ドラマーKOKIのイルサンタバンサ
(日常茶飯事)




第13回 うれしはずかし、パペポ式座談会

 久し振りに書きます、イルサンタバンサ。気がついたら台風が2つ3つ通り過ぎて秋真っ只中になってました(笑)。みんな、元気?(山口洋風に)
 さて今回はちょっと趣向を変えて・・・と云うより、イルサンタバンサの番外編をお送りします。某月某日、石毛賢一宅に有志が集まり、ガヤガヤよもよも酒を飲みながら話したワンシーンをそっくりそのままココに載せちゃおう!という企画です。
 題して「うれしはずかし、パペポ式座談会」。

 実は座談会を催すに当たって、志田氏から「テーマを決めて話さんとイカんじゃろ!」と云われた。確かに、その方が話しやすいかもしれん。んで、オレもいろいろと考えてみた。いくつか案が出てきたあと、いきなり志田氏からひとつのテーマが提示された!
 が、しかーし、そのテーマはオレにとって非常に話しにくい、赤面あるいは脱糞もの(失礼!)だったのだ。志田氏に「いい年して何照れてんだ」とか「こっちはいっぱい話すことあるぜぃ」とか散々けしかけられたりしたけど、オレにとっては考えただけで冷や汗もんなのである。これは性格の問題かもしれない。

 え?そのテーマは何かって?それは、この座談会の最後に記すことにしよう。
 結局、ここはオレの意志を尊重してもらって、題名にもあるように、オレが愛してやまない上岡龍太郎と笑福亭鶴瓶の「パペポTV」式に、テーマを決めずユルユルの雑談で進めていくことで押し切った。そうなのよ、盛り上がりなんてなくていいのよ。こーゆーのは話がアッチャコッチャうねるのがいいのよ。・・・と、オレは思ってんのね。

 参加者は2人。まずは当HPのご主人、志田歩氏。そして紅一点、あのメスカリン・ドライヴを経て、今は3PEACEやサルサガムテープにも参加、時には落語とセッション!するなど楽しいことにはトコトン貪欲でエスパニョルをも操る女、ベーシストの永野かおり嬢に来ていただいた。

 本当は場所提供者の石毛さんにも参加してくれ〜って頼んだのに、「その日観たいライヴがあるから、ウチで勝手にやってて。終わったらスグ帰ってくるから」と、やんわり断られた。本人曰く「自分は裏方の人間だから」。照れてんだか生真面目なんだか分からない。
 テーブルにはビールに焼酎、ラム酒に紹興酒、日本酒もあればウィスキーの原酒まで揃っていた。喉を潤しながら、オレを入れて3人の座談会はいつの間にかフェードイン。そのときのMDを今聴き返しながら、なるべくカットを少なくしてここに書き記すことにしよう。

@「自分の限界、知ってますか?」

(孝喜)〜以下(孝)と記す〜
 この前、大阪でイベントがあって「夜走り」で(一泊せずそのまま車で移動、の意)帰ってきたのよ。オレは運転してないけど。
(志田)〜以下(志)と記す〜
 運転してたらコワいわ!(注;オレは免許を持ってない)
(孝)あるスタッフが運転してたんだけど、奥野さんが次の日の午前中から仕事だったから早く着かなきゃいけないって。で、何しろ飛ばすのよ。高速でドンドン追い越しかけてって、オレは後部座席で「うわっ!コワッ!」って。スピードメーター見てみると、ひゃくよんじゅっきろ!
(かおり)〜以下(か)と記す〜
 それは・・・フツーかも。
(孝)えっ!?普通!?140よ?そのうち彼が「心臓が痛い」とか言い出すし。
(か)あっはっは。コワ〜ッ。
(孝)んで、ピクピクピクピク体が痙攣して・・・
(か)えーーーっ!?
(孝)いや、どこまで本当か知らないけど「心臓止まったらゴメンねー」とか云いながら運転してんの。オレ「休みましょ、休みましょ」って必死に云うんだけど、「いや、ちょっとくらい休んだって疲れはとれないし、早くウチ帰ってフトンに横になりたいからこのまま走る」って。アレ・・・コワかったなぁ〜。
(志)オレは昔バイクで200H出した。(よい子のみんなは絶対にマネしないでね!)夏で虫がベチャーッとヘルメットにへばりついて、前面がまっ茶色になってた。
(孝)なんでそんなにスピード出すの?
(志)いや、自分の限界が知りたいなぁ、と思って。
(か)若かったんやね。
(志)そん時は、ハンドルから手を離したらそのまま飛んで行けそうな恍惚とした気分に入っていったのよ。それで「あ、これはヤバいわ」と思って。それからはもう、そうゆう無謀なことはしてない。いや、スピードを出す出さないっていうより、自分が極限状態に追い込まれた時に、その瞬間どうゆう選択をするかで、その人の隠されたキャラクターが分かるような気がするね。たとえば2時間睡眠が10日間続いた時なんか・・・。
(孝)オレ、ぜぇーったい無理だ。

