奴が帰ってきた!

トゥルーラブストーリー2



真実の愛に生きる男u-ki より、最新情報を公開しよう!

今回紹介されるのはASCIIのもてない系男子開発者が「アンチ・ときメモ」を目指して作ったと思われるあの名作『トゥルーラブストーリー』(通称『トゥルラブ』or『TLS』)の後継機種「TLS2」だ。さて、二番煎じというのはなかなか難しいものだ。さてはて、どんな手腕を見せてくれることやら。

#TLS2とはいかなゲームなのか?

個人的には「ときメモ」、特に藤崎詩織に殺意すら抱くほどのトラウマがある俺が、明らかに似たようなシステムのゲームである「TLS」をプレイしてみたかったのは他のメーカーが作る恋愛シミュレーションというのがどんな具合なのか、という単純な疑問とちょっと絵柄として癖のある絵柄と云われながらも俺的には「のほほん」「ほのぼの」といった印象を受けた独特のキャラデ、そしてネット上で炸裂する「せつなさ」の嵐である。
結果、TLSの廉価・改良版であるTLSRを死ぬほどやりこんだあげくにその続編である「TLS2」はゲームをする前にノヴェライズ完全読破を成し遂げるまでに至ってしまった。以前別の記事で「TLS」のシステムの特徴、および「ときメモ」との違いはやったのだけど軽くおさらいすることにしよう。
基本的には「ときメモ」と同じ「告白OK」型恋愛シミュレーションゲームだが、コマンドを実行して自己を育成するタイプではなく、ToHeartの様に放課後の行動を選択し、女の子と出会いイベントを重ね、できれば下校時に一緒に帰り会話をすることでトキメキ度をあげる、というシステムである。そしてその下校時に用意された「リアルタイム会話バトル」こそがこのゲームのシミュレーションの真骨頂。普段ギャルと会話したことのないむさい連中は是非このリアルな会話を楽しんでいただきたい、というものだ。
あまりドキドキさせるようなことを云っても女の子は照れて途中で帰ってしまうし、あまりにハズした話題をふっても女の子はさめて帰ってしまう。この会話バトルを征するものがTLSを征する者といえよう。

#あれ、四季が三学期編成に減っちゃったよ?!

というわけで、ゲーム期間は転校の話を聞かされてから終業式までの1ヶ月。ラストの1週間は転校手続きなので実はゲーム期間ではない!というのが最初にプレイしたときの衝撃だった。最後の日曜日のデートでとどめをいれておかないと悲惨なことにー、というわけである。ハッピーエンドの時もこれはバッドエンドなのかぁっ?って雰囲気のまま終業式を迎えるのでちょっとびびりまくりでしたな。
放課後の移動可能場所が26カ所に増えて「もーどこいったらいいんじゃー」状態だが、PS東鳩ほどではないにしろ「移動ガイドシステム」が付いていて、はずせない重要イベントがある場所とかは指示してくれるので絶対に信用ができるモノではないにしろ、なかなかイベントが発生しない空振りの日ばかりで退屈、ということにはならないはずだ。
女の子によっては「チェーン・イベント」と呼ばれる連続したイベントが発生して「ストーリー」を引っ張っていくことになる。このチェーンイベントのおかげで各キャラの「物語性」が強まり、半分ノヴェル型が入ってくることになる。
あとは蛇足だが名物、「いやーん、いたずらな風」は健在。これだけのためにこのゲームをやってもいいかもしれん。現実世界では女子の下着なんぞに興味がないんだけどね、やはり恥じらいがあると精神的なゲインアップが図れるかなっと。
前作では四季があり、季節限定のイベントを見るために苦労したり、季節限定の4人の女の子を攻略したりしたわけだが、今回は四季ではなく、一学期・二学期・三学期という設定になって期間限定の女の子が二人ずつになった。うむむ、果たしてこれって良いことなんだろうか?まぁ、結果的に登場する女の子の総数は増えることになったんだけれども。

