Part of Nobumi Iyanaga's website. n-iyanag@nifty.com. 6/4/07.

logo picture

TendaiCD3_suite

2000年11月に刊行された TendaiCD2 に続いて、7年ぶりに TendaiCD3 が刊行されました(2007年5月)。その間に、コンピュータの環境は大幅に変り、とくに Macintosh では OS X が普及して、以前の OS はほとんど使われなくなりました。以前、このサイトで Tendai CD 2 Suite として公開していたマクロ類は、いまでも古い OS を使っている方はまだ使えるかもしれませんが、OS X では現実的には使えないと思います。そこで、OS X (現在は OS 10.4.9)用に、あらたにマクロ類を書き直しました。また、TendaiCD のファイル自体が、古い文字コードを使っていて、OS X では検索などのために使いにくいので、UTF-8 に変換するコンバータを作りました。

パッケージに含まれているのは、

TendaiCD3_suite/    ディスクイメージとして配布します。

以上です。

ユーザーが準備する必要があるのは、


もちろん、TendaiCD2 と TendaiCD3 が必要です。

I.インストール

まず、Jedit X を /Applications/ フォルダーにインストールしてください。もし、Jedit X を一度も使ったことがなければ、一度は使ってみてください。インストール作業は、Jedit X を一度以上使ったことがあることを前提としています。Jedit X で、TendaiCD のファイルが使いやすくなるよう、「環境設定」の「エンコーディング」を開き、「プレインテキストのときのデフォルト」を「UTF-8」にしておきます。

次に、ダウンロードした TendaiCD3_suite のディスクイメージをまとめてどこかのフォルダーにコピーします。インストールの作業の間は、たとえばデスクトップの中の「TendaiCD3_suite」というフォルダ−に置いておき、作業が終わったらどこか別の場所に保管する、というような方法をお勧めします。

どこに TendaiCD のファイル群をコピーするか、あらかじめ考えて決めておいてください。1.5 ギガバイト程度の空き容量があるフォルダーが必要です。できれば、/Users/[your_account]/Documents/ フォルダーが適当でしょう。

以下で実際のインストール作業が始まります。

A.スクリプト類のインストール

1.Jedit X が起動していたら、一度、終了してください。

2.TendaiCD3_suite の一番上の階層にある TendaiCD_macro_installer.app をダブルクリックして起動します。すぐに、TextEdit が TendaiCD3_suite_script_install.log というファイルを開いて、何をインストールしたか、結果を表示します。TendaiCD3_suite_script_install.log はデスクトップに作られた新しいファイルです。たとえば TendaiCD3_suite フォルダーに入れて保管しておくことをお勧めします。

あらためて Jedit X を起動して、マクロメニューに「TendaiCD」というメニューが追加されていることを確認してください。

B.TendaiCD のファイルのインストール


TendaiCD2 と TendaiCD3 の場合では、やり方が違うので、まず簡単な TendaiCD3 について説明し、次にもう少し面倒な TendaiCD2 について説明します。

1.CD ドライブに TendaiCD3 をセットして、CD のアイコンごとTendaiCD3_suite の一番上の階層にある TendaiCD_copy_convert_files.app というドロップレットのアイコンの上にドラッグ・アンド・ドロップして乗せます。最初に、どこにファイルをコピーするか、親フォルダーを指定するためのフォルダー選択ダイアログが出ます。ここで、先に決めておいたフォルダー(たとえば /Users/[your_account]/Documents/ など)を選択します。そのハードディスクに十分な空き容量があることを再度確認してください。実際にファイルがコピーされるのは、その中の
TendaiCD3_utf8/
というフォルダーになります(このフォルダーは、ドロップレットが自動で作ります)。
しばらくすると、TextEdit が TendaiCD3_suite_file_install.log というファイルを開いて、作業の内容を表示します。このログファイルも、デスクトップに作られたファイルです。確認が終わったら、適当なところに保管してください。
これで、TendaiCD3 の作業は終りです。

次に、TendaiCD2 のインストールを説明します。

1’.TendaiCD2 は、古いファイルシステムで作られているので、Mac OS X のディスクでは、ファイル/フォルダーの名前が文字化けして、そのままでは使えません。まず、TendaiCD3_utf8/ が作られたのと同じフォルダーに、TendaiCD2 という名前(スペースやハイフンは入りません)のフォルダーを作り、その中に TENDAI-CD2 の CD の内容をすべてコピーしてください。これだけで、5分くらいはかかるかるでしょう。

