U-kiの読書日記(00/6/25～00/7/7)

U-kiの読書日記(00/6/25～00/7/7)

『僕らの夏─おいしいコーヒーのいれ方２─』（集英社文庫）村山由佳、読了。 - 00/07/08 00:00:00
本日の調子: お前ら、「青い瞳の性ライフ」でも見て勉強し直せ！！

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＃７月７日
空も夏の様相を帯びてきた今日この頃。夏と云えば恋の季節である。そんなわけで、自らのおセンチマキシマムレベルを拡大するために買った本の中の一冊である。
読後。
くぅおぁっ！！！（滂沱）
前作の『キスまでの距離』読了後と同様、ジャンプＪブックス版を買い占めたい衝動に再び駆られるも、「待て！続編が３つも４つも出てるってことは、連中（主人公とヒロインの二人）は同じ様なことを何度も何度も繰り返してちっとも、いやちょびっとしか関係が進んでいないってことだぜ、落ち着けよ、ＢＯＹ」と、自分に言い聞かせる。そうだ、部屋だって狭いのだ。俺が急いで後を追いかけたところでショーリとかれんの仲が改善されるわけでなし、大どんでんがえしが待ってるわけでもなし。日常的な危機と些細な喜びの積み重ねが描かれていき、それを読んだ読者がまたつられてハラハラどきっちょしながらも続きが気になる～な安堵を得るというラヴコメの王道を歩んでいるのだろう。
若くて相手より年下なことで焦りを感じているショーリがいくら焦っても恋の歩調は一人では早められないように、俺がそれにつられて焦って続編を読むことはないのだ、と思う。ジャンプＪブックス版は１と２の間が２年以上空いているが、文庫版は前作からきっちり１年で続編の本書が刊行されているわけで、そうだ、あせらずに来年を待てば良いのだ。
一つ屋根の下に暮らしながらも、たった一回キスをしただけでデートすらもままならない二人は「まっとうな恋の手順通り」に進んでいないだけで、恋だの世渡りだのに不器用な人間ならば誰もが共感せざるをえないような綱渡りを物語の中で演じてみせる。「目も当てられないほどの危なっかしさで、グズで、それでもなんとか前に進んでいる」ところが、同類たる読者を惹きつけてやまないのだと思う。それがこの作者のこのシリーズに寄せられる熱烈な読者の手紙の山とかに表される、この作品の魅力の全てだと思う。
既に大人の恋だとか、世間の世知辛さなんかを骨身にまで知ってしまった人にはどうということのない話、なんだろうけどね。
自分のスレ具合を確認するために読んでみると良いかもしれない一冊。「なによ、甘ったるい、」と感じたらきっとアナタは立派な大人だ。
俺は大人だけど、甘いモノが好きな男子が居るように、この甘さに涙を流して喜んでしまう男子も居るってことで許して欲しい（苦笑）。

