ドラマーKOKIのイルサンタバンサ
(日常茶飯事)




第12回 祝!怒涛の韓国レコーディング

 もう1ヶ月ほど前のことになるけど、実は韓国に行って来た。今年の正月に韓国に行ったとき、ソウルに住んでる日本人ミュージシャン佐藤行衛(ゆきえ)さん(イルサンタバンサ その9を参照くだされ)と会って、旨いものを喰いに連れてってくれたりさんざんお世話になる中、彼のバンド「コプチャンチョンゴル」が再始動することを知ったんだ。以前聴いたCDがカッチョ良かったし、何よりオレは本格的に韓国でロックをやりたいと思ってるから、即「オレも入れてくだしゃぁ〜いっ!」と頼み込んだワケね。どうなるか「風まかせ」だったんだけど、チャンスは思ってたより早く訪れて、6月、コプチャンチョンゴルはレコーディングに突入と相成って、オレはそのメンバーとしてソウル入り出来たのでした!

 というワケで、今回は、祝!怒濤の韓国レコーディングの巻でやんす。

6月1日
 朝5時起床。眠すぎる。どうしても早起きは苦手である。台風一過の中ではあるけど何とか天候はフライトに影響なさそう。
 涙目のまま電車に乗り込み、テンションを上げようと中村一義「ERA」を聴きながら成田を目指す。8時、成田着。荷物を預けた後、前回と同じ店で天ぷら蕎麦を注文するも、機内食に備えて(?)つゆは残しておいた。
 10時、離陸。慣れない早起きをしたせいか胃に少々ムカつきがあったので、出発前、胃薬を飲んだのだけれど、機内食を出されるや否や完食。喰ってんじゃん!
 昼過ぎ、仁川空港に降り立つ。佐藤行衛さんの出迎えを受ける。さぁ、やったるでぇ〜!と腕をブンブン廻していたら、寝坊という名のハプニング(笑)でベースの柴藤耕一郎さんが未だ到着してないとのこと。ま、そうゆうこともあるさ!

 行衛さんが空港で柴藤さん待ちしている間、オレはひと足お先にソウル入りし、ひとり新村(シンチョン)を散歩した。行衛さんの住むここ新村は、なかなかディープで面白い街。ライヴハウスも多い。吉祥寺や下北沢みたいな感じかな。半年ぶりだけど、やっぱ韓国の風は体に馴染むなぁ〜なんて思いながら、現代デパートやCDショップなど色々見て歩いた。とあるCDショップで「オム・イノ&朴保」の2枚組CDを発見。このアルバムではオレもドラムをたたいている。1万1000ウォン、日本円で約1100円でした。ほんにお手軽価格やのう。

 夕方5時、キャンセル待ちしていた柴藤さんが福岡からようやく到着した。ひと安心。行衛さんが前日ライヴのためヒドい二日酔いだったこともあって、本日の録音はナシ!にする。これぞ韓国流。

 本調子でないと云いながらも歓迎会をと、行衛さんは、パートナーのウニも誘ってオレたちを麻浦(マポ)にある食堂「ノルブチブ」に連れてってくれた。ここで前回食べ損ねたプデチゲ(インスタントラーメンやソーセージの入ったチゲ)や冷麺をいただく。オレたちはビールでガンガン喉を潤すも、行衛さんはコーラ。飲める人が飲めない姿は痛々しいかも。
 そうゆうワケもあって早めに新村に戻り、行衛&ウニ宅でテレビのバラエティー番組なんぞ観ながらまたビール。実は韓国滞在期間中、オレはここに泊めてもらうことになっている。大阪でソウル・フラワー・ユニオンのリハをやる時よく中川敬宅に泊まるので、こーゆーことには慣れっこだ。って、威張ることかよ。
 時間が経つにつれて行衛さんも「復活」してきたが、まぁまぁ今日は目出度く再会できたっちゅーことで、25時過ぎ全員就寝。長〜い一日目が終わった。

