■■■AYAの 観劇記■■■



新版 桜吹雪狸御殿


ボンジュール・タカラジェンヌ
―ドンブラコからエリザベートまで―




2004年4月 3日(土)〜4月14日(水) 大阪・梅田コマ劇場

2004年4月18日(日)〜4月30日(金) 東京・新宿コマ劇場



観劇日:金子亜矢さん=観劇

4月12日 1階5列24・25 母と観劇

劇場:
梅田コマ劇場



HP主人 森(=SUN)筆。

今回も、金子さん メール投稿劇評 ありがとうございます。

「桜吹雪狸御殿」
観たいと、行きたいと、初演当時から願ってはいるのですが、行けてません。

金子さんも書いていらっしゃる通り、

> 「思わず一緒に歌いたくなるなあ」

というのが、あるでしょうね。
もちろん、金子さんほどではないにせよ。
年期が違いますから。

それにしても、お母様と観劇というのが、素敵です。
金子家は、お父様も御一緒のときもあります。
家族で観劇。
素敵だ。

> 「思わず一緒に歌いたくなる」

ということで、私の今のところ宝塚で一番好きな歌は何かと考えてみるに……
一番好きだということには絞れませんが、
宝塚オリジナルってことで振り返ってみるに。
振り返ってみても1993年からですが。
しかも統べて観劇出来ているわけでもないのですが。

「扉のこちら」メインテーマ
風と共に去りぬ〜「さよならは夕映えのなかに」(正しいタイトルは判りませんが)
「ラ・カンタータ」メインテーマ
「ローン・ウルフ」メインテーマ

と、まあ、挙げてみるに、好きと言うより、
口ずさめるかどうか というだけになってしまいました。
しかも、歌詞がちゃんと歌えるかというと、
違います。

メロディが口ずさめるかどうか ということで。
サビの箇所は歌詞も覚えておりますが。

風と共に去りぬ〜「さよならは夕映えのなかに」は、結構歌詞覚えてます。
「総てが終わり ただひとり 振り向きもせず 旅に発つ」は、いい歌詞ですね。
しかし、歌詞 ちゃんと合っているのだろうか。

> 寿さんの芝居の上手さは目立っていた

と、金子さんは書かれています。
寿さんは、以前仕事を御一緒させて頂いたことがあります。
とても素敵な方です。
芝居は人生の延長です。
その人がそのまま舞台に現れます。

今回のコメントも、きっちり投稿劇評へのコメントを書けた 気がする。
次回は、きっと 無理って言ってた割に。

ってなことで、金子さんの劇評いってみよう。




新版 桜吹雪狸御殿


宝塚歌劇創立90周年記念特別公演
総製作=小林公平

第1部「新版 桜吹雪狸御殿」

原案/木村恵吾
作・演出/植田紳爾
演出/酒井澄夫、三木章雄


<去年とどこが違う?>−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 OG中心の公演なので、OGは「さん」つけで行こうと思う。

 さて、この1部に関しては昨年観たものにとっては、ストーリー、衣装、セット、
97%同じで先が見えていて「わかりきっている」で終わってしまった。
稽古期間の問題とかあるだろうが、
昨年観ている観客に配慮して少しぐらいは変えて欲しかった。

麻路さきさんの舌足らずの姫や、
榛名由梨さんの宝石つけまくりのお姉さまとかは相変わらずで、
人が変わった寿ひずるさんの御台所と
未央一さんのうっとうしい乳母ぐらいが目新しいところだった。