(か)あぁ、48時間起き続けてたとか・・・あるね、あるある。
(孝)無理。もうぜったいに無理。
(か)去年のフジロックの時に、片付けの日も入れて4泊5日、毎日1時間しか寝ずにいて・・・。
(孝)んげぇ〜〜〜っ。
(か)移動の運転も全部あたしがやって、で、そのあとにレコーディングがあったからスタジオに向かったんやけど、スタジオに着いたらもう歩かれへんかった。「もう、アカん」いうて、その場に倒れ込んで寝た。
(孝)(絶句)
(か)そのとき反動で顔が老けたしなぁ。もう二度とせえへんで(笑)。

@「どうも電話は・・・」

(孝)オレは夜寝られなかったら昼に寝る。何か言い訳して寝るな、きっと。電話かかってきても無視して(笑)。電話・・・好きじゃないのよ。
(か)ケータイ持ってる?
(孝)一応持ってるけど・・・・、持ってる?
(か)うん、便利やからね。
(孝)そう、便利なのよねー。でもそんなに使わないかな。連絡事項だけ伝えて、それだけ。電話、なんかアレがヤじゃない?唐突にプルルッてかかってくるの・・・。

(志)オレの場合、電話で仕事がくることが多いので、それを嫌ってると生活できない。
(孝)アカんなー。メールも苦手だしなー。
(志)きのうメール打ってたじゃない?
(孝)いや、3行くらいね。石毛さんから「スタジオ何時からとれました」なんてメールが入っても「OK」だけだし(笑)。
(か)あはは。「了解!」とかね。
(孝)(ごそごそと自分のケータイを出して)アレッ!?石毛さんから2件も留守電入ってた!全然気がつかなかったー。(おもむろにケータイをつついて)あ、オレ、この「タロット占い」ってのよく見る。ほらほら、例えば恋愛を占うのは・・・集中して・・・カードを一枚選んで(ボタンをピッと押す)・・・ま、こうゆうのが出るのよね。
(か)なんて出た?

(孝)うむむ。(ちょっとためらうオレ)「なんでこんな人が好きなんだろう・・・そんなあなたの声が聞こえてきそう。気持ちの変わり目の時。ひとりにこだわり続けるよりも、他の異性に目を向けてみると新たな発見がある。思い切って髪を切ってみるのもよい機会。」・・・とかね(冷や汗)。
<一同、爆笑>
(か)あたしはツアーの時にカメラはよう使うよ。これ・・・(ケータイの画面を見せて)フランスのライヴハウス!
(志)あ、そうか。(海外で)電話は使えないけど、カメラとしては使える。
(か)うん、あと時計代わりにね。

