ドラマーKOKIのイルサンタバンサ
(日常茶飯事)




第18回 胃袋に火を点けて(またかい)
 暑中ぅぅお見舞い、申し上げぇーます!こちらは世間の「韓流ブーム」とやらに驚いている今日この頃です。オレの日記にはなかなかヨン様みたいな人は出て来なくって、食い物がメイン(笑)だけど、今回もお伝えします、韓国滞在記。3ヶ月近く前の初夏の話だけど、いつものように大きなタイムラグを笑って見逃してくださいませ。

5月19日
 9時起床。慌ててシャワー&荷作り。お陰様で韓国に行くのにはオレも大分慣れてきて、今や適当に着替えを突っ込んでおけば問題なし。んで11時出発。不本意だけど朝から何も喰わずに15時30分、アシアナ航空で離陸した。アシアナの機内食はなかなかオレの口に合うのよねー。でもって完食。しかし仁川空港に着陸時、ちょっと機体が揺れて・・・サァーッと血の気が引く。だからダメなんだってば!(涙目) 飛行機、ジェットコースターの類!
 18時、無事、仁川空港に降り立ちバス乗り場へ。空港から602番バスに乗って7000ウォンかけて新村へ向かうのにも随分慣れた。そしてコプチャンチョンゴルのメンバー行衛さん、柴藤さんと合流するやいなや、まずはカルビ屋に急行!いつもの店「キチャッキル」よりはチョイお高めの店「チョジョンヒョンカルビ」に入り、とりあえず山盛りの肉&ビールを勢いよく喰いまくるが、前回の教訓もある事なので(
イルサンタバンサ その17を参照、調子にノリ過ぎました、はい)ここは程々にしておく。
 そのあと行衛さんの友だちで、伝説のハードロックバンド・ペクトゥサンのベーシストだったチャンシク氏が最近はじめたホフ(ビアホールみたいなもんです)その名も「ラガーマニア」へ移った。ビールをピッチャーでもらいグイグイやりはじめると、サービスでつまみがドンドン出てきた。有り難や有り難や。・・・と、そこへ、ウニ、ヘギョン、チヨン(初登場、ウニの友達で人妻)が合流。

(左から チヨン、ウニ、ヘギョン)
 一気に盛り上がり、ビールもススみまくる。そりゃそーよねー、野郎3人だけとはテンションがちがうわよねー。確かみんなで「スバグル・モクチャ・ゲーム」(スイカを食べましょゲーム)てのもしたんだけど・・・ルール忘れちゃった・・・「スーバグルモクチャ〜、スーバグルモクチャ〜」などと歌いながらやるんだけど・・・かなりいい気分だったもので・・・記憶があやふやです。罰ゲームでイッキなんぞしたのは覚えてるけど・・・。いやはや、こうして酔っぱらいどもの夜は更けてゆくのですーーーーー。

(デキあがってきた柴藤さんとヘギョン)
 25時、やっと帰宅。本来ならここから「シメにもう一杯!」てなキツイ酒にいくんだけど、前回の暴飲暴食の末の七転八倒の苦しみを思い出し(脂汗)、今日はこのまま大人しく就寝することにした。

5月20日
 今日は真っ昼間のライブなので8時30分に起床。シャワーを浴びるも体が起きず。眠いですぅ〜。食事もとらず、10時、3人はタクシーに乗り込み光化門の世宗文化会館前広場へ。ここが本日のライヴ会場、新生コプチャンチョンゴル初の野外ライヴやね。
 12時20分から30分間のライブの予定だからと10時30分にキッチリ会場へ着くも、機材は何一つセットされてない!見回してもスタッフがいない!オォォーーーイ!! しばし唖然。だがしかーし、こう見えてもオレ渡韓9回目やけんね、これくらいでは驚きませんよ。はいはい、コリアンタイムねーーーっと、慌てず騒がずモーニングコーヒーを飲んでると、暫くしてようやくスタッフと機材が登場した。彼等はあくまでの〜んびり、決して急がずセッティングしていくのだが、ふと見るとドラム用の椅子がない。おいおい立って叩くのかぁ〜!?(笑)なんて思ってたら、来ました、真っ赤なカワイイ折りたたみ椅子!オモナ!まぁ、しゃあないか。そんなこともあるさ。んでもって12時過ぎ、大幅にスケジュールは遅れて、お客さんがチラホラいる中でリハーサルした。


