Etsukoが書いております。あしからず。
熱が出ていたファーファーが、夜9時に亡くなった。
Noeがずっと、顔をなでて励ましていた。
ファーはがんばって、死ぬところまで行き着いたのだ。
マリリンマンソンみたいに右目は真っ白で
耳の毛もちょびっと取れていたけど、
ブラックパールのような左目に切れ長なアイラインを入れて
毛はぴかぴか光るクリーム色。
美しい老犬だった。
ロシアの小学校で銃撃戦が始まったのをライブで見ていた私は、
ここにも戦闘に耐え今解放された愛らしい家族を見つけた。
ごくろうさまでした。よかったね。ありがとう。18年と8ヶ月。
あなたはうれしそうに人を咬む、欠点の多い愛玩動物だったけど
あらゆる意味ですばらしい犬でした。黙祷。
ニニャちゃんの相方、きつねさんが出来ます。Noe がお面を彫っているのです。
鉛筆で下書きされたお顔は、凛々しくて、残酷で美しいです。
きつねなんて言っているけど、本当は狼かもしれません。ご用心を。
そんなニニャちゃんを入れる、大きな箱を作っています。
ピンクと黄色の縞模様に塗り上げました。可愛いです。
そうしたらNoe が「ローチの配色だね」って。それは我家に何年も住み込んでいる
太ったどじょうです。さすがの私もぶきみで大嫌いな、すごいやつです。
あまりに見たくないので、つい、大きく箱に塗ってしまったのかもしれません。
どじょう色の箱は、もうすぐ出来上がります。
NHK3ch日曜美術館で、青い太陽と言う絵を紹介していた。
深い穴の下からのぞいた、星の輝く青空の絵だった。
「昼間見えない星も、暗い穴から覗くと見えるそうですね。」アナウンサーが言った。
そうだっだ。星はいつだって頭の上に輝いているんだ。
闇の中に自分の位置を決めれば、見えなかったものも見えてくるんだ。
校庭の真ん中で両手で小さな穴を作って、木星を探し当てた遠い日を思った。
それで、ファーはどうなったのかというと、状況一転
回復期でございます。
点滴の代わりにリコッタチーズと蜂蜜をあげたのが効いたのか
アンデスの鉄分たっぷり薔薇塩が効いたのか
もちろん天使のような介護が良かったのでしょう
朝の5時にドッグフードの大きい缶まるまる一つを流動食にして
全部飲み込むファーになりました。
ご心配をおかけいたしましたが、NoeDogs専属主幹モデル、ファーファー、復活です。
横浜の浪漫館で、Noe 作のレリーフ「ファーち」販売中。ご覧下さい。
DVDになったからといって、映画館の迫力が再現できるわけも無いのだが
この映画は本当に大画面が懐かしい。草原を走る最後のカウボーイと馬たちの、
爽快感を思い出した。馬が走ってるというだけで、ぼーっと眺めて幸せな気分になる。
だから大好きというわけではなく、悲劇の描き方が抑えてあって上品で
「私」の物語が時代の物語になっていて、視線があたたかくて好きです。
アカデミー賞はとれなかった。歴代の受賞作と、今記憶に残る映画は別物だから、それも有りだと思う。
エバラすきやきの素のTVコマーシャル。
おじさんが踏切で立ち止まって、「今日はすきやき」と歌ってる。
それもどうかと思うけど、「うちもすき焼きなんです」と
突然話しかけてくる見知らぬ女子高生も、かなり、だ。そう言うと、Noeが、
あれは親子と指摘する。
ええっ。
「ではここで失敬」とおやじさんが言うと、
「私の家もここなんです」と、美少女が先にドアを開ける。
それが続編になるはずなんだけど、エバラさん、どう?
