しまった。いくら遅くなるっつても限度があらーな。
(ハイパーリンクは面倒だったので暇見て追加します)


DASACON2
─我ら異形の軍団はネットワークをはみ出して進む─



今回は決断・告知から実施までが3週間しかなく、とにかく勢いで押し切ってしまった前回にくらべて2ヶ月以上の準備期間があり、それになんといってもリターンマッチである。前回より改善されていて当然であり、前回をいかに越えるかが問題であった。
しかし前回と同様、我々スタッフが実際に顔を合わせて打ち合わせをしたのは2回程度だったと思う。その他はすべてメーリングリストでやりとりされ、本日に至っている。まさにこれがダサコンだ!といえる部分ではないかと思う。
準備期間が長い分、どうしても緊張感は前回よりも少ない。そして準備期間が長かった分、やることは増えてしまった。参加人数も増えてしまった。さてはて、どうなることやら。

8月28日(土)

14:00
水道橋駅集合。今回は前回に比べてやることが増えて、未決事項も多かったので当日の集合時間を早めたのだった。
かつきさんは前日から東京入りしてるし、のださんは今朝研究室に寄ってから来た、とかいっている。ご苦労様なこってす。
ルノアールで持ち込む物の点検。当日決定事項の検討などを行う。前回と違って季節柄、飲み物がぬるくなってしまうがどうしよう、と一人危惧していたのだが問題は回避できそうである。うーむ、このスタッフだとなんでもできそうに思えてしまうところが怖い。
あまり重大な問題はなさそうだ。
そしてなんといっても森さんの作ってきたカードゲーム『書棚の帝国』の出来に一同おののく。すげーよ、モノホンのゲームみたいだよ。特にダサコン大将の副賞用の豪華版なんて超欲しいよ、という感じで騒ぐ。
しかし、スタッフの誰一人宿への道順覚えていないのでは?とかゆー怖い話とかで盛り上がる。そうだな、俺はもうセミナーの宿への道順を忘れているぞ。

15:00
「歓迎ダサコン様」
。おお、懐かしや。変わりなく歓迎されているぞ。しかし、前回と違ってもう一つ大き目の団体が存在するようだ。大丈夫かな?
玄関に書籍の詰まった宅急便がどどーんとある。おお、これは前回と違う展開だよな。
相変わらずの豪快な部屋割りに感動するも、宴会場に敷き詰められた70人分の座布団を見て現在の形式での人数の上限を知る。
前回閉っていた近場の酒屋は空いていたが、冷却のことを考えて乾杯用のビールは宿に準備をお願いする。ホワイトボードと麻雀部屋の確認をして、名札のセットアップなどを開始する。
森さん曰く「京フェスに比べると当日の仕事量は少ない」とのこと。「でも俺なんか当日は緊張して落ち着かないケド」「緊張するのと忙しいのは別です」なるほど。
買い出し班は買い出しに出かける。

16:30
予想外の早さでゲストの寮美千子さん登場。なんでも雲行きが怪しかったので買った傘を一回もささないうちに電車に忘れてきてしまったとかでかなりぐったりしている御様子。
ジョニィたかはしさんと日蝕の話で盛り上がっている。そうか、世の中には「日蝕マニア」という人が存在するのか。買い出しからヒラノさんも戻って来て、パロル舎の方もやってきてお話していてもらう。やがて東雅夫さんも登場し、対談の段取りをつめてもらう、ってなんだか全然関係ない話題で盛り上がっているゾ。
一般のお客さんの第一号ヤマナダさんもこの頃登場。遠いところご苦労様でした。webのイメージ通りのナイスガイでした。個人的には非常に思い入れがあるので挨拶を兼ねてちょっとお話。でもまだ受付けを開始するには早いよなぁ。