(只今セッティング中)

(真っ赤な折りたたみ椅子)   

 

(集まりだしたお客さん)


 10分程休んで、すぐライブはスタート。それまで空は曇っていたのに、ライヴ開始と同時に陽が照り出した。美しいシチュエーションである。オレたちは「ミイン」、「チョウムプトサランヘンネ」、「クリウォラ」、「ブルー・ノート・シティー」、「イマジン」と計5曲を演奏した。少々ミスやトラブルもありながら全体的にはかなりいい感じだった。その証拠に、演奏しているうちにお客さんがドンドン集まってきて、気が付くと超満員に。大好評である。なぁんだ、CDを持って来てりゃ結構売れたかも(笑)。

(観に来てくれたシンガーソングライターのキムドゥス氏、イムウィジン氏とウニ)

 終わってからちょっとだけテレビの取材を受けて、さぁ、お待たせしました、お食事タイムでございますぅー。スンデ(豚の血や春雨などを豚の腸に詰めてゆでたもの)をつまみにビール、そしてスンデグク(スンデ入りスープご飯)もありますぅー。どれも大盛りである。とても有り難いんだけど遂に食べきれず。オレとしたことが!
 ちなみに韓国では、出された料理をきれいに食べ尽くすのは良くないとされている。量が足りなかったという意思表示にとられ、料理を出してくれた人に対して失礼に当たるという考え方。出された料理を残すと口に合わないようで失礼だという日本の考え方とは違うのである。面白いでしょ?
 ハラごなしにテクテク歩いて、教保文庫というメチャデカい本屋さんへ入った。ここで前から欲しかった、ソウルについて微に入り細に入り載っている地図(9000ウォン)を購入。そしてひとまず行衛さん宅へ戻りしばし休憩、そのうち図らずも昼寝になってしまった。ぐぅ〜。

 18時ころ、男3人やおら起き出して、ウニを伴ってディナーへ向かう。地下鉄6号線に乗り込みヤクスで3号線に乗り換えシンサに到着。ほんとソウルの地下鉄は分かり易い。例えば明洞の駅番は424で、これは4号線の24番駅を目指せばOKというわけ。治安もいいし、ほとんどの場所へたった700ウォンで行けるから、初めて訪れる人も是非乗って欲しい。
 シンサは「カンジャンケジャン」という、醤油などを合わせた調味ダレにワタリガニを漬け込んだ料理で有名。酒には勿論合うし、ご飯がご飯がススム君である。そういえば韓国の人は酒を呑む時でものっけから白ご飯を食べる。当たり前のようにご飯を注文するのだ。日本人は「呑むときは食べない、ましてやご飯なんて」という人が多いと思うけどね。しっかり炭水化物も摂って酒を呑むから韓国人は酒強いのかもよ。
 さてさて本場らしくカンジャンケジャン専門店がずらりと軒を連ねている。客ひきもすさまじい。オレたちはウニのお勧めを2件ハシゴする。1軒目はビールだけ、2軒目ではサンサチュン(薬酒)もやりながら、茹で蟹なんぞも堪能する。ん〜、2軒めの方が旨かったかな。
 ほぼ8年分の蟹を喰いまくってタクシーでマイホームタウン(笑)新村へ戻り、引き続き「ラガーマニア」へと向かった。連チャンだ。ビールをクイクイやってるとそこへ男4人組が入店。店が空いてたから、オレたち以外にも客が来てヨカッタヨカッタと思い何気なく目をやると、その中にひとり見覚えのある顔が!ナント、昔ロックバンド・プファルにいて、一時、新村ブルースに在籍していた頃には朴保Bandと何度も共演し、日本でカップリング・ツアーもしたことのあるドラマー・キムソンテ氏だったのだ。今、チャンシク氏とバンドをやってるそうな。オレもそうだけど彼もチョット太ったかな。ははは。 さて、4軒めはココアのドラマー・クァンヒの店「AURA」へなだれ込むゾーッと張り切って行ってみると、残念!閉まってた。ならばと、「コプチャンチョンゴル」へ移動するとここも営業終了。残念×2!! これはもう飲むなってか!?


