私が愛した映画101作

 好きな作品の紹介、というわけでもなく、いったいこのコーナーには何の意味が有るのが?と自分でも疑問なわけですが、とりあえず「ことぶきゆうきを知るため」の映画企画第一弾death.(誰も知りたがってねぇよ(笑))
 フツー見なくていいと判断される奴がほとんどですな。
 でも、愛だろ、愛(笑)。
 とりあえずマイナーになりすぎず、メジャーになりすぎず、トホホになりすぎず、思い出した順で101作。(シリーズモノ含めばそれ以上だが)
 私の読書日記や掲示板で「俺的慣用句」になってるセリフはほとんどテレビ番組ではなく映画の吹き替え版が元になっていますので、思い入れのあるセリフも併記してみました。
 それぞれの作品にはおいおい詳しい紹介文をリンクしていく予定&カテゴリ別のページへ移籍の予定。
 なお、この並びに特に意味はありませんが、私の一連の思考の”流れ”みたいなもんはあります。楽しめるとしたらせいぜいそこらへんくらいでしょうか。
 というわけで始まり始まり。


ファイヤー・フォックス
通算でマジで千回は見た。ここで語るにはあまりにももったいない映画である。
これを発泡スチロールばりばりの北極シーンとか特撮がしょぼいとかで切り捨ててる人はスカポンタンである。
一級のスパイ映画であり、クリント・イーストウッドの「漢」が炸裂した一作であり、そして燃え燃えの未来戦闘機映画なのである。
当時「あんな角張った機体でなにがステルスか」「翼の上に吸気口があるなんてタコ」「ミサイルが内蔵なんてあるわけねーじゃん」とかいわれたものの、そのほっとんどのテクノロジーは10数年後に実践されてしまったんである。
フィヨルドの峡谷を飛ぶシーンは実写LDゲーム「マッハ3」にもパクられ、海面すれすれを飛んでショックウェーブが水柱を立てるシーンは10年経ってアサヒスーパーDRYのCMにパクられ、吉田戦車もパロディ漫画を描いているというスバらしい作品なのだ。
そして、火事のパニックに乗じて堂々と戦闘機を盗むシーンは何度みても鼻血が出るほどカッチョイイ。そして、KGBも書記長も今やツワモノどもが夢の跡なのである。
「ロシア語で考える事、必ずロシア語で」「思考制御が働かない、畜生!」

2001年宇宙の旅/2010年
どう考えても名作である。外せない。
コンピュータの本を読むたびに出てくるHALの存在は俺にとってオーヴァーロードだった。しかも歌ってるし(笑)。この歌は永野のりこが英語と日本語で楽しそうに歌っているのを「みすてないでデイジー」のCDで聞くことができます
我々の世代はノヴェライズから入って映像をみているので何一つ難解じゃないけれど、いきなりあの映像を見せられたんでは「哲学映画」に見えなくはないかも。
1:4:9の謎は今でもわくわくさせられる。
「すごい、星がいっぱいだ!」
意外と2010年も気に入ってたりする。
バリュート使った航行法やHALの見る夢、といったところにわくわくしたが、とどめは年取ってないキュア・デュリアだった。フロイト博士がロイ・シャイダーという事実がなかなか飲み込めなかったけどねー。

時計仕掛けのオレンジ
ルドビコ療法。これに尽きます。
マルコム・マクダウェルの華々しき不良への第一歩!
Singing in the rainを歌いながらデボーチカにIN&OUT!
不良少年のアダム、アレックス君は僕らの心にいつまでも踊り続ける。

ブルー・サンダー
爺ィのロイ・シャイダーVS成長したアレックス君の不良ぶりが見物。
「ヤツはそこにいる」というキャチコピーもすばらしい。
ヘリで宙返り、「出来るわけがない!」そうなんだけどね(笑)友人のおやじさんがヘリのアクロバットチームの隊長さんだったので燃えてしまったのよん。
「ささやきで飛べ!」ってのも嘘臭かったけど、やっぱヘリでF16を撃ち落とすのは快感そのものだった。
暗号・略号合戦も楽しかった。「F.E.って何の略ですか?」「 Fuck Everybody.
カーチェイスならぬヘリチェイスを開拓した功績は大きい。
しかもゴールデン洋画劇場版ファイヤー・フォックスにはBGMが流用されている。
外せない一作である。

スターウォーズ/2/3
恥ずかしいけど、外すわけにはいかなかった。
男ならライトセーバーを振り回し、フォースという名のスタンドを出しまくり、ガラクタを集めて作った戦闘機で惑星破壊兵器にプロトン魚雷をおみまいしたいと思うものなのだ。
良くも悪くもこれがヴィジュアルSFの決定版。
でも吹き替えは最初のソロ=松崎茂、レイア=大場久美子、ルーク=渡辺徹で超決定。
C−3POの野沢那智を知ってしまったら英語版のそっけなさといったらナイ、である。

ブレードランナー
これも文句無し。でも知ったのはブラスターとスピナーのモデルをホビージャパンで見てからという変則さ。
ディレクターズカット版は小説読んでからは正しいと思うけど、それまではハリソン・フォードがだらだらモノローグをしゃべる「わかりやすい版」で納得していた。
「俺は何歳だ?あと何年生きられる?」といっていきなり友達にくってかかるレプリカントごっこもなつかしや。
「空からチャイネシア人がどかどか降ってきて目の前で死んでいるのに君は何もできない」
とかいう勝手なVKテストもいっぱい考えたっけなぁ。

未来世紀ブラジル
社会が歯車であることを骨の髄まで俺に教えてくれた映画。
巨大なお侍さんにげしげしにされたり、顔の皺を伸ばしまくってるばあさんとか、誤植で殺されちゃうおじさんとか、管理された未来っていやいやねぇ、というディストピアの最高峰。
この世という牢獄で許されることは夢を見ることだけなのだ。
デ・ニーロの電気工事屋さんが秀逸。理系の男の子はいつだってテロリストを夢見てるのだ。

ロッキー
ロッキーは1〜4までは好きである。しかし、中でもやはり2である。
アポロに勝つんであるよ、2は。
羽佐間道夫と松金よね子の吹き替えは俺の永遠のトレーナーだったりする。
ロッキーの愚直なエイドリアンへの愛は1でも充分だったけど、2では更にその上をいっている。
「おれは信じてたぞ」
そしてとどめは以下のやりとり。
「一つお願いがあるの?」「なんでもいってみな」「勝って」
男心に残る名セリフである。