18:00
今回はディーラーズコーナーにたくさん本が並ぶので会場の机の配置をどうするかで林さんと相談。というわけで、後方に机が横一列に並んだ陣形の出来上がり。
やはり前回と同様、何もすることがないわりには結婚式場の花嫁の父のように落ち着きなくウロウロとしている俺。
受付の様子を見に行くと谷田貝さんの率いる<プレ・ダサコン>の集団にちらっと遭遇。前回と違ってえらい人数である。是非次回以降も道に迷いやすい人の牽引役として実施していただきたいものである。あ、小回りがきくように「第一分隊、第二分隊」とかに分けるといいかもしれませんな。
宴会場でやっぱりオープニングの挨拶を考えていないことに思い当たり(前回の反省がないぞ)、唸っていると鈴木力氏登場。<もてない男企画>について軽く打ち合わせをするも、やっぱし不安は拭い去れない。まぁ、なるようになれ、である。
19時近くなったところでお客さんに宴会場に移動してもらうように指示。既にディーラーズには大量の本が並び、一部売り買いも発生している様子。

19:00
遅刻申請されていない人がまだ十数名。ま、これも前回と一緒だな。迷ったりしてる人がいないことを祈るばかりである。
10分待って、オープニング開始。
というわけでおもむろに開始宣言、したところにひょこっと田中香織嬢登場。いきなりおいしいところをかっさらっていった感じである。これは当然ダサコンシール授与だな。
「ダサコンの、ダサコンによる、ダサコンのためのダサコン」というどこかの大統領の言葉のような意味不明の挨拶も考えたのだが、結局は「DASACON2」を始動させるにあたってスタッフ内で盛り上がった「SFを看板から外す」ことと「コンベンション」の意味と「ダサコンの方向性」の話を持ち出して、「とりあえずダサコンに特定の方向性というものを設けるつもりはない。強いて云うならばダサコンのポリシーとは<ノンポリシー>であることだ」という無難な線に落ち着く。ようするにいまや中央集権型のネットワークなぞナンセンスであり、分散型のネットワークの時代でしょうと。個々が勝手に機能することで全体として機能するでしょう、ということだ。というわけで「特に方向性だの枠組みだのを設けないので君ら好き勝手にやってください」というダサコンの可能性と危うさを同時に示すこととなる<ダサコニスト宣言>をしたのであった。
が、その重要性は後世に語り継がれるほどの衝撃はなかったようだ。(ウケてたけど)

19:15
前回と違っておもむろにメイン企画の対談に入っていただく。
既にスタッフルームで打ち解けた寮さんと東さんの姿を見ていたので安心していたが、レッツノートとにらめっこしながら生真面目に対談を進めようとする東氏に対して、くだけきったスタイルで応じる寮さんのスタイルにもー、笑いをこらえるの必死、という感じであった。自由奔放の塊のような寮さんを前に東さんタジタジ、といった風である。
開始30分で東さんのネタフリがつまってきたかなぁ、と思っていると寮さんの話はとどまるところを知らず拡散してゆく。
自分の体験してきたこと、作品を書く時のこと、次回作の構想など、とどまるところを知らない。
デビューまでのいきさつ、猫の頭蓋骨、御近所の先輩・天沢退二郎、カルカッタの幻想、うっかり登っていたアンナプルナ、隕石とインディアンのアリゾナ。鉱物嗜好などなど。
どうやら寮さんは思い立ったら即行動の人のようである。このままではついうっかり南極にいた、とかもありそうである。素晴らしい。まさに今の俺が目指しているスタイルである。気が付いたら札幌にいた、とか俺もよくやってるもん(苦笑)。「あらー、ここにいる読書家の皆さんはやっぱり外にでないんですかねー」を連発。あたた、痛すぎますよ、寮さん。
特に印象に残っているのは自分の頭に浮かぶ、視覚イメージを他者に伝えないと自分がそれに押しつぶされてしまう。そこでそのイメージを他の人にわかるように言葉に「翻訳」したものが彼女の作品である、という話だった。おお、わかるなぁ、その気持ち。中学生の頃の昼間から夢ばかり見ていた少年だった俺もそうだったからなぁ。今はそんなことなくなっちゃったんだけど。
時折挿入される「××ちゃん、どこにいますか」という魂抜かれそうな宿の業務連絡(前回はなかった)や東さんをして「ダサコンならでは」といわしめたスターウォーズの着メロにめげずに対談は延々と続いて行く。本当にいつまでも聞いていたい、という感じの面白さだったのだが既に予定時刻をオーバーしているため、東さんにアイコンタクトでそれを伝える。が、「あー、総統が時間を気にされているようなのでそろそろまとめに」ということになる。あー、俺のアイコンタクトがぁ。
寮さん、次はインドを舞台に自分探しをする初の女性が主人公の話と短編集の出版を計画中、出版社大募集中、ということで対談は幕を閉じたのでした。
お二人ともどうもありがとうございました。

