映画『エピソードII』に登場したバウンティ・ハンター（賞金稼ぎ）のジャンゴ・フェットが主役
のアクション／アドヴェンチャー・ゲームです。

　プレイヤーはジャンゴ・フェットとなり、携帯火器を駆使して敵を倒しながら賞金首を追います。

　視点はジャンゴを後方やや上から見たチェイス・ヴューっぽいのですが、視点位置は固定されてお
らず、ジャンゴが移動するとその後を追うように視点が移動する「トレース・ヴュー」とも言える視
点になっています。

　ゲームにおいては、例えばコントローラのスティックを左に倒すと視点はそのままでジャンゴは左
を向きます。

　そのままスティックを左に倒し続けるとジャンゴは左へと進みますが、視点がその後をうようにジ
ャンゴの後ろへと回って行くのでそれに合わせてスティックの倒す方向を前方へと移動させなければ
なりません。

　個人的には、このような視点システムは本ゲームが初めてであり、最初は少々まごつかされました。
特にやりにくかったのはバックをしようとした時で、スティックを手前に倒すとジャンゴがこっちを
向いてしまうのです。

　本ゲームの各ステージをクリアするには、それぞれのゴールに辿り着けば良いのですが、クリア条
件とは別にステージ中のどこかにいる「セカンダリー賞金首」を捕まえると言う一種の「腕試し」ル
ールがあります。

　「セカンダリー賞金首」は、第３者キャラや敵兵に混じっていて外見からは判別出来ないため、標
準装備のひとつである「ＩＤスキャナー」で識別する必要があります。

　ゲームのルールにより、この識別は相手が「生きている内に」やる必要があり、撃ち倒してからは
識別する事が出来ません。

　識別して「セカンダリー賞金首」と判明したら、撃ち倒すか捕獲すれば賞金のクレジットが与えら
れますが、生きて捕まえるのと撃ち殺すのとでは賞金の額が変わります。

　厄介なのは「セカンダリー賞金首」が敵キャラの中にいる場合であり、多数の敵との銃撃戦の最中
にスキャナーで敵兵をいちいち識別するのは至難の技となります。

◆武器−１：パンチ

　読んで字のごとしです。ブラスターよりは破壊力があるように思えます。標準武装のブラスター・
ピストルはエネルギー無制限なので、通常はこのパンチ使うような格闘戦にはならないのですが、こ
のようなモードがあると言う事は・・・。

◆武器−２：ウェスター３４ブラスター

　シングル・アクションのブラスター・ピストルです。ジャンゴの初期武装のひとつで、片手に１丁
ずつ持って使用します。ありがたい事にエネルギーの制約がなく撃ち放題です。

　シングル・アクションですがコントローラのボタンを高速で連打すればライフル並に連射する事が
出来ます。

　この銃を使っている時の売りは、片手ごとに別々の敵を同時に攻撃できる事ですが、他の銃器類と
比べて破壊力が低いため、ひとりの敵キャラを倒すのに３〜４発撃たねばならず、多数の敵と撃ち合
うシーンでは苦戦を強いられてしまいます。

◆武器−３：ガーントレット・ダートキャスター

　中、近距離戦闘用の小型矢です。威力があり、大型クリーチャーを除くたいていの敵キャラを一発
で倒す事が出来ます。

　連射は出来ませんが、確実に敵を倒したいシーンでは役に立ってくれます。撃ち放題ではなく携行
弾消費タイプであり、補充用の矢はアイテムとしてステージ中に置かれています。

◆武器−４：ガーントレット火炎放射器

　火炎放射器です。近距離しか使えませんが、その火炎にちょっと触れただけで敵は火ダルマになる
ので接近戦では絶大な威力を発揮します。

　本武器に焼かれて火がついた敵キャラは悲鳴を上げながら走り回った挙げ句に倒れていくので見て
いて悲惨です。

◆武器−５：スナイパー・ライフル

　読んで字の如し長射程の狙撃銃です。コントローラの右スティックで倍率を自由に変えられる高倍
率スコープが付属しています。

　破壊力もそこそこあり、たいていの敵キャラを１〜２発で倒す事が出来ます。携行弾消費タイプの
武器であり、補充用の弾はアイテムとしてステージ中に置かれている以外に狙撃銃を持つ敵キャラを
倒すと出現します。

