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日仏会館図書室

友の会通信

第2号(1997年10月)

はじめに

 通信第2号の発行がまた大幅に遅れてしまい、申し訳ありませんでした。本号に掲載した会長・筆宝先生のごあいさつにもありますように、本年7月10日にようやく第1回総会を開くことができ、会則、人事など組織の原則が確定しました。また総会の後、倉田保雄先生に、「保革コアビタシオンの前途」という題で、大変興味深い講演を行っていただきました。これが図書室友の会としての記念すべき最初の活動で、今後の活動の原点ともなっていくものと思います。  今回の通信第2号では、おもに会則、役員人事などについて、総会で決定された事項についてお伝えいたします。

日仏会館図書室友の会のみなさんへ


(会長)筆宝康之

 1996 年 10 月の結成会をうけて、弥永信美世話人代表以下、有志会員の献身的な努力のおかげで、本年7月にようやく第1回総会にこぎつけることができました。そこで組織原則と運営方針が確定し、会の再出発を心からうれしく思います。当日の席上で友の会会長の大役をおおせつかり、微力の身ではありますが、恐縮しております。
 お茶の水時代からずっと利用させていただいた、日仏会館図書室の文献や新聞・雑誌・辞典類はフランス知の宝庫であり、公共財です。同図書室は、私たちと在日フランス人にとって日仏文化交流の拠点、かけがえのないめぐりあいの場ともなってきました。ジョスパン内閣のクリスチアン・ソテール経済財政相も、その熱心な図書室ファンのひとりであったのです。であれば、会館の由緒ある貴重図書の移転や処分の動きや財政難には、有志の皆さんと心をいため、関連学会の友人らとも何度か相談をかさねて、図書室の充実と発展をはかるためにまずできることは何か、と知恵をよせあい、それらが関連学会系の図書小委員会と友の会がうまれるきっかけともなりました。
 恵比寿に移ってからは、あらたな時代環境、利用状況と財政制約のもとで、「新しい酒を新しい革袋に」入れるあり方が模索されてきたと思います。利用者会員の実態、その希望がどこにあり、図書館がかかえる諸問題の改善にどのような形で協力できるのか、友の会はまずそのあたりをよく理解したい。日仏事務所当局や日仏会館ピエール・カプラン学長の御意向も充分うかがって、関係者各位との「コアビタシオン」をはかりながら、よりよい図書室となるよう、利用者友の会としてなにほどか努力していくべき、と考えます。さいわいなことに、ジョスパン新政権は、「国家財政の1%を文化に投入する」との公約を掲げております。この流れは、会員の図書室利用を活性化する好機ともなりましょう。
 在任一年の間、世話人会と会員諸氏のご協力、ご提言、ならびに学長先生とフランス政府、司書の皆様方のご理解をお願いとして、ごあいさつといたします。

総会報告

総会で決定された会則

日仏会館図書室友の会・会則
リンクされたページを御覧下さい。[このページに戻るには、ジャンプメニューから「戻る」を選んで下さい]

同会則のフランス語版
リンクされたページを御覧下さい。[このページに戻るには、ジャンプメニューから「戻る」を選んで下さい]

なお、このフランス語版の文言については、今後改良される可能性もあることをお含みおき下さい。

 さらに、この総会では、これまでの会計報告、友の会の会費、役員、今後の活動内容などについて話し合われ、今年度(1997年度)の会費、役員について次のように決定されました。

会費(年会費)	1口	2,000円
		ただし準会員は無料

役員 会長 筆宝康之 世話人代表 彌永信美 事務局長 堀 歌子 事務担当 長瀬一洋

 なお、7月に総会が開かれたため、1997年度は1998年6月末までになります。
 また「準会員」というのは、具体的には会館図書室の司書の方で本会に入会して下さる方を指しています。準会員は、総会での議決権をもたないと考えていただければいいでしょう。

 現在(97年10月)、友の会会員は46名、内14名が世話人会を構成しています。

アンケート結果の御報告

 友の会通信の創刊号に、会員の皆さまへのアンケートを添えましたが、43通に対して14通のお返事をいただけました。その内容を整理した結果を次に掲載します。

会館図書室への要望

  1. パリ国立図書館などとの相互閲覧
    これは、現状でもある程度可能になっています。図書室にない 資料は、他の国内、または外国の図書館から借り出すことや、 コピー、マイクロ資料の注文も可能です。ただし、相当の時間が かかることはやむを得ないでしょう。
  2. 開館時間の延長、夜間の開館、または休日開館など
    これは現状ではおそらく実現が難しいと思われます。
  3. 2〜3の特定の雑誌を揃えてほしい

友の会への要望

  1. 講演会の開催
  2. 関心対象分野別のサークルをもち、図書購入の指針としての情報交換、その他フランス人を含めた研究者同士の情報交換、または分野別の講演会などができるとよい(これと同趣旨の御要望は複数ありました)
  3. 近着図書の紹介・所蔵図書の分野別の紹介、案内など(通信で)
  4. フランス語文献の講読会、勉強会
  5. フランス語専門図書館の存在をより広く知らせるためのPR活動
  6. 海外の図書館友の会との意見・情報交換など

 これらのうち、友の会への御要望は、できるだけ実現していきたいと考えています。なかでも、(2)番の「関心対象分野別のサークルをもつ」こと、および(5)番の「PR活動」は、積極的に推進していきたいことです。こうした活動を実際に行なうためにも、会員の皆さまから具体的な御提案をいただければ幸いです。

(以上・文責・彌永)