20:20
スタッフが宴会準備をしている間に参加者の紹介、および全体スケジュールの説明。前回、宴会準備の間がいやらしかったというのでこんな段取りなんですが、対談の間、コップはあるけど飲み物はない状態だったわけで、ここも試行錯誤中ですな。
というわけでとりあえず無理矢理スタッフ紹介。続いて参加者の名前を読み上げ、立ち上がってもらう。70名もいるので一人1分かけて自己紹介をしてもらっていたらそれだけで1時間10分である。そういうわけで<自己紹介掲示板>などを設けたりと色々苦心していたんである。
SFセミナーと違って「プロのみの紹介」ではなく、参加者全員の紹介。各人の名前を読み上げて顔見せしてもらうと所々で「おおぅ」といった声があがる。まさに一人一人が人間ネットワーク兵器。ここがダサコンの凄いトコだよなぁ。
予想外にすんなり済んで、乾杯。うーむ、やはり順番的にヘンだったろうか?まぁ、よかろう。
パロル舎の方が寮さんの著作を販売しているので買ってサインをもらおう!と示唆するとなんだかスゴイ行列が。
浅暮三文さんも自作のPOPを持ち込んで『カニスの血を嗣ぐ』を販売。山岸真さんも出版されたばかりの翻訳を担当した『宇宙消失』を販売。倉阪鬼一郎さんと東雅夫さんの本もわらわらと人が買いに走る。
俺は迷わず木戸さんの100円本コーナーに。「蟻塚は?」と聞くとどうやら他に欲しい人がいるとのことでオークション本になってしまったらしい。目をつけていたもう一冊『遊星からの昆虫軍X』をGET。
コップでビールを2杯ほど空けるとこじまさんヤマナダさんのいる付近へ突入。後にかつきさんに「のっけから最も濃いゾーンに」といわれてしまいました。たはは。個人的にはこのお二人を引き合わせたい&俺が会いたい、というのがダサコン発動のきっかけでもあったのでもー大満足状態である。こじまさんは俺の後輩にちょっと似た感じでイメージではなぜかのっぽの兄さんだったのだけれど「ONE」「MOON.」の話を始めるとやっぱしこじまさんなのであった。ここで何故か暴走する俺は「こみパ」を例にした普段のありのままの「リアルなギャルゲープレイ方法」の解説に入る。しまった、いきなり中身出しすぎやん。「リモートコントロール・ダンディ」などのロボゲーの話も炸裂させる。「メタルギア・ソリッド」「オメブー」「アトラク=ナクア」の猛烈なプッシュを受けたあたりで話が「TLS2」から「Kanon」に流れそうになると涼元さんがいきなり「責任取って、貴方の子よぉ〜」といわんばかりの勢いで突入してくる。が、ここで横槍が入る。

21:00
今回の目玉、というかダサコン賞に替わるネット者参加企画、<架空書評勝負>開始、である。
一応最終決戦に俺の書いた奴もノミネートされているのでお声がかかってしまったのだ。ずいっと前に出る。
で、最初の俺と細木さんの対決が接戦だったので「おお、」という感触を味わったのだが、どうやら最初だけ。ネットの予備投票通りに勝ち進んでいくぞ。実はこの展開、スタッフ一同誰も予想していませんでした。なぜ?(苦笑)
いや、俺としては会場にいる人がいない人よりも有利なのをいかに覆すかとか、会場にいる二人が直接対決することでいかにネット票を覆すか、というのを期待していたのだが、投票した人の大半がここにいるわけであり、かつ投票してない人がここへ来て挙手、ということも(ゼロではないが)少なかったはずで、当然といえば当然の結果になってしまった。結果はこちらを参照のこと。
というわけで見事優勝はお給仕犬さん『ハイッバー・コップ』書評でした。「書影が利いたのかな?」とは御本人の弁。いや、確かにその通り。俺としては票を入れた1位から3位の作品がすべて決勝進出したのでなかなか満足であった。
その場で贈呈されるDr.中松印の8インチクリーニングディスク&1部限定・架空書評勝負同人誌。おお、スゴイ副賞だ(笑)
ああ、そういえば俺の<書評>はやはりゲテモノ反則技として票を稼いでいたのだろうか?俺としては充分マジメに書いているつもりだったんだがなぁ…。
ちなみに後にスタッフに聞いたところによれば「総統とお給仕犬さんの対決とかになるのを怖れていたんですよ」「?なんで?」「お下品になりそうだったから」だそうです(笑)。

