■■徒然散歩記2005■■■


じゃらんじゃらん


     3月28日[コーカサスの白墨の輪]

     1月 1日[2005]


徒然散歩記 1998〜2005


3月28日(月)

[コーカサスの白墨の輪]

本年も宜しくお願いいたします。

只今は、
「コーカサスの白墨の輪」
という舞台の現場にいます。
昨年から稽古がはじまったこの現場は
1月30日 世田谷パブリックシアター 初日です。

年をまたいでの現場です。
ですので、どうも、年の区切りの「区切り」感がないのです。

つくづく 私の時計は、
現場区切りで動いているのだと、思っている次第であります。

新年明けて 4日から 稽古開始の この現場。
さても 初日が楽しみな この現場であります。

2004年の おわり と 2005年の はじまり

「年」ふたつの この舞台。
只今 稽古 真っ最中です。

2005年。
お互い様に、
楽しく 真剣で 愉快な 本年でありますように。


上記の挨拶は、この2005年の年賀状の挨拶です。
新年の御挨拶なのに、上記の文面通り、年の区切りの「区切り」感がなくて、
年賀は年賀にならずな、遅くの投函でした。

[コーカサスの白墨の輪]
いい舞台だった。

毎公演欠かさず観ていたい舞台だった。

演出助手での参加のこの舞台、
その本番は、わりに劇場に通い、観ていられた。

が、東京公演千秋楽。
そして、大千秋楽の まつもと。
千秋楽はふたつとも、そこにいることが出来なかった。

仕事ですよ!

しかし!

仕事があることの喜び!

裏腹に、
演出助手は、もう行かなくてもいい本番迎えた舞台だけど、
だけど観に行きたい気持ち!

「仕事」とは、「人生」です。

大学生の頃、私達は自分らの課題のことを「仕事」と呼んでいました。
デザイナーである我らは、
デザイナーであるが故に、
皆の中の「我」を、客観的に捕らえることが必要でした。

仕事。

その言葉は、義務であり、宿題であり、
なにより 誇り な言葉でした。

だから、私が今「仕事」という言葉を発する時、
それは「誇り」と「人生」の両方含んでいます。

さてさて、[コーカサスの白墨の輪]

最終公演地、松本での公演二日目。
初日まで、松本にいても、ホテルと劇場だけの数日過ぎた、初日明けのこと。
松本、初日翌日の朝。
朝、劇場に行き、その時のことを忘れないよう、書き留めたことを、今書く。

集合時間の6時間前、まだ誰もツアーメンバーがいない劇場に来る。
シアターに立つ。

天井にある照明用のセロファンが時折微かな風にあおられ
シャラシャラと音を立てる以外は静寂。
この円形劇場が静寂な様など、今ここに立つ私しか知らないのだと。

目が慣れてくる。
非常灯だけのシアターが闇に浮かび上がる。

役者の幻影を、音の木霊を、感じる。

私は円形のコロシアムの最上段に立つ。

見下ろすのは、幸せな空間だ。


今も、目を閉じると、耳をすますと、蘇る。

また一緒に「仕事」をしよう。




1月1日(土)

[2005]

あけましておめでとうございます

「高慢で、夢みたいなことばかり言っている、クールなロマンチスト」

己が己に失望したり退屈などしている暇などない
今年を過ごせる人間でありますように。

そうして、お互い様に、
楽しく真剣で愉快な本年でありますように。




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