借入金等の経理

  1. 借入金の経理
    1. 借入金をしたときには現金預金は増えるので収入として扱うようです。逆に借入金を返済したときには支出として扱うようです。企業会計の観点から見ればこれは不思議に見えます。
    2. これはどういうことなのかというと現金主義という観点から理解できそうです。借入をしたら現預金が増えるので確かに収入となります。また、借入を返済したら現預金が減るので支出です。この扱いは企業会計でどこかで見ました。キャッシュフロー計算書です。その応用と考えれば、理解は可能になります。
  2. 貸付金の経理
    1. では貸付金はどうかというと基本となる原理は同様です。現金預金が減ったら支出ですし、増えたら収入です。貸付をしたら現預金は減るので支出となりますし、貸付返済を受けたら現預金は増えるので収入となります。
    2. ここで収入という言葉や支出という言葉に気を付けたいところです。発生主義の原理とは違い、現金主義の原理が働いていることがわかります。
  3. 現金主義の理由
    1. 宗教法人会計は適正は期間損益計算を行い、会計期間の利益を計算する必要がありません。企業会計が利益の測定を目的としている点と多いに異なります。
    2. 企業会計の場合には利益を計算し、それを株主に分配したり、その利益を基に税金計算をし、納税をするということが想定されます。宗教法人は収益事業を仮に行わない場合には、期間損益の計算の必要はなく、現預金の増減に意識を向けていれば組織の存続が測れるためそれで十分ということがいえるからです。

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