ドラマーKOKIのイルサンタバンサ
（日常茶飯事）
第5回 飲食もグルーヴだ？
このところライヴ会場でみんなに会うことが多い。
野外、ライヴハウス、インストア、etc.
いずれにせよ、時間とお金を割いてわざわざ足を運んでくれるみんなに心から感謝してます。ありがとう。そして、それぞれの場所で、来てくれた人たちが「音楽ってやっぱ楽しい！」って感じてくれたらオレは云うことないっす。
さてさてーーー。
「食は体を表す」とは誰も云ってないかもしんないけど、酒呑み＆食いしん坊のオレの日常を端的に物語るのはやはり日々の食事のような気がする。それに、某・文豪が自分の食したものを愛を込めて綴った文章を読んで、オレは心底カンドーしたんだ。
・・・ってなワケで、今回のイルサンタバンサ、オレの慎ましやかな食生活を「柱」においてみようと思う。メモを読み返してると、確かにオレらしさが滲み出てるよ、ホント。
８月１２日
横浜市寿町でのフリーコンサート。オレは「寿」と「モノノケ・サミット」、２つのバンドで演奏した。オープニングの「渋さ知らズ」は最高！人出も多く賑やかで、みんなそれぞれの楽しみ方をしていたしーーー参加してホント良かった。
「モノノケ・サミット」において、奥野真哉とオレが浴衣を着てステージに立ったのは、一部で好評!?だったことを記しておこう。
帰りに石川町駅前の中華料理屋さんに寄って、石毛さん・チノちゃんの３人で打ち上げ。青菜の炒めものと冷やし中華を食べながらアッという間にビール・ジョッキ２杯を飲み干す。
８月１３日
夜の飲み会。友人が黒髪の綺麗な女性を連れてきた。芝さんというその人、バルセロナに２年ほど住んでいたという。よって、情熱的で濃い〜ぃラテン系の男性が大好きなんだそうな。彼女、酒強し。外見とは裏腹に気さくで声もデカい。当然、宴席の酒のペースはハイピッチになる。オレはビールで喉を潤したあと、迷わず日本酒へ。
８月１４日
来週から始まる塚本晃のライヴツアーのリハーサル初日。ベースの三輪雅也とは、おととい「寿」で一緒だったばかり。今回、塚本晃渾身の新曲もやる予定。３人それぞれの調子は悪くない。楽しみだぁね。
家に帰ってから、缶ビール１本にカレーヌードルとおいなりさんを食す。ちょっと質素過ぎたかな？それでも満足して就寝。
８月１５日
リハーサル２日目。
働いた後、オレの身体に与えたご褒美は・・・、ビール２本・チーズ・ミョウガの酢の物・鰯の佃煮・おにぎり１個。質素でもあり健康的でもあり、そんな食生活を目指す！
８月１７日
夕食に赤ワイン１本をあけ、つまみはフランスパンにチーズ＆スクランブルエッグ。珍しく洋風で軽〜いディナーにしてみた。
８月２０日
塚本晃のライヴ・リハ３日目。
リハのあと、深夜、塚ちゃんと「和民」へ。ワカサギの唐揚げ、モダン焼きなどを喰いながら、酒はビールから焼酎へと流れてゆく。
台風１３号は上陸せずに去っていった。
外に出てみると涼しい秋風が吹いている。夏はもう終わりなのかーーー。
８月２１日
ほとんど寝られないまま朝６時起床。塚本晃のツアー初日である。
一路、名古屋へ！しかし都内で既に渋滞に捕まる。コレだよっ、全く。でもそのお陰で、駒沢公園近くでチエちゃんと久し振りにバッタリ出くわす。
１５時、漸く名古屋到着。そのままｅｌｌ．ＦＩＴＳ ＡＬＬでリハーサル→本番→大阪へ移動ーーーってな具合だ。２６時、遅まきながら「魚民」にて打ち上げ。あああ、何処へ行ってもオレたちって居酒屋に足が向いちゃうのよねー。そしてまたビールに始まり日本酒に手を出すのよねー。昨夜からの睡眠不足にアルコールが加わって、２９時３０分、吸い込まれるように爆睡。
８月２２日
ツアー２日目は大阪バナナホール。
本番前に食べた「うどんとかやくごはん」のセットは美味。さすが”西”はうどんがウマいなぁ。麺コシパワーでライヴもいい感じになった。
ライヴ終了後、予想に違わず、居酒屋「贔屓屋」に行きましたよん。
８月２３日
京都・磔磔にてライヴ。少し前、ヤポネシアン・ボールズ・ファウンデーションのライヴでもここに来たし、実はソウル・フラワー・ユニオンの新しいプロモーションヴィデオ「クレイジー・ラヴ」の撮影もここで行われた。
本番前、麺コシパワー第２弾！「とりカレーけいらんそば」でエンジンをかける。
２２時、ラーメン屋で打ち上げ。メニューは当然「ラーメン・ぎょーざ」です。２３時過ぎ、そこからナント、オレたちは京都を出発、帰路についた。スケジュールの都合上とはいえ強行突破！体力勝負！鬼！悪魔！
