銭湯のサウナ  Ver. 0.9


 サウナも、脱衣場に増設している銭湯が多い。右の写真がそれで、これをボックスサウナと呼んでおこう。これも一時期流行したのだろう。むしろ、銭湯の生き残りのためのキーになった施設なのかもしれない。看板には誇らしげに「サウナ」と書いてあるところが多ことからもそれがわかる。東京あたりでは200円くらいのサウナ料を別にとるところが多いらしいが、愛媛県ではほとんどの銭湯では、無料であった。
 北条の銭湯で100円取るくらいである。サウナの一番の問題は、落書きである。また、ちゃんと管理していないと不潔になりやすい施設でもある。だから、サウナの中を見れば、その銭湯のやる気がだいたいわかるとも言える。ほとんどは気温が百℃程度なのだが、遠赤外線の最新型では温度が低くても十分な発汗がある。

 湿式サウナも県内の数軒の銭湯にあった。気温の割に苦しい思いをして、汗がでているのかがわかりにくいので、ほとんど入っている人はいない。ただ、鷹の子温泉の湿式サウナは、薬草を利用した新しい試みであり、効果はともかく客の受けはよい。ミストサウナという高温の霧を噴霧されるものなどは、さらに眉唾ものといえるだろう。ただし、髪の毛に着く水滴はきれいである。私が温泉浴場としては最もよく行くユートピアでは、最初にこのサウナにはいる。どぼんと湯に入るより、肌に優しく温泉がなじむからである。ほとんど他の人は利用しないし、湯冷めの危険もないので、ときどき寝そべった利用もしている。

 さて、サウナと言えば、「2000年前からフィンランドで..........」の説明が一般的だが、歴史的に見ると日本の風呂は、元々は湿式サウナのようなものであったらしい。2年ほど前、臨済宗の総本山京都の妙心寺を見学したが、その中にも昔のサウナ式の風呂があった。民間にもそのようなサウナ風呂は多く残っているらしい。
 愛媛県では、今治市の桜井の石風呂が有名である。四国では多くがそうであるように弘法大師(空海)由来の設備で、花崗岩の岩をいくつかくりぬき、その一つで火を燃やすことによってサウナ空間を作り出す原始的なサウナである。写真の左がかまど、中と右がサウナである。サウナから出たら目の前にある海に飛び込むもよし、前にある風呂にはいるのもよしという魅力的な施設だが、夏場しか営業していない。
 このような原始的なサウナを年中利用したいという変わった人もいるのではないだろうか。その希望にそえる銭湯が愛媛県にただ一カ所ある。それは西条市の「いがり温泉」。ここは銭湯料金のマイナーな温泉だが、有馬温泉の金泉と同じ泉質の温泉に加え、原始的なサウナのある愛媛で最も特異で貴重な秘銭湯?である。私はここの穴蔵のようなサウナは我慢できずにすぐに出たが、挑戦してみる価値はあるのではないだろうか。