ジャマルさん救援会・声明

 22日、国連大学で、イラン人難民ジャマル・サーベリさんが暴行(後に傷害)容疑の現行犯で逮捕されました。
 非暴力での抗議を行っていたクルド人ニ家族、日本人サポーターなど二十数人の中から、ジャマルさんだけを狙って30名ほどの機動隊が突入し、連れ去り、現場検証も事情聴取もなしに、ジャマルさんを「暴行容疑の現行犯」(後に傷害に変更)で逮捕したと述べているのです。しかも、暴行を受けたとされる時間から20分も後の「現行犯」逮捕です。奇怪なことだらけというほかはありません。
 ジャマル・サーベリさんは、イラン政府を批判する活動を公然と行ってきたため、イランに送還されれば、迫害や処刑の危険があり、そのため、難民認定を求めて、裁判闘争を行っているところです。
 ジャマルさんは、やはり難民認定を求めて国連大学前で座りこみを続けるクルド人二家族と連帯し、8月から国連前で座り込みを行ってきました。
 22日10時から、ポスターをはがし始めた国連ハウス警備員に対して、二家族と日本人サポーター約二十数人が抗議を行っていましたが、ジャマルさんを含めて、手を出さないように注意しての抗議でした。反対に、警備員は、柱の影で、二家族の女性数人を取り囲み、手足をつかんでその場所から引き剥がそうとして、暴力をふるい、その結果、カザンキラン家の次女ハティジェさん(16歳)は、体調を悪化させたおれてしまいました(後、救急車で搬送)。
 暴行を受けたとされる警備員はこのとき倒れこんでいますが、目撃者は、地面に張ってあるポスターをはがす作業中に足を引っ掛けて倒れたと言っています。ジャマルさん自身も、手を触れていないと断言しています。
 その20分あとに、突然突入した30名の機動隊がジャマルさんを拘束し、あっというまに(30秒〜1分位で)引き返し、連れ去りました。
 30名の機動隊が、ジャマルさんだけを狙って乱入し、拘束して引き返したことは何を意味しているのか?
 確かに、ジャマルさんは、法務省・入管のまったく不当な再収容への出頭呼び出しに抗議して座り込みを続けていました。しかし、このことは、「暴行」「傷害」やその「現行犯逮捕」といったこととは何の関係もないことです。
 日本の難民政策を公然と批判し、再収容に抗議して座り込みを続けるジャマルさんの活動を、法務省・入管当局が苦々しく思い、抑えこみたいと考えていたことは間違いありません。
 しかし、そのために、入管当局と警察とが結託して、ジャマルさんの罪状を無理やり作り上げて「逮捕」したとするなら、これはまったくゆるされない冤罪であり、権力濫用、権力犯罪です。
 にもかかわらず、不自然きわまる拘束状況のすべてが指し示すものは、ジャマルさん拘束のための周到に(稚拙に?)仕組まれた逮捕劇でした。
 この汚名をはらしたいならば、警察が、法治国家、民主主義国家の対面を最低限でも保持したいならば、渋谷署は、ジャマルさんへの容疑のなすり付けを直ちにとりさげ、釈放して、非拘束状態への現状回復をすることです。入管当局と警察の醜い結託の疑いを晴らすつもりがあるならば、ジャマルさんの身柄を国連大学に戻すべきです。私たちは、このことを強く要求します。

                 2004年9月30日

(註*ジャマルさんは、まともな審査を受けることもなく、難民認定を却下され、強制送還令書を発布され、裁判を行っている身です。こうした立場にあるジャマルさんにとって、刑事罰がつくこと、実刑がつくことなどは、収容期間を一挙に長期化させたり、場合によっては、強制送還され命にかかわることにもなりかねません。
 拘束のための罪状のなすりつけは、また、日本の難民政策に対するジャマルさんの闘いを抑えこむものです。難民申請者の個人情報を漏洩するなど法務省・入管当局への批判が強まっていますが、渋谷警察によるジャマルさんの逮捕劇は、法務省・入管のでたらめな難民政策、難民鎖国を、不当な方法で擁護するものに他なりません。
 ジャマルさんの逮捕は、難民に対する日本政府、法務省・入管当局の冷酷な政策と不可分です。
 しかし、私たち救援会は、とりあえず、ジャマルさんへの不当な刑事罰攻撃からジャマルさんを救援することを当面の課題として全力を尽くします)

ジャマルさん救援会
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救援カンパ 郵便口座:10100ー71411111 加入者名:池田裕子