2’.ダウンロードした File Name Encoding Repair.app のアイコンの上に、いま作った TendaiCD2 という名前のフォルダーをそのまま乗せます。次のようなウィンドーが出ますので、

     filenamerepair

Correct text encoding を Japanese に
Optimize for Mac OS X にチェックを(これは最初からチェックされています)
For folders, also fix contents にチェックを入れて、
Repair ボタンを押します(リターンキーを押します)。
この作業は、すぐに終わります。終わったら、File Name Encoding Repair.app を終了してください(CMD + Q)。
フォルダーを開いてみて、ファイル/フォルダー名が修正されたことを確認してください。

3’.CD からコピーしたファイルの一部にロックがかかっていて、ファイル名の変換ができないことがあります。File Name Encoding Repair.app が「The file name "xxx" could not be repaired: -45」というエラーメッセージを出すので分かります。この場合は、まず「Stop」ボタンを押して作業を中止し、本パッケージに含まれる unlock_files_in_a_folder.app に、フォルダーごとドラッグ・アンド・ドロップで乗せてください。これでファイルのロックが解除されます。その後、あらためて File Name Encoding Repair.app のうえにフォルダーごと乗せて、ファイル名を変換してください。

4’.TendaiCD2 をフォルダーごと TendaiCD_copy_convert_files.app のアイコンの上にドラッグ・アンド・ドロップして乗せます。TendaiCD3 の場合と同様に、最初に、どこにファイルをコピーするか、親フォルダーを指定するためのフォルダー選択ダイアログが出ます。ここで、先に決めておいたフォルダー(たとえば /Users/[your_account]/Documents/ など)を選択します。実際にファイルがコピーされるのは、その中の
TendaiCD2_utf8/
というフォルダーになります(このフォルダーは、ドロップレットが自動で作ります)。
しばらくすると、TextEdit が TendaiCD3_suite_file_install.log というファイルを開いて、作業の内容を表示します(TendaiCD2 はたくさんのファイルがあるので、この作業にも3〜4分かかると思います)。このログファイルは、(前のログファイルがデスクトップにそのまま残されている場合には)TendaiCD3_suite_file_install_1.log という名前になります。このログファイルも、デスクトップに作られたファイルです。確認が終わったら、適当なところに保管してください。

なお、/9付録/法華懺法.TXT および 法華懺法_OLD.txt には、一文字、不正な文字が入っているので、文字化けします(58行目の「三宝」または「三寶」のあとに「ノ」という字が入ります)。これは、実際上は問題ないので、このままにしてあります。気になるならば、この文字を削除してください。
また、[1’]で作った「TendaiCD2」というフォルダーは、この後は使いません。手動で削除してください。

このコンバータを使って、ファイルの文字コードを UTF-8、改行記号を Unix (linefeed) の形式にしておけば、たとえば OS X に付属している Unix の grep ユーティリティを使って、高速に検索することができます。Terminal を使うのが面倒な方は、これと同じサイトにおいてある unix_grep.app を使って検索することもできるでしょう(unix_grep on OS X 参照)。その場合は、開くエディタに Jedit X を指定し、Recursive をon(「1」)にして、APP フォルダーをドロップして検索するといいと思います。また、同じサイトにある make_symlink.app も検索に利用できます(Make Symlink 参照)。

II.マクロの使い方

マクロは、すべて Jedit X で使います。

前提:データ形式の説明

TendaiCD では、おもに TXK と APP という2つのファイルの形式が使われています(以下、TendaiCD3 の「3CD3解説/05TXKファイルの必要性.txt」というファイルを参考にしています)。

TXK は、原本の改行をそのまま改行記号で表わし、データの巻数、品名/章名/科文、ページ数、行数を独自のタグ(V:, B:, P:, L:)で記入したものです。たとえば

V:T12'No375
B:1序品1
P:605a
大般涅槃經卷第一。
  宋代沙門慧嚴等依泥★經加之。    ——★は表示できない漢字
 序品第一。
如是我聞。一時佛在拘尸城力士生地阿
夷羅跋提河邊娑羅雙樹間。爾時世尊與大
比丘八十億百千人倶前後圍遶。二月十五
日臨涅槃時。以佛神力出大音聲。其聲
遍滿乃至有頂。隨其類音普告衆生。今日
如來應供正遍知。憐愍衆生覆護衆生。等

