ゲーム概略


 『STAR WARS ARCADE』は、セガ製TVゲーム機『メガ・ドライブ(スーパー32X)』用の『REBEL
ASSAULT』タイプの3Dシューティング・ゲームです。

◆オープニング

 映画と同じく、SWのロゴにSWスクロールでスタートしますが、音楽はモノラルながら、どうや
らサンプリング音のようで実にリアルなオーケストレーションを聞かせてくれます。

 アニメーションは映画同様、レイア姫の乗るコルベットをスター・デストロイヤーが追う得意のや
つですが、ゲーム『X-WING』より綺麗なポリゴンで描かれており、動きも滑らかでした。

◆プレイヤー

 プレイヤーは、同盟軍戦闘機パイロットとなり、1Pモードの時はXウィング戦闘機、2Pモード
の時はYウィング戦闘機に搭乗します。

 ただし、本ゲームにおける2Pモードとは、従来のシューティング・ゲームのように二人のプレイ
ヤーが交互にゲームをプレイして、得点やステージ・クリアを競うのではなく、二人で複座型Yウィ
ング戦闘機に乗り、プレイヤー1がパイロット(操縦および射撃)、プレイヤー2はガナー(射撃手)
を務めます。

 プレイヤー1は、操縦と射撃の両方を行えますが、プレイヤー2は射撃しか出来ないので、「なん
やそれ〜、つまらんゲームぅ」と思われるかも知れませんが、本ゲームにおけるデス・スターのトレ
ンチやスーパー・スター・デストロイヤーの艦内通路などを飛ぶ時は、REBEL ASSAULTのアステロイ
ド・フィールド並みの飛行精度を要求されるため、パイロット役は、壁にぶつからないように飛ばす
だけで精いっぱいであり、とても砲台を狙い撃つ余裕がありません。

 それに加えて、本ゲームにおける敵砲台の射撃は正確無比であり、狭いトレンチや通路では、かわ
すのが非常に困難であるため、撃たれる前に砲台を潰すしか生き残る方法がありません。そこで射撃
を担当するガナーが必要となるのです。

 XウィングとYウィングの違いは、Yウィングの方がシールドが1ポイント高いだけで、操縦性は
同じであり、レーザー・キャノンの装備数の違いも、シューティングである本ゲームには反映されて
いませんでした。

 余談ですが、複座型Yウィング(BTL−S3)が公式に登場するのは、数あるスター・ウォーズ
・ゲームの中でも、唯一、本ゲームだけでしょう。

◆グラフィック

 3Dポリゴン方式で、ゲーム中のCGはオープニングのものより少し落ちますが、ゲーム『X-WING』
より緻密度はやや上だと言えます。

 動きも実になめらかかつスピーディで、敵機の爆発っぷりもなかなかのものであり、全体的にアニ
メに近い印象を受けました。

◆プレイヤー機の兵器

 ◇レーザー・キャノン
  定番の兵器ですが、フライト・シム・シリーズと異なり、連射ありの撃ち放題です。

  ただし、敵機が少し離れていたり、頻繁に回避運動をしたりしていると当てるのが難しくなるた
  め、ゲームでは主に魚雷を使用しました。

 ◇プロトン魚雷
  デフォルトで5発を搭載していますが、使用しても5秒/発の割合で補充されるので、いくらで
  も撃つ事が出来ます。

  名称は魚雷になっていますが、ゲームでは対戦闘機戦で用いる高機動誘導兵器となっており、敵
  機を照準のだいたい真ん中に持って来ればロックオンしてくれます。

  ただし、発射した後、魚雷が敵機に命中するまで敵を画面内に捉え続けなければならず、画面外
  に出てしまうと外れてしまいます。

  敵機が矢継ぎ早に出て来るとたちま欠乏気味になります。

◆シールド

 Xウィングは7ポイント、Yウィングは8ポイントのシールドを装備しており、シールドのポイン
ト数と同じ回数の披弾に耐える事が出来ます。

 シールド・ポイントが0になると警報が鳴り、あと1回披弾すると撃墜され、ゲーム・オーバーと
なってしまします。

 このシールドはプレイ中に再補充される事はなく、ステージが変わっても失った分は回復されません。

◆ダメージ

 戦闘機のレーザー・キャノンやフレア、スター・デストロイヤーやデス・スターの砲台のターボ・
レーザーを食らうと1ポイントのダメージを受けます。

 デス・スターのトレンチの壁やスーパー・スター・デストロイヤーの艦内通路の壁にぶつかると、
3回当たるごとに1ポイントのダメージを受けます。

◆コントロール

 シューティング・ゲームらしくボタン操作はシンプルで、

 ボタンA=減速
 ボタンB=加速
 ボタンC=レーザー発射
 ボタンB+C=魚雷発射

 の4操作のみです。

◆レーダー

 プレイヤー機に装備される円形のレーダー・ディスプレイは、上半分は前方、下半分が後方を示す
2次元タイプです。

◆プレイヤー視点選択

 プレイ中には、コクピット・ビューと、自機を後ろから追いかけるような視点から見たチェイス・
ビューの2視点が選択出来ます。

 チェイス・ビューにすると左右の視界が広がり、側方から来る敵がよく見えるようになりますが、
レーダー・ディスプレイと魚雷インディケータが見えなくなるので、少々不便なところもあります。

◆制限時間

 各ステージには200秒の制限時間があり、時間が来るまでに規定数の敵機を撃墜したり目標を破壊
しなければゲーム・オーバーとなってしまいます。

◆音声

 モノラルながらPCMを使用していると思われ、ステージ冒頭で任務を指示するアクバー提督や、
披弾した時のR2の悲鳴などは実にリアルです。

◆コンテニュー

 回数制限はありますが、撃墜されたステージからコンテニュー・プレイが出来ます。ステージをセ
ーブする機能はないので、電源を切ればステージ1からやり直しです。

◆飛行制限

 左右の旋回は360度出来ますが、上下はわずかしか動く事が出来ません。上下の可動範囲は、『REBEL
ASSAULT』とほぼ同等です。