22:00
風の十二方位のOkawaさんと話したりHasterさんに怪しい同人誌を見せてもらったりしてると、オークションが開始される。
林さんの「この本はハヤカワSF文庫の6番ってことくらいしか意味がない」というA・メリット『蜃気楼の戦士』を「それは俺に対する挑戦なのか?!」といいつつGETしてしまう。そして案の定、翌朝「なんで俺はこんな本買ったんだ?」とか真剣にボケる。
うう、前回あまりに多く本を買いすぎてしまったあげくにオークションべったりだったことの反省から今回は狙いをしぼって『合成怪物』(既に負け覚悟)、『収容所惑星』『SFファンタジアだけを狙っていこう、と思っていたのに…。その場になるとつい「欲しい」と思ってしまい、ついつい参加してしまう。そして負ける。負け続ける。「なぜミンナ俺の欲しい本に限って欲しがる?」「どうせ俺は根性なしさ」とかいって暴れる。(>大人げない)
涼元さんの番になり、『ゴセシケ』だーと思って、「よっしゃ、まずは600円!」とかいったら別の本だったりしたのでなんてうっかり野郎なんだ、と反省する。で、ようやくホンモノが登場し、予想通り安田ママさんと競り合うが2千円を越えたところであっさり敗退。が、ここで突然ダイジマン氏登場。悩みながら値を提示する安田ママさんに対してすげーこざっぱりした顔で「んー、2700」とかゆーのである。そのつど安田さんがキーッとなるので「ねー、二人とも同じ職場なんだからどちっかが借りればいいじゃん」と忠告。前回の山尾悠子状態をなんとか阻止する。結局根性差でダイジマン氏が3千円でGET。これが1冊の最高金額になるかと思ったら、後に『サンディエゴ・ライトフット・スー』4500円というのがMAXだったそうです。
その他記憶に残るのはHasterさんの怪しいUFO同人誌をめぐる「どーしても100円払いたくないが欲しい」1円刻みの戦い。やるきマンマンだったかつきさんを一撃で屠った山岸真さんの「それつまんないよ」攻撃などがあった。俺はまたしても100円、200円といった低価格でやりとりされるゼラズニィ本を前に泣き叫び暴れるといった感じである。
前回負けた『SF九つの犯罪』のGETを皮切りに小山さんの放出するサンリオ『HARLIE』『クローン』を良い値段でGETして、よっしゃよっしゃ勝ってきた、と思いつつも時計を気にしはじめる。


8月29日(日)