それに対して、APP ファイルは、検索しやすくするために、各行の最後に「。」が来るように整形し、各行の先頭に、行のアドレスを追加したものです。上の例と同じものが、次のように表わされます

1序品1,T12'No375,605a,1,0, 大般涅槃經卷第一。,0
1序品1,T12'No375,605a,2,0, 宋代沙門慧嚴等依泥★經加之。,0
1序品1,T12'No375,605a,3,0, 序品第一。,0
1序品1,T12'No375,605a,4,0, 如是我聞。,12
1序品1,T12'No375,605a,5,12, 一時佛在拘尸城力士生地阿夷羅跋提河邊娑羅雙樹間。,6
1序品1,T12'No375,605a,6,6, 爾時世尊與大比丘八十億百千人倶前後圍遶。,4
1序品1,T12'No375,605a,7,4, 二月十五日臨涅槃時。以佛神力出大音聲。,2
1序品1,T12'No375,605a,8,2, 其聲遍滿乃至有頂。隨其類音普告衆生。,2
1序品1,T12'No375,605a,9,2, 今日如來應供正遍知。憐愍衆生覆護衆生。,1
~~~|~~,~~~~~|~~~ ~~~~|~ ~~~~\    (本文)         ~/~
巻数章名 大正蔵 頁数や行数 "今日"は送られて来た文字,2  1文字送出

ただし、もとのデータに「。」が入っていないものは、APP 形式に加工できません(TendaiCD では、続蔵経をもとデータにしたものの一部が、APP 形式のファイルとしては提供されていません)。

その他に、TendaiCD2 には、1字索引ファイルが同梱されています。たとえば

                      【懸】の部分
../txk/法華玄義.TXK( 9648);璞名同質異。貴賤天懸。今/時學地論人反 T33, 788a,18/ 9顯體圓門 ,one
../txk/摩訶止觀.TXK( 8358);藏間穢濁浹潤。乍/懸。乍壓或熱或冷。七 T46, 93b,12/ 7對治助開7 ,one
../txk/文句記_.TXK( 9179); 如長風靡息空月常懸。/但中下之徒大機 T34, 253a,18/ 5譬喩品3 ,one
../txk/文句記_.TXK( 10784);鼠。天若/雨於樹倒懸。尾有兩岐以塞兩鼻 T34, 271a, 9/ 6譬喩品3 ,one

のようなものです。1字索引の中の「/」は、もとデータの改行箇所を示しています。これは、注目する文字「懸」の字を行の中心(行頭から9文字目)に置き、その後に画数の少ない順に漢字を並べたものです。特徴として、「類似表現がどこにあるかが直ちに分かる」こと、「類似表現が「無い」ことも直ちに分かる」ことが挙げられています。ただし、1字索引は分量が極端に多くなるため、TendaiCD3 には付属していません。

-----------

インストールされたマクロは、次のようなメニューになっています。

TendaiCD
	CD2_IndexSearch
	CD2_OpenTXKFileFromIdx
	CD2_OpenAPPFileFromIdx
	----------------
	openAppFromTXK
	openTXKFromApp
	----------------
	gkkSearch
	gkkFolderSearch
	makeSymlinkFilesFromGkkResult
	openTXKFileFromGkkResult
	openAPPFileFromGkkSearchResult
	----------------
	openFileList
	openFileFromFileList

全部で12のメニュー項目があり、機能によって4つに分かれています。以下、A,B,C,Dの4つに分けて、それぞれを説明します。

A.TendaiCD2 に含まれる「1字索引」を使う。(この機能は、TendaiCD2 のファイルをインストールしていなければ無意味です。必要がなければ、Jedit X のマクロメニューから削除してください。削除の方法は Jedit X の「ヘルプ」を見てください。)

「例題」として、TendaiCD2 に含まれている「六字章句」という語を検索することにします。

Jedit X の画面で「六字章句」という文字を書き、それを選択してください。その状態でメニュー項目
a.CD2_IndexSearch
を選びます。「IDX/04s007_ONE.txt」というファイルが開き、

../txk/請觀音疏.TXK( 683);之文。約義爲便。明六/字章句。今案經對 T39, 975b,23/ ,one
という行が選択されます。検索語「六字章句」が行の真ん中にくる(その前に9文字ある)最初の行が選択されるようにしてあります(この場合は「六/字章句」です。「/」印は、TXK ファイルがそこで改行されていることを示します)。その後に、TendaiCD2 に含まれる別の「六字章句」が含まれる文書のリファレンスが続いています。ここでは、4500 行目から 4525 行目までの 26 の例が見つかります。