『サイケ』（集英社）姫野カオルコ、読了。 - 00/07/06 00:00:00
本日の調子: ボーグ星人vsセブンの格闘シーンで興奮していたオーケンなみ。

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＃７月５日
最近、ダ・ヴィンチ７月号の「今月のえこいいき」のコーナーに３１歳・荒川区在住・システム開発者の人の「姫野カオルコのススメ」という記事が載ったり、『この文庫がすごい！２０００年版』の「女の人生勝ち逃げ文庫」で『愛はひとり』が取り上げられたりしてやや姫野づいている俺に差し出されたのが本書である。
本の巻末に初出と作者のプロフィールが載っていた。そしてそのプロフィールの下に「読者主催のファンサイト」なるＵＲＬが載っていたので見てみた。そしたら掲示板に本人が書き込みしてたりするではないか！
こわい～、ネットは怖かところじゃ～(>_<)/
ほんと、読み終わった後で良かったよ。とりあえずこの読書日記が遠慮がちな文章にならないようにするため、あえてこのページを精読してなかったりする。「本人が見るかも知れない」を気にし始めると、俺節、薄れそうだからなぁ。
ここを見るといつも通りの姫野さンの「皆様、どうか本を買ってくださいまし」懇願が拝める。昨年３月にアップした全作品リスト以来、『愛はひとり』と『愛は勝つ、もんか』の文庫化と、本作品を含めると５冊の新刊が出ているわけでそれでもまだ苦しいんですか、姫野さン！と思ったのだが、どうやら「次」を出すために販売部数は必要なのらしい。浅暮さんや寮さんと話しているだけに「本を書いて売る」商売のキツさは以前よりは分かってるつもりですけどねぇ。是非次に出すエッセイあたりで『団鬼六賞』と双葉社のつぶれてしまったシリーズ文庫あたりのことを語って欲しいもんですけどねぇ。
うーむ、これからはどんどん「作家」本人がネットに露出してきて「書評」っぽいことがやりづらくなるかもしれんなぁ。俺はできるだけ自分に正直であり続けたいと思うけど……
さて、ファンサイトに御本人出現のショックはこれくらいにして本書について語ろう。

フェティシズムに耽り、性同一性障害にうろたえ、快感と疚（やま）しさにさいなまれた日々…
オレンジに爆発する'70年前後を舞台にあの姫野カオルコが描くヰタセクスアリス！
（帯の言葉より）

ふぅむ、先日読んだ『蕎麦屋の恋』も短編集だったが今回も６つの短編から成っている。
『蕎麦屋の恋』は表題作＝３つの連作短編の融合したものが「非恋愛モノ」として秀逸な出来であったにもかかわらず、残りの作品が良くも悪くも姫野節全開のブッ飛んだ作品の寄せ集め＝各所で書き散らしてきた文章の寄せ集め、という本としてのコンセプトにイマイチ欠ける構成だったのが気に障ったのだが、今回の『サイケ』は流石版元が一応名の通った出版社、といった感じで、カチっとまとまったコンセプトの短編集になっており、安心して他人にもお勧めできる作りになっている。
姫野さンは俺より１１歳ほど年上である。彼女が今回書き下ろし２篇を加えて主題にしようとしたのはサイケな時代。宇多田ヒカルの母である藤圭子の時代。万博と神田カルチェラタン闘争で安田講堂が燃え上がった時代。俺の生まれた翌年、１９７０年。姫野カオルコが初潮を迎えた小学校高学年の頃、当時未来だったはずの今が、２１世紀を目前にした現在が、その時代に猛烈にかぶる。その歴史的既視感の中に見る目眩。それが今回の主題である。
疚（やま）しい、という文字を俺は初めて見た。姫野カオルコの文学はこの「疚しさの文学」である。いわゆる世間一般の人が何気なく「普通」行っていることを「普通」と感じられないことからくる底なしの「疚しさ」。それで成り立っている。
俺も自分が「普通」でない、というか世間一般の人々が「普通」に行っていることを「普通」に行えない人間だ、と自覚をしてからかなり長い。俺は「一般民間人」と「おたく」とを区別しているが、おたくは自分を「おたくである」と自称したりはしないそうなので、どうやら俺は「おたく」という集団からも外れた存在なのらしい。そして俺が「普通なぞ糞喰らえ！」とうそぶき、奇行を愛し、職場で「傾奇者」の名を欲しいままにし、ＳＦ研の後輩から「超傾（かぶ）いてる！！」と尊敬と畏怖の入り交じった目で見られているのはそうすることが自分にとって自然で肩の凝らない生き方だからに他ならない。が、脳が人生のエアポケットにスッと陥ったときなどは激しく自分の存在自体に「疚しさ」を覚える。ま、そこまで行かないにしてもダ・ヴィンチの「今月のえこいいき」の投稿者も

「（彼女の作品は）現代を不器用にしか生きられない人々への励ましのエールとなっている」
「『普通』という虚像にうまく順応できずにいる人たち。『まじめ』とか『今どき』とか『かわっている』など見当違いの言葉により傷つけられたことのある人たちにとって彼女の作品はとても重要な意味を持つ」