6月2日
 11時起床。ウニのお母さんお手製のコングクス(冷製豆乳うどん)を腹いっぱいいただく。朝からヘルシー&おいしー。
 充分エネルギーを溜め込んで、いざ、まずはリハーサルへ。そう、オレたちは未だ一度も音合わせをしてないのであった。行衛さんについて行くと、何故か彼は鍵を取り出し、誰も居ないロックバー「RUSH」にオレたちは侵入。いえいえ、行衛さん「カオ」の店なんです。
 14時、いよいよリハ開始!と思ったら、ドラムイスが無かった。んでもってお客用のイスを拝借する。むむっ、かなり硬い!
 19時、リハーサル無事終了。今回とりあえずリズム隊の音を録る予定だ。スケジュールが限られているため時間的拘束はあるけど、バンドの雰囲気はバッチリ!店のビールをこっそりいただいてオレたちは成功を祈念し乾杯した。

 しばらくしてママさんが出勤してきた。開店である。礼を云ってオレたちは引き上げ、3人でカルビ屋「キチャッキル」へ向かった。前回も連れてきてもらったけど、ここのカルビはタレによく漬かっててて、しかも大盛り!その他、トルソッパブ(石焼きご飯)、テンジャンチゲ、茹でニンニクなどなど、食いしん坊にはたまんない至極のメニューなのである。アルコールはビールから、そしてこの店のオススメ、風味のいいチュクトンジュ(竹筒酒)は外せない。
 腹いっぱいになったところで、2軒目に移る。行き先は「コプチャンチョンゴル」。そう、我らがバンド名と同じ名の店、韓国歌謡&ロックにこだわった店である。
 店に入ってみると、なんとKBSの取材クルーが来ていた。たまたま取材が入ってたらしい。向こうも心得たもの、佐藤行衛氏がいると分かると「飛んで火に入る夏の虫」(?)と云わんばかりにインタビューを求めてきた。柴藤さんとオレが見守る中、行衛さんは韓国ロックについて語った。
 マッコリを2本空けたところで帰宅。午前0時をまわっていた。シャワーを浴びたあと、またビールに手がのびる。本日韓国2日目。まだ1曲も録ってない。何とかなるんだろうか・・・いや、為せば成る!などと、コプチャンチョンゴル、深夜のほろ酔いミーティング。ま、ここは韓国だからねー。流れに身を任せるのが一番!

6月3日
 9時30分起床。いよいよもって本日からレコーディング開始。10時30分に出発して、座席バスに揺られること約40分、イルサンの白石(ペクソク)駅で下車した。そこからはトコトコ歩いてスタジオに到着。その名も「ヨギガスタジオ」、日本語でいうと「ここがスタジオ」という意味だ。苦笑。いや、なんでもこのスタジオには元々名前なんか無いそうで、誰からともなく「ヨギガスタジオ」と呼ばれ出したそうだ。このこだわりの無さ加減が韓国流でいいんじゃなぁい!?
 軽くセッティングをして、向かいの「トゥル」という食堂でペクパブ(日本の朝定食みたいなもの)を食べて、いざ録音へ!

 今回レコーディングする曲はすべて佐藤行衛オリジナルだ。そしてエンジニアは行衛さんの音楽仲間サンマン氏が担当してくれる。こういう時(どうゆう時だよっ)家内工業的な「気合い」が大事だったりする。
 まずは1曲目「Blue Note City」。ほぼ順調。2曲目「カナダラマバサ」。ハングルの子音を並べたような曲名である。スネアドラムのマイクの調整に手間取っていたが、クリア。そうこうしているうちに、都合によりエンジニアがサンマン氏から、韓国のロックバンド「ココア」のギター・ミョンス氏へバトンタッチ!ぬおっ、これも韓国流なのか!?しかも、ここ「ヨギガスタジオ」は、夜は大きい音が出せない・・・という特異稀な(?)スタジオだということで、レコーディングを18時に強制終了した。結局2曲。ま、今日のところはこのくらいにしておいてやろう・・・。ってか。

 地下鉄で新村(シンチョン)へ戻り、ウニと合流して本場のホルモン焼き屋へ入る。ここでコプチャングイをいただきながら、我ら「新生コプチャンチョンゴル」の記念撮影をするも、アー写(アーティスト写真)にしては、オレたち、酒が入り過ぎているだろっ!
 レバ刺しやセンマイ刺しがサービスで食べ放題ってのに感激しながらしこたま喰ったあと、もう一軒、民族酒場風の居酒屋へ。トンドン酒やビールを飲みながら、コルベンイ、カムジャジョンなどをつまんで大満足となる。リーダーの行衛さんが、食べ物には滅法ウルサイってのが功を奏してるよ。行く店行く店すべて「当たり」なんだもん。ホント、韓国は呑んべえと食いしん坊には天国です。あ〜ん、太っちゃうーーーと云ったら、行衛さん曰く「韓国ではちょっとふっくらしてる方がモテる!」とな。ふっくら顔のオレ、よろ鼓舞。ヨッシャ!石毛さん、太ってもいいかなぁ?


