ドラマーKOKIのイルサンタバンサ
(日常茶飯事)




第15回 腹一杯の愛を
〜コプチャンチョンゴル・ライヴ紀行

 年の暮れも押し迫ってますが、みなさん如何お過ごしでしょうか?オレは今年のライヴなどをすべて無事終えて、部屋の整理整頓をし、また新年に向けて構想を練ったりしております。

 さて、そんな師走の慌ただしさを尻目に、前回にひきつづき時空を越えて(笑)2003年秋の日記・・・今回は、ソウルでのコプチャンチョンゴルのワンマンライヴ紀行を記します。前回のイルサンタバンサ・その14で書いた山口・福岡ブルースツアーの余韻も冷めやらぬまま、その足で韓国にGO!相変わらず男クサい日々だけど、オレの韓国への愛はまたまた深まったのでしたぁー。

9月17日
 朝9時に福岡の柴藤(耕一郎)さんちで目覚める。今日これからソウルに向けて発つのである。眠い体をモーニングコーヒーで(懐かしい響きやね)起こし、藤本祐治さんと3人で福岡空港を目指した。

 搭乗手続きを待っている間、朝ご飯も昼ご飯も食べていないためエラく腹が減ってきたが、いやいやここはガマンガマン、機内食に期待しようじゃないかベイベー!と自分を発奮、珍しく食欲に逆らってみた。

 14時5分、離陸。さぁーてメシじゃメシじゃと手ぐすね引いて待っていたら、運ばれてきたのは冷え冷えのご飯にわずかばかりのおかず、ビールももらえない。オレのガックリ度、分かってくれる?そりゃ、成田から飛ぶより福岡からの方がソウルは近いけど、機内食は入国へのおもてなしよ!手抜くなよっ!機長を呼べっ!んぎゃーっ!・・・とは勿論云わなかったが、相当しょんぼり。くっそーぉ、ソウルに着いたらその分何を食べようか!と頭の中を巡らせることで何とか気を紛らわせた。

 で、無事ソウルに到着。我らがコプチャンチョンゴルのリーダー、佐藤行衛氏の出迎えを受ける。そのまま行衛さんのホームグラウンド新村(シンチョン)の自宅へ行くと、何故かそこには矢野敏広氏の姿が。彼は歌手のイ・ジョンミさんのライヴに呼ばれて、公演後そのまま残っていたらしい。

 んじゃまぁー、兎にも角にも飲みに出かけましょうや!と5人で外に繰り出そうとしたところ、待った!がかかった。韓国の民放テレビMBCからコプチャンチョンゴルの取材をしたいとの申し入れがあったらしいのだ。オレの腹の減り具合はピークに達していたが、でもそんな大事なことならしょうがないと、喫茶店でメンバー3人、取材を受けた。




行衛さんの人物クローズアップ的番組らしいから勿論行衛さんが殆どインタビューに答えるわけだが、オレも成り行き上ハングルを使って話をしたりする。相手は日本語は全く分からないからね。

 そんなこんなで1時間。コプチャンチョンゴルのことを少しは分かってくれたかなぁ〜なんて思いながら取材クルーと別れた。・・・と同時に、すみません!もうオレ、限界です!お腹と背中がくっつくゾ!と涙目になりながら、みんなを急かしてワンカルビを食べに「キチャッキル」へ飛び込んだ。5人ながら、オレたちは20人分くらいのカルビを喰いまくる。テンジャンチゲもおかわりするする。ビールとチュクトンジュがもう体に滲みわたることといったら!ふとテレビに目をやると、サッカーのアンダー22韓国vs日本の試合を中継していた。当然オレたちは韓国を熱烈応援した。

 なんと、この1軒目は矢野さんのお・ご・り!ご馳走様でぇ〜す。そのままの勢いで隣の居酒屋さんへ。トンドンジュを呑みながら、この店の名物カムジャジョンをいただく。あー、機内食には裏切られたけど、今はもう幸せですぅー。

 張り裂けそうな腹を引きずりながら店を出て、フラフラ歩いていると香ばしい香りが漂ってきた。屋台でケランパン(卵入り揚げパン)が売られていたのだ。誰が云い出したかお買いあげ!1個500ウォン也。ケランパンをむしゃむしゃ食べながらオレたち5人は「コプチャンチョンゴル」へなだれ込む。ソウルに行ったら必ず寄る店、オレたちのバンドと同じ名の店である。韓国の歌謡曲やロックが鳴り響くこの店のマスターはいつも快く迎えてくれる。既にオレの腹は張り裂けてしまってるハズだけど、またトゥブキムチをつまみながらマッコリに手を出してしまった。どないなってんねん、オレの腹!だって、旨いんだもん。