#というわけで全体の感想

よろしいんじゃないでしょうか。しかしねぇ、逆に言えば前作通りと云おうか。キャラも増え、移動場所も増えたのにゲームとしての煩雑さが増えたわけではないのは評価できる。しかし、これといって良くなったと感じられる部分もない。下校会話システムも以前より賢くなったとかリアルになったとか感じられるわけでもない。システム的には前作そのまんまでキャラだけ入れ替えたといっても過言ではない。
ではその肝心のキャラはどうか、というと、うーむ、これも似たり寄ったりな気がしないでもない。しかも、これがこのゲームの最大の欠点だと思うが、「レギュラーキャラが弱い」んである。俺個人としては期間限定キャラの個性の方が圧倒的に強かった。レギュラーキャラは各シーズンの期間限定キャラを攻略する際にもふれあいがあり、また各期間ごとの限定イベントとかも用意されているはずなので、何度もプレイさせる魅力と、他の女の子を攻略中にも嫌味なくつきあえるフレンドリーさが無くてはいかん。はたして今回のレギュラーキャラ4名はそうあったろうか?いつもいるのだからと逆にしつこくないよう薄味にされてしまったような、そんな気がする。そこがこのゲームの唯一の不満である。ヒロイン森下茜と幼なじみキャラの七瀬かすみはいいんだけどねぇ、残りの二人はもう少しなんとかならなかったもんだろうか?おまけキャラの安藤桃子にすら負けていた気がする。
期間限定キャラを二人ずつ=6人にしたのはゲームバランスとしてどうだったろうか?
ま、期間限定キャラの持ち味の濃さはレギュラーキャラの薄さを埋めるのに充分すぎるくらいだったことも事実でトータル的に見れば良い点悪い点は相殺されてしまった、というのが正直なところだ。TLSのゲームシステムやキャラデを気にいっている俺には充分合格な作品であった。ただし、TLS未体験の人はお安い「TLSR」を購入することをお勧めしてしまう。そんな出来である。

**各キャラについて**

実は今回、全キャラコンプリートしていないので大変申し訳ないのだが、とりあえずやった範囲で各キャラについて語らせてもらう。ノヴェライズの話も少々混ぜさせてもらうことにする。

森下茜(レギュラー)
・アンチ藤崎詩織として作られた優秀少女、桂木綾音の後を継ぐTLS2の無敵ヒロイン。綾音よりもより明るく、をコンセプトに作られた彼女は運動能力の強化と「下ネタOK」という強力な武器を装備しており、なかなか新鮮な驚きがあった。(3択クイズじゃねぇんだから「ロマンティック」と「エロティック」を並べるなぁ!)
ピアノとテニスが得意で花を愛する美少女、というなんだか作り物っぽかった綾音に対して、バスケットが得意な明るい健康少女(成績もまぁ良い)となったのは結構成功だったかも。これくらいの娘なら実在しそうだな、というレベルにようやく降りてきた感じだ。
しかも俺的に完璧なことに「トラウマ」装備。影のある少女にトラウマ、ではなく一見無敵に明るい少女にこそトラウマは良く似合う。このトラウマのせいでプレイヤーとの距離に悩む姿はノヴェライズでかなり上手に描かれているのでお暇な方は是非ご一読あれ。(恋愛の話題が鬼門、というのもこれが理由なんだもんね)彼女の視点から描かれるTLS2の世界というのもなかなかに新鮮ですぞ。でもなぁ、このトラウマのおかげで気をぬくとバッドエンドになってしまうので注意が必要だ。藤崎詩織以上に「こ、この女、恋人は作らないとかなんとかいっておきながらいちいち挑発的なセリフをはきやがって…そーゆー思わせぶりな女が一番嫌いなんだよ。冗談で腕組もうとかゆーなぁー!男の純情を踏みにじりおって!」とか騒ぎまくることになるので(苦笑)。
最後の手紙は茜のやつ、きっついよなぁ。しかも「これで我慢しろ」とか云ってるし。
個人的には「乳もみイベント」と「ご褒美はチュー」とかを別の女の子攻略時にもかかさず狙って悶絶したりしております。ポニーテールも最近ではとんとみなくなったよな。好きなのに。