必要な行を選択して(この時、1行をすべて選択するようにしてください。1部だけだとエラーメッセージがでることがあります。また2行以上選んだ場合もエラーメッセージがでます)、

ここでは、先の行の次にある

../txk/請觀音疏.TXK( 678); 或言稱三寶名。是六字章句。此配/六字 T39, 975b,18/ ,one
という行を選択して、
b.CD2_OpenTXKFileFromIdx
を選んでください。
すると、「TXK/請觀音疏_TXK.txt」というファイルが開き、

釋六字者。或言稱三寶名。是六字章句。此配
という行が選択されます(「六字章句」があることが分かります。)

次に、「04s007_ONE.txt」に戻って、同じ行を選択した状態で、
c.CD2_OpenAPPFileFromIdx
を選んでください。「APP/請觀音疏_app.txt」というファイルが開き、

?,T39'No1800,975b,18,1, 他釋六字者。或言稱三寶名。是六字章句。,2
という行が選択されます。

なお、「CD2_OpenAPPFileFromIdx」では、APP ファイルの選択された行には検索語がない場合もあります。その時は、その前後の行を見てください。

B.APP ファイルから TXK ファイルを開く、TXK ファイルから APP ファイルを開く。
「請觀音疏_TXK.txt」の

釋六字者。或言稱三寶名。是六字章句。此配
の行が選択された状態で、
a.openAppFromTXK
を選んでください。「請觀音疏_app.txt」が開き、

?,T39'No1800,975b,18,1, 他釋六字者。或言稱三寶名。是六字章句。,2
という行が選択されます。

次に、「請觀音疏_app.txt」の同じ行

?,T39'No1800,975b,18,1, 他釋六字者。或言稱三寶名。是六字章句。,2
が選択された状態で、
b.openTXKFromApp
を選んでください。「請觀音疏_TXK.txt」が開き、

釋六字者。或言稱三寶名。是六字章句。此配
の行が選択されます。

なお、TXK ファイルの該当ページに「B:xxx」タグや「L:xxx」タグが入っている場合には、選択行が正確でなくなることがあるので、注意してください。

このように、「openAppFromTXK」と「openTXKFromApp」を使うことによって、TXK ファイルと APP ファイルの間を自由に行き来することができます。

ただし、TXK ファイルに「。」が入っていないものについては、APP ファイルが作られていないので、開こうとしても「そのファイルはありません」という意味のエラーメッセージがでます。

C.gkk 検索を使う。

gkk 検索は、林宏さんが ajif さんのコードを一部使って作られ、それをさらに極悪トリッポンさんが他の機能も併せて Perl もモジュールに改変したもので、 TXK ファイル専用の高機能検索スクリプトです。ここでは、Gkk5.pm Rev.1.9 を(Mac 用に弥永が一部手直ししたものを)使っています。行をまたいで検索できること、マッチした行の前後に行を加えて表示できること、検索結果に「タグ・ジャンプ」用の便利なヘッダが付くこと、また新旧の漢字を同一視した検索ができることなどがおもな特徴です。
Gkk5.pm の詳しい使い方については、添付の ReadMe をお読みください。

一つのファイルから、ある語句を検索する。
ここでは、「例題」として、止觀弘決.TXK の中の「観世音」という語句を検索してみます(テキストの中では「觀世音」という旧字が使われていますが、「観世音」でも検索できます)。

Jedit X の画面に「観世音」と書き、それを選択した状態で
a.gkkSearch
を選んでください。ファイル選択のダイアローグが出るので、「/TendaiCD2_utf8/4Data/TXK/止觀弘決_TXK.txt」を選んでください(必ず TXK ファイルを選んでください)。

すぐに新しい画面が開き、

Search /Users/me/Documents/TendaiCD2_utf8/4Data/TXK/止觀弘決_TXK.txt for (観|(觀|観))(世|(丗|世))音
============
2-2修大行,T46'No1912,193c,25
"/Users/me/Documents/TendaiCD2_utf8/4Data/TXK/止觀弘決_TXK.txt" 4756 準前方等皆應事理二解。今文十意事理亦
"/Users/me/Documents/TendaiCD2_utf8/4Data/TXK/止觀弘決_TXK.txt" 4757 足次第少別。具在百録。設楊枝等者。以【觀
"/Users/me/Documents/TendaiCD2_utf8/4Data/TXK/止觀弘決_TXK.txt" 4758 世音】左手把楊枝右手持澡瓶。是故請者