ロッキー・ホラー・ショー
実は自閉症ぎみだった俺が一番よく見て泣いた映画。スラップスティックの裏に秘めた人間の愛憎を見ろ!
「サイエンスフィクション2本立て」実はこのもう一本が「ファントムオブパラダイス」だったりするんだが。

紅い眼鏡
やはり自閉症ぎみだった俺が中学時代の仲間を懐かしんで涙を流しながら見た映画。
基本的な構造はロッキーホラーショウと同じだが、押井監督のおかげでうる星やつら風ジャパニメーションの味付けをされている。本人が出演していても声がアニメ声優だというだけで吹き替え映画のテイストになるところは計算通りなのか?
出渕デザインのプロテクト・ギアこそ俺の欲した心の鎧の完成型だった。
「1995年夏。人々は溶けかかったアスファルトに己が足跡を刻印しつつ歩いていた。酷く暑い」

ケルベロス
押井守ファンですら激怒したという、制作予定と出来たもののギャップが世界一激しい映画。まぁ、学生運動と犬とエビが好きな人にはお勧めですな。
「ヘルメットを付けろ。乾!」

さびしんぼう
「ノブちゃんの霊がっ!」炸裂する大林ワールドの頂点にそそりたつのは白塗りの富田靖子。炸裂する尾美としのり、炸裂する小林稔侍、炸裂する浦辺くめ子!
でもこれを一生懸命見てた頃の俺は真剣に片思いの真っ最中だったんだが、こんなもん見てたらうまく行くものもいかなくて当然である。
「お金玉〜」「人は誰も恋をするとさみしくなる。だから私はさみしんぼ」

時をかける少女
スパークする大林ワールドの中心に輝くは、ある漫画家の魂を引っこ抜いた原田知代。
ラストの皆で肩を組んでの大合唱に君も参加したいと思ったはずだ!
そして、俺の将来の夢は醤油職人!ラベンダーの匂いなんて臭いだけだぜ!
「時のもぉーじゃになってしまうんだ!」「土曜日の実験室ゥ!」

ねらわれた学園
なぜみんな角川映画を見に行くんだ?視覚的麻薬効果か、はたまた目で味わうブラック・カレーか?どこがどういいのやらさっぱりわからん。眉村卓先生もいい迷惑だったのでは?
しかし、岡田有希子も抹殺する峰岸徹の熱演で確かに僕らは熱にうかされていたかもしれない。さぁ、君も腹に目玉を描いて叫ぼう!
「私は神だぁ〜!」

太陽を盗んだ男
日本三大アナーキー映画の頂点。
「陛下にわしの息子を返していただく」という右翼のおっさんの切れたシーンから始まる時点でこの時代の日本がいかにアナーキズムにそまっていたかが分かる。
俺の後輩はこの映画を見て理科教師を志した。
デパートの屋上の沢田研二を燻り出す、電電公社の作戦が燃える
世界9番目の核保有国、人間核爆弾となった沢田研二をブンタ・菅原が追いつめる!
「いっくぞぉ〜、9番!」

皇帝のいない八月
日本三大アナーキー映画の一つ。
ラストシーンだけ見ると「新幹線大爆破」と間違えそうなほどショボいNゲージ大爆発シーンが登場する。
緊張感のない森田健作は愚鈍な日本国民の象徴だ!
ロボトミーされた三國連太郎、撃ち抜かれる山崎努に涙しろ!吉永小百合や渥美清といった配役も豪華。
マスコミに躍らされる自分が歯がゆくなる作品。革命今だならず!

ブルークリスマス
日本三大アナーキー映画の底辺。
UFOネタはけして日の目を見てはいけないという典型である。
若く美しい竹下景子に全部!スキンヘッドになるまで彼女の床屋に通うんだ、勝野洋!
F104のパイロット、沖雅也も涅槃で待ってるぜ!
白い雪が街を優しく包む中、権力の銃弾が恋人たちに蒼い血を流させる。
そしてロボトミーされる岡田英次!(笑)
どうしてそこまでアンチ権力したかったんだこの頃は?!

サイレント・ランニング
きちがいグリーン・ピース映画。人間がほとんど一人しかでてこないのにおもしろいんだからたいしたもんである。ヒューイ・デューイの中身が人間だというのはR2−D2の中身も人間だというのと同じくらいショッキングがもしれない。
草木に一番良い肥料は、無論、人間のミンチですね。

潜望鏡を上げろ!
しかし原題は「Down Periscope!」つまり、けつまくって逃げろ!である。
ここに登場する悪い提督が実はサイレント・ランニングのおっさんなのである。
劇場ではパワーレンジャー・ザ・ムービーと併映であった。
正しい潜水艦映画の一つである。使う魚雷は「ただし一発ゥ!」
「山田、イルカの真似をしろ!」

Uボート
動力付きの船に乗るときはもちろん、手こぎボートの時も、「船」といえばUボート。
「では諸君、行こうか!」「はい、艦長」から始まって「両舷ディーゼル!」「1号から4号発射用意!」「3号不発!」「あれはトムゼンの艦だ!」
次々と内海賢二の声で下される名セリフ。それを復唱する我々という構図は10年経っても変わることがない。
発進から進撃まで、BGMはUボートできまりなのだ。

眼下の敵
Uボートの対極にあるのが眼下の敵である。
「RESET 150!」ああ、爆雷架に手をかけていたら指がなくなちゃったよ!
「これで国に帰れるな、仕事は?」「時計屋です」
くぅ、これが泣かずにいられるかい!ってんだ。
Uボートの汗まみれで油まみれで狭くて酸素不足で死にそうな船内とこの「敵」のUボートが同じ物だとはにわかに信じられないはずだ。

インターセプター
F117コックローチの写真を見たとき、「ざまぁみろ!ファイヤーフォックスのデザインは正しかったのだ!」と一人大喜びした俺。ステルスは流行語にもなった。
そのステルスが空中戦をやる映画とあっては見にいかざるをえまい!
しかも予算がなかったせいか「ヴァーチャルフライトシステム」採用って、単にCGなだけじゃんか!だが、なめてはいけない。敵のテロリストは「絶対誰も考え付かない」方法で侵入してくるは、実はUボートの艦長だわで大騒ぎの一作である。
「武器のないステルスでどう戦うのかな?」
そんな!エリ8なんて目じゃねぇよ、この嘘臭さ!