(誰もいないコプチャンチョンゴル)
 フラれフラれて呑ん兵衛どもがトボトボと帰宅したのは26時半。やっぱりウチがイチバンだよね、とか云いながら、4人、ビールで乾杯する。その後はよく覚えてないんだけど、いつの間にか寝てました。なんて幸せなヤツ・・・・・。 

5月21日
 11時、台所の音で目が覚めた。ウニのオモニが来て朝食を作ってくれていたのである。なんて幸せなお目覚めだろう!テーブルには様々なキムチ、ナムル、キムチチゲ、チャプチェ(春雨と野菜の炒め物)が並んでいる。特にオモニ特製のチャプチェは絶品だった。これを食べてからというもの、東京の韓国料理屋のチャプチェには手が伸びなくなってしまった。何か特別な食材が入ってるワケではないんだろうが、絶妙な味付けで、朝っぱらから食が進むのなんのって。さすがにここではアルコールはとらず食事を堪能して、最後に熱いノクチャをいただくと気分はもうサイコー!オモニ、ありがとう。
 ひと息ついて13時半、お馴染みのRUSHへ行く。今日は唯一のリハーサル日である。何しろメンバーが普段ソウル・博多・東京に分かれてるんで、リハーサルする時間が限られてるワケです。貴重な時間を有効に使わないといかんワケです(とか云いながら呑んでる時間が長過ぎるだろっ!はい、すみません・・・)。
 ・・・そこで、最近やってなかった「BODY」、「アルムダウンカンサン」、そして新しい「アイゴ・アイゴ」等、細かくチェックしながら16時半までミッチリ演奏を繰り返した。

(クタクタの行衛さん)

 ま、今日のところはこの位にしておいてやろうってなもんで、楽器はRUSHに預けてそのまま仁寺洞へ移動する。今晩はイジョンミさんと矢野敏広さんのライブがあるのだ。矢野ピンとはよくソウルで遭うなぁ。
 会場に着くとまだ機材のセッティング中だったので、ひとまず挨拶を済ませて外へ食事に出た。行衛さん柴藤さんと3人、何を食べようか迷った挙げ句・・・多分、打ち上げでかなり飲み食いするだろうから、今は軽くうどんくらいにしとこうよと、オレたちにしては珍しくセーブしてカルグクス(韓国式うどん)を食べることにした。
 初めて入った店なのだが、これがどうやら”当たり”。モドゥムジョン(白身魚、ニラ、シイタケ、カボチャ等の揚げ物)、チョンガクキムチ、白菜キムチ、ニラキムチ等々でビールをやり、シメにカルグクス。これが普通のカルグクスと違い、スープが白濁していて濃厚なのである。行衛さん曰く「恐らく豚の肉や骨でダシをとってるのでは・・・?」ムチャクチャ旨くて食がすすみ、遂にオレたちは腹一杯に!おいおい、軽くしとこうってのはやっぱりウソかい!