"/Users/me/Documents/TendaiCD2_utf8/4Data/TXK/止觀弘決_TXK.txt" 4759 須備二物。若作所表者。楊枝拂動以表慧。
--------
2-2修大行,T46'No1912,195a,16
...
--------
4 occurrences found
という結果が表示されます。該当行の前後1行ずつが表示され、検索対象語は【と】で囲まれて表示されます。ここでは、行をまたいで「觀世音」が検索されたことが分かるでしょう。

次に、同じ検索語でフォルダーの中身を検索してみましょう。
「観世音」を選択した状態で
b.gkkFolderSearch
を選んでください。次のフォルダー選択ダイアログで、「/TendaiCD3_utf8/4Data/TXK/02傳教全集/」を選んでみます。1〜2秒で、

Search in the folder /Users/me/Documents/TendaiCD3_utf8/4Data/TXK/02傳教全集/ for (観|(觀|観))(世|(丗|世))音
============
3大乘上座像明據15,傳全1,95,5
"/Users/me/Documents/TendaiCD3_utf8/4Data/TXK/02傳教全集/01/025顯戒論_TXK.txt" 940 者也。復有菩薩摩訶薩。十六人等。賢劫千菩薩。彌勒爲上首。復有
"/Users/me/Documents/TendaiCD3_utf8/4Data/TXK/02傳教全集/01/025顯戒論_TXK.txt" 941 他方菩薩。千二百人。【觀世音】而爲上首。爾時世尊。於後夜分。入于
"/Users/me/Documents/TendaiCD3_utf8/4Data/TXK/02傳教全集/01/025顯戒論_TXK.txt" 942 三昧。其三昧名一切光。入三昧已。擧身皆放金色光明。其光大盛。
--------
1 occurrences found in /Users/me/Documents/TendaiCD3_utf8/4Data/TXK/02傳教全集/01/025顯戒論_TXK.txt

============
守護章在文,傳全2,93,12
"/Users/me/Documents/TendaiCD3_utf8/4Data/TXK/02傳教全集/02/013法華去惑_TXK.txt" 1024 論。既約八地以上三地説。不通餘地。何背聖説。更別臆説。經列八
"/Users/me/Documents/TendaiCD3_utf8/4Data/TXK/02傳教全集/02/013法華去惑_TXK.txt" 1025 萬菩薩名。言其名曰文殊師利菩薩。【觀世音】菩薩等。此等八萬大
....
============

Found 41 occurrences in /Users/me/Documents/TendaiCD3_utf8/4Data/TXK/02傳教全集/

という結果が表示されます。

gkk 検索は、非常に複雑な作業をしているにもかかわらず、相当に早く、かつ強力で、たとえば「文殊師利菩薩」を「/TendaiCD3_utf8/4Data/TXK/」の全ファイルを対象に行なっても、約50秒ほどで 184 の該当箇所を表示できます(Dual 867 MHz PowerPC G4 という2001年発売の Mac のモデルで)。

次に、「02傳教全集」で見つかった「觀世音」を含むファイルの中で、たとえば「摩訶薩」ということばが出てくるファイルを見つけたい、とします。つまり、「観世音」と「摩訶薩」の両方の語が出てくるファイルの検索です(つまり「観世音」AND「摩訶薩」の「AND 検索」です)。

まず、先ほどの検索結果を表示したファイル(一行目が「Search in the folder /Volumes/NIVol2/Users/ni/Documents/TendaiCD3_utf8/4Data/TXK/02傳教全集/ for (観|(觀|観))(世|(丗|世))音」と書かれたファイル)を前面にした状態で、
c.makeSymlinkFilesFromGkkResult
を選びます。はじめに、「Choose a folder in which you will make a new folder to put the symlink files...」と表示されたフォルダー選択ダイアログが出ます。ここでは、たとえばデスクトップ・フォルダーを選びましょう。次に、「Enter the name of the new folder...」というダイアローグが出るので、たとえば「kanzeon_in_dengyo」(「伝教大師全集で「観世音」が見つかったファイル群」という意味です)と入力します。

すぐに、「Made 14 symbolic linked files in /Users/me/Desktop/」という表示が出ます。これで準備完了です。