バルジ大作戦
特にね、二次大戦モノってこれじゃなくてもいい映画、いっぱい有るよね。でもこれじゃなきゃ駄目な理由がある。
切手マニアの人たちの会話である。うーん、これをサンリオSF文庫とかの会話に置換するだけでスゲーマニアの業の深さが味わえる映画になるんだけどなぁ。

アイアン・イーグル/2/3
「愛と青春の旅立ち」のルイス・コゼットJr.がよもやこんな形で復活しようとは!
これも劇場予告が死ぬほどかっこよかったので見てしまった。軍事基地の中で好き放題やってくれるナイスなチーム、「イーグルス」は僕らの憧れだったのさ。
「チャピー!仇はとるぞ!」これぐらいの娯楽性がないとねぇ。トップガンのラストだってこいつと同じくらい嘘なのにどうして評価がわかれるのか不思議でならない。
「メタル・ブルー」はラストに「アイアン・イーグル2」というクレジットが出た時、「どっひゃー!」とのけぞりまくった。ポスターには当時幻だったフルクラムがバシバシ映っていて実際はMIGがF4だったときはJAROに訴えたろか?!と思った。
そして誰が予想したであろうか、「エイセス」。サニー千葉こと千葉真一が零戦でカミカゼかますだけでも見る価値あり!

若き勇者たち
男の子は皆、戦争ごっこが大好きだ!中学生の頃の俺もソ連兵士が降下してきたら奴等の武器をぶんどって逆におみまいしてやるぜ!ってな妄想を小林源文マンガを読んで培ってきたもんさ。でもね、大人のアメリカの映画監督がそれやっちゃおしまいよね(笑)
「あたしもう、恋なんてしないわ!」って女の子にいわれてカラシニコフを連射されるのがオチです。
でもフットボールコートに落下傘が降ってくるオブセッションは今も俺の脳裏に残る。

アパッチ
まだまだニコラス・ケイジが埋もれまくっていた時の作品である。俺は単にヘリ・マニアだったので劇場に見に行ったが、レイチェル(ショーン・ヤング)とケイジの濃厚なからみはビデオでもカットされていて二度と見ることはできなかった。残念。
「女にも平等に危険をください」とかいうハズしたキャッチフレーズだったよなぁ。
とにかく、スコープ覗いてゲームするときは「モノクルのみで操縦するッ!」と叫んでしまう。頭にパンツを巻いたケイジの姿が涙を誘う。スティンガーも大ハヤリだった。

デスレース2000年
ハンドルを握ると性格が変わる人もいますが、ハンドルを握ると思い出す映画がこの作品。ああ、もうママチャリでよろけるおばはんも、道のまんなかでフラつく老人も先っちょ尖った車で跳ね飛ばせ!そうすりゃたちまちポイントアップ!高齢化社会もチキチキマシン猛レースがあればへいちゃらさ!社会貢献度が低い人をはねるほど高得点なんだ!コミケ会場に頭から突っ込めば百万点ボーナスだね!
フランケンシュタイン選手のあからさまな改造ハンドに燃えよドラゴンのラスボスを見た?マシンガン・ジョー役のスタローンの死にっぷりにも注目。

サイボーグ・キラー
タイトルと新宿駅前の看板がかっちょよかったので喜びいさんで見に行ったらそりゃもう、両膝に膝カックンをくらったような脱力さだった。実はカックンアクション巨匠アルバート・ピュンの作品だったとは!
例によってサイボーグ・キラーのガブリエルは主役でなく、人間のお姉さんが主役です。「サイボーグを破壊する拳法、パンツァー・クンストをお前に授けよう!」ってな、感じ。全体に漂う雰囲気は北斗の拳。敵のサイボーグはなんと吸血鬼のオマージュ?!

ネメシス
やはりただ者ではないB級の巨匠、アルバート・ピュン!いきなり「SF3D」のメカを許可もなく飛ばすなっつーの!
最初はディック風のハードボイルドサイバーアクションに見えるが、話は切り張りだらけで誰も付いていけない内容(笑)しかし、ガン・アクションはピカ一である。
今もゲーセンで両手に銃をもって腕を交差させる射撃方を「ネメシス撃ち」と呼ぶ習慣があるのだ。

スリーパー
世界屈指のスタイリッシュさんとして名高いウッディ・アレン。でもねー、俺にとって彼はこのSF作品一作で終わってるんだよねー。
じょうろの口をくわえて「アンドロイドです」とか、むくむく膨れる不思議な食べ物とかすげー未来的張りぼてカーとか、炸裂するアナーキズムとかが最高です。

エクスカリバー
全西洋ファンタジーファンはこの映画を見なくてはならない。これを見ないでダイスを振って騎士の攻撃!とかすることは禁止である。
俺の中のアーサー王伝説はこの映画をもって結晶している。
『キャメロット最後の守護者』の表紙の空山基のイラストはこの映画のイメージなのだ。

ハイランダー
実は世にこのハイランダーネタの作品の如何に多いことか!ってなくらいスタンダードな勝ち抜き歌合戦式戦闘映画である。
もはや爺ィになったショーン・コネリーの渋さが炸裂である。2以降は駄作なのでけして見てはいけない。

SFソードキル
Oh!これがジャパニーズ・サムライソードね!ボルテスVもサムライソードなのでフィリピンでは上映禁止ね!ってゆうか、正しい侍の勉強を少しはしろ!アメリカ人!
主演の藤岡弘―せがた三四郎―が泣きながら監督と脚本に文句たれたので「全米一、正しげな侍描写」の映画になった。でも同じスタッフが後に作った映画は変な忍者モノでせがた三四郎の努力は水泡にきしたのであった。
自動車を見て「四ツ脚の化け物め!」といって驚くのがこれほどそれらしい映像作品もない。

12モンキーズ
ブルース・ウイリスは禿げで裸で、SF作品以外超禁止!である。
フィッシャー・キングでようやく「大人」の映画を撮ったテリー・ギリアムの大人のSF。淀川さんが薦める映画101のなかで唯一俺が見た映画でもある(苦笑)

フィラデルフィア・エクスペリメント/2
「レーガンが大統領?だったら国防長官はクリント・イーストウッドで超決定かい?」
という感じ。タイムパラドックス映画としては良くできてる映画だけど、そもそも「フィラデルフィア実験」を題材にしてる時点でムー民の血が騒ぐってもんですな。
これ見たらオーガスが「へへん」くらいにしか思えなくなるわいな。
実は最近深夜にやっていた続編もなかなかあなどれない管理されまくりの未来世界が良い味を出していたので印象に残っている。