「これぞ本場のホルモン焼き屋」


「ジェイソン行衛!」

 25時、やっと帰宅。シャワーを浴びて、この日は水だけ飲んで寝た。

6月4日
 同じく9時半に起きる。なんて健康的な毎日なんだ!
 ウニがキムチポックンパブを作ってくれた。辛〜いキムチの上に目玉焼きとチーズがとろ〜りのってて、これが絶品なのよ。
 しっかり体が起きたところで、今日から韓国に来る柴藤さんの彼女、あっちゃんを迎えにみんなで仁川空港に向かった。んで、無事あっちゃんと合流し、タクシーで一路「ヨギガスタジオ」へ。途中、スーパーでスクタンベという名のタバコを買い、その煙を深く吸って、13時レコーディングを開始した。
 とにかく時間があまり無い。けどいいモノを創りたい。集中力が必要だ。
 「サランヘットンクデヨ」(愛してた君)、「ニガオムヌンパン」(お前のいない部屋)、「タンシニ キダリヌン コヒャンヘ」(きみの待つ故郷へ)と、勢い3曲OKとなった。悪くない。体が自由な感じだ。
 だが、しかーし、ここは韓国。エンジニア・サンマン氏の都合により、今日も録音はここまでと相成った。18時。ま、しゃーない。

 てことで、お待たせしました、本日も楽しい夕食会でーす!この日は骨のある「韓国の兄貴」に出会った。行衛さんの友人であり音楽が大好き、クリ市内で食堂を営む、通称ジミヘンさんだ。みなそう呼んでるので本名は知らない。ははは。ジミヘンさんは、わざわざ車で迎えに来てくれてオレたちを彼の店で大歓待してくれた。ナマコ刺し、ホヤ刺し、サーモン刺し、マグロ、シシャモ、サラダ、ギンナン、水キムチなどなど出るわ出るわ・・・。こちらは5人なのに20人分くらいの量でもてなしてくれた。ビールと雪中梅がすすむすすむ。とどめに、刺身の舟盛りとメウンタン(魚のアラが入った辛いチゲ)まで出してくれて、オレたちは海鮮料理を心底堪能したのであった。自分の客人に対して最大限のもてなしをするーーー。これも韓国流である。スバラシイ。
 魚という魚をあらゆる料理で食べ尽くし大満足のオレたちは、それから柴藤さんとあっちゃんをホテルに送り、大人しく帰宅・・・かと思いきや、今度はウニが仕事仲間を呼び込んできた。
 当然、第2ラウンド!ああ、このタフさがたまんないねぇ〜。オープンレストランに入ってチョゲタン(貝の鍋)を注文する。本日、徹底的に「海モノ」で攻めるオレたちであった。ふと気がつくと、いつの間にかジミヘンさんが加わってる。ははは、いいよねぇ〜。こうして仲間が増えるのはとってもうれしい。


「これがジミヘンだ!韓国美人と一緒に」

 27時、ようやく帰宅。オレはシャワーも浴びずに布団へ倒れ込んだ。また、明日もあるしな。

6月5日
 10時30分起床。まずシャワーを浴びて体を起こした。
 柴藤さんとあっちゃんが、ここ行衛さん宅に来るはずなのに、予定時間を1時間過ぎてもやって来ない。やっと電話があったと思ったら、2人はすっかり迷子になってたらしい。爆笑。タクシーで2人を迎えに行き、その足で遅めの朝食をとった。今朝はチャジャンミョンよ。ジャージャー麺みたいなものね。