七瀬かすみ(レギュラー)
・知り合いで前作の幼なじみ広瀬のぞみの虜ってゆうか半ば奴隷になってる人がいたので「幼なじみ属性」というのも業が深いよなぁ、などと思う反面、東鳩もONEもKanonも「幼なじみ」が必ず出てくるので「現実世界で幼なじみ(美人)の居ない者の会」の会長を務める俺としてはなかなかゲームの幼なじみキャラに対して否定的であったのだが……うぐく、かすみは、かすみはなぁ、絶対に俺がシアワセにする!(号泣)というくらい「守ってあげたい度ナンバーワン」キャラであった。ひ、ヒドイ。俺も一時期かすみの精神的奴隷であった。
とにかくけなげ。とにかくはかなげ。前作ののぞみに感じていた外見的な弱点もクリアしており、「くそう、こんな男に媚びてるだけのキャラなんぞに!」と思いつつも魂の首根っこをがっしり捕まれてしまった感じである。
ストーリー的に見ても「実はこのゲームの真のヒロインなのでは?」って伏線がバリバリで、「性能が高い女をおとす」ことに快楽を感じない「癒し求める系」の男子にとっては彼女の存在はクリティカルかもしれない。財布の思い出イベントなどを聞くとスマン、なんて甲斐性のない男なんだ俺はッ!と胸をかきむしりたくなることしきり。とにかくスローな会話ペースでゆっくりと愛をはぐくみたい諸氏はプレイ必至のキャラである。オススメ。
ノヴェライズの3巻は彼女が主役。ちょっと小説にしちゃうと王道すぎるなぁ、という気もする。
彼女をクリアして以来、他の女の子を攻略しているときですら彼女の下校の誘いとかを断るのが死ぬほどつらくて、何度も一緒に帰ってしまったことがある(滂沱)。
彼女を泣かせる奴は俺が殺ス!とまで、たかだかゲームなのに忠誠を誓わされてしまったのでやっぱリプレイするとき、かすみの視線がコワイです。ハイ。

波田野葵(レギュラー)
・スマン!波田野。はっきりいって俺、お前じゃ駄目だ。不可能。精神的に勃起しません=恋愛対象外だ。
現実世界だと大半の女性が波田野属性になってしまうわけで、そぉーんな現実少女をロマンあふれる恋愛ゲームのレギュラーにされてもこまっちんぐ、というわけである。
「男のようにつきあえる女友達とは」というのも人生永遠のテーマである。男女間に恋愛感情なしの「友情」は芽生えるか、という例のアレである。
俺としては「ある」派なのだが、その点で重要なのは俺の場合はたとえどんなになれなれしくても女友達の「女」の部分を忘れたとはない、つまり相手が「異性であること」を忘れたことはない、ということだ。まぁ、女友達の少ない俺の意見がどこまで通じるかってのはあるが、思うに女の友達っては必要なもので、しかもそれは恋愛対象とは別にってことだ。もし、女扱いしない女友達というのがメジャーな存在だとすれば、その関係は野郎にとっても女性にとってもあんまり有益な関係ではないと思う。
波田野はイイ奴で、女友達にしておくなら最高である。でも「実はアタシ、あんたのこと…」とかになってしまうとマジで困るタイプ。本当に申し訳ない気持ちで「俺、お前のことそんな風に見たことなかったから」と真剣に気まずい感情しかわいてこないんである。困った。
彼女はかすみの相棒、というわけで東鳩のあかり─志保の志保の位置にいるわけだが、キャピキャピギャルの志保に入れ込む要素はあっても、後輩女子からチョコレートをもらってしまうほど男らしい波田野にはちょっとなぁ、という感じなんである。
ヅラをかぶった波田野や演劇で男役をヤルはめになって困る波田野、団扇で扇ぐ波田野など楽しいイベントも多いのだが、総てのノヴェライズで「報いのない役」を受け持っていることからもわかるように彼女はヒロインの器ではないのだ。(でも、高林にモテたりしてるけどね)

