1997年06月01日
題目:Winbook Bird 150G実戦配備&ジョイスティック始末記


 頭数の割にパソコンが不足している勤務先の職場に常駐させ、私専用の仕事用兼モバイル用パソコ
ンとして使用していたPC-9821Ne2(486/33MHz)の旧式化が否めなくなってきた上に、A4サイズで
分厚くて重い同機はあまりモバイル向きとは言えず、不満がつのってきていた矢先に立て続けに出張
に行かされた挙げ句、ついに1ヶ月半を越える長期出張へ行く事になり、Ne2の交代を決意しました。

 そこで私が考えた次期パソコンの要求スペックは次のようなものでした。

 1.サブ・ノート以下のサイズである事。
 2.CPUはPentium以上である事。
 3.DOS/Vである事。
 4.OSはWindows95。
 5.何らかの形でモデムを搭載する。
 6.何らかの形でCD-ROMを搭載する。

 これらの条件を元に日本橋(大阪の秋葉原)へと品探しに出かけ、具体的な候補を下記の2機種に
絞りました。

 1.(東芝)Libletto 50
 2.(SOTEC)Winbook Bird 133G

 『Libletto 50』は、添付のFDを含め、装備できるI/O機器のほとんどがPCMCIAカード経由の外付
けでしたが、大型のポケコン並みのサイズが魅力でした。

 一方の "Winbook" は、別売りの外付けベース・ステーションと組めば、6倍速CD-ROM、ゲーム・
ポート/MIDIインターフェース、10BASE-Tインターフェース、ステレオ・スピーカー、スーパー・ウ
ーハー、FDドライブ内蔵と言う仕様であり、サブ・ノートでありながら、ほぼデスクトップ機に匹
敵する能力を持っていました。

 携帯性をとるか、機能をとるかで悩みましたが、待望のゲーム『X-WING vs TIE FIGHTER』が長期出
張中に発売される事もあり、オプション関係をゴテゴテ積まなくても同ゲームをプレイ出来る環境を
備えた "Winbook" の方を買うことにしました。

 "Winbook" には、Pentium/100MHz、Pentium/133MHz、それに最新型のPentium/150MHzの3モデル
がありましたが、価格的に手が届くのは133モデルであり、それに決めました。

 4/20、いざ店へと行ってみると、驚いた事にWinbook/133モデルは、ベース・ステーションとモ
デム付きで何と半額近い値引きとなっており、150モデルも同様だったため予算的に150に手が届く事
になり、急遽、購入機種を150に変更しました。

 家へ持ち帰り、さっそくセットアップを開始。通信環境、テキスト・エディタ、グラフィック・ツ
ール、英和、和英翻訳ソフト、ついでにゲームの『YODA STIRIES』をインストールし、それからすで
にWindows95を搭載して活動しているデスクトップのQL-30から、もろもろのツール類と通信ログ、C
Gファイル等をコピーしました。

 次に、インターネットと各パソ通ホストとの通信テストを行い、これもOK。これでプライベート
環境の整備は完了しました。

 お次は仕事用環境の整備ですが、これまで私は、会社にあるNe2でDOS版の一太郎にWindows3.1版EX
CELといった変則的なソフトの使い方をしていたため、この機会に環境をWindows95上に統一する事に
しました。

 次の土曜日に再び日本橋へと出かけ、『一太郎Ver8』、『EXCEL97』、それと98オンリーの会社の
環境に合わせるためプリンタ変換ケーブルを購入しましたが、結局、仕事用の環境を整備するために
大枚5万円近くを投入するハメになりました。

 両ソフトをインストールし、最後に、ノート・パソコンが多い会社において、私のパソコンを識別
するためのステッカーを蓋に貼り、我が "Winbook" の出動準備は完了しました。

 4/30、私の "Winbook" は、その姿を会社に現し、98以外のノートに馴染みのない観衆の注目を
浴びる事となりました。

 約半日かけてNe2から仕事関連のファイルの移動とFAXソフトの送信チェックを行い、"Winbook" の
実戦配備は完了。

 予備役に退いたNe2は、個人的なファイルや仕事には不必要なアプリを削除したあと、パソコン不
足の職場で自由貸し出しする事にしました。

 結局、我が新鋭 "Winbook" は、休日が連続していない今年のゴールデン・ウィークの間にある平
日の3日間だけ会社で活動しただけで、5/6には私と共に出張先である東京のウィークリー・マン
ションへ移動し、同日中には通信環境を確保して活動を開始しました。

