■■■YASUの舞台評■■■



WEST SIDE STORY〜宝塚月組公演

観劇日:1998年3月12日(木)

劇場 :宝塚大劇場

        ジェローム・ロビンスの原案による

       脚本:アーサー・ロレンツ
       音楽:レナード・バーンスタイン
       作詞:スティーブン・ソンドハイム

      演出・振付:アラン・ジョンソン
        演出補:正塚晴彦

            トニー/真琴つばさ
            マリア/風花 舞
          ベルナルド/紫吹 淳
            アニタ/樹里咲穂
             リフ/初風 緑
          アクション/成瀬こうき
           A−ラブ/大和悠河
          シュランク/真山葉留
               月組一同

今回の劇評は、私の友人で宝塚在住の匿名希望のヤスのものです。
メールで届いた彼女の感想が面白かったので、
許可を得て掲載するものです。

私は2/19、20と観劇したのですが、
劇評書いてません(いかんなあ)。
ってなことで、友人の感想メールです。

私の「舞台作品」の一つとしての見方と
「宝塚」の作品としての彼女の見方の差が面白かったのだ。

文中の(注)は私の追加です。
では、友人からのメールをどうぞ。


こんばんは。
先週木曜日、わざわざ年休をとって観てきました。
平日だというのに満員で、大盛況のようです。

いきなり感想ですが、「宝塚」らしい宝塚が好きな私としては、
「別に宝塚でやらんでもいいやんか…」でした。

たしかに女だけであそこまでよくやった、
と思うけど、前に四季でやったのと同じやったと思うし、
せっかく宝塚で演るのにフィナーレ無いし。
素晴らしいミュージカルやと思うけど、宝塚じゃなくても…
最近あっちのミュージカルやったり、
昔の作品やったりとか宝塚もつまんないなー。

それというのも、
座付演出家がいいオリジナルを作れないからでしょうね。

ま、作品の感想はこんな感じですが、出演者の感想というとですね…
最初にお断りしておきますが、私
(といつも一緒に行く友人)は、
作品そのものは素直に観劇し、客観的に見ることができるのですが、
出演者に関してはかなり斜めから見てしまうクセがついてしまっていたり、私的感情が入ってしまったりしてしまうので悪しか らず…

まずトニーのマミちゃんですが、
小さい時から見ているせいかいつまでたっても
「マミちゃん」ってな母親のような気持ちで見守ってしまうところがあって、なんかハラハラドキドキの 世界になってしまうのです。
ああいう青年役っちゅーのはマミの得意とするところ、
というかよくあるパターンでして、
そんなに新鮮さが感じられなかったのは残念でした。
マミはもっと色濃い役を演ってほしいなー。
ウルフ(注:バウホール作品「ローン・ウルフ」作・演出:小池修一郎)
とか良かったものね。

で、歌ですが予想してたよりは良く頑張ってるなと思いました。
(音程はともかく、声の大きさだけは誰にも負けないもんね)

そしてベルナルドのリカ。
見るたびに顔が宍戸錠化していってると思うのは私だけでしょうか…

ま、そんなことはどうでもいいんですが、やっぱ彼女は踊りすごいね。
キレまくってるやん。
でもちょっとキザすぎていつも笑ってしまうのですが…
しかし、ベルナルドがピッタリすぎて、
映画のジョージチャキリスよりも先に顔がうかんでしまう。
今後彼女を「ベルナルド役者」とも呼んで頂きたい。
(注:これは轟 悠をルキーニ役者と呼ぶのに対抗してなのか?)

