2001年05月06日
題目:「巨匠の作品を読もう!」プロジェクト


 「私が好きな作家」のコーナーをご覧になって頂ければお分かりの通り、普段、私が読んでいる小
説と言えば、軍事スリラー(いわゆる "ドンパチ物" )か、スパイ物ばかりです。

 それらの作品(特にスパイ物)の登場人物達は、とても知的であり、作中の会話もウィットに飛ん
でいます。

 その会話を読んでいてひとつ気づいたのが、しばしばハムレットなどの演劇や、巨匠の文学作品、
コーランや聖書などの一節を会話の中で引用している事であり、それが会話に知的な厚みを与えてい
たのです。

 作品中で、こういった引用をするからには、もちろん、作者自身がそれら引用元の作品を読んだり
見たりしているはずです。

 スパイ小説の作品中で交わされるようなウィットな会話に憧れ、かねてからそんな話し方をして見
たいと望んでいた私は、(例によって)ふと思い立って、文学界で巨匠と呼ばれている人々の作品を
読む気になりました。(←単純な奴・・・(^^;)

 とは言え、何から読めば良いのかさっぱり分からなかったので、私の乏しい知識の中で、私が独断
でに巨匠に分類している作家の作品を物色し、とりあえず下記の3冊を購入しました。

『人生論』(トルストイ)
『日はまた昇る』(ヘミングウェイ)
『理想の結婚』(オスカー・ワイルド)

 まずは、いちばん "ウィットな" タイトルに見えるトルストイの『人生論』から読み始めました。
同作品は薄い文庫本であり、厚みは、4冊構成であるトム・クランシーの『合衆国崩壊』の1冊の半
分ぐらいしかありませんでした。

 このページ数ならば、すぐに読み終えられるだろうと思いきや、いざ読み始めて見ると、高校時代
の倫理の教科書が、まるでコミックスのように思えて来るほど難解な代物であり、真顔で読んでいて
も、私の脳味噌は、ポカンと口を開けている有様でした。

 すでに『合衆国崩壊』ならば第2巻を読み終えているであろう時間を費やしましたが、『人生論』
は、未だに半分しか読めておらず、しかも、一通り読み終えた後、内容を理解するために、もう一度、
読み直さなければならなくなりそうです。

 果たして、『人生論』が難しい作品なのか、それとも私が間抜けなのか・・・? いずれにせよ、
こいつぁ間違いなく "ウィット" な作品です。(^^;