深山早苗(レギュラー)
・波田野はまぁ、許そう。だが、早苗ちゃんだけは駄目だ。ダメダメ駄目ーっ。超駄目。
ドジでマヌケで年下で眼鏡っ娘、というといろんな属性の人がひっかかりそうだけどねぇ、いくらなんでも外見がねぇ。普段から「外見なんぞおまけにすぎん」と豪語している俺でもそれは現実世界の話であってねぇ。ゲームっつーか、架空の世界でキャラ萌えするにはやはり外見とかやっぱ重要なファクターだと思うんだよねぇ。
しかも、マルチとかドジっ子属性が受けてるようだが、真剣に恋愛を考えた場合、俺は「はかなげ」「おっとり」など許すが「ドジ」なのは基本的に魅力半減。ドジなのは俺一人で充分!なんである。まぁ、どじだけど一生懸命って姿にも魅力は感じますが、俺が個人的に魅力を感じるのは何か一つでも「できる」女性。万能でなくてもいい、キラリと光る武器を一つ装備していてくれることが大切なんである。彼女にはそのキラリ、がないんだよねぇ。
しかも、発音なんか「なまってる」感じだしぃ(苦笑)。
というわけでこのゲームの中で一番コマンドを叩きこんだ回数が少ない娘になってしまった。当然、エンディングも見ていません。しかも彼女は妹・君子が主役のノヴェライズでこともあろうに君子の思い人をGETしてしまいます!!もーーー、君子ファンの俺としては憎さ倍増!って感じですな。もはや「その自転車、買い換えた方がイイよ」は毎回選択必至。

沢田璃未(1学期)
最初に攻略したのは彼女です。ってゆうかDEATH。ああ、もぅ、どーして俺ってばこーゆー影のある女とかにヨワヨワなのかっ!?でもエヴァではアヤナミよりも断然アスカ派だったではないか。ってことはトラウマ反動陽気型が判定勝ちってこと?そうか、確かに最初はあんなに「沢田〜、俺に惚れろ〜っ」とか騒いでいたのに乳をもませてくれただけで今では茜の方が判定高いモンね。うん、人間やっぱ明るく生きないとね。
しかし、彼女も典型的な「思いこみが激しくて暗く生きることを決意」しちゃったタイプで、うまくカウンセリングしてあげれば明るく美しい娘に復活します。まぁお約束ですな。
人間には冷たくて、実は動物に優しいって…番長キャラかい、アンタ!
ある理由で心を閉ざしてきた彼女に再び自らの転校というカタチで課題を突きつけるってゆうことで一番最初にやったキャラとしてはハードなシチュエーションだよねぇ、と思った次第。でも彼女、笑った顔が最高なんスよ。永遠に君に笑顔で居て欲しい、って感じです。やはり彼女の笑顔のためならなんでもしよう、という気にさせるのは重要です。
無論デートも彼女の場合は2パターンとも攻略。水族館でピラルク…ちょっと個人的にはロマンですよ、油壺マリンパークへ直行ですよ!
ノヴェライズでは1巻目の脇役として登場。うーん、やっぱ脇なキャラですな。