0:00
日が替わった。そろそろ俺の最後の仕事、「もてない男の知らない『もてない男』」の時間である。鈴木力氏に「そろそろ始めましょうか」と声をかけると、「ちょっと待ってください」とのこと。「トイレかな?」と思って待っているとなーんかトレーに6冊くらい本が積み上げられた状態で登場。ゲゲッ(苦笑)
最初始めます宣言をしたにもかかわらずあまりにも皆、注目しないので部屋の隅っこで細々と始めようとしたら一部の熱烈に楽しみにしてるところから「真ん中でやれ」と手招きされ、何故か宴会場の中心部へ移動。資料として会社のコピー機で刷りまくったwebページのハードコピーを配り始めるとなんだか丁度オークションは休憩に入るわ、ゲームは途中でほっぽりだすわでわっと人がくれくれ状態で集まってくる。イヤー!こんなに注目されるのもイヤー!そっとしておいて〜!(>どっちなんだ俺)
もーどうにでもなれっ、という感じで開始するといきなりKanazawaさん「すみませ〜ん、サインしてください」と俺に『もてない男』を手渡してくる(笑)。くっ、キイタぜ。クールな要望からは想像がつかない激しいギャグに周囲がどよめく。「はいはい、カナザワさんへ」。
「いやー、u-kiさんを知るために『Kanon』をやっちゃいましたよ、Macユーザーなんで友人の家でやりました」「それはどうもありがたいッス」などと挨拶をかましたところでいよいよ本題。おもむろに鈴木力氏は「えーっと、結局平行線だと思うんですよ」とくる。え”っ、いきなり結局ですかい?それじゃ企画としてなりたたないじゃん。お互いかみあっていないという認識があったからこそ<最後の反論>でどうにか本『もてない男』について論じ合えないか、という姿勢を示してそれで合意が取れていたと思っていただけに俺はここで何か一つたががぽーんとはじけ飛ぶのを感じた。
もーそれで結局まくしたてまくり。攻撃しまくりである。
全体的な流れを解説しておくと、開始30分で小谷野氏と『もてない男』はどこかへふっとんでいった感じ。開始1時間で話をまとめようとしていたのでそれまでは時計を気にしたりしていたんだが、話はどうどうめぐりを続け、収束する機会すら与えてくれない。ってゆうか「鈴木力氏よ、俺の目を見て話してくれよ」という感じ。
固定メンバー数人が決まって、残りは入れ替わり立ち代わり、という感じ。首を突っ込んで一言二言、好き放題いい散らかしていく、という感じである。タニグチリウイチさんがしかけていったクレイマーAKKYさんも愛用のボイスレコーダーがうまく動いていればすべて記録してるはずだけど、いまさら掘り起こして欲しくない気もする。
鈴木力氏があまりしゃべらなくなってからは涼元さんお給仕犬さんが俺に質問をしてきて一問一答形式になる。俺はこの場に居ながらにしてオークションの本を2冊GETしていたりする(苦笑)。
ここらへんで突然みらい子さんの攻撃が始まる。ここから場は混迷の極に陥っていく。はからずも俺の10個くらいある抽斗のうち三番目はすっからかんになるまで引張り出され、全開状態に。ことは「資本主義的恋愛」「恋愛感情の双方向性」についての話に入って行く。
2時半を回った頃、オークション終了宣言が聞こえてくる。ってゆうか、2時間半も闘っているのだ。いいかげんに疲れたぞおい、という感じになってくる。
3時チョイ前、麻雀の牌がない、というので探しにウロウロする。が、結局解決できず。浅暮さんをはじめ、<四派対抗麻雀>を楽しみにしていた人には大変申し訳ないことになりました。スミマセン。しかし、「雀卓を用意してください」とお願いして本当に卓だけ用意されたのでは一休とんち話ではないか。俺の頼み方に問題があったのか?牌もお願いしますって云ってなかったから?とかくだらないことで悩んでしまったのだが、翌朝確認すればやはり宿側のミスだったということが判明。もっと早い時間に始めていると思ったとか、深夜は本当に宿の人と誰も会話ができなくなるとか、いろいろありますが不可抗力ですな。これも次回(次々回?)への教訓だ、ということで許してやってください。
で、そこから戻ってくると涼元さんみらい子さん激しくバトルっててびびる。麻雀の件で少し混乱していると「u-kiさん、自分には関係ないって顔してますけど大丈夫ですか?」とみらい子さんから突っ込まれる。そ、そんなに顔に出やすいのか、俺。
3時過ぎて、このままではwebで報告できる点が何もねーや、と思いやおらまとめにかかる。
んで、おそらく合意がとれている点。(俺が無理矢理承諾させたのだとしても)

・『もてない男』を読んでももてるようにはならない。
・『もてない男』他の著作を読んでも小谷野氏はダメな男だと思える。
・『もてない男』の発行に前後して撮影された小谷野氏の近影では何故かいつも同じセーターを着ている。

ということであった。詳細は別途こちらを参照されたい。(9/5現在まだ書きあがってません)
あくまでも「ちくま新書という形態でこんなタイトルで出ている本を読もうとする輩にとっては百害あって一利なし」とする俺の姿勢と、あくまでも「これはその他の文芸作品と同様に著者の本物のルサンチマンが描かれた非常に興味深い本で読まれる価値はある」という鈴木力氏の姿勢は双方譲ることなく終わった。というか、確かに終始「かみあっていなかった」のかもしれない。
中途半端で申し訳ないが、疲れちゃったし、これ以上やっても不毛だ!ということで強制的にお開き宣言。