で、問題の(私の中で)風花舞。
根本的に娘役ファンの私(と友人)の風花の批評はかなりひどいです。
まず顔がキライ。
まあ、これは個人の好みもありますが、
あのちんちくりんのエラ張り顔がどうしても好きになれない。
どんなカツラも似合わないし、化粧もキタナイ。
しかし今回何がイヤかっていうと、歌。
ありゃひどいわ。歌じゃないよー。
叫んでるだけじゃん。
あんなにエコーかけてもらってもあれくらいとはおそまつというしかないでしょう。
映画のナタリーウッドみたいに歌だけ吹き替えしてもらえばよかったのに…
(ま、それは舞台役者がやってはいけないことだと思いますが)
「トゥナイト」はまいった。
マミもマミだが風花ときたら…
あの子あんなに歌ヘタやとは思わなかった。
ま、今回踊りほとんどないし、
本領発揮できなかったのはかわいそうやとは思うけど…
(注:SUNも同感です)
もーちょっと何とかして頂きたいものです。

主役3人はこんなもんでしょうか。
あと、アニタの樹里咲穂は、スタイルがキライ。
(ごめんね、とりあえず外見から入る私)
(注:しかし、このアニタは素敵だったよ。
 一番よかった。
 ま、アニタというキャラクターがとても素敵なあこともあるけれどね。
 でもよくやっていたとSUNは思った)

何か手とか首が長すぎて、全体のバランスが変。
和央ようかなんかもこのタイプで
(古くは日向薫も)立ってるだけならキレイなんだけど動くと…
踊りもそんなにうまいとは思えなかった。
歌はなかなか良かったと思う。
あ、そうそう、「アメリカ」のナンバーで思ったんだけど、
月組の娘役って踊れないなー。
私あの場面大好きなんだけど
(体育館のダンスも)
なんか迫力にかけるというか…
せっかくのダンス場面なんだから、ほんとに踊れる子使えばいいのに。
もしかしたら、あれで選りすぐりのメンバーやったりして…
それやったら失礼。

それと、もう一人怒ったのが千紘れいか。
(注:ジェット団リーダーのリフ(=初風 緑)の恋人役)
何だよーあのデブ。
(人のことは言えませんが)もーびっくり。
いちおう娘役の2番手なんでしょ?彼女。
最初「えらい太った下級生やなー」何て思ってたんだけど、
下級生にしては目立つ役ねーと思ってよーく顔を見たら…!!!
一言「痩せて下さい」

あと、注目の大和悠河ちゃん。
天海の再来みたいなこと言われてるらしいけど、
わかるような気がする。
だってズボンピチピチ…そっくり…(すまんのーまたもや外見重視)
でも好きな男役のタイプではないです。顔的に。
(注:しかし、SUNの一押し大和悠河。  よかったよ。動きのひとつひとつのきれいなこと。  ああいうのは天性っていうのかね)
そしてもひとり、成瀬こうき。一言。 「しゃべるな…」
彼女も立ってるだけならいいタイプ。 ひとこと声を発すると…
台詞の声がなってなーい!(怒)

しかしこの公演見てて思ったけど、 主要メンバーってほとんど花組出身者やなー。
マミ(=真琴つばさ)でしょ、リカ(=紫吹 淳)でしょ、 ガイチ(=初風 緑)でしょ(相変わらず台詞聞き取りにくい)千紘でしょ。

風花も初舞台のとき花組で、いきなり目立つ役してたし、
うーんやっぱ花組(当時のね)ってすごいっっ!!
(大浦時代の花組ファン)
月組だけじゃなくって、今活躍してる人達ってけっこー花組出身者多いじゃーん。
今度の宙組の姿月、香寿たつき、月影、ちょっと前では白城姫。
いやー、あの当時の花組のスター宝庫ぶりといったら…
見せてあげたいよー。
私って見る目あるーー!

…いやいや、すっかり盛り上がってしまいました。
そんなわけでして、長々とやってまいりましたが、
明日も仕事なので寝ようと思います(OLはつらいよ)

今日一日ちょーひまで、
「エリザベート」のビデオをアイロンがけしながら見てしまい、
またあやか様のファン魂が目覚めてしまった私でした。
(注:私も大好きだったよ。特に目。あの目はすごい)

それじゃあ、長い間お付き合いありがとうございました。
おやすみ。


以上がメール(一部編集)である。

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