丘野陽子(1学期)
・出たな、珍妙生物・丘野!しかし、ノヴェライズを読んでやってみてぇと思わせたのは彼女の珍妙さにあると云えよう。現実には絶対存在しねぇ。水着で校舎内ウロウロするのはやめなさいっ!ってゆうか、スカートの中に水着って、女子の方でやったことある人居るんでしょうか?(>実証求ム)
カッパ人間・丘野は好きで水泳をやっていて、その情熱に自らの身を焦がすことになる。こーゆー自分よりも勢いがあって暴走しやすそうな娘、というのも惹かれるものがある。勢いがあるときは二人そろって暴走するのもよし。しかし、こーゆータイプは落ち込むタイミングも一緒になっちまったりしてこまっちんぐなタイプよのぅ。
ほんとにキュウリを丸かじりしたり、海でカッパのマネしたり、カッパのコスプレしたり…今関あきよし監督作品「り・ぼ・ん」なのか、お前はぁ!
彼女の田舎は農園をやっているらしく、兄弟も居るようで、なかなかの野生児。全然色気のかけらもないんだが、そんな彼女が自分になびいてくるとなかなかに楽しい。つんけんしてるタイプがなびいてくるのと違って、彼女自身が自分の性別を次第に意識してくるのが楽しいのだ。(って、露出度が多い水着とかが好きみたいだから女としての自覚はあるわけか…)
ノヴェライズでは1巻の脇として登場。やはり小説になっても珍妙さ炸裂の太陽娘になっている。

香坂麻衣子(2学期)
・一番破壊力があるキャラは実はこの人かもしれない。
俺はゲームプレイ中結構画面に向かって語ったり、突っ込みを入れたりしてしまううんだが、香坂先輩攻略中はもーそりゃ突っ込み入れまくりですがな!(笑)
学業成績はばっちりみたいだが、「回答欄を1個ずれて書いちゃった」とか日常茶飯事的に大ボケ&おっとりマイペース。だが、おっとりしているわりに意外としっかりした「世界観」を持っており、なかなか頑固だったりする。家庭部の部長をやっていて炊事や縫い物なんかが得意なところに個人的に入れ込む要素アリ、ですな。
一見するとドカベンの様な「目が線」キャラかと思ってしまうが会話フェーズなどでは意外とぱっちりしたお目々をしとるんやで〜、ということがわかったりする。
でもね、お願いだから3学期にもなって「去年の教室にきちゃうのよねぇ〜」とか云うのはやめてくれ!卒業してもつい学校方面に向かっちゃうとか、ありそうで洒落になってねぇっすよ。
最初は「君ちゃんのお兄さん」とか云われてなかなか名前すら覚えてもらえないのだが、名前を覚えてもらってちゃんと異性として見てもらえるようになるとこれがまた楽しい。しかも香坂先輩なので(笑)会話で「ポロっと本物」が出てしまったりして良い良い。
「ちょっと胸囲を計らせてね」「マフラー二人で巻きましょう」イベントがなんだか作為的でない分トキメキ度が上がりまくりーな感じですな。もー先輩のためなら紫色のつぶつぶ入りの奇妙な粘液とかも飲めます!殺人ジャイアンカラオケにもお供します!(ってゆうか、俺に教えておけよ、君子!)あまつさえギャグで云った「鬼の役」とかを最後までやらすな〜とか、実は密かにつけていたプレイ日記の反応は先輩シナリオの奴が一番楽しそうだったわけであり、思い出してみるとやっぱ一番楽しかったかもしれない。
どっちみち、先に卒業してしまうので他のキャラよりも1年先にお別れがきてしまうはずだったんだけど、やっぱ泣けるやね。
ノヴェライズではほとんど殺人的な先輩のギャグが一つも炸裂しないまま終わっているので超不満です。ってゆうか、かすみのお話なんであんまり先輩がでばってきちゃうとそれはそれで困る気がするな。君子の話では逆にもっと出てきてもよかったんじゃないかなぁ?