(こんなカルグクスでした)

 19時、会場に戻るとまだリハーサル中だったが、客もチラホラ来ている。30分ほどして本番スタート。小さい会場ながら超満員。ライブは、演奏者と客席が一体となった素晴らしいもので、オレは久々のジョンミさんの歌に感動、感涙した。後半、ゲストにハンドルさんを迎えて「ホルロアリラン」を2人で歌う場面も。


(ジョンミさんとハンドル氏)
 矢野さんもジョンミさんとの息はピッタリで、アコギ、マンドリンともに素晴らしい演奏だった。


(たまには真面目な矢野ピン)

 で、ライブ後は会場内で打ち上げとなったのだが、これまた超満員!・・・というか、観に来たお客さん全員残ったでしょ?って感じ(笑)。そしてやはりここでも歌のリクエストがあり、いい気持ちで酔っぱらってた行衛さんも駆り出され、ここで即席アコースティック・コプチャンチョンゴル・ライブのスタート!アコギ&歌の行衛さん、シェイカーの柴藤さん、チャンゴのオレで「ピッソゲヨイン」、「アルムダウンカンサン」を演奏すると、店中、異常な盛り上がりをみせ、みな肩を組んで歌うわ、踊り回るわ、この日イチ番のにぎわいとなる。最後はジョンミさん、矢野さん、柴藤さん、オレで2曲演奏して終了した。
 喉が渇き、差し入れの鬼ごろしやマッコリなどを調子よく飲んでいると、二十歳くらいの女性たちから、「コプチャンチョンゴルのファンになりましたぁぁぁ〜!」と声をかけられる。ウッシァ〜!! 韓国で音楽活動をしてゆく自信がついたゾォ〜!(単純)


(ジョンミさんと)

(コプチャンチョンゴルとファンのみんな)


 サインをしたり、いろんな人とおしゃべりして楽しく飲み、25時、やっと新村に戻る。・・・が、まだクールダウンできず、オレたちはまたもや「ラガーマニア」へ。・・・って3日連続じゃない?結局そこでビールでシメて帰宅した。
 寝る前に、ウニお手製の明日のライブ用の衣装を試着。お似合いじゃなぁ〜い?ヒャッホーと小躍りして、27時、電池が切れたように布団に倒れ込んだ。


(おニューコスチュ−ムの酔っぱらいども)

5月22日
 11時起床。今日はジミヘンさんの別荘で友達を集めてのライブイベント、その名も「LOVE CAMP」がある。素晴らしい企画である。
 車8台がツルんでソウルから東へ4時間、モゴクを目指した。久々にソウル市内を脱出して郊外に出た気がする。山中の道無き道を走り抜けると、そこに広大なキャンプ場と別荘はあった。山の向こうから逆の向こうまで、見渡す限りジミヘンさんの土地らしい。ジミヘンさん、人間のスケールもデカいが、持ってる資産も半端じゃない。
 天気は良好、空気も最高!秋田出身のオレの体は喜ぶ喜ぶ。見ると、ジミヘンさんとその仲間による特設ステージがすでに建てられてあった。オレたちは早速PAや楽器を手際よく組み立て、まずは腹ごしらえすることに。バーベキューで肉を山ほど焼き、女性チームが作ってくれたチゲなどがテーブルに所狭しと並ぶ。ウッヒョー、いっただきまぁ〜す!

(熱く語るジミヘンさん)



(チヨンと)

(ウニとヘギョン)


 こうしてハラはバッチリ満たされたのはいいんだけど、さっきから異常に寒い!ソウルではTシャツ1枚でOKだったのに、10度は違うんじゃない?って思うくらい。オレはTシャツを重ね着してジャンパーも着込んだがそれでもさぶ〜い。ココアのドラムのクァンヒなんか、着てるTシャツしか無いもんだからガタガタブルブル震えてる。見かねてシャツを一枚貸してやったけど。それからオレたちは酒をガブガブ補給して体を中から温め、ステージ前にバーベキューの火を1つ持ってきて外からも体を温め、22時、ようやくライブはスタートした。ロックバンド2組、パンソリ1組と続いて、ラストのコプチャンチョンゴルは24時スタート。「アイゴ・アイゴ」、「ミイン」から始まり10曲ほど演奏。終了するとすでに26時をまわっていた。何しろ1曲1曲が長いからね(笑)。
 終わった途端、急にひどい疲労と眠気に襲われたオレは、27時、別荘に入るとそのまま毛布1枚にくるまって、夢の中へーーーーー。まだ呑んでる人もいたけど、すみません、お先ですぅ〜。

5月23日
 10時半、起床。オレたちは自然がいっぱいの中、清々しく目覚めた・・・・・かな!?