と書いており、コレを読んだとき「まさにその通り」と思うと同時に「ああ、俺だけじゃねぇんだなぁ」と思ったのだった。
この気持ちを持たない者が姫野作品に接しても、『ヘン』とか『おかしい』などという見当違いの感想しか持ってもらえないのも当然のような気がしてくる。彼女のファンが「普通」でない人々＝社会的マイノリティだとすれば彼女の作品が飛ぶように売れることは一生ないわけで、残念ながら姫野カオルコ・大ブレイク！などということは決してありえないということになる。実際、ことあるごとに姫野を他人に勧めてきたけれどただの１回としてウケたことは無かった。
では１ファンとして彼女のために一体何が出来るというのだろう？
彼女が次の一冊を出せるように協力するということ。それは彼女の新刊が出たら必ず買うということであろう。また、インターネット・エイジである昨今、こうして彼女の新刊を読んだらそのことについてｗｅｂでまくしたて、そうして一人でも多くの似たような「普通」でないことに「疚しさ」を覚える者の目にとまり、彼らに彼女の本を１冊でも手に取ってもらうことではないか、と思っている。
（あ、『すべての女は痩せすぎである』、まだ買ってないや…）

＜収録作品＞

イキドマリ……「ボクは太っています。」慶大卒という学歴を持ちながらもその暗い性格と容姿ゆえ世間と相容れないボクが、「モテる」所沢くんとの結婚を控えた「普通の人」武田さんに趣味の「相撲コレクション」を見てもらうまでの話。当然ながら姫野節全開である。
オー、モーレツ！……「ヤスダコウドウが燃えていた。」北小学校に通う５年生の私は女子同士の「社交」をうっとおしく感じながら、臨時教員の「女」に嫌悪を感じながら、安保闘争を遠くに聞きながら、視聴覚室で「女子だけ集めて行われる話」を聞かされる。子供なんて産むつもりはないのに。そしておなかを電子レンジから出る＜放射能＞にさらす。…まだ生まれて間もないはずの俺に蘇る幻影。
モーレツからナイーブへ……「ダサくてかっこわるい目にあうのは絶対に嫌だった。」半径３ｋｍのお洒落な安全運転の人生を送るような男を、ひとは「ナイーヴな人」と思うのだろうか。ちなみに俺は入社間もない頃、「半径５０ｃｍの男」と呼ばれていました。無論、アクセルべた踏みだったけど。
お元気ですか、先生……どうしてここまで「無神経に他人を傷つける人」の描写がウマイのかなぁ。憎しみの炎はまだ消えていないんデスカ？菩薩の境地からこれを書いているならマジで尊敬シマス。
通りゃんせ……なぜいきなりホラー短編が？と驚いたあと、細部を確認し、「やっぱ自分のコトしか書けないんジャン！」と鼻息荒くなった作品。
少年ジャンプがぼくをだめにした……これまたパーフェクトかつカンペキに姫野節の作品である。姫野エキス１００％。無添加。「ラクウェル・ウェルチ」のグラビアと『ハレンチ学園』で欲情していた小学生のオンナノコ。でもね、だったらタイトルも「わしをダメにした」にするべきなんじゃないの？そこに美学を求めないのならば！！

＜姫野カオルコ・ファンサイト＞
http://www04.u-page.so-net.ne.jp/gb3/hayami/
http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Labo/2068/

続きモノのコミックスとかとか。 - 00/07/05 00:00:00
本日の調子: 一人でいろいろやって大変な真さんなみ。

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＃７月４日
 『ふたりエッチ１１』（白泉社JETS COMICS）克・亜樹
溝口さんに薦めたら「……何か、スゴク恥ずかしい漫画ですね……」と素で返されて逆にこちらが恥ずかしい思いをするハメになった『ふたりエッチ』の最新巻。
これ、『泣くようぐいす』４巻とシンクロしてるよ！制服だのブルマはいてプレイすること強要してるよ！！（笑）
しかも次回は「イメージプレイ」ですか。いや、新婚１年目ってそんなに色々倦怠しちゃうもんなんですか、たった１年で？！（滂沱）

