[五方、五時]

五方

 行や十二支は方位や季節にも配当されます。方位の場合上図のごとく五行は東を「木」、南を「火」、西を「金」、北を「水」、そして中央には「土」をあてはめます。これは陰陽道発祥の地である中国大陸を思い起こせば理解できると思います。すなわち、東方は太陽の出ずる方向、南方へ下っていけば暑い土地へとつながり、西方には白い雪を頂いた山々、北方へ上っていけば寒く冷たい地方へとつながります。そして、中央には黄土に覆われた広い大地があります。こう考えていけば成程と思っていただけるとおもいます。そして中央で活動している生物の代表が肌の色が黄色の人間です。ここから中国人独特の中華思想も発生したのではないかとおもわれます。

[聖獣]

さて、その中央を除いた四方にその象徴となる獣(聖獣)が置かれます。東に「青龍」、南に「朱雀」西に「白虎」北に「玄武」以上の四体です。

さてつぎに十二支であります。これは真北を「子」として方位を十二等分し、各々の方位に「丑」、「寅」・・・・と割当てゆきます。北が「子」になる理由は[五時]の項でより明らかになります。ここでお気付きの方もおられると思いますが、この五方の図で南北を結ぶ線が「北」=「子」、「南」=「午」つまり子午線であります。つぎに、ここで話しておかなければならない方位が有名な「丑寅」(うしとら艮)=「鬼門」であります。

 この五方の考えは今流行の「風水」にも大きくかかわってきます。


五時                       五時とは四季に五行を当てはめたものです。そのままだと四つに五つでうまく配当できないので一つの裏技がでてきます。それは、一年を三カ月ずつの四季に分け、春に「木気」、夏に「火気」、秋に「金気」、冬に「水気」をまず割り当てます。そして、各季節の終わり十八日間に各々「土気」を用いると言うものです。これが土用であります。つまり、各季節の終わりに土用がある訳ですが、夏の終わりにある土用が「火生土」の相生関係にあることから、一番注目されるようになりました。さて、つぎに何故、一年が「子」から始まらないか?ですが、太陽の力を考えますと冬至を境にその力を強めてゆき、夏至を境にその力を弱めてゆきます。つまり、太陽のサイクルは冬至→春分→夏至→秋分→冬至という循環ですので「冬至」のある十一月が「子」ということになりました。



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