■■仕事記2004■■■




『ロング・Bon・ディナー』


ソートン・ワイルダー 『ロング・クリスマス・ディナー』より
森さゆ里 潤色・演出  『ロング・Bon・ディナー』

さて、この夏。
私は新潟の長岡というところで8月のほとんどを過ごしています。
夏休みではなく、仕事にて、東京/長岡 往復の夏であります。

長岡近辺の高校生たちと、
舞台を一本創っています。

8月2日は、長岡の花火大会に行って来ました。
花火打ち上げている河原まで出かけていったのは、高校の時以来です。

旅先で(仕事での滞在ではありますが)催し物にあたると、
普段していないことでも「行こうぜ!」気分になるのは、
それはきっと、誰でもですよね。

長岡まつり大花火大会。
2004年8月2日。

山の稜線ギリギリに浮かぶ大きな十六夜月を、右側に携え、
降るように空一面。
何発も、何発も。

まるで、演出されたような、自然と人間の芸術が混合した景色。
自然の偶然がくれたこんな景色を、
きっともう、この先観ることは出来ないだろうと、
そう思いながら観ていました。

花火のすぐ脇に、満月明けた十六夜月。

花火の音が、ビリビリと伝わって来ます。
音は空気の振動なんだなと、つくづくまたそんなことを思いながら、
降るような花火を見上げていました。
降るような花火を見上げながら、
近く(打ち上げ場所)まで来て良かったと心から思いました。

長岡の皆に「花火に行くなら、絶対近く(打ち上げ場所)に行かないとダメ」
と言われれていて、
「いいよ、どっからでも見えるだろー」
と思っていたところ、
やはり、「近くでないと駄目です!」
と、連れられて、近くまで てくてく歩きました。

地元の方の言葉は、聞くに限ります。

最後の花火が上がりました。
その火粉が信濃川に降り落ちると、
河川敷の観客は、打ち上げていた中ノ島に向かい、
拍手と、そして懐中電灯を振って、
「ありがとう」を伝えました。
私も一緒に伝えました。

とても うつくしい 景色でした。

長岡まつり大花火大会。
ぜひ、行かれて下さい。


この上記文面は、去年2004年の投稿劇評メールコーナーに掲載した文面です。
今回、独立して「仕事記」に掲載しました。





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