途中、深夜なのに高速道路が渋滞するなぁ、と思って前方を見ると、自衛隊の戦車が４台も移動中だった。
ツアー車はメンバーやスタッフの家をそれぞれ廻って、我が家には３０時３０分着。そうゆう時、人間ってヘンなテンションになってるもんで、オレは何故か牛乳とカレーパンを買ってきてガツガツ喰った。そのあと崩れ落ちるように爆睡したんだけど。
８月２４日
最近発見した「青葉城」という名の居酒屋で夕食。午前０時近くなると、店のお兄ちゃんたちが店内で「まかない」の遅い夕食を食べ出すというアットホームなところだ。
オレはブリの照り焼き、山芋の千切り、キムチ、かにみそ、お新香などを並べて、生ビールから入らせていただく。この日の日本酒は「一の蔵」なり。
８月２５日
ウチの近くの駅前にある「増田屋」という蕎麦屋で、カツ丼とかけそばを昼飯に食す。ここは都内にいくつものチェーン店を持つ店。まぁ、気軽に入れるのがいい。
２５時過ぎ、友人がナレーションを担当するＮＨＫのラジオ番組「南洋音紀行」を聴く。不定期に放送しているのだが、アジアの街のざわめきや市場での活気、踊りと民族楽器、人々の祈りの声など、現地の活きた音が効果的に使われていて、その合間に、その土地の新旧交えた音楽がかかるんだ。この日は「タイ編」。ＢＧＭ付きのムエタイの試合の音が面白かった。個人的には「ベトナム編」が一番好きかな。
８月２６日
塚本晃ワンマンライヴを明日に控えリハーサル。
８月２７日
東京・下北沢ＣＬＵＢ ＱＵＥにて、塚本晃のワンマンライヴ。
朝は「松屋」の牛めしで軽く済まし、ＱＵＥでのリハの後、駅近くの蕎麦屋で「親子そば」（親子丼のご飯が蕎麦になったもの）を注文、これまた軽く済ました。三輪ちゃんも「けんちんうどん」だった。
ライヴ後、アルコール解禁。いつもの店「ＧＡＢＵＲＩ」にて打ち上げ。ジュンサイが美味しかった。メンバー、スタッフ、友人たち。いろんなヤツがいるなぁ〜と、改めて思う。２７時、解散。オレはコーヒー飲みたさに友人とロイヤルホストへ。そして気が付けば２９時でした。
８月３１日
おおっ、８月も終わっちゃうのぉ？さ・び・し〜〜〜ぃ。
アルバム「ラヴ・プラスマイナス・ゼロ」をリリースしたソウル・フラワー・ユニオンのインストアライヴが渋谷・新宿のタワーレコードにて行われる。中川敬は国後島帰り、出産を控えた伊丹英子は既に母として美しく、河村博司は髪を切り、奥野真哉は相変わらず飄々としていた。
インストアライヴの後、渋谷ＡＸでのザ・ハプニングス・フォーのライヴに駆け付ける。前座としてポカスカジャンが出てきてくれたのが心にキュンときたね！
ライヴの後、石毛さんを呼びだす。石毛さんちの近くにある「聖味」という青森産の素材を使った料理を食べさせてくれる居酒屋にて合流。ここもオレのお気に入り。「聖味」といい「青葉城」といい、やっぱりオレは東北を愛しているのか・・・。
飲みながら石毛さんに「この近くに越してこい！」と口説かれる。むむむ、志田さんにも「ウチの隣の部屋が空いてるゾ！」と云われてるのだがーーー。誘ってくれるのは男ばかりっていうのが何とも複雑な気持ちである。
９月１日
昼は「増田屋」のカレー南ばんそば。
夜は、塚本晃手作りのおつまみ多種をいただきながらワインとビールで幸せ。
９月２日
朝はパン＆コーヒーとサラダetc.てなメニューでライトにおシャレに。
昼、２日続けて行ってしまいました、「増田屋」の肉南ばんそば。
９月３日
麻布にある「ハングル能力検定協会」まで３級の受験申し込みに行く。
夜、国際芸術家センターが招いたジャマイカの舞踊団の踊りを観る。
中米か・・・。いつか行ってみたい。
夕食は「青葉城」にした。生ビールのあと焼酎のお湯割り。うーん、お湯割りがうまい季節になってきたかも。アサリの酒蒸し、銀むつの西京焼き、まいたけの天ぷら、長芋千切り、かつおのたたき、キムチなどをつまむ。
９月５日
山形に住む友人からブドウが届いたので、礼状を出そうと渋谷で絵はがきを買った。
夜、芝さんの誕生日を明日に控えて悪友３人が集まった。話が「昔の彼は・・・」なーんて方向に。ひょえ〜っ。ひとりは途中から記憶を失う。ひとりは酔っぱらって声デカ過ぎ。てなワケで、オレは「開運」の純米酒をかなりお替わりしたのだが酔うこともなく、ただただ彼女らの話に腹を抱えて笑い転げるばかりだった。
深夜、映画「ホタル」を観た。酒のせいもあってか、半分以上はおいおい泣いてた気がする。
２００２年９月 ＫＯＫＩ