 底なしの自分に呆れかえりながら行衛さんちに帰り着く。そこに行衛さんのパートナー、ウニも帰ってきた。ティギム(韓国風天ぷら)を大皿いっぱいに抱えて。普通はもういただけません。でもオレの胃はフツーじゃなかったんです。条件反射のようにティギムに手を伸ばし、ビールとラムを飲んでしまったんです。あ、あ、あ・・もう、ダメ。もう、アカン。体が動きましぇーん。勝手知ったる行衛さんち。そのままふとんを敷いて6秒で爆睡・・・いや、失神!?しました。

9月18日
 10時起床。シャワーで体を起こす。見ると外はどしゃ降りの雨である。リハーサル場所にはここから歩いて行かなきゃいかんのに。1本しかない行衛さんちの傘はウニが仕事にさしていった。てことは・・・傘がない・・・でも、行かなぁくちゃ・・・オレは顔見知りの階下の住人から傘を借りて、日本に帰る矢野さんをバス停まで送り届けがてら、折りたたみ傘を人数分買って帰り、事なきを得る。

 それにしても、ヒドイ雨。家から20分ほど歩いて練習場所のロックバー「RUSH」に着く頃には、靴の中で足が泳いでた。でもまあ仕方ないとなすがままにして、とりあえず何も食べてなかったから近所の店でトガニタンをいただいた。「トガニ」とは牛の脚の関節周辺にあるゼラチン質のこと。「トガニタン」は、牛の骨を白濁するまでじっくり煮込んだスープにトガニを入れたものだ。自分で塩などで味付けしながら食べる。もぉー、コラーゲンたっぷりよん。

 さて、お肌もツルツルになったことだし、14時、いざリハーサル開始!オレは流石に練習前のビールは控えたのだが、ふと気がつくと、行衛さんと柴藤さんは店のビールを飲みながらやってんじゃん!(笑)

 今回のライヴの候補曲は26曲あるんだけど、コプチャンチョンゴルの1stアルバムと、今制作中の2ndアルバムからが中心だ。その中には行衛さんが様々なインスピレーションをもらったカバー曲や、高校時代・大学時代に創った古い曲も含まれるから、おそらく行衛さんの集大成的内容のライヴになるだろう。

 ほとんど休憩をとらず18時までみっちり20曲をさらう。どうやらみんな、バッチリ予習してきたみたい。初日にしてはかなり順調である。すごいすごい。

 気持ちよくリハを終えて、今晩は日本料理屋を営むホン・ジョンスさん、通称ジミヘンさん(イルサンタバンサ その12を参照)の店に向かった。クリ市内のお店「オデヤンパダフェ」にタクシーで20時頃到着。とにかく音楽を愛する硬派な男ジミヘンさんは、前回につづきまたもや素晴らしい料理の数々でもてなしてくれた。刺身の舟盛り、メウンタン・・・次から次へと心づくしの料理が運ばれてくる。そのあまりの豪華さに、藤本さんなんか目をむいてたもん!



 きのうにつづきオレは腹が張り裂けてしまう。贅沢だなぁ〜。
 帰りはジミヘンさんの車で送ってもらい極楽至極。週末のライヴに想いを馳せたり明日のリハの計画を立てたりつつ、シメにハイト(ビール)を飲んで寝た。

9月19日
 10時に起きて、やはりシャワー。昼頃にタクシーで「チョンノ6街」というところまで移動し、そこで朝昼兼用で「ミョンドンタッカンマリ」という店でタッカンマリを腹におさめる。お腹にやさしいし、栄養も味も抜群!

 その足でタプコル公園近くの「アッキサンガ」へ。漢字で書くと「楽器商街」てな表記になるんだけど、つまりは、大小様々な楽器店が収容されている一棟のビルなのである。ここでオレたちはライヴ用の譜面台を購入する。韓国の楽器など見ていると食指が動く。う〜ん、時間をたっぷりとって今度ゆっくり見て廻りたいね。

 そして15時にリハ2日目スタート。今回のライヴでゲストとして3曲歌ってくれるピンクも交えて(アノPinkではない!当ったり前か)、全24曲やりとおす。今日も一度も休憩を取らずに突っ走った!かなり真面目に集中力をもってやったから、18時に終わったときにはクッタクタだった。え〜ん、死にそうですぅ〜、ビールを恵んでくださ〜い・・・とウルウル目で懇願し(気色悪い!?)、お店からビールを1本ゲット!乾ききった体に流し込んだ。プハーーーーーッ!!ホエーーーーーッ!!