次に、「摩訶薩」という語を選択した状態で、あらためて
gkkFolderSearch
を選択してください。次に表われるフォルダー選択ダイアログで「/Users/me/Desktop/kanzeon_in_dengyo」を選択します。すぐに、

Search in the folder /Users/me/Desktop/kanzeon_in_dengyo/ for 摩訶薩
============
上_已顯眞實勝1,傳全3,04,11
"/Users/me/Desktop/kanzeon_in_dengyo/001法華秀句_TXK.txt" 44 又麁食。常云小權大實。汝今大權。寧不自語相違乎。明知。麁食第
"/Users/me/Desktop/kanzeon_in_dengyo/001法華秀句_TXK.txt" 45 二文。定又有未解經文失。何以故。神力品云。今爲諸菩薩【摩訶薩】。
"/Users/me/Desktop/kanzeon_in_dengyo/001法華秀句_TXK.txt" 46 説大乘經。名妙法蓮華。教菩薩法。佛所護念(已上經文)。當知。麁食者。既
--------
上_已顯眞實勝1,傳全3,66,3
"/Users/me/Desktop/kanzeon_in_dengyo/001法華秀句_TXK.txt" 828 不示尾語。頭尾別離。何知眞體。今續頭尾語。令知深誓願。謹案其
"/Users/me/Desktop/kanzeon_in_dengyo/001法華秀句_TXK.txt" 829 正文云。又文殊師利菩薩【摩訶薩】。於後末世。法欲滅時。有受持法
........
============

Found 99 occurrences in /Users/me/Desktop/kanzeon_in_dengyo/

という結果が表示されます。

ここでファイルパスが「/Users/me/Desktop/kanzeon_in_dengyo/001法華秀句_TXK.txt」というふうになっています。これは、「「/Users/me/Desktop/kanzeon_in_dengyo/」というフォルダー内に置かれた symbolic linked file (昔の OS の alias に相当する)で、一つ一つのファイルは 4 KB 以下の小さなファイルです。これが、本体の「/Users/me/Documents/TendaiCD3_utf8/4Data/TXK/02傳教全集/03/」にある「001法華秀句_TXK.txt」にリンクされています。

次に、gkk 検索の結果から、TXK ファイルや APP ファイルの該当箇所にジャンプしてみましょう。「gkkSearch」の結果表示ファイルでも、「gkkFolderSearch」の結果表示ファイルでもできます。また symbolic linked file の結果表示ファイルでも同じようにできます。

せっかくですから、symbolic linked file の結果表示ファイルを使ってみましょう。たとえば上の例の

"/Users/me/Desktop/kanzeon_in_dengyo/001法華秀句_TXK.txt" 45 二文。定又有未解經文失。何以故。神力品云。今爲諸菩薩【摩訶薩】。
という行を選択した状態で
d.openTXKFileFromGkkResult
を選んでみてください。「/TendaiCD3_utf8/4Data/TXK/02傳教全集/03/001法華秀句_TXK.txt」というファイルが開き、

二文。定又有未解經文失。何以故。神力品云。今爲諸菩薩摩訶薩。
という行が選択されます。

次に、その次の

"/Volumes/myDocument/Users/ni/Desktop/kanzeon_in_dengyo/001法華秀句_TXK.txt" 829 正文云。又文殊師利菩薩【摩訶薩】。於後末世。法欲滅時。有受持法
という行を選択した状態で、
e.openAPPFileFromGkkSearchResult
を選んでください。「/TendaiCD3_utf8/4Data/app/02傳教全集app/03/001法華秀句_app.txt」というファイルが開き、

上_已顯眞實勝1,傳全3,66,3,3, 謹案其正文云。又文殊師利菩薩摩訶薩。於後末世。法欲滅時。,4
が選択されます。

D.ファイルリストを使う
最後の2つのマクロは、TendaiCD2 と TendaiCD3 のファイルのリストを使うためのものです。

まず、
a.openFileList
を選んでみてください。


TendaiCD2
TendaiCD3

という2つの項目を選べるダイアローグが出ます。どちらかを選択して「OK」ボタンを押してください。


TendaiCD2_file_list.txt

または

TendaiCD3_file_list.txt

というファイルが開きます。

これらのファイルには、インストールされたファイルがすべて載せられています。