 その後バスに乗って13時30分過ぎ、スタジオに到着。今日もよろしくね、「ヨギガくん」!エンジニアは初日にも来てくれたバンド「ココア」のミョンス氏。そういえば、正月に彼らのライヴを観たけど、女の子にキャアーッてウケてたなぁ・・・、と思い出した。

 本日の1曲目は「Hipbone Boogie」。そしてスムーズに「チュジョンベンイエ ノレ」(酔っぱらいの歌)へと移ってゆく。実は今回、殆ど1テイク、多くて2テイクでOKとなっている。デモテープを聴いて日本で出来るだけのアレンジを考えていったのが良かったのだが、それをメンバーに気に入ってもらえたのもうれしい。
 でもやっぱりあるのね、ケツカッチン!「ココア」のリハーサルがあるってことでミョンス氏抜ける。当然オレたちも楽器をおかねばならない。18時。

 このあと、まず、日本の知人から頼まれた預かりモノを渡しにスユに向かう。そして夕食をとりにお馴染み東大門(トンデモン)へ行きタッカンマリを喰らう。日本のポン酢に近いタレに薬味などを入れて自分好みにアレンジし、水炊き状態の鶏一羽を丸ごといただくというもの。オレはタレに酢やからしを効かせて食べたのだけれど、これが期待以上の美味しさ!これが今回の旅で一番ヒット料理です!店の内外には、ライターもこなす行衛さんがこの店を「ソウル・ウォーカー」で紹介した記事があちらこちらに張ってあったりして繁盛している。鍋に砂肝を追加して、シメはうどんを入れて。韓国のうどんもなかなか旨いよ。

 バスで新村に戻って、CDショップ「ヒャン音楽社」をのぞいてみた。「新村ブルース・ベスト」や「サヌリムのトリビュート盤」などを買い込む。
 で、本日は早めに切り上げて家に戻った。

 明日はレコーディング最終日である。ここまででまだ7曲しか録ってない。むむむ。実はあと5曲・・・・・残っている。いいのか?大丈夫か?ムリかもね。ま、なるようにしかならないさ。

6月6日
 8時、少し早めに起きる。シャワーを浴びて9時には家を出た。スタジオの近所で、朝食としてチョングクチャン(納豆入りチゲ)を食べて元気をつけ、いざ、最終日に突入!
 人間、できるかできないかを考えるより体を自由にして波に身を任せた方がいい時もある。1曲目「BODY」、2曲目「その日はやってくる」と、思いの外順調。3曲目「12年」に入った。行けるか!? 行けるところまで行くのだ。

ーーーーーーー時は経過しーーーーーーー

 ミラクルなことに4曲目「別れてもラヴソング」をも手にした。ぬおおっ、頭から湯気の出るような集中力とアホみたいな楽しさが混在してるぞ。ここ数日、ウマい韓国の食べ物をしこたま食べて力をつけてた甲斐があったのか!?

ーーーーーーーまたもや時が経過しーーーーーーー

 ・・・まさか、と思ったが、なんとオレたちは5曲目「サンフランシスコの歌をうたう時」を仕上げてしまった!! ドラム&ベースのリズム隊、全12曲完了である。うっそぉーっ、スゴイじゃーん!全くマーベラス&ワンダホーである。

 時は19時。ホッとする間がない。実はこれからコプチャンチョンゴルはシークレットライヴを決行することにしていたのだ。オレたちの音が、お客にとってもマーベラスでワンダホーなのかどうか、直に確かめてみたい気持ちもあってね。
 急いでタクシーに乗り込み、リハーサルで使わせてもらった新村にある「RUSH」へ。楽器を組み立て、骨付きカルビとビールをガソリンにして、22時30分、新生コプチャンチョンゴルの初ライヴはスタートした。「雨の中の女」(カバー)を皮切りに「Blue Note City」「カナダラマバサ」「チュジョンベンイエノレ」「BODY」とホヤホヤの新曲をガッツーンと披露し、最後は「Born to be wild」(カバー)。

以下4枚はシークレット・ライヴにて








 オレたちは爽快な汗をかいた。1週間ずっと一緒にいたせいか、3人の今できうる最高の演奏をお互い引き出し合えたような気がする。アルバムが完成したら、スグにでもまたライヴをやりたい。今度はシークレットじゃなくおおっぴらに、ね。

 近所のレストランにて打ち上げ。駆け付けてくれたジミヘンさんやウニなどみんなでコプチャンチョンゴルの新たな船出を祝った。 酒の旨かったこと!