　本銃は常備武装ではなく、必要とされる特定のステージで標準装備に加えられますが、この銃を与
えられたステージは敵との狙撃合戦になる場面が多くなります。

◆武器−６：サーマル・グレネード

　ＳＷ版手榴弾です。強力な破壊力を持ちますが、遅延爆発式であるため平地戦では投げる距離の加
減が難しく使いづらい武器です。

　個人的には高所から低所にいる敵に向かって使用する程度でしたが、敵から見えない安全な位置か
ら投げ下ろしてもなかなか敵を倒せなかったのでほとんど使用しませんでした。初期武装ではなく、
ステージ中にアイテムとして置かれているものを拾って使用します。

◆武器−７：ジェットパック装備ミサイル

　ジャンゴが背負っているジェットパックの上端に装備されている小型ミサイルです。目標追尾能力
はありませんが、発射後にコントローラの左スティックで誘導する事が出来ます。

　強力な破壊力を持ち、着弾すると爆発して周囲の敵キャラを吹き飛ばします。発射すると、少し上
昇してから目標に向かうため、狭いトンネルの中とかで発射すると天井に当たって爆発し自分がやら
れたりするので注意が必要です。

　携行弾消費タイプで標準装備のひとつですが、初期武装ではなく、弾頭はアイテムとしてステージ
中に置かれているものを拾うか、ミサイル・ランチャーを持った敵を倒すと出現するものを拾います。

◆武器−８：クラスター・ミサイル

　ジェットパック装備ミサイルのヴァリエーションで多弾頭タイプのミサイルです。発射すると弾頭
が３発に分かれます。破壊力の点では通常のミサイルより強力なようですが、使ってみた感想として
は通常ミサイルと大した違いは感じられませんでした。

　通常ミサイルと同様、携行弾消費タイプの武器で、弾頭はアイテムとしてステージ中に置かれてい
るものを拾って補充しますが、置かれている数は少数です。

◆ジェットパック

　ジャンゴの背中に装備しているロケット・モーターみたいな噴射ユニットです。これを使用して上
昇したり平行に飛んだり、高い所から飛び降りる際の軟着陸噴射などが行えます。

　一度の噴射時間は燃料の量によって制約を受けますが、噴射をやめると燃料は自動的に再補充され
るので繰り返し使用する事が可能です。

　上昇高度には制約があり、それ以上の高さに登りたい時には、地形的な「段」を探してそこへ飛び
移りながら登って行く必要があります。

　また、誤って高所から墜落してもジェットを噴射して下のどこかに軟着陸する事が出来ますが、ス
テージの下限線を越えて落下してしまうと、例えジェット燃料が残っていても問答無用で「死」とな
ってしまいます。

◆ＩＤスキャナー

　ゲームのステージ中の登場キャラに紛れ込んでいる「セカンダリー賞金首」を識別する為のスキャ
ナーです。

　セカンダリー賞金首は第３者キャラや敵兵に紛れ込んでいる為、このスキャナーを起動してカーソ
ルを合わせる事により識別します。識別後はその位置が画面上に常時表示されるようになります。