それらのうちのファイル名(フォルダー名では動作しません)をどれでも選択して、
b.openFileFromFileList
を選んでください。Jedit X が選択されたファイルを開きます(ただし gif ファイルは開きません)。


最後に、
/Users/[your_account]/bin/TendaiCD/ にインストールされた
TendaiCD_preferences.txt
というファイルについて、説明しておきます。このファイルは、次のような内容です。

# Unicode_TendaiCD preferences
# Must be in ~/bin/TendaiCD/ directory
# ? Nobumi Iyanaga 2007 2007_05_30
#
TendaiCD2_baseFolder /Users/me/Documents/TendaiCD2_utf8/
TendaiCD2_dataFolder /Users/me/Documents/TendaiCD2_utf8/4Data/
TendaiCD3_baseFolder /Users/me/Documents/TendaiCD3_utf8/
TendaiCD3_dataFolder /Users/me/Documents/TendaiCD3_utf8/4Data/
#
SINKYU_utf8.txt ~/bin/TendaiCD/SINKYU_utf8.txt
#
gkk_context_number 1
gkk_grep_tag 1
gkk_display_not_found 0
#
行頭に「#」が置かれた行はコメント行です。実際に意味がある行は、行頭に語句があり、次にタブがあり、次に行末に語句がある行です。

最初の4行:「TendaiCD2_baseFolder」から「TendaiCD3_dataFolder」までの4行は、TendaiCD2 および TendaiCD3 のファイル群がインストールされた場所を示します。この4行は、TendaiCD_copy_convert_files.app によって自動的に書かれます。もし、手動で「TendaiCD2_utf8/」や「TendaiCD3_utf8/」を別の場所に移動したら、これらの行の内容も手動で書き直す必要があります。

次の「SINKYU_utf8.txt」は、gkk 検索で使う新旧漢字同一視のためのファイルがどこに置かれているかを示します。これは、原則として書き換えないでください。

最後の3行「gkk_context_number」から「gkk_display_not_found」は、gkk 検索を制御するためのものです。
gkk_context_number」は、gkk 検索で、検索対象語がある行の前後何行を表示するかを示します。ここに、「2」と書けば、前後2行ずつ、全部で5行ずつの検索結果が表示されます。
gkk_grep_tag」は、gkk 検索の結果表示から、ファイルのパス名および行数を示すタグ(たとえば「"/Users/me/Desktop/kanzeon_in_dengyo/001法華秀句_TXK.txt" 44」というような部分)を省略するか否かを決めるものです。これらのタグは、あると見づらくなりますが、ないと、各行を選択して TXK ファイルや APP ファイルを開くことができなくなるので、つねに「1」にしておいてください。
最後の「gkk_display_not_found」は、gkkFolderSearch を行なって、複数のファイルを検索した時に、該当する検索語が見つからなかったファイルについて、たとえば

Found nothing in /Users/me/Desktop/kanzeon_in_dengyo/241長講法華經式_TXK.txt...

のように表示するかどうかを決定するものです。一般に、たくさんの「Found nothing in ...」があると煩雑になるので、デフォルトでは「0」にしてあります。

これらの値を変える時は、必ず半角数字を使うようにしてください。


ダウンロード

TendaiCD3_suite のパッケージは、このリンク (444K to download)からダウンロードしてください。

TendaiCD という研究者にとって非常に便利な電子テクストを作ってくださった天台宗典編纂所にあらためて感謝します。

これらのスクリプト/マクロ類についてのバグ・レポートや御意見、ご感想は、

n-iyanag@nifty.com

にいただければ幸いです。

2007年6月

彌永信美


Mail to Nobumi Iyanaga


frontierlogo picture

This page was last built with Frontier on a Macintosh on Mon, Jun 4, 2007 at 11:38:14 PM. Thanks for checking it out! Nobumi Iyanaga