありません

包茎の手術はやめましょう

では包茎の子供はどうしたらいいでしょう

1.生まれたらすぐに、遅くても1年以内に無理やりむいてしまいましょう
もちろん 痛がりますし、少し出血します
でもこの年齢では痛みの記憶は残りません
心配いりません

こつがあります
ぐいっとむいてみてむけなかったら
少しずつ
くるっとむけたら必ず元にもどすこと
そしてもう一度
あとは一ヵ月に一度ぐらい
もどりにくい時は
思いッきりかわをひっぱってみると
必ずもとにもどります

子供にはおしっこに行く前に手を洗い
皮をむいておしっこにいく習慣をつけましょう
その時もあとで必ず元にもどすこと
あとで手を洗うこと

そうしないと
1.バイキンがついて痛がります
2.元に戻らなくなって痛がります

大きくなっても包茎で心配ならその時に泌尿器科専門医に相談しても遅くはありません

子供の時に全身麻酔をして無理やり手術をする必要はありません
陰茎がんの人の大部分は包茎ですが
子供の時からむいておしっこをする習慣があれば
心配はいりません

そうそう

子供のオチンチンが小さいと心配なお母さん

あなたの子供のオチンチンは小さくありません
ひふの下の脂肪の中にかくれているのです
原因は栄養過多です

おおきくなったらご主人と同じぐらい大きくなります
心配はいりません

(原文のまま)


最近新生児の包茎は,100%用手による飜転指導で完全に亀頭が露出できる仮性包茎となるという報告がありました。
要約
1.新生児538例を対象に,母親に包皮飜転指導を行ったところ,平均2.32月で全例亀頭が露出でき,合併症は1例もなかった。
2.新生児期か包皮を飜転し亀頭部を露出する指導を徹底することで,真性包茎状態の新生児でも全例が仮性包茎となり,手術を回避することが可能になると思われた。
というものです。
岩室紳也 他:新生児の包茎に対する包皮飜転指導 日本泌尿器科学会雑誌 88(1),35-39,1997

このように 私の考えが実際に検討されその正しさが証明されたのはうれしいことです(1998.01.01)。


(2001.01.01)

こどもの包茎相談室 高橋 剛 近代文芸社 1000円+税 2000.12.10

という本が平成12年の暮に送られてきました。本の中で私のホームページの内容が紹介されています。ただ 少し考え方が異なるようです。一致しているのは:子供の包茎は病気ではない。成長すれば自然に治る。オチンチンの小さいのは心配する必要がない。という点です。

異なるのは:子供の包茎を治療するのに無理してむくなという事を強調しています。また乳幼児は包皮が1枚(?)なので無理してむくなとも言っています。これは言葉の表現の問題と考えています。私の言葉が足らないことで誤解されているのなら残念なことです。

私が言いたいのは、最初は”無理”してむいた方がいいと考えています。ただ最初は包茎に理解のある専門医(泌尿器科、婦人科、小児科など)の指導でむき方をお母さんかお父さんが教わって下さい。この”無理”してというのがコツがあると思っています。もちろん一回でむけない子供もいますのでその時は段階的に行います。岩室先生の報告では平均2.32月かかっています。また岩室先生の報告にもあるように生後1年以内の新生時にむいた方がいいと思っています。

まちがいだらけの包茎知識 岩室紳也 他 青弓社 1600+税 2000.7.30   (かぶれば包茎、むければOK)

少し高い本です。あと2名の共著者がいます。ひとりは包茎の手術を受けた患者、もうひとりは性教育に興味があった方ですがすでに故人です。


包茎についての相談(2000.10.18)