@「嗚呼、ライヴ奮闘記」

(孝)波人で以前、あるお祭りに呼ばれた時、「ボク、スネアドラムとペダルだけ持っていきます」って事前に話はしてたの。リハも何もなくて、本番直前にステージに楽器を上げてその場でスネアとペダルを組み立てようとしたら・・・スタンドが無いのよ、スネアの。おいおいって責任者に云うと、しばらくして「すみません、スネアスタンド忘れちゃったみたいです!」って云われて「えーーーーーっ!?」(笑)んなもん、やってられっかよ、バーン!と帰るワケにもいかないじゃない?ステージの前では司会者が何かしゃべって進行してるし。で、先方は「イスじゃだめですか?」とか訊いてくんの。パイプイス!パイプイスでなんかやったことないけど、それしか無い。こうなったらしょうがないから、折りたたみのパイプイスにスネアドラムをガムテープで固定して、そのイスに向き合うようにして座って演奏したよぉ。そしたらイスのクッションのせいでミュートがかかったらしく、朴保がライヴのあとで「なかなか良かったよ」だって!(笑)こっちはそれどころじゃなかったのに!こう、ガニ股になって40分か50分。
(か)そんな長かったんや。
(孝)ドラムは機材がらみでいろいろハプニングがあるねー。バスドラムのヘッドが破れたりビータが抜けちゃったり。ドラムイスが、ドラム叩いてるうちにだんだん下がってっちゃうとかもあった。沈むのよぉー(笑)。
(か)3PEACEで、海岸でライヴやるからって呼ばれた時、海辺にブルーシート敷いてあるだけってのあった。PAもアンプも砂の上に置いてあって。
(孝)ひっでぇ〜!
(か)ドラムはやっぱり大変やったわ。砂の上でグラグラするもんやから、ローディーがドラムを押さえながらやった。
(孝)ドラム以外では・・・中川敬の場合・・・汗でうまく音が出てくんないってのがあったかなぁ(笑)。汗ダーダーじゃない?あの人。ピックガードの隙間から汗が入るぅーとか云って、隙間をセロテープで留めたり、足元のエフェクターにサランラップをかけたりして格闘してる。あ、ビール持ってこよっと。(立ち上がって台所へ)

@「ベーシスト、とは!」

(志)ドラマーから見たベーシストのキャラクターってどお?
(か)(すかさず)あぁ、変態が多いわなぁー。
(孝)あっはっはっは。
(か)西村(雄介)さんとかさー。「えへっ、えへっ」て笑うし。
(志)彼が面白いのはサ、酒呑んでてもほとんどしゃべんないのに、メールを送るとものスゴい返信が早いのね。朝3時半くらいに送ると4時には返ってくる、みたいに。で、メールだとスゴく饒舌なのよ、彼は。だから、ユーピン(西村さんの愛称)に関しては、普通にしゃべる人だったら、あーゆーベースは弾いてないんだろうなってのがオレはある。
(か)西村さんね、キングビーズやってるときも全然しゃべらへんのよ。原(広明)さんがキングビーズやらへん?て誘ったら、「あ、やりたい」ってふたつ返事で来てくれたんやけど、キングビーズが好き!とか言葉で表現せえへん。でも、ある時サ、西村さんが蜂のマーク・・・キングビーズのマークみたいなのを書いたテープを作ってきたんよ。「みんなで聴こう、キングビーズ!」みたいなタイトルつけて(笑)!西村さんが自分なりにミックスしたのが10曲くらい入ってた。で、みんなに配るんね、「えへっ、えへっ」て云いながら。(笑)
(志)「花よ 大地よ 月よ 銀河よ」のTシャツ作ったじゃん?ユーピンだけだもんな、(Teaserの)メンバーの中で欲しがったのは。

(孝)オレは・・・「いいや」って(苦笑)。
(志)ユーピンはね、(誇らしげに)実費出すからちょーだいって!
(か)あ、それ、かわいいかわいい。
(孝)実は「想い」がユーピンさんの心ん中にあるんだよねー。・・・永野さんて、ベーシストの中でも普通な感じがするけど・・・。
(か)フツー、フツー。
(志)どーしてベースだったのかね?
(か)よくある話で・・・たまたまベースがいなくって・・・あたしは音楽に全然関係ないスポーツ少女やったんやけど、無理矢理。「ベースだったらスグ出来るでぇ。やりやり!頼むわ」て云われて、やり始めた。
(孝)それ、いつごろの話?
(か)高3の文化祭のとき。
(孝)じゃ、メスカリンに入ったのは?
(か)はたち。めちゃくちゃプレッシャーやった。いきなりレコーディングとかいうし。「このままじゃアカんで!ヤバいで!」ってみんなに云われて。お陰様で相当練習させていただきました(笑)。でもね、スゴい練習したから褒められたんよ!よう練習したって。うれしかった!
(孝)あ、オレもたまに褒められる。
(志)&(か)誰に?
(孝)SFUのフロントの人に。
(志)&(か)ー 爆笑 ー