3:30
血中のミディ=クロリアンを最高に活性化させるジェダイの武器、あるいは神のドリンクであるホットコーヒーを今回は持参して<もてない男企画>を闘ったのだが激しかった戦いのためすっかり飲み干してしまっていた。
飲み物を求めてウロウロしていると森さんが突然FAXを読み上げる。
「ジャンボ、諸君」冬樹さーん、コリバねたかよ〜。
見つけたお茶をガブガブやっているとこじまさんVAIOでいきなり「Kanon」を起動しているっ!!!そしてあっという間にKanon体験者の人だかりができる。
「駄目だ!君たち、そーゆーのは自分の部屋でやりなさい。禁止だ、禁止!」と注意勧告するも画面が動き出し音楽が鳴り始まると俺自身も滂沱、硬直。やめてくれ、勘弁してくれ、ここは楽しい思い出を作る場所なんだよ、悲しい思い出を思い出させないでくれ〜。
這うようにして逃げるとサイトウマサトクさんにつかまり、恋愛のピュアリティとコミュニケーションスキルの話をする。そうっすか、マサトクさんも全然ギャルとお話できなかったタイプなんスね。ミンナいつか通ってきた道なんスね。とボヤく。只今同棲中というのは知っていたけど、相手はパソコン通信で知り合ったとか。いや、もーパソ婚推進中なんですね。ええ、注意深く見守らせていただきますよ。是非見習っていきたいですよ。成功者の言葉は重いですよ、ええ。とか云ってるところへ谷田貝さんタカアキラさんも混じる。「×××や○○○もいつか通ってきた道だよね〜」とかまったく別の方面の話で谷田貝さんと合意したりしてマサトクさんをびびりあがらせたりする。そうか、アレ方面の経験者は俺だけではなかったか。よしよし。
タカアキラさんが「エピソード1の話とかもしたかったのに」というので話す。掲示板で俺がヒラノさんのために書いた「なぜダース・モールはあそこでシッコしなかったのか」とかが非常にウケていた。タカアキラさんの「次の主役はやはりジャージャーです」という興味深い説にひとしきり笑ったところで、こじまさんの開いたVAIOの画面がなんかやばいことになっている。
駄目だ!真琴シナリオで日付が1月13日とかになってるよー!ダメだ〜、1月15日以降の日付はここでは禁止だってゆうか、18日頃になったら俺、泣いちゃうよ〜。
とか身悶えしていると、何故か田中香織嬢登場。「私もKanonやりました。お話したいです」とのこと。何ィ!こりゃえらいことやでぇ?!
というわけで田中嬢の質問に答える形式で俺的ギャルゲー及びエロゲーの現状と展望の話などが展開される。
何々?という感じで近寄ってきた安田ママさんに田中さんがネタバレ含みで解説している。涼元さんが真琴シナリオのエンドの解説をしていると、ニムさんヒラノさんも興味がある様子。
よっしゃぁ、勝った!(意味不明)女性陣の一部に「Kanon」を食い込ませたことで俺の心には得体の知れない勝利感で満たされていったのだった。
そして安田さんに「女性はデフォルトの名前でやるのがよいでしょう」とかいってたら「いつも自分の名前を入れてやってるんですか?」とふられて何故か俺がどのようにプレイしていたかの再現をやってしまう(苦笑)。いやー、本当に会社行くのつらかったんスよ。病気の恋人かかえてる気分ってやつだったんですよ、ええ。
「私やらないから、ネタバレでいいの」という安田ママさんを「とにかくオープニングだけでも見てくれ!」と涼元さんが拉致(笑)。ThinkPadの大音量スピーカーからオープニングが流れ出すとその場にいた一同号泣(苦笑)。そりゃー、はたから見たら異様な光景でしたとも。ええ。「これがフツーだと思っちゃいけないんですか?」というニムさんに「ええ、異常なくらい良い出来です。特別に最高です」と解説をしておく。