『泣くようぐいす４』（講談社COMICS）木多康昭
第１巻を読んだ時に、「まぁ、たぶん３巻くらいまでは付き合う。それ以後はつまらないようだったら容赦なく切る」という様子見の姿勢で、岡村登場の話以来、たいしたギャグもなくマジメに野球やってるようだったので原幕との試合が終わった時点でマガジンの連載を追うのをやめ、単行本も３巻目でやめるつもりだったのだが、後輩に
「えっ、原幕との試合の後読んでないんですか？今、すっかり『幕張２』になってますよ」といわれてマガジンを読みに走り、
「冷やし中華始めました」「スネ夫～ッ！！」とかを読んで魂を奪われ４巻を遅ればせながらＧＥＴ。
試合終了後からのすっかり『幕張』１２０％な展開に死ぬほど笑い、以来一日一度は読み返している。そうですか、あっさり「野球」を捨てましたか。正しい選択ですね、木多センセ。５巻は８月か～。くぅううう、久々に単行本の続きが楽しみな漫画が出来やがったぜぇ～ッ！！

『ああっ女神さまっ２１』（アフタヌーンCOMICS）藤島康介
やっぱ長めの続きモノな展開や、キャラを無意味に退行させるの、良くないなぁと思わせる。こうなってくるとまた「買うのやめよっかなぁん」症候群が出てくるので見なかったことにする。

『まほろまてぃっく２』（GUM Com!cs）原作：中山文十郎、漫画：ぢたま某
これで萌えてる人ってやっぱいるんでしょうなぁ……。俺、メイドさんって死ぬほど萌え属性だけど、これじゃナニもできないよ……。
少しは『ラブひな』見習って欲しいよ、この路線のキャラ萌えコメディ目指すならさ。続きを買うのやめる公算、かなり大。

『星の旗』（光文社文庫）森村誠一、読了。 - 00/07/04 00:00:00
本日の調子: 満州國の歌を政権放送で歌った赤尾敏センセなみ。

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＃７月３日
ああ、俺のジョルナダに付けてある本買いの記録を見ると本書は新刊書籍として２月半ばに上下巻そろいで買ったというのに、引っ越しその他諸々でずっと未読山脈の奥深くに埋没していたらしい。ふと、寝ころんだときに手に取れる位置にあったので引っこ抜き、パラパラとめくり始めたら止まらなくなってしまい、一揆に読了である。恐るべし、森村誠一！
これと全く同じ内容の前作『星の陣』がもう、近来まれに見る俺的ヒット作で、それこそ俺はもう周囲に喜び勇んでススメまくったのだが、ＳＦ研の同期で読書範囲も広く、含蓄のあるコメントを吐くことで有名なＹＺに話したところ、やつのコメントは、
「いやー、さすが社会派ですな！」
だった。「さすが」はあんただよ、ＹＺ（笑）。
まぁ、友人ＹＺの言葉を借りるなら、腐っても社会派の森村誠一は終戦５０年のレクイエムとして本作品を上梓。前作が主に「高齢社会」の老人問題に発破をかけていたのに対し、今回は太平洋戦争末期の日本軍が取った愚行の最たるものである「特攻」作戦について鋭いメスを突き刺していると云える。ってゆうか、それが無かったらこの話を書いた意味がないんですけど……。
今回の作品は『星の陣』から７年後の世界を描いており、なんと前作で７人の老人達が巨大なヤクザ組織に果敢に戦いを挑み崩壊させた、という事実を参考に別の老人達が再び巨大なヤクザ組織と背後の悪い政治家＝元・無能上官に戦いを挑む、というもので、『星の陣』の話が実話となっている世界でそれをまねる、というだけでも卒倒しそうなのに、『星の陣』の生き残りの老軍曹(80)も再び登場し、あまつさえ作戦に参加してしまうのだ。んで、さらに云うと作者自身がわざと「戦後５０周年・特攻兵追悼ヴァージョン」として前作での細かいエピソードをなぞり、コピーしているようにも見えるのだ。うーむ、これにはまいった。数年前に読んだってのなら「ああ、似てる」で済んだかもしれないが、１年前に読んだ俺としては「１から１０までまんま同じ話やんけ！！」としか云いようがないのであった（涙）。
しかも今回、制裁を受ける暴力団側には一切死人は出ない（あ、間接的に一人、かな）。対して平成天誅組＝７人の老人兵士の側は３人も死者が出ている（プラス協力者が１人）。こ、これは痛快さにも欠けますゼ。しかも前作とまったく同じプロットながらも、隊長である木島老人の心の恋人、天羽香子が死なないどころか、レイプされ薬漬けにはなったものの、生きており最後には正気に戻ってしまうあたりも色々な意味で物語の骨格の強度を弱めている。簡単に云えば「リベンジものの醍醐味に欠けている」のである。
前作の隊長、旗本老人の凄烈な最期を描いたということは評価できるかもしれないがそれは今回の物語＝ミッションの外の話だ。
あと、せっかく訓練を受けた祐希子（応援の女子大生）が世界最強の銃である三八式歩兵銃を射撃する場面などがないのも超残念だ。
BOOK-OFFでも古本屋でもいい、前作『星の陣』の方を読むことをオススメする。けしてこちらを先に読んではいけない。９５年出版の角川文庫版はe!SBooksにも在庫があるし新刊書店を探せばまだ買える可能性がある。ミンナ、探してそっちを読もう！

