■■■SUNの舞台評■■■



新・雨月物語

新国立劇場 中劇場

観劇日:1999年1月16日(土)
    18:30〜(12列 38番)

劇場 :新国立劇場 中劇場

           脚本:鐘下辰男
           演出:鵜山仁

           美術:堀尾幸男
           照明:山口 暁
           音楽:仙波清彦
           音響:深川定次
           衣装:岸井克己
           殺陣:渥美 博
         演出助手:山下 悟
         舞台監督:矢野森一
              加藤 高


@@@@ 出演 @@
            原十郎:風間杜夫
          宮木 葛城:石田ひかり
            藤兵衛:千葉哲也

                その他



鐘下辰男さん、期待してたのに。
「雨月物語」の鐘下的な舞台とはどういうものか? 
「言葉」にあんまり魅力がないよ。
鐘下さんは翻案は不得手なのか?

石田ひかりさん。
人にあらざるものとしての存在はやっぱり難しかったのね。
演出の鵜山さんが「助けてるなあ」と思った箇所多し。
血し吹きあげてるとことか、死ぬとすぐセリで下がるとか。

人であらざるのに、「女」としての存在が求められる。
今「天守物語」の富姫を演れるのは
”女形”の玉三郎しかいないのだろうか。

私は「妖怪モノ」が好きです。
人でないから、より「自由」に「理想的」に
人間というものを語れる気がするからです。
だけれど、その「人ではない」けれど「人なのだ」というモノを、
存在として納得させるのは、目の前に立つ役者でしかない。

そういう役者と共に、いつか「天守物語」を、
姫路城を借景に薪能の形式で演りたいと思う。

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