(こんなトコです)



 昨夜は40人くらいいたのに、いつの間にかメンバーは10人ほどに減ってる。まずは朝食兼昼食にしましょと、なんと元気にまたまたバーベキューして、肉を焼いたり(食べても食べても肉が無くならないのよ!)、ウニが絶品チヂミを作ってくれたりするから、みんなの食欲にまたもや火が付く。

(バーベキューの図)

 昨夜とはうって変わってぽかぽか暖かく、屋外でボ〜ッとしながら飲むビールはやっぱり旨い!それからオレたちは、再び、いつ終わるとも知れぬ宴会に突入するのであった。あああ・・・・・。


(残ったみんなで記念撮影)

 ただただ山の中でウマい空気を吸いながらダラダラと過ごしてると時間の経過が全く分からない。気が付くと・・・もう夕方5時だよぉぉぉーっ!皆で急いで後片付けをして、一路、新村に向けて車3台で出発した。途中、ジミヘンさんご推薦のニジマス料理屋さん、その名も「清水山荘=チョンスサンジャン」に立ち寄る。ニジマスを、まずは普通にわさび醤油でいただく。ふ〜む、淡泊&さっぱり味。で次がメイン料理なのだが、パスタをのせるくらいの皿に、ニジマスの刺身を5切れほどのせてまして、それを覆い隠すくらいたっぷりと野菜の千切り、おろしにんにく、何故かきな粉をまぶし、そしてコチュジャンを入れまして、よ〜く混ぜ混ぜしていただきまぁす。なかなか新鮮な食べ方ではあるけれど、これって・・・ほとんどコチュジャンの味ばかりして・・・ニジマスは触感だけのような・・・いや、これぞ韓国式か!? 繊細さを競う日本料理とはまた違って、豪快さを楽しむっちゅーかなんちゅーか。ははは。で、最後はやはりメウンタンとご飯でシメる。ジミヘンさん、いつもいつもゴチになりやす!ありがとうございます!

 そこから車を飛ばしてウチに着くともう24時。ここからは行衛さん、柴藤さん、ウニ、オレの4人で日本語と韓国語の勉強会!・・・と云うか、テキストには絶対載らない内容の・・・つまり下ネタのエクスチェンジ大会と化す。ウニが照れて(当たり前か)なかなか教えてくれないので行衛さんにご教授ねがう。でもすっかり酔っぱらってたので全然頭に残ってましぇーん。アホども、27時頃、布団の中でようやく大人しくなる。

5月24日
 11時起床。今日は滞在最終日、と云うことで「買い物の日」とする。・・・とその前に、とりあえず新村の新しいネンミョン屋「ユルチョン・チンネンミョン」で朝食。チンネンミョン、キムチジョンを頂く。なかなかの美味である。そのあとお決まりのコースで、近所のレコード屋「ヒャンウマクサ」へ移動しCDを物色する。


(ヒャンウマクサ)

 結局、サヌリムの「チョロクセクテムン」、「ハヌルセクコッピョン」、プファルの2nd、マグマを1枚、キムドゥス氏のライブ(ジョンミさんもゲスト参加)、そして新村ブルースの1st「クデオムヌンコリ」の計6枚をゲット。続いてナグウォン・アッキサンガ(楽器屋街)で矢野さんと合流、RUSHのドラム用の皮を1セット購入して外に出ると、ナント元・新村ブルースのベーシスト、キムヨンジン氏とバッタリ出くわす。ソウルではこーゆーバッタリ遭遇、よくあるなぁー。そうそう、前回はここで同じく新村ブルースのオムイノ氏とバッタリ会って、その後エライ目に遭ったんだ、オレ(再びイルサンタバンサ その17を参照)。