中里佳織(2学期)
・でました、「現実少女カオリちゃん」。じ、実在すぎるよ〜現実すぎるよ〜。
俺は自分が背が低いので中里さんくらいの背の娘が好みだが、やはり最近の娘はスタイルとかを気にした結果、160cm前後の身長が欲しいと思っているらしい。満員電車や満員バスでの通学を経験して体が小さいことに劣等感を感じている中里さん。しかも、俺の心ない一言「やはり鑑賞用には乳はでかい方がいいかな?」のために彼女のとった行動が……(滂沱・号泣)。悪かった、ホントに俺が悪かったよ!絶対中里さん標準だよ、背だってそのままでいいよ、色々コンプレックス持つなよ、俺がオールOK出してやるからさぁ、と云わずにはおれない実在少女なんである。
大体、他のゲームキャラが悩み無く青春を生きすぎているんだよ!フツーは中里さんくらい個性にとぼしくて色々くだらないことで悩んでいるもんだよな。その普通すぎるキャラが濃いキャラの中に混在させられると「こんなふうになるのか…」という新鮮な驚きがあった。前作の風紀委員・春日千晴もかなり現実少女だったが、彼女にはキッツイ性格と「男なんて!」「お金は大切に!」とか現実少女の中でもキッツイ部分=強く生きるための装備がキチンとあったわけだが、彼女は同じクラスの中で「名前もろくに覚えていなかった」系のおとなしい・目立たない少女なのだ。声をかけてくれた彼女に「え?同じクラスの中里さんか」という主人公のセリフに「なんて失礼な奴だ!」とか怒った俺だが、そーいや無敵生命体だった中学生の頃はこんなシチュエーションは山盛りだったよなぁ、とか思い返して今更反省してみたりする。
このゲームの中で俺の大好きな「人間的な成長」の物語が語られているのは彼女のシナリオだけかもしれない。内気で引っ込み思案だった中里さんは文化祭実行委員をこなすことで人間的に成長し、主人公に対してもポジティヴにアタックを開始することになる。美しい。やはり人は成長し、変化することで美しくなる。大丈夫だよ、牛乳なんて飲まなくても乳は大きくなるさ、中里さん!ってゆうか誕生日プレゼントは「モデルバスト」で超決定!
というわけで彼女が主役のノヴェライズは結構お気に入り。出来としてはわりと普通だけどね。

瑞木あゆみ(3学期)
・聞くところによると彼女は「ヘルメット型少女」に分類されるそうである。うーん、ヘルメット女というと「ときメモ」の美樹原が真っ先に思い浮かんでしまってあまり良い印象がないのだが。でもおとなしめな娘に設定されているなど共通点も多いのでこの分類法は正しいのかな、なんて思ったり。
基本的に線が細くてサラサラ黒髪の女子に弱いので彼女は2番目に攻略しました。
3学期の期間限定キャラのお二人は木地本がらみのイベントで俺の嫌いなとってもトレドな雰囲気に陥るのでできれば木地本イベントを軽くいなせる方のチェーンイベントで話を進めたいところ。
あゆみちゃんは俺が常にこの手のゲームで問題提起している「なぜ年下キャラは学年が一つ違うだけでこうも子供っぽい設定にされてしまうのか?」という問題から脱却できていない典型的年下キャラなんである。でもま、そこに「守ってあげたい」「なんとかしてあげたい」感情がもりもりとわき起こってしまうのも事実なんだけどね。
特筆すべきは猫のチョミタン、こと「ユゲ」である。あゆみちゃんは野良猫好きなくせに家では生ハム(ネズミのこと)を飼っていたりする不思議な娘だ。相談されたら冷静にペットの飼育法が載ったサイトを紹介してあげよう。
しかし、エロのないギャルゲーをやっていつも思うんだが、2回も乳揉んで肘で胸つついたりしたあげくにお別れの際にチューもできない、というのはあんまりではないか。あゆみちゃんみたいなキャラの場合は幾千のくだらない慰めの言葉よりも抱きしめてチューで解決することの方が多いような気がするんだが(あくまで推測)。
ノヴェライズでは3巻、脇役として登場するが結構でかい脇役で読んでいる方をはらはらさせたりする。波田野じゃなくても主人公に「はっきりしろよ!」と云いたくなるね。

