アーネスト・スペンサー


タイトルベトナム海兵戦記
出版社大日本絵画
定 価1700円
個人的ハマリ度(AA、A、B、Cの4ランクにて評価)
ダイジェスト 著者は、元アメリカ合衆国海兵隊の大尉。本書は、ベトナム戦争中の1967年
に、南ベトナムの要衝ケサンを守るアメリカ合衆国海兵隊第3師団第26海兵
連隊第1大隊に中尉として着任し、約1年間渡り戦闘任務に従事した著者の
体験戦記です。
コメント 本書の記述は、体験戦記によく見られる日記形式や戦史形式ではなく、「通
信手」、「ベテラン軍曹」、「防弾装備」、「雨期」、「861高地」、
「匂い」、「パトロール」、「便秘」、「蚊」、「ベトコンの夜襲」と言っ
た具合に、兵士にとって身近な事柄が著者の従軍した時系列に合わせて淡々
と描かれています。著者のスペンサーは、実際に起こった事のみを端的に書
いており、武勇伝や美化するような記述は一切見受けられませんでした。そ
れだけに、本書の文面からは、ベトナム戦争におけるアメリカ海兵隊の様子
が生々しく伝わって来ました。