タイム・アフター・タイム
うーん、やっぱSFというと時間モノが多いですな。映画のセットは視覚的に同じ地球の異なる時間を作り出しやすいんでしょうなー、きっと。で、こんだけ時間モノを挙げておきながらバックトゥザフューチャーは歯牙にもかけないところに俺のポリシーがある。
お茶目でかわいいH・G・ウエルズの声は野沢那智で超決定!ウエルズVS切り裂きジャックという構図もなかなか奇抜。
「おう、わかった、DはドライヴのDだね!」←オートマ車のシフトレバー

ターミネーター/2
この映画の未来世界の戦闘シーンのヴィジュアルイメージは鮮烈だ。小林源文がそれだけで名作「ゲイツ」を描いてしまうほど秀逸。そこだけ何度繰り返し見たことか。
「よう、散歩にいい夜だね?」「散歩にいい夜だ。君の服と靴とバイクが必要だ」「ファック・ユー!」高校生の時の俺の朝の挨拶はこんな感じだった。
無名時代のシュワちゃんはもうこれでもか!といわんばかりにもろ出し。銃砲店でおもむろにプラズマガンを要求した挙げ句、ショットガンに弾を装填。「お客さん駄目ですよ」「いいんだ」ズガン!このあほたれ人工知能がナイスだったのに2では適度なあほたれになっていて残念。でもラストシーンは泣いちゃうので2も外せないんだよなぁ。
おまえのかぁちゃんテロリスト、おまえのとぉちゃんタイムトルーパー、おまえのおじさんサイバーダイン、で、本人はバトル・ハッカーなのでジョンくんがまっすぐ育つわけもなし。

エリミネーターズ
まさに「怒れ!半端なサイボーグ!」という感じ。マンドロイドという造語のセンスに痺れる。
背中のラックにアタッチメントハンドを背負い、ロケット、毒ガス、アンカー、レーザーとチェンジしまくり。おまえはライダーマンなのか?挙げ句に下半身にはモービル・ユニットを装着。これで走りまくる姿におれは感動しまくった。
ラストに出てくる金色のサイボーグにゲシゲシにされる姿はまさにル・カインにやられるレイズナーそのもの。
忍者あり、タイムトルーパーあり、しかも意外とハンター博士が美人だったりするのでお気に入りの一本だったりする。

悪魔の改造人間
なんとあのロボコップの前に企画をパクって撮ってしまったサイボーグモノ。ビデオレンタルでも大抵SFのコーナーではなく、ホラーのコーナーに置いてある悲しい作品。
ロボコップの原形となるパントマイムサイボーグアクションであるが、デザインが悪魔の毒々モンスターだったのでこぉーんな邦題になってしまった。
設定は仮面ライダースーパー1と同じ宇宙作業用改造人間なのにねぇ。

ロボ・ジョックス
「マツモト14号」というロボの名前をつけた時点でこの作品の勝利である。
マイ・モスト・フェイバリットにもかかわらずなぜかこんな位置にいるのはエンパイア・ピクチャーズである宿業である。
「この戦いで崩壊するのは大地かもしれない」というふざけたキャッチコピー付き。そりゃ「かもしれない」けどよぉ、東スポじゃねぇんだから(笑)。
このロボのスケール感だけはホンモノである。今のCGばっかの作品群に少しは見習っていただきたい。これでファイブスターのモーターヘッドとか撮ってくれたら最高なのになぁ。
2秒で大気圏を脱出する「ロボジョックス効果」は新ガメラでもパワーレンジャーでもやられており、改めてこの作品の偉大さに敬服するのである。
なめるなよ、なんとサイエンス・アドバイザーはあのジョー・ホールドマンだ!
「俺がロボに乗っておまえをやっつけてやる!」

ロボコップ/2/3
なぜ俺の好きな映画の主人公はみな「マーフィー」なのか?「ナオキ」とかでもいいじゃないか。
「生き返るさ、俺のように」で、ルイスが女バトルコップにならなかったのが無念。
2はキチガイ試作品群と、変なポーズでバイオリンを弾きまくるおっさんとロボ・サルサだけでも見る価値あり。どうやってバイクにまたがったかは考えてはいけない。
3はピータ・ウエラー抜きで120分もう全面青春爆発ファイヤー映画なので脳を真っ白にしてみなければならない。燃やせ!撃て!飛べ!おまえのどこが警官だ!(笑)

リバイアサン
ザ・デプス、アビスと深海モノがなぜか3タコになった時、俺のお気に入りはコイツに超決定!ロボじゃないピーター・ウェラーのカッコ良さが炸裂!
あとモンスターホラーには付き物のきれいなお姉さんもコイツがピカイチ!
しかも良く考えると悪人はソ連人で、歴史を感じさせるぜ〜。
海上の天候が情報操作されているところにディック味が隠されていると思うのは俺だけか?

バカルー・バンザイの8次元ギャラクシー
ビデオ化よりも東京12チャンのオンエアの方が先だったかもしれない。
緩衝材のぷちぷちイボつきのシートをメガネにすると異次元空間が覗けちゃう!
しかもやっぱりピーター・ウェラーだよ。勘弁してくれ!
しかもバンザイってのをブラボーみたいな感じであっさり名前に使うセンスの良さに脱帽。
ここまで馬鹿なアメリカ人がいることが分かると夜もおちおち寝ていられない。

エイリアン/2
下着一丁のリプリーがホラーヒロインとして超合格だったのは初回だけ。3、4でそのババァぶりをみせつけられるのはレイア姫とおなじくらい悲しいことだった。
ID4でエイリアンを拳でノックアウトしたとかさわがれたが、エイリアンにパンチを食らわせながら死んでいった黒人さんに当時僕らは涙したのだった。合成人間のおじさんは確実に破壊されてたしね。
エイリアン2でターミネーターのタイムトルーパー、カイルの勇姿が見られて俺は喜んだものだった。長い棒を持って狭い廊下をうろうろするのが流行ったりもした。

スターファイター
基本的にノリはアイアンイーグルである。ゲームセンターあらしINアメリカである。
だが俺を海外SFに引き込んだという俺にとっては超重要作品である。
当時は雑誌I/Oの映画紹介コーナーが外せないものになっていた。
オールCGの宇宙船部隊&宇宙戦闘シーンはバビロン5に通じるものがある。が、前者がクレイのスパコンで処理されていたのに対して後者はAMIGAのビデオトースターで処理されている。これが時代というものだ。「デス・ブロッサム」はスーパーノヴァのイメージだったのに実際はゲイル先輩のグライムカイザルなみの動きであった。ちょほほ。