◆ガーントレット・ワイプコード

　手首に装備されているランチャーから発射されるワイヤーです。殺傷用の武器ではなく、撃つと敵
キャラに巻き付いて一定時間動けなくします。

　敵キャラとの撃ち合いではほとんど使う事はありませんが、主としてセカンダリー賞金首を生きて
捕まえるのに使います。

◆ヘヴィー・ガン

　ステージ中にアイテムとして置かれている重ブラスターです。エネルギー消費タイプですが補充用
のアイテムが無いので使い切ると終わりです。

　ブラスター・ピストルやブラスター・ライフルと比べて威力はあるようですが、使ってみても敵キ
ャラを薙ぎ倒せる分けでなく如実な違いは感じられませんでした。

　本銃は敵キャラも使用してしますが、撃たれてみると青く長いビームがビュンビュン飛んで来るの
で思わずたじろいでしまいます。

◆グレネード・ランチャー

　小型サーマル・グレネードを中射程に撃ち出す携行式ランチャーで、ステージ中にアイテムとして
置かれている武器です。

　破壊力は申し分ないのですが遅延爆発タイプなので着弾距離の目算が難しく、敵が動き回っている
と当てるのが至難の技になるため、個人的にはほとんど使用しませんでした。

　本武器は敵キャラも使用していますが、初めてこの武器で攻撃された時は、「カン、コロン」と言
う音が身近で聞こえたと思うと爆発が起きて吹き飛ばされたので、何が起きたのか分からずうろたえ
ました。

◆ブラスター・ライフル

　敵兵も使用する標準ライフルで、ステージ中にアイテムとして置かれている武器です。３点バース
ト射撃が出来るのが売りですが、高速連射が可能で片手ずつ個別の敵を撃てるブラスター・ピストル
と比べると効率は劣ると言えます。

　エネルギー消費タイプの武器であり補充用のアイテムも無いため、デフォルトのエネルギーを使い
切ると終わりです。

　ゲーム冒頭のムーヴィーが終わって見ると、背中のジェットパックを失った状態で大型クリーチャ
ーのいるコロシアムの闘技場に放り込まれたところからプレイが始まります。しかも御丁寧な事に、
このクリーチャーがブラスターをハジき返す甲羅まで持っているのです。

　「おいおい、ザコ・キャラ相手のウォーミング・アップなしでいきなりこれかい！ さすがジャン
ゴが主役のゲームだけはあるな」

　のっけからバウンティ・ハンターの生き様を見せつけられた思いでした。ゲームの第一印象は、と
もかく銃撃戦が激しいゲームだと言う事です。一時に撃ち合う人数の多さは、これまでプレイして来
たどのＳＷゲームでも経験しなかったほどの数なのです。

　次に思ったのは、やたらと垂直移動を要求されるステージが多いと言う事です。ジャンゴの標準装
備のひとつとして背中にジェットパックが装備されている関係で、本ゲームでは、それをフルに駆使
させられるステージが多々あります。

　高層ビルや峡谷など、目も眩むような高低差があるところを頻繁に登り降りさせられるため、高所
恐怖症の方は本ゲームをやらない方が良いかも知れません。(^^;

　ステージの下限線を越えて落下すると一発であの世行きになるため、私のプレイにおいて「死んだ」
時の原因は、敵キャラにやられるより墜落死の方が倍以上多かったと思います。

　あと感じたのは、第３者キャラの登場数がこれまでのＳＷゲームよりかなり多い事です。厄介な事
に通行人がわんさかいる街のド真ん中や、客が大勢いる酒場の中で、突然、銃撃戦が始まってしまう
のですが、５〜６人以上の敵が人混みに紛れて激しく撃って来るのでとても識別して撃つ余裕がなく、
こちらもボタン連打の乱射で返すしかないため、右往左往する第３者キャラ達が双方の光弾を受けて
死傷者が続出します。

　正確な人数を数える余裕などとても無かったのですが、おそらくゲーム中に私が撃ち殺した第３者
キャラの数は、ゲーム『JEDI KNIGHT』に当てはめれば余裕でダーク・サイドに墜ちてしまう人数の
倍は行ってるような気がします。(^^;

　まだ確認は出来ていないのですが、どうやら誤って第３者キャラを撃ち殺してもルール上のペナル
ティは無いようです。そこはやはり、賞金を稼ぐ為には手段を選ばないバウンティ・ハンターならで
はと言うところでしょうか・・・？

　あと、「セカンダリー賞金首」ルールは、バウンティ・ハンターとしての雰囲気が良く出ている面
白いルールだと思いました。

　攻略本によると、全ステージを通して登場する「セカンダリー賞金首」の数は優に100人を越える
のですが、その全部を捕らえるのはハッキリ言って神業ではないでしょうか・・・？