4か目。
仕事が重なって、介抱できる人がいない、ファーだけの留守番の日。
約3時間をどう過ごさせるか。
話し合っても仕方が無い事、私たちが覚悟するしかないのだ。
病院のホテルに入れたらという意見が出て、無性に腹が立った。
悪気の無い言い方だったのだが、今までの様々な事件を考えれば、そうはならない。
たとえば、点滴と延命をいつまで続けるのか、それを誰が決めるのか。
私たちの仕事の無い日までか。葬儀社の来れる時間帯までか。
いっそ、イベント向きな、気候の良い秋まで待ったらどうか。
それはいつも私たちの都合で、私たちが決める事、そうなのか。
人間の社会ならそれも有りだと思う。特に社会的地位のある人なら。
でも、ファーは、愛玩動物だ。熊に食われる事も川に落ちる事も断たれてしまったのに。
だから今だけは、ファーの都合を聞いてあげるんだと、noe は決めたみたいだ。
超特急で帰った私は、寝返りをさせおむつを替え、牛乳をあげて、いっしょに歩いた。
嬉しくって、私は一人で声を上げて笑いっぱなしだった。
がんばってくれてありがとう。
ファーは、ここん家の嫁は役に立たない!というみたいに怒ってたけど。
いまは剥製の様に眠っている老犬。状況は変わっていないけれど
さすが、ファーファー。立派です。
連日の猛暑が突然晩秋になった。温度差マイナス12度。5月の気温だそうだ。
Noeが池袋から虎屋のういろうを買って来た。よもぎとさくら。
急須が新しくなった。耐熱ガラスで、お茶の色が美しい。
昨日からファーファーが危篤。
牛乳と蜂蜜水しか飲めないのに、普通のうんちをする。
お腹をきれいにしてるんだよ。と、Noeは言う。
それって、即身仏さんじゃないの?ヨーガの行者なのファーは?
土曜日に沢山泣いてしまった私は、あとは笑い話にするしかない。
そうやってファーファーは永遠に我家に居座るらしい。すばらしい。
Noeの新作「やぎさん」は、どうカメラを向けても、笑っている。
「猫を下から撮る」みたいに、どうやったって笑っている。
すっとんきょうな眼もだらんとした尾も、ちっちゃい手も笑っている。
今日は搬入日。明日からの展示会が楽しみです。家にはもう4羽、
ちっちゃい鳥が転んでます。私が夜明けとともに起きだすと、
できたての八木さんがソファで笑ってて、床にはさっきまでnoeが作っていた
トリさんたちが蒔かれている。そんな朝はいっそう嬉しい日になります。
ペットサイトでスキニーギニアピッグを検討していたnoeが
ハムスターを連れて来た。小さな小さなほ乳類。
うるわしのリーさんが担っていたモデルを、あどけないこの子が引き継ぐらしい。
これは作風が変わるのかな?
Noeが作った人形の仮面は、ほっぺたがまあるく紅くて
書き眼の瞳がどっかを見ている。昔のお人形みたいな、
映画「スリーピーホロウ」に出てくる少年たちのような、お顔。
シルクのドロワースを穿かせて、無国籍な上着を着せて、
仙台の貴族さんのお店に行きました。スペイン語で「女の子」は、
チカとムチャチャとニニャがあって、多分一番幼女という感じ?
皆様に愛されます様に。いってらっしゃい。
尾黒プレイリードッグのリチャードソン、通称リーさんが亡くなった。
推定6才6ヶ月。最後の食事はエビ天のころもだった。
食欲が亡くなったリーさんに何をあげても食べてもらえず、
ふとnoeが中だけ食べた天ぷらのコロモを見せると、
わしっと手を出して、うまそうに食べたのだった。翌日に逝去。
noeの作品のあらゆるところに、あなたの面影が残っています。
ソファーを剥がし、カーペットを剥がし、破壊の限りを尽くしたけれど、
あなたは愛玩動物のベストでした。黙祷。
台風には世界各国の名前を世界共通でつけるんじゃあなかったのかな。
日本語の名前には「うさぎ」というのも登録されて、
いつか「兎台風が上陸しました。」っていうニュースが聞けると待っていたのに。
相変わらず番号なんですね。
新しいお人形シリーズの名前が決まりました。
ラ ニニャ。女の子、です。ラニニャ イ エル ソロ。少女と狐。
マトリョーシカ風味のお顔を、Noeに作ってもらいました。
ふるさとにかつてあった砂丘の海が、みつかった。
