クランチ不要!SF連絡ボード
ライト系の小説を書いている人が、普通の小説(という表現には語弊があるか) に移行することってのはあまりないような気がします。私も高校時代は富士見 ファンタジアや、スニーカーを借りて読んでいたのですが、その頃の人はまだ (神坂一とか、7年間くらい?)ファンタジアの人で、『スレイヤーズ』なんかを ずっと書いているんですよね。昔(私が現役だったころだから、昭和60年前後)の コバルトの作家は、結構今はコバルト以外の分野で書いている人もいたり するんですけれども・・・。 #というより、普通系の人がコバルトでも書いていた、ということか。 確かに平成元年前後の角川富士見創刊頃から、ライトノベルの量が 増えて、質が下がったのかもしれません。つーか、出版社の方は、 質を云々するよりも量を出した方が利益を得やすいので(市場がでかそう)、 どんどん質をチェックせずに出すし、作家の方もそれで結構売れてしまうから、 向上心がなくなってしまうのではないかと(^^;。相乗効果でレベルが 下がる。読者のスキルも落ちる(というか、あがらない)。作家が 成長すれば、読者もそれについていくと思うんですけれどもねえ。 そうなる前に、成長せずに消耗して切り捨てられそうだ>作家。
うちのページを見ていただいている皆様、ありがとうございます。m(__)m で、下の方で話題になってるようなので、当事者としてちょっと発言をば。 私としては、まったく、たかはしさんのおっしゃる通りだと思っています。今話題になって いる「怒り」というのは、短篇ページのインデックスの拙文のことだと思うんですが、あそ こはああいう企画のページなんで、それに沿った怒り方をしてます(^^;。 うちはまだまだ作りかけの暫定版ページなんで、ちょっと古いものに偏っているように見えて しまったかも知れませんが、当然、新刊評のページでは、あと半分の怒りを表明することにな るでしょう。もちろん、面白いと思うものは面白いと言うでしょうし。 ただ、 >「ま、あれも面白かったけど、今のSFに比べればやっぱ見劣りするよね」 これは、「あれ」こと古典を読まないと言えません。 それが読めないことに、私は憤りを感じています。 読めないくせに、座談会では言及される。それらが入っていないのが、まるで私たちが悪いか のように。これは、400号記念号のときにもおんなじような話があったかと思います。 で、挙げ句の果てには、「この10年のSFはみんなクズだ」。 おい、ちょっと待て、この10年でSF読者になったオレはなんだったんだ!?(^^; 20年前のSFって、そんなに面白かったのか? と、やっぱり思うじゃないですか。 私としては、あのオールタイムベストはまったく妥当な結果であり、全世代のSFファンが (物理的に)共有できる作品がこれなんだ、ということだったと思います。 それなのに、あのベストをSFファンのメンタリティのせいにして、さらには「若い連中が相 変わらず面白いと言う」とかなんとか言われて、若いファンが入れたからああなった、みたい な言い方をされるのは、まったく心外です。我々には、他に選択肢がありませんでした。 むしろ責められるべきは、選択肢がありながら投票しなかった座談会参加者たちの世代のはず です。まあ、責任のなすり合いをしても仕方がないんですが、せめて「若い奴等は、こんな限 られた作品しか読めない状況なのか」ということくらい、気づいて欲しかった。 そう、思います。http://www.sannet.ne.jp/userpage/ykatsu/index.html