@「やり方、いろいろ」

(か)孝喜さん、いろんな人と(セッションを)やってるもんね。
(孝)いや、もっとスゴい人いるよ。きのうと今日と明日と、全然違う人とやったりする。あーゆう人って頭の中どうなってんのかなって思うもん。よく曲を覚えられるよなー。
(か)大体そうゆう人って楽譜が書けて、「ここ、こうして」って云うと「あぁ、こうっすか?」とか云って、ぺぺぺって書く。
(孝)オレは自分流の楽譜ってのはある。リズム譜ね。自分だけがわかるヤツ。
(か)あたしも。例えば「決め」なら「ダーダッ ダダッダーッ」とかって書く。ここはダッダッダって(笑)。
(孝)後で読めなくなったりしない?
(か)何となく流れで思い出す。何にもないよりは一応書いとく。
(孝)志田さんは楽譜書けんの?
(志)いや、コードを書くくらいかな。
(孝)朴保はコードも書いてないときってあるもんね。
(志)そうなんだ。何、ポジションだけ覚えてんの?
(孝)新しい曲をやるっていうと、バーッと一周やって「ま、こんなもんだから」って、それだけ(笑)。
(か)あたし、そうゆうの得意!コード譜を持ってこられるとイメージが広がらへん。何にも持たずに「フンフン」てやってもらえると、それに合わせてイメージが広がるし。
(孝)リズムパターンでもそうだな。作曲者の考えを全く聞かずに、こっちでドンドン創っていく。で、作曲者の意図と全然違うものができるんだけど、でも、それはフレーズを聴いて自分の中から生まれてきたものだし、自分はその方が曲にマッチするって思うこともある。ところでサルサ(ガムテープ)って、どうやって曲作ってんの?
(か)かしわさんていうギター&ボーカルの人がいて、その人がほとんど曲を作るんだけど、かしわさんが「フンフン」て歌ってるところに皆が小さい音で合わせていって、何回かやったら大きい音で合わせてみる・・・。
(孝)それはすごい自然だよね、バンドの場合は。時間がかけられるならね。
(か)この前、落語のバックでやったヤツ、あれは面白かった!落語を語ってる傍らでベースとギターがセッションするっていう・・・。
(志)ギターは藤沼(伸一)さんでしょ?
(孝)藤沼さんってアナーキーの!?
(か)そうそう、めちゃくちゃうまい。ビックリした。こんなうまかったんやーって。
(孝)アナーキー、侮れんなぁー。寺岡(信芳)さんもいいしなぁー。
(志)デビュー当時はすさまじかったけどね。衝撃だった、野音で初めて見たとき。曲の構成が破綻してたもん。歌とギターがAメロやってんのにリズム隊はBメロやってる!みたいなサ(笑)。スゲーーーッて思ったよ、当時。でもそれからものすごい勢いで上手くなっていった。
(か)落語の他にもゲストを入れて演奏して大変やった。覚えられへんかった。バンドでちょっとずつ作っていくのばっかりで、セッションなんてほとんどしたことないから。セッションマンてスゴいなぁーって思った。
(孝)オレなんか、とにかく曲を覚えるの必死なんだけどなー。
(か)必死、必死。今回久し振りに練習した。こんな練習したの5年ぶりやーいうくらい(笑)。

・・・と、ここまで話したところで、家の主・石毛さんが帰ってくる。みんなで声を揃えて「石毛さん、おかえりなさぁ〜い!」。ビールをごっそり抱えて帰ってきた石毛さんを迎えて、イルサンタバンサ座談会はとりあえず中締めと相成る。


 冒頭に書いたように、この座談会には当初テーマがあった。それは・・・「初恋」。オレが頑ななまでに拒んだもんだから(志田さん、ごめん)それは「無し」になった。ところが、飲み喰いしながら四方山話をしているうちに永野かおり嬢がフト自分の初恋話をし始め、これが思いの外おもしろく話も膨らんだので、かおり嬢の許可をいただいて、ここに「おまけ」としてその模様を披露させていただきます。はい、こっそりMDを廻してました。