サンダーバード6号
おそるべし!ペネロープの声をサンプリングして悪口を言わせちゃおう計画!
なんとサイバーでデジタルなネタなんだ!
そして肝心の命名シーンが「ライダーマン、君は仮面ライダー4号だ!」と一緒。

未来警察
「ホーミング・ブリットォ!」な、なにぃ!これはガンギブソンなのかぁ?
うっかり便所でメカモに殺されてしまうなんてイヤァ!
ALGOも真っ青の80年代のサイバー感覚の限界に挑戦!
マイケル・クライトンがかんでいることを忘れるくらいのB級さがたまんねー。
でもね、これ、しっかり未来のクライム映画になってんですよ。

JM
「あら、キアヌを見に来たんだけど、スピードと全然違うわね」
とは俺の前のお姉ちゃん集団の感想。おめーら、奴が生っ粋のホモだってことを勉強してから入れ込みやがれ!
ペメックス・ダブラーで容量二倍!そうだよ、そのころ俺もダブラー使ってたよ!
「INTERNET 2021」で爆笑し、「こんな漢字はねぇんだよ!」でのたうちまわる。
これが正しい「サイバースペース・ギブスン版」のMAX値。プリズナーティックなヤクザの追っ手もGOOD。プラスチックのジョーンズ・イルカと見える単分子ワイヤーはご愛敬。アイフォン付けたらもう最高!

ムーン・トラップ
アポロ月面着陸20周年記念作品。って勝手にそんなキャッチコピー付けてんじゃねぇよ!どうせこいつも「銀座シネパトス」
なんとスタトレのチェコフが主演!月には我々の知らない謎が満載だった!
開いた口がふさがらない、逆転また逆転の展開にただ唖然。人類そっくりの女性エイリアン、謎の機械生命体で満載!スペースバンパイアの5倍は陳腐な内容に震撼せよ!
ラストは「奴が最後の一匹とは思えない」ってわけで。

カプリコン・1
「ここはどこだ?火星の砂漠か?!」
「第三の選択」に骨の髄まで犯されていた俺には涙が出るほどショッキング&かっちょいい映画だった。日本にブルークリスマスがあれば米国にはカプリコン1あり!
しかしラスト付近で一瞬「華麗なるヒコーキ野郎」になってしまうのがちと不満。
しかし、自分の葬式に駆けつけた主人公と大統領の顔の対比が今でも焼きついて離れない。

ニューヨーク1997
コール・ミー・スネーク!アイパッチは漢の印さ!これで左手にサイコガンがついていたらもう完璧だ!ラストの大統領の演説テープがスカッと爽快である。
あぁあ、なんか俺って権力叛逆モノばっか好んでるって事に今気がついちゃった。
続編の「エスケープスロムLA」は、金があろうと時間があろうと同じ映画しか作れない人もいるんだという真実を教えてくれたのだった。

THX1138
ダンクーガのキーワード!と思った人は甘ちゃんです。
静かな、白い世界での、黒いストーム・トルーパ型の警官ロボとのカーチェイス。
スピルバーグが守銭奴になるまえの、真摯なデストピアは静かに心を打つ。

少年と犬
うわー、あのエリスン作品が!こんなしょぼい映像に!(笑)
しかし、目をそらさずに見るんだ!……なんか、時計じかけのオレンジにそっくりだぞ。犬はベンジーの5万分の1も演技してねーし(笑)
でも意外と原作に忠実なんだから原作がしょぼいのか?という気さえしてくる。

裸のランチ
やはりロイ・シャイダーは因縁のある俳優なのか?
ピーター・ウェラーは「親指シフトキーボード以外禁止」とか云ってるし(>いってねぇよ)。
インターゾーンは我々のすぐそばにあるとても寂しい国なのだ。
「ジョーン、ウイリアムテルごっこをしよう」

クラッシュ
「すごいよ、完璧だよ、犬まで緻密に再現してるよ!」
クラッシュは自動車がこの世界に有りつづける限り俺の脳を冒しつづけるテクノロジーの病だ。クローネンバーグのあまりにパーフェクトな仕事ぶりにニヤニヤ笑いが一日おさまらなかったッス。

ブリキの太鼓
名作文学の映画化作品は数有れど、この出来は他の追従をゆるさないでしょう。
小説の第一部をほぼパーフェクトに再現。
オスカルの子供とは思えない演技、超音波ヴォイス、うなぎを食いすぎて死ぬ母親、迫害される人々と人間の魂の流浪が見事に重なる。
暇が有ったら「ガープの世界」も見てみてね。

少林寺木人拳
炸裂する木人!木で出来たロボットマン!しかもなんか鎖で動かしているらしい!
まさに内燃機関のピストンの様に繰り出される木製の拳はジャシュガンの機関拳に似て美しい!そこにまだ青二才のジャッキー・チェンを放り込むというだけで成り立っているこの映画、実はまさに日本人の大好きな「父の敵は恩師だった!」「アイム・ユア・ファーザー」「NO!NO!」の人情劇だった!
ジャッキーの訓練シーンも歴代の中でトップクラスの珍妙さ!挙げ句の果てにコマ撮りでスピードアップされちゃめろめろよぉーん。一番拳法の型が珍妙だったので真似してました。(しかも高校生の頃)

刑事コロンボ
小池朝雄以外超禁止。
「うちのかみさんが、ばははははぁ」それ以上語ることはない。
プリズナーNo.6ことパトリック・マクグーハンが裁かれる話はなんとも良いエピソードだった。

タワーリング・インフェルノ
ポセイドン・アドベンチャーと二分するマイベストパニック映画である。
これを見てクリスタルエレベータには乗るまいと誓ったりしたのだった。

デスペラード
ギターの中からズバットスーツ?いや、違った。
踊りながら銃を乱射。とってつけたように現れる仲間はド派手にミサイルかましてハイ、サヨナラ。タランティーノも友情出演しながら即死。
おいおい、いいんか?ここまでハナシのない映画を作って?
カッコイイとはこういうことさ!