それにしても「ジョニーさん」って書かれると強烈に恥ずかしいですね(^_^; u-kiさんが「たまには重い話題も」と書いてくださったので、お言葉に甘えて。 >電子化 かくなる上は、もうこれしかないでしょう。そう、<strong>「非合法電子化テキスト」(笑) 地下に潜って官憲の目をかいくぐり、手持ちの書物をしこしこ打ち込んでは、 闇から闇へとネットワーク上に流すのです。……って、「華氏451度」の読みすぎ(^^; >重い話題 本当に「手に入らない」ことが一番の問題だと思いますか?>カワカミさん では、手に入るようになれば、手に取って読めば、今の若い世代もみんなSFを 面白がると思いますか? 私には、そうは思えないんです。 それは「スキルがない」からなんでしょうか。スキルとは深い関係があると思います。 しかし、そのスキルのない人間は確実に増えているだろう現在、スキルのある人間は スキルのない人間に対してどう振る舞うべきなのか。 どうせ彼らには読めないんだから、と対話を放棄してしまうのか。 いいえ、私は放棄したくありません。 どうしてカワカミさんには角川や富士見が楽しめなくて、弟さんには楽しめるのか。 私もスレイヤーズ!やフォーチューンクエストやソードワールド程度は少し読みましたけど、 楽しめませんでした。でも、これらは確実に売れている。それはなぜか。謎です。 >「新らしい」SF かつきさんのページも見ましたが、かつきさんの怒りは半分しか共感できません。 どうして「うしろばっかり見なくてもいいんじゃないかと」と言われて、過去の作品が 手に入らない、と嘆かなければいけないのか。 本当は、「今書かれているSFが面白くない、もっと面白いSFが読みたい」と 叫ぶべきなんじゃないか。 SFの魅力の一つは、「新しさ」であるはずだと思っています。 文章が下手でも、人間描写が多少壊れていても、これはすごい、これは今まで読めなかった 「新しい」作品だと思わせてくれるものがあればいいと思っています。 でも、これって古典に求めることじゃないですよね。 もちろん、時代を超えて新しさを感じさせてくれる古典もありますが、今ならもっと 新しさを持った作品が書かれるはずですよね。 私は古典SFに頼りたくありません。 「ま、あれも面白かったけど、今のSFに比べればやっぱ見劣りするよね」と 言えるようなくらいになってほしいです。新しい時代には、新しい価値基準があって、 新しい傑作があって、それは世代を超えて評価される程の出来であるべきだと願っています。 そうならなければ、古典SFがいくら手に入るようになっても、未来はありません。 後ろは向きたくないんです。過去の作品にすがりたくはないんです。 私の魂は、「新らしい」傑作SFを熱望しています。 #もちろん、こんなことを書いているだけでは何も変わらないんでしょうけど。 でも革命したい。
かつきさんのページの怒りの叫び。俺の魂に響いてます(;_;)/ 我々に出来ることは怒りの叫びをあげることだけなのか?!http://www.sannet.ne.jp/userpage/ykatsu/short-story.html
【RIKI】さん> 小松左京『虚無回廊』は良いですよ.ジョニーさんもおっしゃってますが,AE(人工実存)という アイデアが秀逸ですな(当時にしては).でもって,AEに何をさせるかってのが・・・ 「トップをねらえ!」で主人公が最後にXXXに乗り込んでいく際,「あ,虚無回廊・・・」って思ったです. 眉村卓『不定期エスパー』は文庫落ちしてるんだけど,徳間なのでね(泣)絶版の可能性大かも. 徳間文庫目録の「絶版文庫リスト」(なんで買えない本のリストがついてるかは不明)でチェックして みて下さいな.古本屋では比較的手に入りやすいと思いますけど,よく見かけますから. # 新橋駅前で古本市やってて,徳間の絶版SFがごろごろ安値で売られてて吃驚した・・・ >ジョニーさん ライトSFですか・・・ソノラマ全盛の頃はよかった.富士見,角川が参入して駄目になった(!) 気がします.ソノラマの清水義範や加納一朗のSFはハマッたもんなぁ. さて,本題です.u-kiさんも溝口さんも常々言ってらっしゃいますが,「手に入んない」 ってことですよね,かつての名作が.版元の責任です.手に取れなかったら,読みようないですもん. # あと昔の海外モノは訳が問題ですよね.よく言われるのがサンリオですが,ひどいのありますからね. 読者側はどうなんだろう?皆あんなのほんとに面白いと思って読んでるのか?僕の弟も「スレイヤー ズ」買ってるので,意見を聞いてみると「楽だから」らしいです.よくわからんです.