はじめまして。今日は、子供の包茎のことが心配で「子供の包茎」で検索をかけていて先生のホームページを見させていただきました。私の子供は4歳の男の子で、うまれたときからおちんちんが小さいので気になっていまして、2年ほど前にあまりにも心配で個人病院の泌尿器科で受診したところ、真性包茎と埋没陰茎だと言われました。包茎は先がせまいので大きくなっても多分ひとりでには剥けないだろう。と先生にいわれました。もう少し大きくなったら処置した方がよいといわれたのですが、2年経ち、そろそろかなぁと思っている毎日ですが、人に聞くと小さい内に包茎の手術をすると傷口が目立って将来コンプレックスになるらしい。といわれたりして、どうしたものかと悩んでいます。また、違う人から聞くところによると成長のだんかいで包茎のままでいるとおちんちんの成長の妨げになるので早くしないといけない。といわれたりもします。早くするほうが良いのか、悪いのか。また専門的なことを知っている人が回りに居らないため、どの病院に連れて行くのがよいのかも困っております。今、大阪府の八尾市にすんでいます。どのようにすればよいものか教えていただきたく、またもし、大阪方面に先生がご存知のよい先生や病院がありましたらご紹介いただきたく、メールさせていただきました。ご多忙中とはぞんじますが、ご指導くださいますようお願いいたします。

(返事)
私の包茎に対する基本方針はホームページをお読みになっておわかりと思いますが1. 子供は皆包茎(仮性包茎)ですので、子供に包茎の手術はするべきではない(おこなっても仮性包茎までにする)2. オチンチンが小さいと考えて親が思っている子供のオチンチンの大部分は正常である。3. 子供の真性包茎は痛みの記憶が残らない1-2歳以内に用手(手で)剥いて仮性包茎にすべきである。ということですが、この主張に同意しない泌尿器医師も多くいるようです。

実はこういう悩みを御両親にさせないために、無駄な手術を回避したいと考えて乳児期の用手による剥離を奨励しているわけです。手術をすると包茎でなくなるのが問題なのです。<成長のだんかいで包茎のままでいるとおちんちんの成長の妨げになる>なんてこんなことはまったく心配する必要はありません。でもこういうことがさも本当のように世間では広まります。泌尿器科医の中には積極的に包茎の手術をして医院を経営している医師もおります。こういう方がこのような過った情報をながすものと思います。ところでもう4歳ですから用手で整復するのはもうやめた方がいいでしょう。このまま思春期まで成長させて、その時点で本人の意志で包茎の手術をするかどうか決めさせるのがいいと思います。オチンチンが小さいとか包茎だとかいうことは忘れてもっと大切なことを考えた方がいいと思います。

(その返事)

お忙しい中、早速御返事ありがとうございます。大変勉強になりました。「おちんちん」の事につきましては、父親よりも、母親のほうが神経質になりがちのように思います。自分にないものということでよく理解できないことと、自分がお腹のなかで(ある意味で)つくったわが子の身体がもしかしておかしいのでは。と思ってしまったとき、なんとかしてやらなくてはと最善の方法をなんとかさがしてやりたいとかんがえて、本屋で本をさがしたり、図書館で本をさがしたり、するのですが、この手のことを書いているほんというのはあまり見当たりません。それで先生にご相談させていただいたわけですが、先生の御返事にも書いていただいたように営利目的まがいの考え方が泌尿器科の先生方の中にあることも知りまして、驚きました。ただ、心配する気持ちが先走ってあせって判断するところでした。息子も4歳ですのであまり記憶のなかに性にたいして恐怖を残すようなことは避けたいとおもいます。ただ思春期となると、その時期に私からそのような話をされることはことは、子供にとっては(今の若い人の言葉では)【ウザイ】ことでしょうし精神的にもショックでしょうから、先生の御返事とホームページを主人に良く読んでもらい、思春期に主人から子供に話してもらうよう長い目でやっていきたいと思います。先生にはおいそがしい中、このように早い御返事頂きまして、本当にありがとうございました。ご親切こころより感謝申し上げます。益々のご活躍を御祈り申し上げます。(大阪府:F.K.)


子供の包茎の手術

子供の包茎の手術には1.背面切開(切開のみ行い真性包茎を仮性包茎にするが、形が悪い)と環状切除(全体に環状切除を行い亀頭を露出させる。成人の手術と同じだが包茎でなくなる)があります。

子供の手術の適応

亀頭包皮炎をくり返す場合や排尿困難がある場合であるが、それでもできれば痲酔下で機械的に包皮を剥離し手術を行わない努力をすべきである。


埋没陰茎、真性包茎、仮性包茎などの病名はあくまでも診断病名であり、病気を意味しない。大部分の子供のオチンチンは仮性包茎であり埋没陰茎である。



それでは
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