 さて、今夜はこれから行衛さんの友人・大友良英さんたちのライヴを観に行く予定。と、その前に・・・・・はい、みなさん、ご想像どおりでございます、オレたちは食堂に立ち寄りました。スンデという豚の腸に春雨、豚の血、シナモン、ニンニクなどを入れてゆでたものや、トッポッキ、キムパブなんぞ軽くつまみました。

 で、いざライヴ干渉・・・いや鑑賞。完全なインプロだった。2時間ほど堪能し、会場を出てオレたちは再び飲みに出かけた。行った先は、店からテーブルが外にはみ出して並んでいる、まさにアジアらしいところ。格好良く云うとオープンエアっていうの?ちょうど気候もいいしサイコーに気持ちよかった。韓国風すいとん、その名もスジェビを頼んだのだが、安いのにボリュームたっぷり。うれしいねぇ。あっという間にビールを6本空けた。疲れもとれるっちゅーもんやね。



 家に戻ったのは25時。それからまたリハーサルのテープを聴いて反省したフリ(失礼!)したりして、寝酒にビールを1本だけやって、zzzzz・・・・・

9月20日
 9時半起床。目覚まし時計をかけてるワケではないんだけど、何故か規則正しく目覚めるオレ。

 シャワーの後、バスでマポへ向かった。そこで日本でもお馴染みのサムゲタンを食べようってことになったのだが、このサムゲタンがタダモノじゃなかった。オッタクと命名されたそのサムゲタンには、なんとウルシが入ってるのである!たしかにスープがうっすらと茶色い!喰っていいのか!?痒くなったりしないのか!?オレたちはおそるおそる口をつけてみた。すると・・・・・まいう〜〜〜!ウルシのお陰かコクがあって絶品だった。目から鱗である。しかも店主がいい人でオレたちにがんがんサービスしてくれるもんだから、リハ前にもかかわらず、行衛さんと柴藤さんは人参酒をがぶがぶイっちゃってました!

 妙なテンションのまま13時、リハーサル最終日は始まった。この日はピンクに、もう一人のゲスト、パーカッションのディーン氏(from ENGLAND)が加わっての音合わせだ。ピンクはほぼハングルのみ、ディーン氏はほぼ英語のみって状態での音楽コミュニケーション。日本語、ハングル、英語が飛び交い、途中、自分は何語をしゃべってんのかワケ分かんなくなりかけたりしながらも、みんな必死である!頭から湯気出したり口から火を噴いたり目から光線出したりしながら、オレたちは「格闘」した。

 18時。無事リハーサル終了。もう明日の本番で弾けるだけだ。それにしてもコプチャンチョンゴルメンバー全員、さすがに疲れが溜まっていた。計画では、リハーサルしているここRUSHで明日の本番に向けてのプレライヴをやろうかって話もあったのだが、敢えなく断念!これはうまく体をほぐすしかない。
 そのためには・・・はい、何か旨いモンを食べさせてください!ってことで、近所で骨付きカルビをしこたま食べてビールをしこたま飲んだ。ん〜、生き返るぅ〜。って、ホント単純だよね。いや、マジで疲れはピークにきてるんだけど、ライヴの青写真はくっきりと描けてるし、やれることやりたいことがハッキリ見えてるからね、迷いはない。

 そんなオレたちを鼓舞するがごとく、深夜行衛さんちに帰ると、ジミヘンさんが刺身とメウンタンを持って訪ねてきてくれた。彼もお店の営業を終えて来てるから疲れてるに違いないのに、明日のライヴが楽しみだ、と目を輝かしてくれている。本当に有り難い。

 26時半、ジミヘンさんを見送り、オレは、脳ミソも体も今日はこれ以上「使用不可」状態なのを感じて、そのまま布団に倒れ込んだ。

 そういえばウニがまだ帰っていない。どこかで飲んでるな、きっと。

9月21日
 さてさてやってきました、本日は晴天なり、んでもってライヴ本番の日なり。韓国に着いた日に取材に来たテレビ局MBCが今日一日コプチャンチョンゴルを密着取材するとのことで、オレたちは9時に起床してシャワーをすます。
 現代デパートの近所で、朝食としてフェネンミョン、ピビンネンミョン、マンドゥを食したあと、行衛さん馴染みのCDショップ「ヒャン・ウマクサ」へ。オレはシン・ジュンヒョン氏のCDを買ったのだが、店内でみんながCDを物色しているところでもTVカメラとスチールカメラが着いてまわる。変にイシキしちゃうなぁ〜。「こんなポーズを!」なんてリクエストもあったりして・・・。