『この文庫がすごい！２０００年版』（宝島社）別冊宝島編集部・編、読む。 - 00/07/02 00:00:00
本日の調子: 「正しい古本道」のモデルのおっさん、スタパに似てねぇか？

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＃７月１日
とにかく、官能小説研究家でもある俺としては「黒崎竜」＝「睦月影郎」という事実にだけ、ただショックを受ける。もうこれは神田に出かけて『調教学園　淫魔の祝祭』を買ってあとがきを読むしかねぇ！と思っている次第である。いや、ほんと大学生の頃からだから十年前から知ってる両作家だが断然俺は黒崎竜のファンで、睦月影郎はま、知っている人は知っているが変わり身が早いというか、流行モノとか時事ネタをエロに絡めてくるなんとなく「軽い」作風で「エロ」くないところが嫌いだったのだが、作風と出版社でペンネームを使い分けていたとは……もう圧巻です。ペンネームの奥に隠れている「奈良谷隆」御本人様には頭があがりません。（ちゃんとコミケで『日曜官能家』も買ったし、『ケンペーくん』も買ってますヨ！）
ここで紹介されている、祥伝社のキオスクで買って読み捨てるような「軽い官能小説」である、一連の文庫本が扱われているのも注目に値する。南里征典といえば映画にもなった『未完の対局』の作者であるよりも＜欲望課長シリーズ＞の作者といった方が通りが良くなってしまって哀しいところもあるのだが、欲望課長とそれに類似したシリーズは大変に評価すべき作品でもあるのでまぁ、許す。その南里征典を筆頭にした官能小説アンソロジー『秘典』が出ていると知って買いにいったのだが、誤ってその続編『秘戯』を買ってしまった。いや、こーゆー読み捨て文庫は時期を逃すと本当に買えなくなってしまうので注意が必要だ。新刊本屋ではハルキ文庫以下の常備率だからね。神田でリカバリできるかどうか、既に不安である。
９７年版から結構楽しんで読んでいるこのムックだが、今回はあまりにもＳＦ周辺文庫の扱われた記事が少なく、「第２回官能文庫大賞」以外は殆ど楽しめなかった、というのが正直な感想で、それと同時に自分のＳＦへの忠誠度の高さが露呈した格好になった。せめて「オールタイムベスト５はこれだ！」に＜ホラー＞というジャンルを持ってくるなら＜ＳＦ小説＞というジャンルも持ってきて欲しかった。こーゆーところでＳＦを語ることには早川から『ＳＦが読みたい！』出ているのとは別の意義があるのだよ。
「Ｂ級珍本文庫の５０冊」に至っては「kashibaさんにでも語ってもらえ！」といわんばかりのつまらなさであった。なんなの、この質の低さは。
「『このミス』名物閣僚会議」や「しましま姉妹対談」、山本文緒＆町田康ロングインタビューは失望はしなかったが当たり障りがなさすぎて、「この本でやるべき企画はもっと他にあろうもん？」という気持ちで一杯になった。宝島社の本が他の出版社の本でヤルのと同じ企画やってどうするよ？みたいな。まぁ、そんな感じでした。とほほ。

