HOTH
ゲーム概略

 まずは、貴重な資料を提供して下さった "うえつじ" さんに感謝の言葉を捧げます。m(_._)m


■ゲーム概略

 本ゲームは、1982年にツクダ・ホビー社より発売されました。映画『帝国の逆襲』冒頭の惑星ホス
における地上戦闘を扱った作戦級 "ボード"・シミュレーション・ゲームです。

 帝国軍プレイヤーは、15ターン以内にボード上の同盟軍エコー基地に10個以上の自軍ユニットを侵
入させ、かつ、発電機施設に5回の射撃を命中させれば勝利となり、それを阻止すれば同盟軍プレイ
ヤーの勝利となります。


■ボード

 ゲーム・ボードは計4枚から構成されています。左端にあるのが同盟軍のエコー基地で、左下にあ
るのが発電機です。いちばん左と、左から2枚目のボードに描かれている "溝" は、塹壕です。

 帝国軍の全ユニットは、ボード右端から4ヘクス以内に配置されてゲームを開始します。


■ユニット

 見えづらくて恐縮なんですが、上は帝国軍のAT−ATです。その巨大さを再現するため、頭、胴
体および脚4個の計6ユニットで構成されています。

 いちばん左の列が、上から同盟軍歩兵、同盟軍重火器兵、同盟軍パイロット、ルーク・スカイウォ
ーカー・ユニットです。

 左から2番目の列が、上から同盟軍スノースピーダー、同盟軍ビーム砲、同盟軍レーザー砲ユニッ
トです。

 そして右の列が、上から帝国軍AT−ST、帝国軍スノートゥルーパー、帝国軍重火器兵ユニット
です。

 ゲームに登場するユニットは下記の通りです。

◆同盟軍
スノースピーダー 10 
歩 兵 25 
重火器兵 15 
ビーム砲 10 
レーザー砲 10 
 
◆帝国軍
AT−AT 5 
AT−ST 15 
スノートゥルーパー 20 
重火器兵 16 
 
 ルークを始め、パイロット・ユニットは、ゲーム開始当初はスノースピーダーに搭乗しています。
被弾などによりスノースピーダーが着陸するとパイロットが脱出してユニットとして登場しますが、
ルーク以外のパイロット・ユニットは戦闘力を持っていません。


■ゲームの進行

 1イニング(野球で言う「回」に相当)の構成は下記の8フェイズから成っています。

 1.同盟軍移動フェイズ
 2.同盟軍戦闘フェイズ
 3.帝国軍戦闘フェイズ
 4.帝国軍被害確認フェイズ
 5.帝国軍移動フェイズ
 6.帝国軍戦闘フェイズ
 7.同盟軍戦闘フェイズ
 8.同盟軍被害確認フェイズ

 要約すると、同盟軍移動→同盟軍攻撃→帝国軍の反撃→帝国軍側破壊ユニットの除去→帝国軍の移
動→帝国軍の攻撃→同盟軍反撃→同盟軍側破壊ユニットの除去、と言った具合になります。

 攻撃フェイズの後に相手が反撃するフェイズがあるのは、相互の戦闘が同時に行われた事を意味し
ます。


■ユニットの移動

◆AT−ATの移動

 6個のユニットから構成されるAT−ATは、4本の脚をそれぞれ動かしながら移動します。上の
画像の例では、左列の脚が胴体ユニットより前、右列の脚が胴体ユニットより後ろにある状態から移
る動を始める場合です。

 まず、移動力を1消費して右前脚を2ヘクス前進させます。次に移動力を1消費して右後ろ脚を2
ヘクス前進させます。最後に、頭と胴体ユニットを1ヘクス前進させますが、これには移動力は消費
されません。

 上の画像は、右後ろ脚を軸に、右旋回を行った時の模様です。旋回する場合は、旋回する側の前脚、
または後ろ脚のいずれかを "軸足" に定め、軸足を中心に旋回を行います。

◆AT−STの移動
 AT−STは、ヘクスからヘクスへ移動する場合は、機体が向いている方向にしか移動できません。
旋回する場合は、ヘクス内で向きを変えますが、60度(つまりヘクスの "辺" ひとつ分)旋回するご
とに移動力を1消費します。

◆スノースピーダーの移動
 スノースピーダーもAT−STと同じく、ヘクス間を移動する際は、機体の向いている方向にしか
進む事が出来ません。

 同ユニットもAT−STと同じくヘクス内で旋回を行いますが、同一ヘクス内での旋回は60度まで
しか出来ません。

 また、同ユニットには、5ヘクスの "最小直進距離" が規定されており、60度以上の旋回を行う場
合は、まず60度旋回したあと、"最小直進距離" の5ヘクスを直進し、そこで再度、60度旋回を行う
事になります。

◆その他のユニットの移動
 上記の3種類以外の移動可能ユニット(主に歩兵)は、方向規定が無いため、自由に移動する事が
出来ます。


■射 撃

 ヴィークル、砲、および重火器兵ユニットは、ユニット方向が適用されている関係で、当然、射界
も制約を受ける事になります。

 ヴィークル、砲、および重火器兵ユニットは、自分の射界内の射程距離内にいる敵ユニットのみを
攻撃する事が出来ます。歩兵ユニットには、射界制限がありません。

 射撃は、まず、攻撃を行う自軍ユニットと目標ユニットとの距離を求め、それを元に「射撃表」の
数値を参照しながらサイコロを振り、「命中判定」を行います。

 射撃が命中と判定されたら、「射撃表」を参照して射距離に応じた火力値を調べ、さらにサイコロ
を振り、出た目をと火力値を元に「被害判定表」を参照して目標ユニットに与える被害ポイントを算
出します。