ドラマーKOKIのイルサンタバンサ
(日常茶飯事)




第10回 ドラマーKOKIのイルサンタバンサ的こだわり

 見た目どおり(?)オレは緩やかに廻りに順応できるタイプかもしれない。
 でも根本のところで全く譲らないガンコなとこもある。
 でもこれが射手座だからだとかAB型だからだとか、そんなメルヘンチックなものでもなさそうな気がする。
 それと直結するかどうか分からないけど、オレがモノを手に入れる時はターゲットを絞り込んでのぞむことが多い。他人のアドバイスもたっぷり聞くのだけれど、それで迷うというよりは、ますます自分の好きなモノがハッキリしてくるーーーみたいな感じかな。

 例えば身の回りのモノーーーーー。

 ステージでも普段でも履いているシューズは、ニューバランス。以前は皮のブーツを履くことが多かった。これはちょっとミーハーなきっかけなのだが、オレの好きなドラマー・沼澤尚がニューバランスの576を愛用していると雑誌で見て、実際お店でモデルをチェックしてみると格好良かったんで購入したのが始まり。576はモスグリーンのものを、そして限定カーキの703っていう一目惚れしたものも履いてる。

 ジーパン。これもいろいろと試してみたけど、今お気に入りなのはLEEのブーツカットだ。シルエットといいはき心地といいジャストフィットなのよねー。色はブルー。オレはスラックスってヤツを全くはかないのでジーパンは必需品なのです!

 旅が多いからバッグはリュックが多い。ところが最近ショルダーをひとつ買ってみた。というのは、この前韓国に行ったときに、以前から持っていた「吉田カバン」で集金カバンみたいなタイプのものが随分重宝したのである。ショルダーも出し入れがし易くてエエなぁーと思い、好みのタイプを物色し始めた。オレの好みはスタンダードで流行りすたりのないもの。しかしこの手の「フツーのもの」ってのが意外に少ないことが分かった。さんざん探しまくって漸く巡り逢えたショルダーバッグの色は黒、ベースは布だけどショルダー部分などポイントに皮をあしらった至ってシンプルなバッグでございます。中学生のカバンを少し小さくしたような形にも見えるので、自分では「ド根性ガエル」のヒロシやゴローみたいな気分でございます。

 食べ物飲み物ははウマけりゃ問題なし!これは云わなくてもオレが食い意地張ってるのをみんな知ってるから納得だよね。
 敢えてこだわりを挙げるとするなら、ビールはサッポロの黒ラベル。ずっと飲み続けていても飽きないんだな。キムチは必ず新宿の「韓国広場」というスーパーで買う。白菜キムチが基本で、ヨルムキムチ(大根の葉っぱのキムチ)もいい。あと喰い物飲み物に関しては、素材の旨味と少々の工夫と心がこもったものであれば云うこと無し。しかも出来るだけお安くね。うん、これ大事。

 テレビ番組の中では圧倒的にお笑い番組が好きです。ザッピングしててもお笑い番組でピタッと止まっちゃうんだよねー。今思えば、オレのお笑いの原点は「カックラキン大放送」「見ごろ 食べごろ 笑いごろ」「オレたちひょうきん族」「パペポTV」この四天王かな。「パペポTV」なんか武道館で行われた公開収録に行っちゃったもん。大好きだったなー、パペポ。「見ごろ 食べごろ 笑いごろ」は当時超アイドルのキャンディーズにコントをやらせたってのが画期的だったよね。その昔、「しゃぼん玉ホリデー」でザ・ピーナッツがクレイジー・キャッツと絡んだってのはあるらしいけど(流石にこれはオンタイムで観てません)。伊東四朗さんと小松政夫さん!トホホなギャグがチョーたまんないっす。オレの友人なんか伊東四朗さんが「ニン!」って云うだけで感涙しながら笑い転げるもん。「ひょうきん族」は云わずもがなかな?オープニング曲を聴いただけでワクワクしてた。

 んで、今オレの中で大ヒット中なのはーーーーーダンディー坂野の「ゲッツ!」
 どーよ!?

 大ヒット中と云えば、マイブームとして「高田渡」を挙げたい。志田さんにおねだりして貸してもらった2枚組アルバム「ベストライヴ」を繰り返し聴いてる。なんて云うんだろ、高田渡さんの歌とMCは、大好きな落語を聞いているみたいにホッとしたり気持ちよかったりするのよ。
 ヘナヘナしてみせるんだけどヘロヘロになってないのね。これが素晴らしい。
 何でも、朝起きたら井の頭公園に行ってラジオ体操しているおじいちゃんおばあちゃんをウォッチングしたり写真に撮ったりし、焼鳥屋「いせや」通いを日課とし、夕方には質素だが居心地のいい我が家へ帰る。そんな日々らしい・・・。
 氏とはライヴで対バンしたこともあるし吉祥寺で自転車に乗ってサーッと通り過ぎてくのを見かけたこともあるけど、あーゆー力まない生き方って憧れるなぁ。あれが本当のマイペースというのだろう。オレはとてもその域に達せそうもないけど、だからこそ「高田渡的こころ」が頭から離れない。

 大阪で毎年ゴールデンウィークに開かれているイベント「春一番」。舞台監督の福岡風太が30年くらい前からやっている「福岡風太の人生そのもの」なライヴイベントなんだけど、始まった当初はフォーク色の強いものだったろう。ちなみに高田渡さんは常連である。今でも3日間で50〜60のバンドが出演するのだが、出演を希望するグループが後を絶たない。でもこれは「福岡風太の人生そのもの」なライヴイベントだからして、彼の独断と偏見によって出演者が厳選(?)されるのは仕方がないことである。オレは縁あってここ2,3年呼んでもらってるし、今年も波人(パド)が出演するからおっ楽しみにぃー。

 ライヴといえば大切なお知らせがあります。
 オレのふるさと、秋田の大曲で波人(パド)のライヴをやることになりました。
 いやーっ、大曲で演奏するってのは、オレの記憶が正しければ中学校の吹奏楽部での定期演奏会以来よ!ウチの近所に去年の秋ライヴハウスがオープンしたんだけど、地元の方が大曲出身のオレがミュージシャンだということで、是非そこでライヴをやろう!と声を掛けてくれたんだ。

 4月26日(土)19時〜 「グローバルダイニングオン」 前売り6000円
                 大曲市中通町3−16(大曲駅から歩いて5分)
                 電話 0187−66−3224

 実は食事付きなのでこのお値段。ライヴハウスだけど洋風居酒屋風で、気軽に美味しく楽しく過ごせる空間だよ(はい、ロケハン済みです)。ちょっと遠いけど、大曲で暴れる波人を観たい!という方は是非お越し下さいねー。アクセスも、東京から秋田新幹線に乗って大曲駅下車と分かり易いし。尚、席に限りがあるので、「行く行くっ」と決めてくれた人はお早めにお店まで予約してくれればうれしいでーす。
 そして今回いい感じでライヴができたら、出来れば一年に一回は大曲でライヴをするってのも狙ってまーす。

 お知らせついでにもうひとつ。大曲でのライヴの前に、波人は、東京・高円寺の「JIROKICHI」に登場します。時は4月17日(木)。松っちゃんこと松藤英男の誕生日が19日なので、みなさん、松っちゃんのイヴイヴ・バースデーを祝いましょう!

 もうすぐ桜が咲くね。
 出歩くのが楽しくなりそうだ。

2003年3月   伊藤孝喜