インターネットでフランス語図書を探す

彌永信美

 ここ数年間の間に、日本でもインターネットが爆発的に発展し、多くの人たちがインターネットを通じて情報を集めたり、自ら発信したりできるようになってきました。それと同時に、図書館もカタログの電子化など、急速に電子化への方向が強まってきています。
 ここでは、インターネットを通じてフランス語の図書についての情報を集めたり、通販を通じて購入するなどの方法について、ごくささやかな個人的な経験を述べてみたいと思います。なお、インターネットへのアクセスがない会員の方々には、無関係の話題になってしまい、申し訳ありません。

 第一に、日仏会館図書室の蔵書は、現在、学術情報センターのオンライン・カタログに入力中で、現時点で和洋雑誌は入力済み、図書に関してもおそらく半分以上がすでに入力され、今後1〜2年のうちにほとんどがインターネットのオンライン・カタログで見ることができるようになるはずです。その時にこのオンライン・カタログがどの程度公開されているかは分かりませんが、現在は「試行サービス」として一般に公開されています。URL は
http://webcat.nacsis.ac.jp/webcat.html
で、カタログ検索ページに直接アクセスできます。もちろん会館図書室以外の大学などの研究機関の蔵書も、このカタログで調べることができます。

 次に、フランスの国立図書館(BN)のホームページの URL は
http://www.bnf.fr/index.htm
です。ここから各種カタログにアクセスできます。メインのカタログは BN-Opale で、ここには1970 年以降のすべての書籍など、200万件以上のデータベースが構築されていますが、残念ながら Telnet によるアクセスしかないので、あまり使いやすくはないようです。Telnet のアクセスは
telnet://opale02.bnf.fr/
で、ログイン時に「opale」と入力します。これは実際に試してみましたが、ログインのタイムアウトで接続に失敗してしまいました。その他にも、Catalogue Haut du Jardin というカタログがありますが、これも容易にアクセスできませんでした。

 フランスから通販で図書を購入したい、あるいは最低限の書誌がほしい、という場合に有益なのが、Livre.net というちょっと変わったサイトです。ここは、会員制でオンライン・カタログや出版社の情報など図書関係の情報にアクセスできるようですが、その他、Librairie en ligne というオンライン・ブックショップのリンク集などが公開されていて、誰でも見ることができるようになっています。
 その中から、二つ選んでみました。一つは以前から有名な本やレコード、CD などの「セルフサービス」店 FNAC で、URL は
http://www.fnac.fr/
です。もう一つは A la Page というオンライン・ブックショップで URL は
http://www.alapage.tm.fr/
です。両方とも、比較的使いやすい図書のデータベースがあります。
 筆者はこの A la Page で一冊の本を注文し、ちゃんと届いたので、これからも注文しようと思っています。届くまでに時間がかかること、送料が相当かかることを除けば、検索も比較的早く、満足できるところだという印象をもちました。もっとも、アメリカの「世界最大のオンライン・ブックショップ」といわれる Amazon.com (http://www.amazon.com/)などに比べると、データベースの規模が違うように思いますが。

 フランスの国立図書館のカタログは、現状ではあまり使いやすくないようですが、アメリカの議会図書館 Library of Congress のカタログは非常によくできており、フランス語の専門的な図書も多く揃えています。URL は
http://lcweb.loc.gov/catalog/
です。ここから各種のカタログにアクセスできますが、たいていの場合はいちばん始めの Word search : Simple Search でも十分な情報を得ることができます。

 最後に日本に戻りますが、日本の紀伊國屋や丸善などのデータベースも十分に利用価値があります。これらは会員制ですが、紀伊國屋では部分的には会員でなくてもデータベースを利用できます。「紀伊國屋書店インターネット店 BookWeb」の URL は
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/
丸善のオンライン・ショップは
http://www.maruzen.co.jp/booknet-index-j.html
でアクセスすることができます。

 以上、大変簡単ですが、筆者の個人的な経験を述べました。もっといろいろな情報がたくさんあるでしょうから、御存知の方はぜひお知らせ下さい。また、フランスに関する一般的な情報、あるいは学術機関などの情報は、日仏会館のホームページに置かれたすぐれたリンク集からもたどることができます。日仏会館の日本語ホームページは
http://www.iijnet.or.jp/MFJ/index-j.html
中でも重要なリンク集は
http://www.iijnet.or.jp/MFJ/jp/pagesf-j.html
でアクセスできます。

お知らせ

  1.  友の会主催の第2回公開講演会が10月23日(木曜日)午後6:00から会館図書室で行われます。早稲田大学名誉教授・岡山隆先生に「最近の南フランス事情」という題でお話をいただきます。
  2.  年会費は入会のための用紙では1,000円となっていましたが、7月10日の総会で2,000円と定められました。この通信に振り替え用紙を同封いたしますので、お払い込みいただければ幸いです。なお、7月までの時点ですでに1,000円をお支払いいただいた方は、どうぞ御放念下さいますよう、お願いいたします。
  3.  友の会のホームページができました。発送などの費用なしに情報が公開できますので、今後も利用したいと考えています。インターネットにアクセスできる方は、
    http://www.bekkoame.or.jp/~n-iyanag/AABMFJ/toppagej.html
    または
    http://www.bekkoame.or.jp/~n-iyanag/AABMFJ/toppagef.html
    で御覧下さい。また、このサイトの利用法などについて御提案がありましたら、ぜひ彌永までお知らせ下さい。


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This page was last built with Frontier on a Macintosh on Wed, Oct 22, 1997 at 21:38:50. Thanks for checking it out! Nobumi Iyanaga