ヤングキング・アワーズ８月号、読む。 - 00/07/01 00:00:00
本日の調子: データが飛んで、どん底に陥ってた住吉なみ。

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＃６月３０日
「朝霧の巫女」がスゴイことになっている。ま、そりゃええとして。
「トライガン」「ＨＥＬＬＳＩＮＧ」「ジオブリ」の３つがそろって初めてお買い得感があるよな、この雑誌。「エクセル・サーガ」（アニメ版）に後輩多数が魂を抜かれているが、俺にとっては漫画版の方が長いつきあいで、今回みたいなエピソードは大好きなのであった。
「こいつらって何ができんの？」
「……色々。」
複数パソコンを養っているモノにありがちなやりとりであった。わしなんか空き巣に入られたとき、警察のおっさんとこの会話したんやで～（涙）。
しかし、そんなもののためにこの読書日記の一項目を割いたのではないわぁ～ッ！！

新機軸任侠恋愛シミュレーション
「男一発六尺魂」
これだッ！！これはヒットだった。いや～、悶絶、悶死。
「全然萌えねぇな」以上（苦笑）。

『ミルククローゼット１』（アフタヌーン・コミックス）富沢ひとし、読む。 - 00/06/26 00:00:00
本日の調子: じゃあ、俺は＜恋詩隊＞に参加するからいいや。

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＃６月２５日
 『エイリアン９』がマイナーな雑誌に載っていたにも関わらずあれだけ注目を集めたせいか、作者がアフタヌーンに引っこ抜かれて開始した新連載がコレである。
アフタヌーンを読んでいる後輩に『エイリアン９』の彼が新連載してると聞いて「どんな話よ？」って訊いてみたら、「前と同じように子供とエイリアンがでてきて、子供はよくわからんですけど異次元空間に出入りして、またエイリアンに寄生されたり闘ったりしてますがな」と云っていたので買ってきたのだが……。
まーた、子供がエイリアンにブツブツ・サクサク・ぷち・にょろ、されまくってるよッ！！（笑）
あまつさえしっぽはやして名前が「みみ」と「みみみ」でポエムにいさんが詩を書いてドレミファねえさんが曲付けて歌まで出来上がってるよッ（笑）。あーもう果てしなくアフタヌーン漫画で永野のりこチックですねッ！シュールとＳＦとほんわかが適度にブレンドされてますねッ！
謎が謎を呼んでいるがエヴァっぽくはないですねッ！今回は鼻筋通った物語を展開してくれそうですねッ！
Macrocosmic Invincible Legion of Kidsとかまた勝手な命名ですねッ！イカしますねッ！痺れますねッ！
そうこうしてるうちに、あららっ、みなさん勝手に＜ＭＩＬＫ隊＞に編入させられたあげくにたろうくんは「ロッド＝ドリル」（byマシンロボ）に大変形！亜利沙ちゃんは「デンヂパンチ」(byデンジマン)繰り出してますね～！あらあら、葉菜ちゃん、「ダマスカス・ブレード」(by銃夢)装着デスカ？たちまちトランスアキシャル面切断ですかー？そしてお母さんは『ムーの白鯨』デスカー？
ってところで１巻はおしまひ。
ぬぬぬー。前作同様、滑り出しの期待度は高いぞーってことで。

過去の日記(00/6/4～00/6/21)を見る

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