5:00
<アニソンイントロクイズ>
をやろう、とお声がかかり、かつきさんにMD器材一式を渡す。
やる気マンマンなのは俺と谷田貝さんと一歩さんあたりでギャラリーも少な目。
かつきさんが持参したボードゲーム用のウルトラクイズの早押しマッシーンなどが登場。
特撮系を予習してきたという谷田貝さんは「白黒アニメを含むアニメオープニング110曲」と聞いて少しがっかりしてた様子。俺も特撮系をリクエストしたんだが、出題者のかつきさんの範疇ではないらしい。しかし、オープニングだけで110曲。前回のと合わせると200曲越えているわけで、「それって、これと組みのエンディングも持っているってことだよね?」と聞くと、そうですとのこと。スゲーコレクションだ、と感心。聞けばレンタルCDなどを利用しているみたいだけど、セガカラとかで好きな曲を歌えるようになってからはCDの俺的需要は下がる一方でやはり驚くしかない。
今回は参加者が名作モノと現在放映中のモノがヨワヨワで、全部で10曲くらい正解者なしであった。
前回よりも開始時間も押しているので全部はこなせないかなぁ、などと思っていたが、蓋を開けてみれば回答までが1秒以内とかそーゆーレベルだったので1時間半くらいで110曲こなしてしまったようだ。これはスゴイかも。
俺は40〜50曲くらい当てました。やはり自分の脳力の測定をかつきさんにやってもらってるみたいな気がしてならない(笑)。この性能結果を元に今度はSF大会とかのイントロクイズに挑戦してみたいと思います。あー、でも曲名じゃなくて作品タイトルでないと困るんだけど。しかも曲中できちんとタイトル歌ってるやつじゃないと(笑)。
「スーパージェッター」「レインボー戦隊ロビン」「W3」「どろろ」あたりが白黒作品だったみたい。それらにすばやく反応していると山岸さん「あんたいったいいつの生まれや!」とツッコミを入れていました。えーでも、同世代の日下三蔵さんが答えても疑問にも思わないくせにー、とか思っていたのだが、その裏では田中香織嬢による、SF者年齢マッピングが行われていたようで奇妙なシンクロニシティを感じる。かつきさんは「黄金バット」と「妖怪人間ベム」を答えたあたりで「ここまで総統にカバーされちゃうと…」と困っていたが、俺、そこらへんはテレビ東京の朝の再放送とかでちゃんと見てるもん。黄金バットの第一話とかも詳しく覚えてるぞ。LDなんかで補強してる連中にはまだまだ負けんよ。だからいったでしょ、「90年より古い分にはOKだ」って(笑)。

8:00
自らの戦闘能力を誇示してうっとりしているところで早くもダサコンの感想などを近くにいた人たちと語っている。それにしても今回は寝てる人少ねぇよなぁ(笑)。
8時になったのでオークションの精算開始を指示。眠ってる人には申し訳ないが起きてもらう。結局すべての精算が終わるまでにまるまる1時間かかってしまった。やっぱりスゴかったんだと思う。オークションは目玉の一つでもあるので、次回はさらに改善していきたいところである。
もうじきどれみタイムだよなぁ、と思ってテレビを見てみると何故かロボコンにハカイダーとメタルダーを合体させたようなロボが(笑)。
どれみが始まるとどれみな人たちの人だかりができてゲラゲラ笑っている。おお、これもダサコン定番の風景よのぅ。
ダサコン大将は誰かな?というリサーチをかけるとやはり大森さんが強いらしい。いや、これも予想してよかったことなんだけど、予想していなかった。連続二冠か、と唸っていると同じ人が受賞しても少し面白味に欠けるだけで問題ないのではないか、とスタッフの助言。
スタッフも頑張ってシールを貼ったようだが、70名もいると一人にシールが集中することはあまりないということらしい。1枚2枚貼っている人はいっぱいいたものね。
前回と違って体力的にはさっぱり眠くなかったが脳はよく死んでいたと思う。
そーゆーわけで終わりの挨拶もまったく考えていなかった。そう、たった一つのことを除いて。