風間こだち(3学期)
こだちねぇさ〜ん!というわけでTLS2きっての姉さんキャラである。主人公と同学年ながらも弟キャラ健太を従えていることもあり、その姉貴っぷりは見ていて気持ちがいいもんがある。唯一の年上キャラ、香坂先輩が以外とマヌケでお姉さんしていないので「しっかりしたお姉さん属性」の人は必然的に彼女に流れ着くことになろう。
しかも女剣道部。くぅっ、個人的には武道少女に色々な思い出が…(滂沱)。しかも前作のごっちゃんのスカートまくり上げイベントを超越したか、という感のある「着替え」イベント。「いかん、いかん」でも「もっと良く見る」でも評価は一緒だというのはスタッフが全員オトコノコの味方だって証拠だよね。(ぶわっ、と号泣)
出会い頭に攻撃を受けるところは前作の草薙先輩と同じ路線。これもなんとかなからなかったんかいな?
彼女に近づこうとするとうるさい弟の健太君のストーキングを受けることになります。そのくせ会話で「シスコン」だのの話がでてくる。「ええ、うちの君子もブラコンで困りますよー」とかいう粋なセリフの一つも用意して欲しかったなぁ。
いや、しかし思うのは、どうして家庭的ってゆうか「質実剛健」なキャラってこう地味になっちゃうんだろう?現実世界で妻にするならこーゆー質実剛健少女が成長した奴がイイに決まっておるのだが、これでは彼女たちの魅力も半減である。なんとかしていただきたい。(しかし、その真実を知ってモテながらも本命を彼女にしている木地本、やはりあなどりがたし、といったところである)
こーしておねーさんとおにーさんがくっついて、弟と妹もくっついてーという話があったらおもしろいなーと思うのだが、さすがにそこまではスタッフの想像力が追いつかなかったのか、そーゆー事後の世界は描かれない。木地本が報われる話はノヴェライズにもないのでそれもなんかちょっとあんまりな気もするね。

藤川さつき(?スタンド)
・スマン!さつきちゃんは「幽霊」=「スタンド」ってことで猛烈に攻略したくなるも、おまけキャラなあげくに出現条件が厳しすぎて全然プレイしていません。
ああぁ、しかし友人と「ロボ子やスタンド使いに続いてついに幽霊そのものまで攻略の対象かよ〜」と笑っていたのだが、攻略本で見る限り、彼女、なかなかキュートである。鼻絆創膏がチャームポイント。なんとなくドジって死んじゃったのかな?と考えると涙がとまりません。やはり女子は貴重な地球人類の資源です。大切にしていきたい。ってゆうかかわいらしい女子は俺の許可無く死ぬことを禁ずる!(小憎らしい娘は死んでイイです)

安藤桃子(喰えません)
・お嬢様ぁー!ってゆうか性格キッツイ&高飛車女が好みの人もいるんじゃなかろーか?と思う俺はなぜこの安藤桃子が攻略できないのか不思議だったんだが、よく考えるとTLS2自体が「ホンワカした雰囲気」を目指して作られているため、キツイ性格の娘は購買層の嗜好にそぐわない、ということになったんじゃないかと勝手に推測する。
彼女を波田野とのどつき漫才でしかつかわんというのは俺的にはなんとも惜しい気がするのだが…(見た目もばっちりなんだしねぇ)

麻生優子(喰えません)
・前作で俺の魂をかっさらっていった、CVにKikuko Inoueを起用した無敵ののほほん先生、「冴子先生」。その魂を継ぐカタチで登場した麻生優子先生。(あ、麻生先生って偶然か?ときメモ2にも登場ではないか!)前作の感想で「おばさん」とか思いっきし書いてしまったんだが(だって、入れ込んだ矢先に子連れでプールとか来てるんだもん)優子先生はその反省を生かしてか、冴子先生よりも若いという設定だ。既婚だが子供はまだ、という設定は俺に対する挑戦なのかぁ?と思いつつも自分は学生なんだと言い聞かせて彼女への追憶を振り切る。

