『X-WING』護衛ミッション・リプレイ


 このリプレイでは、X-WING/TIEにおいて、プレイヤーが小隊長となった場合、どのようにウィン
グマンの指揮をとるかも同時に見る事が出来ます。

 多少おもしろおかしく脚色してありますが、リプレイ自体はまぎれもないドキュメントです。

 ちなみに、このリプレイも、某所で某方をX-WING/TIEに引きずり込むべく画策した際にアップし
たものの抜粋です。(^^;

 題材はキャンペーン・ミッションのひとつであるTOD5−1です。ハナからリプレイを書くため
にプレイしたのですが、まったくの偶然で、過去何度もやったこのミッションのプレイで最悪の展開
になりました。(^^;


【『X-WING』TOD5−1戦闘記】

 私はXウィング4機から成るレッド小隊を率い、ある宇宙空間に設置される、新型重攻撃機『Bウ
ィング』製造工場防衛の命を受け、工場空域へハイパー・アウトした。

 現在ここは、24時間ぶっ通しで戦闘機によるCAPが実施されており、今は我が隊と同じ編成の
ゴールド小隊がその任に就いていた。

 ヤビン会戦でのベテラン・パイロット大量喪失に加え、それに続く帝国軍の執拗な追撃により戦闘
機戦力が極度に低下している現在の同盟軍の状況から言えば、貴重なXウィングを常時4機も張り付
けている事自体が異例であり、いかに同盟軍首脳部がBウィングに期待をかけているかが伺えるよう
である。

 もっとも、同盟軍が期待をかけていると言う事は、逆の意味で帝国軍にも注目されるわけだが・・・。

 ハイパー・アウト後、直ちにパワー・コンフィグレータを操作してレーザーへの配分を最高にし、
その後、チャージ済みのレーザーのパワーをすべてシールドへ回す。

 CMDで空域をチェックすると、Aタイプのコンテナを改装して造られた製造工場のユニットが幾
つかと、完成して武装を待つばかりの最新鋭Bウィングが6機、それにBウィングのパーツを積載し
た輸送船『ニーベン』が確認された。とりあえず、マーカーとして工場ユニットのひとつを "F8"
キーに登録する。

 ほどなく、交代で引き揚げるゴールド小隊機が前方から現れてすれ違い、やがてハイパー・インし
て行った。

 無線封鎖をしているため言葉を交わす事は出来なかったが、私は心の中で「御苦労さん」と告げた。

 レーザーからシールドへのエネルギー転送が完了し、続いてレーザーのチャージに入る。現在は敵
も見当たらないのでスロットルは3分の1に絞ってある。

 やがてレーザーのチャージも完了したので、射撃モードを4基リンクにした後、コンフィグレータ
をすべてノーマルに戻す。これで戦闘準備完了だ。

 特にする事もなくなったので、しばし視界にゆっくりと近づいて来るBウィングの勇姿を眺める事
にした。

 十字架にそっくりな形をしたBウィングが3機ずつきちんと2列縦隊で工場ユニットに囲まれた狭
い空間に駐機していたが、遠くから見るとまるで宇宙に浮かんだ墓地を見ているような不吉な−−−

 『アサルト・ガンボート2機、距離10!!』

 おいでなすった!!

 「レッド・リーダーよりレッド小隊各機へ、敵ガンボート "Mu2" を攻撃せよ!」
 『ラジャー、レッド・リーダー』

 命令を下すと同時に、私も敵ガンボート "Mu1" をCMDにロックし、スロットルを全開にして
迎撃に向かった。

 速度は100、ぐんぐん距離が詰まる。そして2キロリーグを切った途端・・・、

 『レッド・リーダー、そちらへミサイル接近中!!』

と僚機からの警告。

 直ちにCMDで向かって来るミサイルを補足、正面からの発射なので、みるみる迫って来る。『あ
せるな』、と心に念じながら、距離が0.5キロを切った瞬間に思い切りスティックを引く。かわした!

 直ちに敵機を求めて機首を振る。すでに味方3機が敵ガンボート "Mu2" と空戦に入っている。
私も再び "Mu1" をロックし、後方から接近してレーザーを浴びせたが、ガンボートはシールドが
強力でなかなか墜ちない。

 と、突然、目の前の敵 "Mu1" に横合いから味方の赤いレーザーが降り注いだ。 どうやら僚機
は、あっと言う間に敵 "Mu2" を屠ったらしく、掩護に来たのだ、やるな。だが最終的に "Mu1"
は私が仕止めた。

 とりあえずはこれで・・・、と思いきや・・・、

 『アサルト・ガンボート2機、距離6!』

第2波か! 速いな。再び僚機に第2のMuグループの "Mu1" への攻撃を命令する。

 と、その時・・・、

 『アサルト・ガンボート2機、距離10!!』

くそっ! 別の敵編隊(Rhoグループ)だ! こいつらはMuグループとは別方向から現れ、工場
へ向かっている。Muグループはオトリと言う事か・・・。

 よし、Muグループは僚機に任せよう、私は全速で新たな敵、Rhoグループへと向かった。

 敵のガンボートRhoグループの2機は、まっすぐ工場へ向かっている。

「させるかぁっ!」

と、1機にレーザー砲火を浴びせて回避行動を取らせ、その間に2機目をロックして撃墜、機首をひ
るがえして1機目を再追尾してこちらも撃墜した。

 そこで一旦、状況を確認。僚機3機は、敵Muグループの1機を撃墜したようだが、残る1機に手
こずっているようだ。直ちに急行して残る1機は私が撃墜した。

 が、しかし、間髪入れずに3番目のアサルト・ガンボートMuグループが現れた。帝国さん得意の
波状攻撃だ。直ちに僚機に攻撃命令を下し、私も向かおうとした途端・・・、

 『敵コルベット艦2隻探知!』

ついに敵艦のお出ましだ、いよいよにぎやかになって来た。

 2隻の敵コルベット艦までの距離を計測したところ、工場を砲撃出来る距離に達するまではまだ少
し余裕がありそうだ。ここは先にガンボートMuグループを片づけてから・・・、