 26時30分、帰宅。今日はマジで忙しかった。体が休養を求めてる。でもウキウキした高揚感が残る、そんな心地よい疲労感だったよ。

6月7日
 9時起床。シャワー。そんなリズムが慣れてきたのに、今日は日本に帰らねばならない。さみし〜。


「現代デパート前にて」
左から、柴藤さん、あっちゃん、ウニ、オレ

 12時に現代デパート前でみんなと待ち合わせ、最後まで喰いまくるゾ!とラーメン屋に入り、ムルネンミョン(冷麺)、見た目真っ赤で辛〜い、スープ無しの冷麺・ピビンネンミョン、ビッグな水ギョーザ・マンドゥにビールを合わせる。満たされるなぁ。よく食べることは幸福を呼び込むーーー。なんて、誰も云ってないけど、オレはそう思うな。ははは。
 九州でライヴがある行衛さんはウニとともにひと足先に空港に向かった。んで、オレは柴藤さんとあっちゃんと喫茶店に入ってみたりする。オレはレモンティーを頼んだのだが、来たのはほとんどホットレモン状態!「ティー」の風味は無い。しかも甘〜い。いやはや、韓国のコーヒーがマズいのは知ってたけど紅茶も???だね。

 仁川空港に着くと免税店で軽く土産を買い、ものは試しと「おでんうどん」なるものを食す。うどんに韓国のおでん(練り物いろいろ)がのっかってる。予想通り・・・・・・さして旨くなかった。こーゆー場合もある。
 18時20分、離陸。機内食の時にハングルで「ビールをください」としゃべったもんだから、スチュワーデスはオレを韓国人と思ったらしい。それも悪くないと思って貫き通すことにした。そんなオレは機内でひとつ赤っ恥をかいた。豪華な団扇を胸元に掲げてスチュワーデスが歩いてくるので、よく雑誌や毛布を貸してくれたりするのと一緒で「如何ですか?」という意味で廻ってるのかと思い込み、いい団扇だなぁと思って貰おうとオレは手を挙げた。するとスチュワーデスが日本語で「お客様のですか?」と尋ねてきた。そう、その団扇は落とし物で、持ち主を探していたのだ。それならそうと「お客様の中で、この団扇落とした方いらっしゃいませんか?」とかなんとか云ってくれよ!赤面しながら「あぐぅぅっ」などとワケの分からない言葉を発していると、別のスチュワーデスが飛んできてハングルで「通訳」してくれた。いずれにせよオレのじゃないワケで、トホホな感じでハングルで勘違いを告げました。(汗)

 20時40分、成田着。23時には自宅へ辿り着いた。そしてひとりコンビニに行ってハンバーグ弁当とカップラーメンなんぞ買ってしまう。急に不健康な東京人に戻るんだからな、オレ。
 とりあえずレコーディングの第一歩は無事終了。後は行衛さん側で歌入れ等しなくちゃいけないんだけど、行衛さんの予想によるとリリースは早くて12月かな?とのこと。何しろキッチリ計画が立ちにくいお国柄、すんなり事が進むとは思えないが、やるだけの事はやれた。この濃い〜ぃ1週間が必ず形になると確信してる。
 行衛さん、柴藤さん、ウニ、あっちゃん、ジミヘンさん、そして知り合えたみんなに感謝します。ありがとー。
 あー、またスグ韓国に行きたいと思っちゃうんだよねー。やりたいことはまだまだいっぱいある!アイデアもね。そう遠くない将来、ソウルと日本のツアーを組んで、みんなにもコプチャンチョンゴルのライヴを観せたいと思ってるよ。

 もちろん日本にも大切なバンドがある。これからもバリバリライヴをやり続けていくのだ。塚本晃、ソウル・フラワー・ユニオン、波人、Teaser、、、バンドの数だけ楽しみがあるからね。そんなオレのウキウキぶりが、聴いてくれるみんなに伝わってゆけばサイコーさ!


2003年7月      伊藤孝喜