男たちの挽歌
台湾人の友人、楊くんと涙を流しながら見た映画。あー、俺もリベンジするならこれくらいかっこよくやりたいぜ。とかいいつつ今日もヴァーチャコップは二丁拳銃で撃ちまくり。

ダーティーハリー
「助けてハリー!」だ、駄目だよ!ハリーは山田康夫の吹き替え版以外超禁止だよ〜。
「漕げ、漕げ、漕げよ!ボート漕げよ!ランランランラン川くだり〜。ほら、歌え!歌わないとお前の家に行ってパパとママを殺すぞ!」
そして高いところから登場するハリー!げ、芸術だ!狂気と暴力の芸術だ!
ネオンの付いた教会で「ジーザス・クライスト」と記されたネオンに凶悪犯の銃弾が炸裂する強力な冒涜シーン!ハリーの罵声は神への罵声だ!
警察バッチを署長に差し出して、
「これで痔の治療でもすれば?」「どういう意味だ?」
「ケツの穴にでもつっこむんですねぇ!」&バズーカ炸裂の3が次点。
耐えに耐えて、オートマグを遊園地で連射する4、捕鯨用の銛が炸裂する5の順にお気に入り。オートバイが走るだけの2はイマイチ。

ダーティーファイター
同じクリント・イーストウッドで「ダーティー」なのに一般には歯牙にもかけてもらえないこの作品こそ、イーストウッドの「漢」が炸裂する名作だ!
彼の拳がアメリカだ!どんなに痛くなさそうでも、どんな敵もノックアウト!ダーティファイター・パンチは16文キックと同じ伝統芸だ!オラウータンのクライドも忘れないでね。

許されざる者
基本的にアンチ西部劇をやろうとしたのに、ラストで結局ダーティーハリー4の5倍カッコイイ話になってしまい、アホタレなアメリカ人は爺ィになったクリント・イーストウッドに魂を抜かれまくったという。
だから日本での受けはイマイチだったよねぇ?悪いジーン・ハックマンを発掘した功績はでかい。悪いアーネスト・ボーグナインとかも作ればよかったのにさ。
個人的にはペイル・ライダーと同じくらい好き。

スーパー・マグナム
別名「マグナム44・怒りの銃弾」。ブロンソン、といって北斗の拳の原作者とか云ってるあなたは甘ちゃん。
「狼よさらば」から始まる、「私刑執行人」シリーズの第3作。ダーティーハリー形式と思いきや、回を重ねるごとにエスカレートするバイオレンスはランボー形式といえるかも知れない。
スケートリンクにマグナムを持ったブロンソンが乱入。うわー、滑って逃げられない!この恐怖(笑)

蝿男の恐怖/ザ・フライ
蝿男〜はラストの人面蝿がトラウマになってます。潰しちゃえ、そんなもん!
ジェフ・ゴールドブラムのデビューはブロンソンの娘をゲシゲシに陵辱するただのチンピラ。無論、ブロンソンの怒りのマグナム直撃である。しかし、この新・蝿男で演じた見事な知的な役柄以降、ずっと知的な役ばかりに思える。「アインシュタインに習った」といって同じスーツを7着用意してるシーンにはからずも痺れまくって、俺もまねしようと思ったがいまだにまねできてなかったりする。

オーメン/最後の闘争
「山犬の子よぉ!」と叫びながら錯乱したふりをするのが一時期はやりました。
オーメン1こそが俺の666信仰の元祖でありとてもはずせません。禿げにして自分の頭に獣の数字を探したがなかったのでとてもガッカリだった。積み荷がいっぱいのトラックの後ろを走るのは今も恐いです。
サム・ニールはもうオーメン3のイメージで俺内部で固定。ジュラシック・パークはオーメンおやじと蝿男の登場する恐怖映画として映ることになる。

ヒッチャー
なぜかこの頃はルトガー・ハウアー主演のB級映画を見まくっていた。ホラーと呼ぶにはあまりにも美しい物語。歴史のないアメリカの都市伝説ホラーである。
フライドポテトのなかにさりげなく入ってる人間の指が最高です。
あとは綱引きわっしょいで真っ二つになっちゃうオンナノコとか。
お笑い度でいえば「ブラインド・フューリー」を外すわけにはいかないのだけれど。
何か恐怖ではなくほろ苦さを与える名作である。

エンティティ
これも幽霊に女の人が襲われる、というのを聞いて単純に下半身的欲望のために見たが、すげー心霊現象が怖くて、エロくて、なんだかどっちつかずな映画であった。
襲われる女性がもっと美人で若かったら俺のホラーに対するスタンスも変わったかも知れない。女性はけして一人では見てはいけない映画です。

禁断のインモラル
もうそりゃ渇ききっていたあの頃の俺の前にこんなタイトルぶらさげられて黙ってるわけがない。
「これがおフランス映画ってやつですか!」イタリアです。
そりゃーもう、ドリフのカトちゃんの「ちょっとだけよーん」だけで映画が作られているという驚愕の事実だけ確認したのだった。エマニエル夫人とかO嬢の物語だって、コイツと五十歩百歩さ!

楢山節考
左とん平の獣姦シーンを物笑いのタネにするためだけに見たら、あまりにもグレートな人間ドラマにそれどころではなくなってしまったという名画。
主演女優がヤク中毒で競っていた「未完の対局」に負けるという、「うなぎ」の今村監督の苦労の始まりともいえる作品。
やはりねぇ、暗黒ですよ、中世の田舎なんてどこも暗黒です。

丑三つの村
古尾谷雅人の狂人ぶりがあまりにも冴えていてトラウマになった映画。八つ墓村のネタにもなった、一村30人殺しの本格再現映画である。軍隊にあこがれたインテリが結核で徴兵されなかったことから始まる狂気への転落。思い出されるのはハインライン先生のお姿である。
「いってまいります!」で祖母の首を跳ねるシーンは圧巻。
田中美沙子の乳が見たいというだけで見たのだがアタリだったのである。
同様な理由で「犬死にせし者」で今井美樹、「極道の女たち5」で川島なお美、を見るためだけに見たがそれらはそれだけの映画だった(;_;)

伊賀忍法帳
魔界転生が本来この位置に来るべきだろうが、劇場で和風の濡れ場をしっかり脳に食い込まされたこの作品が俺の心のトラウマだぜ。
あくまで渡辺典子はキレイなままで、真田広之はカッチョイイままで、その外の人は汚れでイイという安直な作りに俺はメロメロだ!
スタンドで自分の首を切り落とす娘!死鬼隊かおまえらは!といわんばかりの忍者軍団。ストーリーってどうでもいいのね、エンタテイメント!