 荷物の多い矢野さん、行衛さん、そしてヨンジンさんは行衛さん宅へ向かい、一方、柴藤さん、ウニ、オレは南大門の眼鏡屋を目指す。いやー、やっぱり眼鏡はソウルで買うに限るからね。安いし仕上がりが早い。ウニの案内で3軒ほど覗いて回ったんだけど、結局前回と同じ店で、薄い黄緑色のフレームのものを購入。うっすらペヨンジュン氏っぽい?なんちゃって(笑)。7800円なり。
 ここからバスに乗って新村に戻ろうとしたのだが、運転手が飛ばすの飛ばさないのって!爆走バスだった。とても立ってなんかいられない。座っててもメチャメチャ揺れて舌を噛みそうだし怖すぎである。オォォォーーーイ!! だからオレは揺れの激しい乗り物はダメなんだってばぁ!(やはり涙目) これは体験した人じゃないと分かんない。顔面蒼白になりながらも、まぁお陰様でアッという間にウチに着いたけどね(イヤ味)。
 20時、ソウルの様々な友人たちは焼肉屋「キチャッキル」に集合する。ビール、カルビ、テンジャンチゲなど例によってガンガンやってると、ナント、チュクトンジュがサービスで出てきた。これぞ韓国流おもてなし、と云うか、行衛さんのタンゴルチプ(行きつけの店)であるお陰じゃ〜。


(矢野ピン、オレ、柴藤さん、ヨンジン氏)

 そしてここでも偶然があった。隣のテーブルをフト見ると、そこにソウル市長がいたのだ。

(食事中のソウル市長)

 これも縁なので、頼んで記念撮影をさせてもらう。

(ソウル市長と)

 22時、場所をサヌリムに移して、トンドン酒にチョゲタン、カムジャジョンなど調子よくやってると、オレたちアホどもはどんどん出来上がってゆく。特にヨンジン氏は喋り始めると声はデカいわ、オーバーアクションだわ、どんな話題でも「宇宙」の話に持ってくわ、しまいには何を喋ってるのか分かんなくなるわで、超ヒートアップ状態になっちゃった。・・・いい人なんだけどね。
 24時、初日は閉まってて入れなかったクァンヒの店「AURA」に行き、追い打ちをかけるように呑む。つまみのトッポッキが意外に(失礼)旨かったもんから酒もすすんだ。しばらくすると、クァンヒがリクエストして、急遽、コプチャンチョンゴルがライブをする事に!えーっ、もうかなり呑んじゃってんのよー!しかしここはステージも機材もバッチリ揃ってるのである。逃げられない。
 ・・・てなワケで、矢野さんがエレキギターを握り、パーカッションのクァンヒも交えて、コプチャンチョンゴルのみなさん、「ピッソゲヨイン」「クリウォラ」の2曲を演奏する。酔っぱらってるもんだからヘンなテンションで!

(コプチャンチョンゴル!)

(珍しくアップショット)

 

 26時、やっと帰宅。でも、まだしつこく「いいちこ」をお湯で割ってチビチビやったりする。と、アッという間に行衛さんと矢野さんは撃沈。



 その寝顔を拝みながら、柴藤さんとウニとオレの3人は恋愛談義に花を咲かせる。まるで修学旅行で先生の目を盗んで男子が女子の部屋に遊びにいくよなドキドキ感・・・・・があったかどうか(笑)。話の中味は内緒〜。そんなこんなで28時、全員、力尽きて気絶。

5月25日
 
8時、起床ーーー。とはいっても頭も体も起きてましぇーん。このバリバリ二日酔いでバスに乗るのはかなり危険(!)なので、柴藤さんと2人、タクシーを使って仁川国際空港に向かいましたぁ。
 空港内の書店で少女マンガ「NANA」第10巻と「チョバブァン」第2巻をゲット。思い残す事無く飛行機に乗り込むが、さすがに機内食は半分ほどしか食べられず。
 でも、一週間ぶりに自宅に戻った頃にはもうすっかり体調は良くなったので、夕食は久しぶりの和食にした。んー、ダシの効いたうすくち料理も、やっぱエエね。

2004年 8月   伊藤孝喜