 そのあと行衛さんちに戻って、オレたちは本格的にインタビューをうけた。いや、もちろん行衛さんに殆ど質問が集中するのだが、わざわざ日本からやって来て韓国のレーベルでCDを創ろうだのライヴをやろうだのという人間たちに興味津々のようで、オレなぞにも色々と訊いてくるのだ。チョー緊張しながら、ハングルを交えて汗を拭き拭き勢いで話すオレ。う〜ん、きっとうまく通じてないところもあるだろうけど、いいのよ、エネルギーが伝われば・・・なぁんちゃって。

 15時30分、今夜の会場「サムジー・スペース・パラム」に入る。楽器をセットし、早速リハーサル開始。いつものリハーサルと違うのは、そこでTVカメラがオレたちを撮影してるってことだけど、集中してくると全くいつもと変わらずリハは進んでいった。

 18時30分にリハを終えて、キムパブやサンドイッチをつまみながら本番を待つ。

 実は本日のステージ衣装は、ウニがコーディネイトしてくれたものである。藤本さんとオレは、それぞれ黒と白の大きな布を頭に巻いている。オレは結構気に入ったのだけれど、どーかしら?ちなみに行衛さんの衣装はウニの手作りなり!



 衣装もキマッタ!(笑)ところで、いざ出陣。オープニングのバンド演奏のあと、20時30分、新生コプチャンチョンゴルのライヴは幕を開けたーーーーー。

 とにかく3日間、入念に練習したその甲斐あってか、普段は全く別のところでそれぞれ音楽をやっている・・・とは思えないほど魅力的なバンドの音を出せたと思う。いや、別々の場所でやってるヤツらが集まって想いをひとつに集中してるから面白いんだろうな。途中、オレはハングルでMCまでやってしまった。
「こんにちわ。今日は一所懸命演奏するので、最後まで楽しんで聴いてください。ありがとうございます。」
 会場から拍手&歓声を頂いた。

 曲目を記しておきます。

  1.ハナ・トゥル・セッ
  2.Blue Note City
  3.チョウムプト・サランヘンネ
  4.ナ・クデエゲ・モドゥ・トゥリリ
  5.イゲ・サラン・アニンガヨ
  6.サランウン・ノー・ノー・ノー!
  7.コッピ・ハンジャン
  8.アルムダウン・カンサン
  9.BODY
 10.モギメヨ
 11.ニガ・オムヌン・パン
 12.雨の中の女
 13.イマジン
 14.アンゲルル・ヘチゴ
 15.クリウォラ
 16.ニムン・モンゴセ
 17.トナヤハル・ク・サラム
 18.チュジョンベンイエ・ノレ
 19.カナダラマバサ
 20.ミイン

 2時間30分にわたるライヴで120%楽しんで暴れることができた。楽屋に戻ってソファに座り込むと、もう立ち上げることも出来ないくらい「完全燃焼」していた(笑)。韓国のお客さんは、よく一緒に歌うし好きなことに対しての情が深い。その気持ちがビンビン伝わってくるライヴだった。それが何よりうれしい。

 楽屋にジミヘンさん、キム・モッキョンさんたちが訪ねてきてくれて軽くビールで乾杯した後、ワンカルビの「キチャッキル」に移動して、はい、お待ちかね、打ち上げでござぁーい!馴染みの店で思いっきり体にご褒美を与えてゆく。カルビにテンジャンチゲ、ビールにチュクトンジュ・・・。幸せすぎて声にもならないね。

 この席でモッキョンさんと「将来、日本で一緒にライヴやろうぜ!」と盛り上がるわ、ジミヘンさんには「10月に別荘でパーティーやるから来い!」と云ってもらえるわ、伊藤孝喜、人との出会いに感謝の連続なのであった。もちろん、コプチャンチョンゴルのメンバーとは次回に向けて決意すること多々あったし(ウニがノリノリになってくれてるのがウレシかったな)。