映画で何度か見た、思い出の海に似た昔のロングアイランドの海が、
地図の上にあった。静岡県浜松市の砂丘。駅に近くてビジネスホテルもたくさんあって。
交通費も高くない。いいなあ。日帰りもできるかな。行ってみたいな。
「6月9日は12時間だけオ−ストラリアに滞在するんだって。」なんて、BBSで話していたのでした。
「その後日本に来たりしてね。」「シュレック2の宣伝で来るの?ゾロ2じゃなく?」
「だって、もうすぐ日本に行くよって、藤原紀香さんに言ったんでしょ?」
だから10日に日本に来たのは、そんなに突然ではなかった、、はず、なのに。キャアアッ!!!!!!。
あっというまに、日比谷スカラ座前19時集合になった。私は行かなかった。
ああっというまに、11日新宿アルタ前12時集合になった。私は行かなかった。
たったの2日。1時間で届くところにアントニオが居たなんて。
「わらっていいとも」に、おすぎの隣にアントニオが居たなんて。
AB-Lab の皆さんは、SPにそっと呼ばれて、アントニオとお話&握手ができたそうだ。
もうもう、すごすぎる。嬉しくって、哀しくって、ああっ。
お能は、とにかく眠そうなので、謡曲集を読む事はあっても
観る事は敬遠していたのです。でもTVで、幻の演目初登場とか言われれば、
つい録画してみたくなるものです。とりあえず、録画だけ。
しかし、副音声の婦人が能の解説にふさわしい含みのある声音で
語り聞かせてくれた物語は、じつに美しいものでした。
かつての歌人、絶世の美女であった小野小町が、百歳になって、
杖が無くては歩かれず、麻の衣を着て人を遠ざけて暮らす。
そんな風景をゆっくりとたっぷりと、味わうのです。果たして老女は鑑賞にたえるか。
美しい稚児に誘われて、つい、酒の席で舞おうと立ち上がってしまう100才の小町。
年寄りの冷水と笑者にせず、
さし手を忘れ息が切れる様を、その老惨を、見るに忍びないと愛でるのです。
能を愛した武将たちは、多くの若い兵を戦いで亡くします。
自分が生きのびて、今、能を見ていると思うにつれても、
年をとるという事は、それだけで目出度い姿であるはずです。
目前に、栄華を極めたたおやかな女人が、
猛々しい運命を一人で受止めて、雄々しく立ち狂っている。
それは見るに値する演目です。
昔が恋しいと嘆く小町。嘆きつづける女。
普通の人なら多分、「庶民のお婆さん」という境遇に慣れて、
別の新しい人生を進むはずです。そのほうが楽だから。
でも小町は言い続ける。昔の美しい自分が忘れられない、と。
悲劇を引き受けて老いを生きる姿は、むしろ
それこそが小町の人生、若い頃は今の伏線であったかと思わせるのです。
世代を超えて、眠気にも勝って、能が存続する理由が
優しい解説者のおかげで解ってしまったのでした。
パート先で一緒に働いている男の子が、家族と喧嘩をしたと言って沈んでいた。
同僚のYさんが慰めていた。謝ってしまえば良いのよ。と、言っていた。
「謝るのがいいよ。早い者勝ちなんだよ。」
そう、ごめんなさいは、早いものがちだね。
県立フラワーセンターは月曜日休園だった。知っていたはずなのに。
嵐の後のオールドローズの花壇に、行ってみたかった。だから
そのまま藤沢サイカヤデパートのバラ展最終日に直行してしまった。
我家には何株かの古顔が育っているし、今年は図らずも
2株増えてしまったから、買わない。でも気になる。それで
流行の紫バラや茶色バラの向こうに、初めて見る花
レッドカスケイドがあったのだった。
花径は2cmくらい。小さな細かい葉に小さな刺。立ち上がったつぼみの丸さ。
枝垂れる茎の細さ。完璧だった。窓辺にかかるレース模様である。
壁紙のバラが、帽子のベールが、胸元のレースがすべて
この花の模倣であるように見えた。バラ唐草とはあなただったのね。なんと美しい。
名著「The Quest for the ROSE 」には、仏国バガテール公園の写真が載っていた。
ミニチュアローズのスタンダード仕立て。デパートにあった同じ姿だったけど
写真ではその魅力はまったく伝わらない。出会えたことにしみじみと感謝をした。
(スタンダードじゃないのを、いつか買うからね。まっててね。)