 『レッド・リーダー、ミサイル注意!!』
 「なにっ!!」

反射的にスペース・バーを叩いてミサイルを補足、いかん! 距離が近すぎる!なむさんっ!! やみく
もにスティックを倒す、なんとかかわした、この野郎っ!

 すぐさま後を追って来た敵 "Mu2" を捕捉し、後ろから砲火を浴びせて撃墜した。

 『敵コルベット艦2隻探知!』

くそっ! さらに来やがった! 今や4隻もの敵コルベット艦が空域にあった。

 敵さんどうやら、とりあえずかき集めた戦力で攻撃して来ているらしい、戦力が中途半端だ。まぁ
大型艦が来ないだけマシだが・・・。

 状況を確認すると、どうやら僚機はガンボートMuグループを撃破したようだ、よろしい。

 「レッド・リーダーよりレッド小隊各機へ。工場へ近い方のコルベット艦グループを攻撃しろ」
 『ラジャー』

と、命令した直後・・・、

 『アサルト・ガンボート2機、距離10!』

くそっ、しつこい! すでに僚機は敵コルベット艦へ向かっている。ここは私が食い止めるしかある
まい。

 可能な限りの速度で新手のガンボートRhoグループに接近し、またしても工場へ直進しようとし
ていた2機を補足して撃墜した。

 さて、コルベット艦の方は・・・? 機首を工場の方向へ向けると、僚機が2隻のコルベット艦の
片方を攻撃しているのが見えたが、攻撃されていない方のコルベット艦が工場へ向かって砲撃を浴び
せているのが見えた、

 「いかん!!」

すでにかなり工場に接近している! と、その時、

 『アサルト・ガンボート2機、距離6!』

くそったれ! このくそ忙しい時に! ガンボートなんざ後回しだ! 私は全速力で工場を砲撃して
いるコルベット艦へ向かい、ロックオンと同時に速やかに撃沈するため、搭載しているプロトン魚雷
を6発全部発射した。

 『敵コルベット艦撃沈』

ふうっ、何とか間に合った・・・。もう1隻は? CMDでチェックしたところ、僚機の攻撃で、す
でに敵艦のシールドは破壊されている。ほどなく沈むだろう。えーと、ガンボートの方は・・・?

 すでにガンボートは、工場間近に接近していた!

 「うわあぁっ!」

魚雷は全部使ってしまった。慌ててフル・パワーで追いかけ、レーザーを撃ちまくって工場への攻撃
を妨害、追いつくと同時に1機をロックして撃墜、すぐさま2機目を探すと、バシュッ! バシュッ!
と工場へ向かってミサイルを発射しているのが見えた!!

 「やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」

 撃とうとしたが目視照準で撃つには距離が遠すぎる、しかも敵機は工場と私の一直線上にいるため、
牽制の盲撃ちをすると工場に当たってしまう。やむなく、ターゲッティング・サイトを頼りに1射ず
つ慎重にレーザーを撃つ。

 何発か命中したところで敵機は回避行動を取り、工場への線上から外れた。

 「くらえっ!!」

ガンボートは宇宙の塵となった。

 さあ残るは第2のコルベット艦グループのみだ。すでに僚機がその1隻に対して攻撃を加えている
のが見えた。

 私は攻撃されていない方のコルベット艦へ向かい、レーザーを撃ちまくった。即座に標的のコルベ
ット艦の対空砲火がこちらへ飛んで来る。何発か被弾したがフル・チャージのシールドで耐える。

 敵艦を飛び過ぎた。直ちにシールドを再チャージし、反転して第2攻撃に入った。コルベット艦は
後ろが弱点だ。後方よりさんざんレーザー砲火を浴びせて撃沈した。

 ほどなく、僚機3機も、もう1隻のコルベット艦を仕止め、とりあえず空域に敵の姿は見当たらな
くなった。

 私はスロットルを3分の1に絞り、再びCAPに戻るべく僚機を従えて工場へ向かった。

 コルベット艦の砲撃とアサルト・ガンボートのミサイルを少し受けたものの、工場や駐機中のBウ
ィング、輸送船に損失はなく、何とか守り抜いた。

 僚機3機の状況を確認したが、ほとんど損害は受けていないとの事。味方を1機も失わなかったの
は大変喜ばしい限りだ。

 しかし、ここの工場の所在は帝国軍の知るところとなった。こうなれば、総攻撃が始まる前に、こ
こを放棄し、完成したBウィングだけでも脱出させなければなるまい・・・。

 そこへ交代のゴールド小隊のXウィング4機と、Bウィング用の武装を積載した輸送船『ファーネ
ル』がハイパー・アウトで到着し、同時に基地への帰投命令の通信が入った。

 やれやれ、何とか今日も生き延びた。明日の事は分からないが・・・。僚機の後続を確認後、私は
ハイパー・ドライブのスイッチを押した・・・。
 

FINE...