君子(妹)
「俺は次の瞬間から、中井貴一になる!」そう決断せざるを得ないほど、この妹キャラは強烈だった。「現実世界に妹がいる観点から妹属性を考える会」主幹の俺としては「現実に妹が居る身としては妹に萌える輩のドリームは理解不能!」と常々叫んでいたのだがちょっと…君ちゃんの前ではその姿勢が崩れつつある。
もー、誰にももてなかった日にゃぁ「君子!もう俺はお前でイイ!」とか訳の分からない叫びをあげていた記憶もある。
あげくに「一緒に寝る」「マッサージ」などの妹属性でなくても卒倒しそうな強烈なイベントが炸裂!
前作でも好雄の代わりに用意した無害なはずの妹キャラ、みさきに人気が集中してアンサーヴァージョンであるTLSRではみさきとのデートイベントや夢オチとはいえ「××」イベントまで用意してしまったんだから、今回スタッフにTLS2での妹キャラの造詣に抜かりはない。まさに完璧理想型妹と云えよう。ま、俺の実在妹ともそんなに険悪な仲ではないんだが、さすがにここまでってのはねぇよなぁ。

木地本岳史(友人)
・伊集院でも好雄でも大須賀でも柳沢でもない新型の友人キャラ。ナンパだが正当派にもてるタイプ。
いや、あゆみちゃんとこだちさんの攻略時に良いポジションにいる。高林にくらべて全然キャラが立っているのでこいつとならば恋の鞘当てをしてみてもいいかなぁ、という気にはなる。が、個人的にそのシチュエーションにはヨワヨワなので、あゆみちゃんシナリオでも木地本が絡んでこない話の方が好きだったりする。彼が好きなのがこだちさんというのはわかる気がするのでやっぱこだちシナリオではひいてしまうんだよなぁ。
木地本エンド(バッドエンド)も無論、経験済みだが、比較的最初の頃に経験して「…なんだコレはっ!雅史エンド以上の破壊力ではないかッ!!!」と思ってしまったのであった。木地本の振り返りざまのさわやかな笑顔で「俺…お前のこと……」は反則!!嫌ぁ、ホモは嫌ぁ!!!

高林勇次(邪魔者その1)
・なんなんだ、お前は?!登場の必要なし!というお邪魔野郎キャラ。うーんでも現実世界ではこーゆー邪魔な野郎ばっかりなことを考えると主人公+2しか男子が登場しない方がやっぱ不自然なんだよな。
そのヘンにしなを作った左腕はなんだ?!俺に対する挑戦なのか?!
ま、茜を攻略しているとき以外にはただのお邪魔虫でしかないのがちょっと柳沢と違って残念だよな。(しかし、かすみにちょっかいだしてきた時には殺意すら)
前作の感想で「もっと友人と奪い合うシチュエーションとか増やせ」とか自分で書いていたのだが、実際やられると腹が立つ以外なんの効能もない、という事がわかったのだった。

風間健太(邪魔者その2)
・完全不要キャラだが、やはり作品世界の奥行きを出すにはこーゆー脇も必要なんだろうなぁと思わせた。
こだち姉さん攻略時にことごとくつっかかり、あまつさえ油断していると君子にもちょっかいを出してくるという、謎のお邪魔キャラ。だがね、年上としては「んん、踏み込みが甘いぞ、健太!」とか軽くいなしてみたくなるのも事実。いつか彼が「アニキって読んでもいいかい?」って感じで和解できる日がくると良いんだが、そのときこだちさんや君子がどう絡んでくるかを考えるとやっぱ、楽しくないよなぁ。

#最後に

エンディングテーマ「スカートのポケット」って前作の「ひとりぼっちということ」の5倍くらい恨めしい感じが満載で、聞いていてとてもつらいんだけど…。
というわけで、前作が気に入った方にはオススメのTLS2。是非是非やってみてくれたまえ!


(99/12/24)