Noeが顔を製作して、古い帯地の衣装を着けたお人形
かねてからの試作品、コードネーム「カリオペ」が、いよいよ製作に入ります。
と言ってもいくつ作れるか心もとないですが。
バラの季節ですので「壊れたバラ」「ラ・ロサ・ロタ」という名はどうでしょう。
悲しすぎるかな。元気な名前をもう一度考えましょう。
来月末には写真を載せられるよう、邁進でございます。
手間と経済性を考えて、老女ファーファーのおむつを、
赤ちゃんのMサイズ紙おむつにした。なんとぴったり。
最近は夜泣きをするので、居間で一晩つき合う事もある。
透明で味の無い水は、飲めなくなった。お砂糖ときな粉を豆乳で溶くと、
じゃぶじゃぶと舌を洗って、幸せそうに寝てしまう。
流動食の注入器を、美味そうにがしがし齧って割ってしまう。
でももう、大好きだったあんぱんも、落とさずに食べる事が出来なくなったのだ。
眼が見えなくなり、頭が下がって天地が逆になったときに、
どうなるんだろうと心配したけど、どうなるんだろうどころじゃあ無くなって
寂しいと言い、おむつを替えろと言い、お帰りなさいと言う。
この18才の老犬の可愛さはますます凄くなっていく。床ずれもマキロンで治り、
今日も部屋の隅に詰まって、困惑してモーと啼くファー。
居間に毛束を皮膚ごと落として、この異常事態はいつまで続くのだろう。
いつまで続けるのだろうと、付き添うばかりなのだ。
先月、居間に積まれた本が無くなって、本棚に仕舞われていた。
家族が片付けてくれたのだった。
ものすごく、うれしかった。
資料ではなくなった沢山のゴミが、まだまだたくさんあって、
大事なものを隠しているのだ。大事な物と言っても
片付けに今日の1時間を費やすほどの価値など無い。
無ければいらない物なのだ。
身の丈にあった、小さい暮らしをしてるのに、
古着や本が甘い誘惑をするので、お腹の贅肉のように、
鬱々とゴミは溜まってゆくのだった。
かねてから欲しかった作業台が、やっと新聞のチラシに載った。
万能作業台 1,299円。いいなあ。
これで額縁や看板が作れる。あと、グラインダーも欲しい。
使いこなせる技術と根気も、ほしいなあ。
KANONさんのお店が開店です。すばらしい。
ばら「スベニールドマルメゾン」を1メートル切って、ビール瓶に生けました。いそいそ。
真紅の「ドンファン」も今が盛り。オリーブの若枝と三浦羊歯で、アレンジの完成です。
緑陰の横浜へ行くのですから、海風のお菓子を持参です。
新緑のわらびを眺めて坂を上ると、
KANONさんとうららちゃんがお迎えして下さいました。
秋山まほこ先生の創った球体関節うららちゃんは、モデルとしてあちこちで有名です。
お店は濃密な空気の漂うKANON空間で、
miyuさんの創作人形や、ドレスやボンネットが、お澄ましして並んでおりました。
__________________________
Noeのあらゆる作品が、ホールに展示されております。すごいです。
ドンファンというスペインのバラは、香りが良く大きく、
何よりも色がすばらしい。
朱が入っていない真紅で、万人をうならしめる女王の花だ。
痩せた土地にしっかり育つ。
そして12月まで次々に咲いている。
暴走しないつるばらで、立ち姿も良いのだ。
可愛がって育ててあげるバラにぴったりだから、皆さんにお進めしてしまう。
難点は一番外側の花びらが、縮れてしまう事。
それも美しいと見る人に、出会えるといいなあ。
吉祥の予兆のように
ゆずの花が咲く。
いつからそこに生い育ったかわからない木が
10年をへて、花を持つ。
災いの前触れのように
ゆずの花が咲く。
この香りの代償に、何が失われるというのか
はかない私らには何の方策も無く
夜風を染め付けるように白い
ゆずの花が咲いている。
夕方、道の端にご老人が座っている。
迷子なのかなとスピードを落とすと、手に飲み物のカンを持っていた。
背後には爛漫の八重桜が、春の嵐に身をよじって、
降るように花を蒔いていたのだった。
ああ、そうか。老人って、ずるいな。楽しみ方を心得ている。
夕食の段取りを頭に入れ込んでいた私は、
もう一回やりなおしな事に気づいて、
悔しい思いをしたのだった。