タイトル | 理想の結婚 |
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出版社 | 角川文庫 |
コード | ISBN4-04-211903-4 |
定 価 | 457円 |
コメント |
本書は小説ではなく、劇の台本のような「戯曲」と呼ばれるものであり、登場人物の セリフと舞台上の動きが綴られている書物です。舞台はロンドン社交界。将来を有望 視されている外務次官ロバート・チルターン准男爵の元に、妖艶な魅力を持つ女性チ ェヴリー夫人が現れ、ロバートが犯した過去の不正を暴くと脅して自らの利益になる ようにロバートを操ろうとします。地位と名誉と愛する妻を失う事を恐れたロバート は、この事を誰にも打ち明けられずに苦悩し続けると言うストーリーです。ストーリ ー自体は、サスペンス物にありがちなありふれた展開ですが、登場人物同士の会話が 実に "ウィット" な作品でした。本作の登場人物の中では、「傾き者」のゴーリング 子爵が気に入りました。 |