資産管理

  1. 宗教法人は資産を持ちます。
    1. 従って資産の管理業務が発生します。
    2. 維持管理にはお金がかかり、これが宗教法人の収支圧迫要因になります。
    3. 巨大な資産がある場合で、文化財価値がある場合には、国、地方公共団体の補助を受けて管理をしなければ億円単位の補修等は困難になります。
  2. 宗教法人への理解
    1. 宗教法人は公益法人として非課税の恩典を受けていて、実際問題としてはこの恩典がなければ、教会等の建物の維持管理すらできません。
    2. 税金がかからなくてうらやましいという風潮がありますが、現実問題としては資産維持だけで大変なところも多いものと思います。この点については何が事実なのかというのを冷静に分析しなければなりません。つまり、何故、税金がかからないのがうらやましいのかということであり、さらにその背景には税金をかけるべきという感情が胚胎しているのではないかというのを問うていく意味があります。
    3. 教会等に対する献金に対して仮に課税しないといけないと考える場合にはそれはどうしてなのかというのを問い続けることも必要です。自分たちの会社等は高い税金を払っているのに宗教法人は払っていないという不公平感から来る場合には宗教法人はそもそも献金等にも事欠き苦しくなっているという現状認識も必要なのだろうと思います。
    4. もちろん、収益事業に対する課税はいうまでもありません。儲けているのだし、同じ業態の他の法人との課税の均衡の問題もあり、課税も正当化されています。ここで問題にしているのは非収益事業(祭祀等)についてです。
    5. 先日、使われなくなった教会を見ました。教会は人が集まって始めて意味あるものだと思いました。使われなくなった教会にはやはり意味がありません。
    6. 今後の少子高齢化で教会のありようも変わってくると思われます。教会が一番意味持つのは人生に迷ったときで、そういう人がいるのを目にしました。教会にかかわりなく人生を歩む人もいるのでしょうけれど、教会を必要とする人もいるのでしょう。

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