(か)3歳の時に、団地住まいやったから、同じくらいの年の子どもがいっぱいおったんよ。ひとり、いっこ下の男の子がいて・・・その子やあたしは「ごまめ」いうて、鬼ごっことかしてても小さすぎるからいうて仲間に入れてもらえへんの。んで、ごまめ同士すごい仲良くて、みんな幼稚園に行ってもふたりは(幼稚園に)まだ行く年やないから、いつもふたりで遊んでた。・・・大好きやったね。ふたりで「結婚しよう」ていうてた。
(孝)名前はなんていうの?
(か)名前?・・・いこちゃん!あたしは「にこちゃん」て呼ばれててん。名前は忘れてしもたなぁ。お兄ちゃんはタッくんやったけど。富田林に引っ越しちゃったなぁ。
(孝)それからは会ってないの?
(か)うん、1回も。で、それからはずっと男に興味がなく、高校1年かなぁ、その頃みんな好きな人おるやん?ウチだけおらん。「あんた、誰好きなん?」とか詰め寄られたから、ヤバい思うて「じゃあ、○○くん」とかいうと・・・うまいこといってしもてサ。
(孝)えーっ!?
(か)あ〜、うまいこといっちゃった〜、どーしよーって(笑)。でもそのまま付き合ったけど。
(孝)付き合うんだ・・・
(か)付き合っちゃってん、優柔不断やから。「ま、えっか」と(笑)。3ヶ月くらいで別れたかな。・・・そんな感じ。
(孝)当時の高校生ってどうゆう付き合い方すんの?
(志)(身を乗り出して)そうそうそうそう。
(か)駅で待ち合わせて、学校まですごい遠かったから一緒に学校行って、日曜日とか遊びに行ったりとか・・・そんな感じ。
(志)男子校だからね、オレの場合。中学、高校と。
(か)え!?中学から?それは不幸やなぁ。
(志)いや、オレ相当人生違ったと思う!共学へ行ってたら、結構早く結婚して子ども作ってただろうなーって自分で思うもん。
(か)あたし、大学は女子大やって、あたしは外から入ったけどエスカレーターで来てる子は「女子中 → 女子高 → 女子大」って来てるから病んでたもん。男を見る目が違うもん。「男が来た!」みたいな。「若い男の教授や!」とかいうて(笑)。
(孝)オレの通った高校は元々が男子校で、オレが行ってた頃は1割か2割が女子だった。で、高校の伝統を守るためだかで、1年生のひとクラスだけは男子クラスってのがあったの。高校受験で受かって入学したら、何故かオレはその男子クラスに入っちゃった!「なんでぇー!?10クラスもあるのにぃー!」って思いながら。でもって・・・・・もう、男子だけなのよぉ〜。
(志)当たり前やん、男子クラスなんだから!
(孝)一歩廊下に出たら女子もいるんだけど、それでもね、もう別世界なのよ。その違いたるや!夏なんか暑いからパンツ一丁になったりしてるワケじゃん?男子クラスだから。それが2年になって共学のクラスになったら、もうメッチャメチャ緊張してサ。「うわぁ〜っ、教室の中に女の子がいるぅ〜っ!!」って。1年間しか男子クラスじゃなかったんだけど、その1年だけでも意識するクセがついて大変だったもんね。15歳の1年間!
(志)オレ、6年間よ、6年間。
(孝)そりゃ、病気になるわっ!
(志)でもね、自分が一度好きになった人の年齢とか誕生日は、ず〜っと覚えてるよ。
(孝)誕生日・・・。
(か)覚えてる人と覚えてない人がおるなぁ。
(孝)(開き直って)オレはほぼ覚えてないかな。そう、韓国は大変なんだよね。「付き合い始めた日」はもちろん、「付き合い始めて100日目」とか・・・
(か)100日目!?
(孝)うん、1年経ったらどうとか、やたら記念日が多いのよ。男は大変なのよ。
(か)ふ〜ん。無理。あたし無理やわ。そんなん100日とかなぁ。友だちから付き合うてたら、いつを最初とするか分からんし。
(孝)「今日から付き合おう!」なんて宣言すればいいけど。
(か)そんな習慣あんのかな?プロポーズみたいにハッキリ云うような・・・
(志)ま、ケースバイケースじゃない?
(孝)オレ、無いなぁ。大体ズルズルと・・・
(志)ふーん、悪どい感じするね。
(か)はっはっは!

 こんな話をしたあと、勢い、志田さんが自分の初恋話をしようと大きく息を吸い込んだ途端、MDがいっぱいになってプチッと音してThe end ! 志田さんの残念そうな顔が印象的だった(笑)。

2003年10月     伊藤孝喜