9:00
エンディングである。前回はここでダサコン賞の発表をやったり、寝て起きてこない人を待ったりしていたので、尻を叩くようにして参加者の皆さんを追い出してしまったのだが、オークション精算のため、大半の人は起きており、時間には人数がピタッと揃ってしまって逆になんだかとまどってしまった。
ここで京フェスSF大会ゼロコンの宣伝をしてもらう。前回のSFセミナーの時と同様、「SF大会に参加したことがある方、挙手」で会場が真っ二つに別れてしまうところが面白かった。右半分はSF寄りなのね。「ダサコンの部屋とか作ればいいんですよ」というみらい子さんの言葉に、「よっしゃ、クジラの腹に潜り込んでしとめてやりますよ」という意味不明な回答をしておく。
で、ダサコン大将。「シールの枚数4枚以上の方立ってください」といったら大森さんとその近くにいた田中香織さんの二人だった。ひえー、本当に二人だけなのかい?
ジャンケンでもよかったが、会場の良心によって決めてもらおう(苦笑)ということで拍手の数で判定。ダサコン大将はみごと田中香織さんに決定しました。
で、副賞として『書棚の帝国・豪華版』を送ったのですが、その時「タニグチさんのDDRも」と耳打ちされて「プレイステーション持ってますか?」「あります」とのことだったのであっさりとDDR一式もあげてしまう。もはや八百屋のおじさんが「お嬢ちゃんにはオマケしてあげよう」というのはこういう気持ちなのか?!という感じである。
というわけで最初から最後までおいしいとこ取りの田中さんでした。彼女には強いフォースを感じる…。と目を細めてみたり。
(今考えると副賞が多かったので二人ダサコン大将を設定してもよかったかも。でもダース・モールのTシャツが示す通り、大森さん<わるもの>向きだったのでつい…)

さて、閉会の言葉であるが、やっぱ脳が死んでいて全然気の聞いた言葉が浮かんでこない。(前回の反省の色なし)俺としてはいろんな人と好き放題しゃべれたので云うことなし、皆も同じように楽しんでくれたのなら幸いである、というようなことを云ったと思う。
そしてポーズまで考えていた一言、「次回、ダサコン、西へ!」
「え”〜」とか「お〜」とかいったざわめきを期待していたのだが、皆目が点、というか全然フツー、といった感じでとったもはずした感じである。ま、本当に何も決まっていないんだからしょうがないっか。
このままではどんどん人数も増える一方なのでここらで一丁忠誠度をフルイにかけるか、とか毎年同じ場所でしか開催できないアレとかへのあてつけであるとか、いろいろ思惑はあるのだがまぁ、伏せておこう。(伏せてねぇじゃん)
まぁ、第一回の時から温泉地での実施を密かに希望していた俺の頭にあったのは、女性陣が昨夜一緒にお風呂に入ったというのを聞いて、「じゃぁ次は俺も一緒にお風呂に入りたい」ということだけだった。

10:30
後片付けを終えて、何故か居残っていた米田さんと話し込みながらルノアールへ。毎度のことではあるがここはダサコン客で埋め尽くされていた。座る場所あるかなぁ、と思っていたら前回使ったのと同じ場所に案内されて「これも定番」と思ってしまった。
俺としては前回より全然疲れていなかった(お引き取りの荷物も少なかったしね!)のだが、他のスタッフは疲労困憊していた様子で次回へ向けての積極的な議論などは行われなかった。みんなご苦労様&今回はあんあまり働かなくてゴメンネ。
ネットクイズホラーカルタは用意したが実施しなかったとのこと。まぁ、森さんが云うように「今回我々は前回よりも一人一人の仕事は多かったはずでその分会の濃度は濃かった」ように思う。2回目を経て朝陽館大部屋1個方式のダサコンは成熟を極めた感がある。人数も企画の内容、数も今回が限度一杯といったところだろう。質は高めていけるだろうけどね。小部屋に分離した企画を起こしてもっとコンベンションらしくすることは可能だろうが、コンベンションと名を付けたところで他のSF系集会のマネをしなくてもいいのだ、と思う。基本はあくまでも巨大なオフ会、それでいいのだろう。
という感じで全体の感想をまとめ、俺としては全然SFの話とかマンガの話とかコンピュータの話をしなかったが、Kanon熱みたいのを蔓延させることには成功したからま、いいっか、などと一人うなずいているのだった。

というわけで、次回、まだ場所未定だけど、東京離れるよ!関東地方以外で遠いので悲しんでた人、一つヨロシク!&熱心なダサコニストの方、頑張ってついてきておくれよ!
というわけでレポート、終わり。


1999/9/5.