バーチャロン・通信対戦版



12月31日という超反則日に発売になった。赤い2Pカラーのテムジンが目印の結構目立つパッケージ。

X−BANDという通信対戦システムに対応。サターンモデムにメディアカードを挿入し電話回線を通して1対1の戦闘が可能になったバーチャロン。
このためだけにサターンモデムを買うことが約束されていたのでした。

X−BAND日誌はこちら。
   私の戦闘記録です。対戦した人たちのプロフィールを紹介。

X−BANDのひみつ(X−BANDの仕組みがわかりますよ)

X−BAND週間ランキング(カタパルトエンタテイメントのページです)


X−BANDERのページ




 サターン版のバーチャロンはよくできていたが、CPUの強さにはかなり不満があった。ランクもイージー、ノーマル、ハードの3段階しかない。一年間やりこんでそこそこの腕前の自分としては対戦で何回か勝ち抜いたときに出現するめっちゃ強いCPUテムジンを勝手に「ワタリ・テムジン」と名付け、それと戦えることを心待ちにしている時期もあったほどだ。鉄拳なんかだと難易度が8段階くらいあったような記憶があるのでてっきりサターンにも「アーケードで最強のCPUモード」が用意されていると信じていた。だが実際には「ちょっと強いレベルの店」とかわらないCPUのバーチャロイドしかそこにはいなかった。しかも例の「調整」によって、射撃系の武装の命中率&威力が強化されていることもあって、対CPU戦は恐ろしいスピードでクリアしてしまうのだった。
 もはやランキングモードで美しく、芸術的な戦闘方法に磨きをかけるしかないのか?
違う!
 あの、乱入されて1本目をとられたときの焦り、対ブレークで迎える最終戦闘の時のあの興奮。弱い相手をいかに華麗に倒してみても一筋のアドレナリンも分泌されない。
「もっと強いヤツと戦いたい!」どこかで聞いた台詞が頭の中をなんべんもノックするのだった。

 そして、「機体の色を自由に設定できる」という噂とともに通信対戦版のバーチャロンが大晦日にモデムとセットで発売されるというとんでもない情報が耳に入ってきた。
 通信対戦版だけ買うというのも悪くないと思っていたが、何しろ私、サターン本体ももっていなかったので、いきなりモデムと本体と通信対戦版を買うのにはかなりの不安があったのだ。それでノーマルのバーチャロンを買ってみたわけだが、自宅で対戦したいという欲求が募る一方だったので迷いなくモデムと通信対戦版(X−BAND対応版)を購入した。
 X−BANDは最初システムの構造を理解していなかったが、家庭用ゲーム機のために売られているシステムである。複雑な前置きも必要なかろうと、買ってすぐ思うがままに電話線に接続し対戦を申し込んだ。記念すべきX−BANDの世界への入門である。
 そして、負けた。徹底的に負けた。例の「調整」でテムジンが手の施しようがないくらいに強力な敵として出現したのである。CPUのテムジンは無よわよわ。それはまさにX−BANDショックとして私の戦闘中枢を芯から刺激したのである。
「この絶対不利な状況で勝つ!1から出直す!」そんな私の決意を示すように、正月の私のX−BANDポイントは1とか2とかいう小さな数字を灯してした。
 CPUと」違って人間はバーチャロイドの特性を拡張しておそってくる。しかも勝てばポイントが得られるという賞金稼ぎ的な雰囲気も手伝って、もうそれは興奮しまくりだった。そしてある日、一通のMAILが送られてくる。
「たいせんおつかれさまでした。X−BANDいいですね。またやりましょう」
 ゲーセンで幾多のライバルたちと言葉なき会話を繰り広げてきた私だが、たとえ文字とはいえ、熱い戦闘のあとの一言の挨拶がこんなにすがすがしいとは思ってもみなかった。X−BANDポイントというこの地上で1円の価値もない数字をめぐっての戦いの日々。心も卑しく、すさみがちだったがこのMAILがそんなのは間違いだと教えてくれた。これは新しいコミュニケーションなのだ。人間が追いつけないくらいの勢いで発達し続けるサイバーエイジの新しい人間同士のふれあいの方の一つなんだと思えたのである。

 そうして半年たった今、私はX−BAND准将である。
 もうこのすばらしい電脳の世界から私は帰ってこれない・・・・

ま、とりあえず、おもしろいから君もサターンモデム買いなさい。



・X−BAND版の楽しみはやはりカラーカスタマイズでわずかながら個性をだせるところである。
自分のメインバーチャロイド以外もきちんとカスタマイズしておくのがエチケットでしょ。
一応、私の過去のカラーリングをサンプルとしてUPしておくので見てみてください。

各バーチャロイドの解説


・稼働中のサターンモデム。オレンジのLEDがビカビカ光る目玉みたいでカッコイイ。
ぶれてわかりづらいが、デイトナの柄のメディアカードが装着されている。
バーチャロンの柄のものを未だ見たことがない。そのうちお目にかかれるだろう。


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