 今日張り付きだったMBCの面々には、ほとんど知らないという日本語を教えたりしながら(笑)労をねぎらった。レンズの中に、今日のオレたちはどんな風に映ってるんだろうか・・・。

 25時30分、ジミヘンさんに車で送ってもらい帰宅。ジミヘンさんには感謝のしようがない。さすがに体はクタクタになっていたが、そこにビールがあるから、んで何故か「いいちこ」もあったりするから・・・二次会が始まってしまうのであった。あああ。もう、酒飲みはこれだから!行衛さんは異常にテンションが上がっていて、ふと気がつくとひとり踊っていた。ええ風景だった。

 みんなこのまま騒ぎ続けたいのは山々、でも明日は日本に帰らねばならない。宴もたけなわの27時、渋々オレたちは床に就いた。

 考えてみると、徳山から始まって旅生活は今日で10日目。各地で美味しいものを食べまくり飲みまくりながら、自分の音楽の可能性をたくさん知ることが出来た気がする。打ちのめされることがあっても、そんな発見があれば、ミュージシャンは「おーっしゃ!やったるでぇー!」なんて奮い立ったりしちゃうもんなのです。えへへ。

 思えばハングルも随分上達したなぁ・・・、なーんて誰も云ってくれないから自分で云っちゃお!間違えながらも現地でどんどん話すのがやっぱり一番だね。いろんな人と会話したからだいぶ自信ついたよ。もしハングルで寝言を云いだしたらホンモノだな!ははは。



9月22日
 二日酔いのまま7時に起床。眠いのも辛いが、今日日本に帰らなければならないのも口惜しや〜。お世話になった行衛さん&ウニ宅を8時に出発し、今にも酒が噴きだしてきそうな体(どんな状態じゃ!)と重い荷物を引きずりながら、新村からハイウェイバス602号に乗って仁川空港へ向かった。空港で韓国のマンガを一冊買い込む。マンガは会話のテキストとしてもってこいよ。

 11時30分、離陸。と同時にオレは体中に冷や汗をかきまくった。だってメッチャ揺れるんだもん!ただでさえ二日酔いなのに!・・・ていうか、オレは元来、飛行機が苦手だってのに!頼むよ、機長!お陰で、食いしん坊のオレには珍しく機内食を残してしまう。おまけに着陸の時も結構揺れやがった・・・。もう・・・カンベンしてくれぇーっ!(涙目)

 なんとか福岡空港に降り立ち、柴藤さん、藤本さんと3人で「日本のコーヒーが飲みたい」ってことになり、近くにあったモスバーガーへ。ほら、韓国のコーヒーはうすいし美味しくないからねぇ。ついフィッシュバーガーもオーダーするオレ(笑)。こうして3人でいると、まだここはソウルのような錯覚に陥る。

 そしてやっと18時、羽田に到着。久々の我が家でスーツケースを開くと、ウニからもらったニンニクの漬け物の臭いが、それはそれは香しくボワ〜〜〜〜〜ッと部屋中に充満した。韓国にいた5日間で1年分のニンニクを平らげた感のあるこのオレでさえ強烈に感じるほどのニオイ!でもこれが旨いんだよなー。周りには迷惑だろうけど、へへ。

 その足で、仲良しの(笑)石毛さんに連絡を取り、石毛さんと行きつけの居酒屋で待ち合わせ。フロフキ大根など久々の和食を味わいながら芋焼酎を1本空け、最後にぶっかけソーメンでシメる。一気に「日本人」に戻ってしまったなーーーーー。

 さて、韓国でのコプチャンチョンゴルの活動などが分かる佐藤行衛さんのHPが開かれたので、アドレスを記します。Rock Gallery を開けば、取材してくれたMBCによるオレたちのスチール写真もふんだんに載ってるから是非ご覧下され。

佐藤行衛HP http://www.yogiga.com/yukie/

 ちなみにMBCは、コプチャンチョンゴルを取材の結果、後日、6分間くらいの番組としてオンエアしてくれた。行衛さんが同録テープをくれたので観たけど、活き活きと面白く編集してくれてたよ。コプチャンチョンゴル、なかなかカッコイイじゃん!って感じ。

 早いもので2003年はあと数日で終わろうとしている。みんなにも、あ〜んなことこ〜んなこと沢山あっただろうね。大変なこともドッサリあるだろうね。でもそうゆうことはハタと考える機会も与えてくれる。そんな気がします。
 来年もみんなにハッピーなことがたくさん降り注ぎますように。
 どうか良いお年を。

2003年12月     伊藤孝喜