テラ戦士サイボーイ
ももこぉ!とかそういう次元の映画ではない。俺にとっては竹中直人再発見映画である。
単なるアイドル映画に屈せず、日本では割と見られる方のスタンド映画に仕上がっている。

り・ぼん-ReBorn-
大林宣彦を越える脳髄破壊映画作成者、その名は今関あきよし。
「女の子をかわいく撮るのだ!それが我がティターンズの使命だ」といわんばかりの作品群の中でも馬鹿さで頂点を極めておる!みんなで河童音頭を踊ったあの日がなつかしい。
お供え物のきゅうりがなくなっていたらそれは銀次郎のせいなのよ。

グリーン・レクイエム
こぉーんな緑色の髪の毛の女は一発で宇宙人扱いに超決定!
TBSの子役を一手に引き受けていた坂上忍くんももう大人じゃーん。
この映画を見て切なくなれる人間がいたら俺は尊敬する。
いや、ある意味「せつなさ炸裂」かもしれない。だってこれ見て新井素子読んだんだものなぁ。

鉄男/2
奇才・塚本晋也の記念すべきメジャーデビュー作品。
疾走する鉄と人間のメタモルフォゼスには実写版AKIRAの匂いがする。
コマ撮り映画でここまでやれる、という限界かもしれない。2の田口トモロヲはこれを機会に映画出演が多くなった気がする。

二百三高地
これをニコライ堂のすぐ後ろに有る大学の校舎で見ながら年を越すのが一時期スタンダードだった。ニコライ堂の鐘の音を聞きながら、ロシア文学を愛した青年が「すべてのロシア人は自分の敵であります」と叫ぶ過程を味わうのだ。
炸裂するあおい輝彦、叫ぶ大月ウルフ、ほとばしる丹波哲郎!俺は乃木坂駅を通るたびに涙を禁じ得ない。ラストは夏目雅子とともに何回も泣き崩れたさ!
「わしぁ、口下手ですけぇ」「美しい国、日本。美しい国、ロシア」

八甲田山
さ、寒い〜。寒すぎると人間がいかように駄目になっていくものか、と云うのが正しくわかる映画。
これを見ていないと「フェアリィ雪かき部隊」の話も「惑星CB−8」もさっぱり面白くないという日本SFファン必須の映画。二百三高地とあわせて日本の軍隊のスバらしさを体験できる貴重な作品。
「天は我を見放した」なんてあたりまえすぎて云えない。

仕掛人・梅安
仕掛人は「必殺シリーズ」第一作であるが、こいつはきちんとした時代小説の原作付き。緒方健が爺ィになるまえのしぶーい姿が拝める。この映画は必殺シリーズではないのだ。
日本映画独自の暗ぁ〜いお話である。耐えに耐えた退屈な2時間の、ラスト数秒で繰り出される稲妻の様な梅安の「仕事」に収束されるのは芸術の域である。
これがなければブラック・エンジェルズもなかったかもー、である。

震える舌
「あうー!」と鉛筆を口にくわえて叫びまくる「震える舌ごっこ」で盛り上がっていた俺っていったい…。
砂場でさびた釘を集める習性があったことを母から聞いてとても破傷風が恐ろしくなった俺であった。

誘拐報道
「うち、おとうちゃん好きや!」あとは「♪風が息をしている〜息をしている〜」というテーマソングだけをえんえんとまねしていた。
「TATOO─刺青あり─」とか、犯罪系の映画ではこれが一番印象に残っている。
これと「白蛇抄」で小柳ルミ子の魅力は掌握可能。

道頓堀川
日本映画の持つどろどろ暗黒落ちの最高峰。
せっかくつかんだ幸せをおかまのカルーセル麻紀が真田広之を刺しておじゃん、という、「なぜ、日本映画はすっきりしないでこうも暗黒なのか?」という議論を戦わした高校時代の思い出の一品。

帝都物語/帝都大戦
島田久作のアゴだけでひっぱってしまったスゴイお話。
原作を一行も読まずに友達に引張られて見にいったので何がなにやらさっぱりだった。
観客に説明する気がない映画の先駆けではないか?と個人的には思っている。
んが、「学天則」のシーンだけで何回も見てしまった。人が死んでも泣かない俺だがロボの死に涙を禁じ得ないのであった。
続編の帝都大戦は南果歩目的で見たんだが、なかなかAKIRAな感じでGOOD。
でも見せ場は炸裂する山田邦子だったりする。やはりアゴが命なのか?

惑星大戦争
森田健作=大鷲のケン、沖雅也=コンドルのジョー、という感じなのはGOODである。轟天号をショーちゃんが釣竿で操演してる特番とかも当時見てしまった。
で、数年後「スターウォーズって絶対アレのぱくりだよ」「違うって、アメリカではもうやってて日本がぱくったんだって」という衝撃の事実にぶち当たる(笑)
だってーチューバッカは牛男のパクリだって信じてたんだよ、俺は!
ルボルバー式のカタパルトもGOOD。

さよならジュピター
コーちゃんのマニアにつっこまれまくりな宇宙船特撮はもーどうでもいい。
思い出に残るのはオウム真っ青のジュピター教団とイルカと鮫。長すぎる三浦さんのラヴガス・からみシーン。俺、宇宙船見にいったのにもう無重力SEXの虜。
腕が飛び出すババン・バン〜のブラックホール遭遇シーンも見逃すな!

日本沈没
いったいいつになったら本郷猛は仮面ライダーに変身するのか、と思いながら見ていた。日本沈没はTV版の方を強烈に覚えているのであった。
「きけ!わだつみのこえ」といわれてもケルマディックがいないんじゃなぁ、くらいの感想しか持てない俺は非国民です。
すでにこの頃から異様な説得力のあった小林桂樹はのちにゴジラ新版で再会する。

ゴジラ(新版)
実はニューゴジラはサイボット・ロボッチである。
スーパーXの発進シーンに痺れて結局一日中劇場にいたといういわくつきの作品。
「花火でショーアップ!」の中野昭慶監督の名を俺の脳に刻みつけた。
以後延々と続く平成版ゴジラもすべてみてしまったのはスーパーXのおかげなのである。
やはり沢口靖子を怪獣にするというスーパースケールのシナリオの「VSビオランテ」、今度のスーパーXは合体式のメカゴジラ!とか云ってたら本当にそのままの話を作ったあげくにモゲラまで作ってしまったんだからたいしたシリーズである。

ガメラVSバルゴン/ギロン/ギャオス
「バルゴンの虹」は特撮史上最高の必殺技。エメラルド・スプラッシュに相当。ガメラシリーズの中でもっとも話がまともなのが「VSバルゴン」であった。
このシリーズで最高の怪獣はマッハ文朱なのだが、「ガメラがゴーゴーを踊っている!」のセリフと大村昆がちょい役で出ている「VSギロン」がお笑い最高峰である。万博会場をぶち壊すアナーキーさも素敵。
「VSギャオス」は「お子様もの」の切り込み隊長。「大丈夫だもン。だってギャオスはおやつの時間には出ないモン!」「博士!」「うーむ、ひょっとするとギャオスは夜行性なのかもしれませんな」平成版ガメラはこのノリがないので中山忍以外見せ場なし。