「7日〜」で正解です。 現物お貸ししましょうか?(お譲り出来ないのは心苦しいのですが・・・) 「ONE」はデスクトップ機ダウンの為,保留中です(泣)。 これだからWin95って・・・
おとみさん、おかえりなさいまし。 ぜーんぜん関係ないですが、卒研がいそがしくてずっととらずじまいだった 永遠へのパスポートをようやく入手しました。これで人生がイヤンになったら いつでも高飛びレイク。(笑) ##細かい事ですが「7日間の休暇をとって」は「7日の〜」では無いでしょうか。 ええっと、収録本が『あざやかな瞬間』なのはわかってるんですが。 そのうちアップ予定の「僕がオタクになったワケ」に掲載したいので正確なところが わかるのなら教えてください。探してるんですがねぇ。あと柊あおい2冊も(笑)。 ##ジョニーさん うーむ、普段はお馬鹿な私ですが、たまには重い話題も話したいものです。 どこかでも書いたんですが、ライト系ノベルとかヤングアダルト、個人的は嫌いで 読まないんですが、「つまらない」わけじゃないんですよね。 すし屋で(またかい)「好きなもんたのんでいいよ」といわれたら絶対頼まないだけで(笑) 高いネタがうまいとも限らないし、おいしい卵焼もありますもんね。 でも知らないすし屋さんだったらやっぱ好きなネタから頼むし、知ってる店だったら やっぱり他人にも好きな(自分がうまいと思うネタ)を薦めますしね。 で、「うまかったか?」「それほどでも」といわれたらけっこーがっかりだけど、 自分の感じてる「うまい」度に変化のあるわけじゃなし、こいつにはあわなかった みたいだからまた他の奴を誘うか、とか他の店にいってみるか、って感じですけどね。 文章を読む、というのはスキルがいることですから、プールでしか泳いだことのない人に 海で遠泳がおもしろい、といっても乗ってきてくれないという感じではないでしょうか? 若い人に旧かなづかいの本すすめても退いちゃうみたいな、それと同じじゃないですかね? 世代間ギャップは同世代の異質な人よりも確実に堅牢に存在していると思います。 私はごついアタッシュケースにジャンプだけ、のサラリーマンをみて異様に思いましたが 私より上の世代はもっと奇異な目で見ているんじゃないでしょうか? そのうちマンガも読まない世代、というのが来るんじゃないでしょうか? 私はうちのSF研で、ライトノベルでも読んでいる奴はエライ、と誉めることにしてます。 漫画やアニメの原作本でも読んでいれば、「これを読め!」といってヘンなSFを薦めて 読んでもらえる可能性があるからです。ライトノベルも読んでない奴はコモンランゲージが 話せないのと一緒ですから、まぁ、文字通り「はなしにならない」わけですな。 あんまり救いになってませんが、自分の価値観がくずれない程度に、他人の価値観も受入れて あげることが大切なんじゃないかと思います。>>安直ですまんですけど。 蛇足ですけど、「この文庫が好き!」で思ったのは絶滅状態なのはSFだけじゃなくて ミステリもなんですね、ということです。ああ、電子化してくれぇ!
>RIKIさま 「虚無回廊」は、出た当時に読んだ限りでは、そこそこ楽しめた記憶があります。AE (人工実存)というアイデアが楽しかった(元AIもどき屋な私) でも、「同時代的」という言葉からは百万光年離れていたような。や、そこがいい、 という言い方もあるんですけど。 >u-kiさま 西澤は、「解体諸因」が文庫になってます。でも、こっちよりは「七回」を推したい。 ノヴェルズは読み捨て用だったんですが、講談社ノベルズのいわゆる新本格系は結構増刷 されてます。 >駄目(内省モード) たしかに「人によりけり」なんですが……。うーん。 今、他人と自分の共通の言葉を模索して悩んでます。価値観が違うのは当たり 前なんですが、価値観について語る言葉はあまりずれないようにしたいのだけど。 問:どうして今の十代にはかつての名作SFが読まれないのか。 なぜライトなSF(もどき)は読まれてライトでないSFは読まれないのか。 自分なりの答えの断片はあるのですが、それを年代を超えて通じる言葉にできなくて。 #↑上の問はこの前友人と話していたときに出たものなんですが、その時は「SF」 #ではなくて「旧来の本格ミステリ」でした。つまり、SFだけじゃないんですよ。