 そして5/16。待望のゲーム『X-WING vs TIE FIGHTER』が発売となり、翌日の土曜日にさっそく
秋葉原で購入しました。

 同ゲームをプレイするにはジョイスティックが必携でしたが、今回の出張では荷物の分量をなるべ
く減らした都合で、かざばるスティックは持って来ていませんでした。

 とりあえず "XvsT" のリサーチはやるつもりでしたが、本格的なプレイは、出張から帰った後で家
のデスクトップ・パソコンでやろうと思っていたため、とりあえずゲームを動かすだけならば、簡易
なジョイパッドで充分だろうと安易に考え、ゲームと一緒にマイクロソフト製の『Sidewinder GamePad』
を購入しました。

 しかし、私の考えの甘さは直ちに証明される事となりました。ただでさえパッドはジョイスティッ
クよりコントロール性が悪いのに、"XvsT" は、従来のシリーズものよりも機体の機動性についての
リアリティが追及されているためにパッドではまともに敵機を捉える事が出来ず、実戦ミッションで
は敵機を1機も撃墜する事が出来ませんでした。

 しかし、"XvsT" の素晴らしいCGを堪能したくなった私はジョイスティックの購入を決意し、翌
日の日曜日に再び秋葉原に足を運びました。

 秋葉原の不案内な地理と各店の特質についての無知に悩みながらもパソコン関連の店を5〜6店回
りましたが、なぜかジョイスティックは発見出来ませんでした。

 結局、探し回るのに疲れ果て、某店で唯一見つけたスラストマスター製の超高級スティックである
『F22-PRO』で妥協してしまいました。

 使い慣れている "FS-PRO" とはボタンの配置も違うし機能面でも少々異なっているとは思われるも
のの、何と言っても "FCS" とかで有名なスラストマスター製だから、まず外れはないだろうと考え、
ウィークリー・マンションに帰ってから "F22" を取り出して見ると、これが何とスティックの振り
回しが途方もなく重い!

 その重さときたら、非力な私にとっては腕の筋力トレーニング・マシンに匹敵するほどに感じられ、
長時間の激しい戦闘を強いられる "X-WING/TIE" シリーズのゲームを私がプレイするには、まった
く不適当な代物でした。

 しかし、せっかく高い金を払って買ったのだから、"腕の鍛錬" も兼ねて何とか使おうと心に決め、
セット・アップを始めました。

 "F22" のマニュアルを読んでみると、何と本スティックはメモリを内蔵しているようで、パソコン
のセットアップ・プログラムで設定した環境をゲーム・ポート経由でスティックにダウンロードして
使うタイプのようでした。

 しかし、そこで問題が発生してしまいました。同機のセットアップ・プログラムはDOS版であり、
DOS版のサウンド・カード・ドライバがインストされていない "Winbook" では、DOSモードでジョイ
スティックが認識されず、セットアップがスティックにダウンロード出来ませんでした。

 マニュアルにあるWindows95上でのマニュアル・セットアップも試みて見ましたが、テスト用の設
定すらダウンロード出来ていない "F22" は、でたらめの反応をするばかりでまったく使えませんで
した。

 私は衝撃に撃ちひしがれ、途方に暮れるしかありませんでしたが、それでも "XvsT" のプレイを1
ヶ月以上も待つ気にはなれず、1週間、もんもんとした後の日曜日に、「今度こそ目標に定めたマイ
クロソフトのスティック "Sidewinder" を捜し出すまでは帰らないぞ!」と心に決めて秋葉原へと向
かいました。

 しかし、歩き慣れていない裏通りにまで足を延ばした私の努力も報われず、まるで世界が私にジョ
イスティックを買わせまいとしているかのようにマイクロソフトのスティックは見つからず、またし
ても唯一見つけた「Windows95完全対応」と歌い文句のある巨大な箱に入った見知らぬメーカーのス
ティックを買うハメになりました。

 今度のスティック(ロジクール社製『WingMan Warrior』)は、いわゆる "DOOM系" のゲームに対
応すべく開発されたモデルとやらで、何とシリアル・ポート接続がメインと言う代物でした。

 いちおうゲーム・ポート用の15ピン・コネクタも付いていたので、なんとか使えない事はありませ
んでしたが、なぜかハット・スイッチがWindowsでは認識されず、ハット抜きで "XvsT" を戦わねば
なりませんでした。

 スティックの振り回しも、"F22" よりは軽いものの、使い慣れた "FS-PRO" とかと比べるとかなり
重く、スティックをフルに倒す事が多い "XvsT" だと、腕が疲れる事この上ありませんでした。

 しかし、最初に買ったジョイパッドを含めるとこれでスティックも3本目。これ以上増やしても仕
方がないので、東京にいる間は、文字通り "腕の鍛錬" のつもりでがんばる事にしました・・・。(^^;

                     From 東京のウィークリー・マンションより・・・。