ということで書くこともあまりないのだが、寿さんの芝居の上手さは目立っていた。
来年はどうするのだろう。
これで芝居については終わり。





ボンジュール・タカラジェンヌ
―ドンブラコからエリザベートまで―



第2部「ボンジュール・タカラジェンヌ」
―ドンブラコからエリザベートまで―

監修/植田紳爾
構成・演出/酒井澄夫、三木章雄


<思わず一緒に歌いたくなるなあ>−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 プロローグが終わると鳳蘭さんが
「このショーは『あ、この曲は知っている』で年齢がわかる残酷ショーです」
といわれたが、金子「♪ドンブラコ」以外は全部知っていた。
しかし、金子90歳も生きているわけではない。
宝塚の名曲というのは、まず節目の年(例えば今年の90周年)に出されるCDとか
TCAスペシャル(昔はTMP)で覚える気になって聴けば覚えわるものである。
ちなみに70周年には全部当時のスターが歌う新録音のテープ(CDなかったんだ)が
発売されて、結構聞き込んで覚えたものだ。
(それが今、引越しでなくなったのが惜しい)
90周年も4枚組のCDが出ているが、あれは宝塚ビギナーの人は買うべきだ。
新録音がないのは寂しいが、その反面初めて歌った人の歌声が聞けるのが貴重だ。

 ということで、もう一緒に歌いたくなる曲、オンパレード状態のショーだった。
「あー、宝塚の曲って良いな」と3月の安蘭けいのディナーショーに続いて思った。

 さてここからは場面別に書いていくのがいつものやり方だが、
ざっと流されてしまったので、思ったことを順々に書いていこうと思う。

 まず、OGの公演では初めての洋装なのだが、これで3つのタイプに分けられる。

〔1〕現役と変わらない→このタイプは歌唱力がUPしている。代表は峰さを理さん。
〔2〕現役とはいえないし、見られないともいえない→ここが一番多い
〔3〕見られない、現役時代はどこへいった→寿ひずるさん(すみません・・・)

 一番嬉しかったのは、今も歌われる名曲が初めて歌った人によって歌われるところだ。
例えばベルバラ4強のうちの3人(鳳蘭さん、榛名由梨さん、安奈淳さん)が
ベルバラの曲を歌うところ。
「あー元はこういう曲だったのだ」と。
でも、個人的にもっと嬉しかったのは安奈淳さんの「♪アマール・アマール」である。
○○園の時に『ノバ・ボサ・ノバ』を安奈さん主演で観たので、
「これに感動したのよね○年前」と感慨にふけってしまった。

 現役の場面は思ったより多かった。
新宿コマの人より得したなという感じ。
湖月わたるは持ち歌ばかりだったので危なげなかった。
貴城けいは「♪街灯に寄りかかって」と
「♪雨の凱旋門」はやはり初めて歌った人が名唱だったので、
前者は軽さ、後者は重さが足りない気がした。
「♪Joyful!」でもいいから彼女の持ち歌で攻めた方が良かったのでは。
大和悠河は「♪シンデレラ・ロック」は持ち歌なのでよかったが
(ただ古すぎないか?)、
「♪雨に唄えば」は軽さが足らない気がした。
そして、『王家に捧ぐ歌』の主題歌は現在のイラク情勢を思うと
とてもタイムリーに聞こえた。

 その後に控えるのが「鳳蘭の世界」というブロック。
やはりツレ様なのかー。
でも、星組元・現トップ5人揃い踏みの「♪セ・マニフィーク」は
星組の歴史をみるようで壮観だった。

 フィナーレ前に「♪すみれの花咲く頃」で、
黒燕尾と黒いドレスでの総踊りがあるのだが、ここばかりは現役にかなわない。
現役がぴかぴか見えた。

 とにかく、現役が入ることで過去の宝塚だけでなく、現在の宝塚も少し味わえる、
こちらは十分満足のショーであった。
OGの元男役の人は、髪型もリーゼントにするべく、
さっぱりと切っている人も多数いて、
宝塚を愛する気持ち、というものをひしひしと感じだ。
やはり、「宝塚よ永遠なれ」、で終わりたいと思う。


□□□□□□□□□□□□□□□□□□劇評■筆者□□□□
金子亜矢
bacew609@jttk.zaq.ne.jp
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