ラドン
ゴジラ以外に何を持ってくるかでその人の「怪獣映画」に対するスタンスがわかろうというもの。モスラの方が特撮はスゲーけど、「メガニューラ」の恐怖といい、ラストのつがいの悲哀といい、ラドンは俺にとって強烈な一撃を持っているのである。これがウルトラQ「鳥を見た」とリンクしてしまうと、ヒッチコックの「鳥」が恐く見えないんだよなぁ。

地球防衛軍
ゴジラマーチだけが伊福部音楽じゃない!なんと「地球の女性と繁殖するため」という安永航一郎しか考え付かないような理由でやってきた宇宙人に地球が地球が大ピンチ!
「地球人よ、良く聞け!」ってそれはミステロン。これはミステリアン。
メカフェチ納得のモゲラだ、マーカライト・ファープだ、アルファー号にベータ号。
ウルトラマンも正義の怪獣もなしの血沸き肉踊る、地球人類の戦いぶりを見よ!

妖星ゴラス
「大逆転!矢追純一の地球最後の日」という感じ。地球に遊星がぶつかるからって、地球の方を動かしちゃうの?しかも推進力は66億6千トンのロケットエンジンで?
パニック映画なんだか、映画がパニックなのかよくわからんが、勢いがあれば作品は素晴らしい物が出来あがるという良い例。

ビューティフル・ドリーマー(アニメ)
俺はうる星やつらのファンではないが、コイツだけはリバイバル上映を劇場に見に行きました。まさに押井守の真骨頂である。
永遠に続く学園祭準備期間はまさに結晶する青春の濃縮液。だが、人はそこに留まることを許されないのだ。
日常の不確かさの揺さ振りはディック作品でなくここから始まったのだ。
あー、俺もハリアーが欲しい!

ゴルゴ13(アニメ)
高倉健のゴルゴとどちらをもってくるかで非常に悩むところであるが、「CG採用アニメ」として売り込んだこの作品をあえて押すことにする。
なんとか探し出してこの作品の売りである「CGシーン」を是非見てもらいたい。これを採用した人間の脳の構造を疑いたくなること請け合いである。これならワイヤーフレームの戦車ゲームやった方がましだよ!
実はシナリオが非常に秀逸。これをきっかけに俺はゴルゴの漫画読みました。暗殺者スネークがとっても強烈。

ガッチャマン(アニメ)
実はタツノコプロ10周年記念作品としてガッチャマンのアニメが作られていたことはあまり知られていない。(と思う)
これがまたすげーのなんの。一話完結モノとして2年近く放映されていて霞みがちなハードSFとしての作りがしっかり浮き彫りにされたダイジェスト版になっている。
この2時間にガッチャマンのすべてが濃縮されている。
「今日はケンの野郎がいないんで思いっきりバードミサイルをぶち込んでやるぜ」
とかバンアレン帯を燃やす「シービュー号」と同じ話だとかレッドインパルスはお父さんとか、コンドルのジョーの幼少のエピソードとか、そして感動の総裁X宇宙人オチ。
アニメがキチンと作られていた頃の輝かしい記念碑である。

198X年(アニメ)
アニメだけど、アニメじゃない!ホントのことさ!
絶対80年代に第三次世界大戦が始まると信じて疑わなかったあの頃。
スターウォーズ計画は北の赤い国から地球を守ってくれる地球人類の科学の希望だった。北大路欣也と夏目雅子がガッチャマン顔になって繰り広げる人類の堕落と再生。
俺はもうスペース・レンジャーになりたくてしかたなかったんだってば!
「レーザーの敵はICBMだ。ここでやめたらバートが泣くよ」
「そして、レンジャーは君一人なのだ!」泣かずにおられるかい!

北斗の拳(実写版)
劇場用アニメも独自のストーリーで展開されていたが、青い瞳のケンシロウ、そのまんまの鷲尾いさ子のユリア、そしてあぐらかいて宙に浮かぶマルコム・マクダウェル。
特におかしいシーンもないのに、日本の劇場は同一のシーンと同一のセルフでどっと笑いが起きていたのが印象深かったりする。

ムーン・ウォーカー
こ、これは映画じゃないかも。マイケルジャクソンのプロモーションビデオである。
んが、ここに出てくるマイケルから巨大ロボへのモーフィングシーンは永遠の金字塔である。パワーレンジャーのロボの合体シーンもここから始まっているのだ。

トロン
「ライト・サイクル」は「陣取りゲーム」として8ビットパソコンで大いに熱血して遊んだ記憶がある。
プログラムとプログラマが手に手を取り合うシーンで思わずほろっときてしまう俺はディズニーの手のひらで躍らされていたのか?とも思うが8ビットパソコン少年の見る夢はこんなもんだったんだよ。
坂村さんはまだ夢を見てるらしい(苦笑)

ガイバー(実写版)
スクリーミング・マッドジョージ、今はどこで何をしているんだ!
彼の監修の「関西弁をしゃべるゾアノイド」がなかなかGOODでした。

ぼくは5才
父親役の宇津井健以外はただの5才児がでずっぱり。
四国の田舎から大阪の父親をたずねて三千里、というお涙頂戴映画である。
5才児の画像認識能力の高さを思い知らされた作品であり、俺の記憶力のよりどころになる作品。
「♪おなかなんかすいたら〜水をの〜んで〜」



 いやー、ふと頭に浮かんだ映画を並べたらただのB級映画オンパレードになってしまいました。
”縛り”なしでセレクトしたら101作なんてあっという間。皆が腰を抜かしそうなショボい奴とか誰も知らないレアな奴とかも入れるとなると、もう100は必要かな、という感じ。監督や主演俳優で縛りを入れる(フーズフー的にする)とか、ベスト10形式にするとか、カテゴライズするとかしないと駄目ですな、基本的に。
 しかし、そういう”くくり”や”縛り”を入れたら雑誌の特集記事みたいにある程度しっかりした文章を添えなければならないので今回はパス。まったくランダムセレクトになってます。
 これだと誰にとっても意味のない情報になってしまうんで、年明けには「コーナー」としてもう少し方向性をもたせた文章アップします。
ってことで、終わり。


1998.12.1