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東急バスで探る東京の地形

2001.12.9更新

東急バスが走る東京南西部は主に武蔵野台地と呼ばれる台地になっています。 武蔵野台地は東側は海岸低地、南側は多摩川の低地で区切られています。
武蔵野台地には目黒川、立会川、呑川といった川の刻んだ谷があり、起伏の富んだ地形となっていて、多くの坂が存在します。
大きく分けて、目黒川の北は淀橋台、目黒川と立会川の間が目黒台、立会川と呑川の間が荏原台、呑川の南が久が原台と呼ばれています。 淀橋台と荏原台は比較的標高も高く起伏も激しくなっています。
それでは、東急バスに乗って地形を探っていくことにしましょう。

渋41 渋谷駅−大井町駅

最初と最後に起伏があるが、ほとんど目黒川沿いを走る

[渋谷駅]は標高約17mで渋谷川の谷に位置する。 玉川通りに出て坂を駆け上り[道玄坂上]では標高約34mとなる。 ここは渋谷駅西側に広がる南平台・青葉台の台地の上。 [大坂上]を過ぎると今度は下り坂で[大橋]では17mとなり、目黒川の谷に出る。 まもなく目黒橋で目黒川を渡り、ここからはしばらく目黒川の右岸を進んでいく。 従って、川の反対側は目黒台の斜面となっていて多くの坂を見ることができる。 金比羅坂、かむろ坂、峰原坂などである。 目黒川に接近したり離れたりするが離れてもせいぜい300m程度である。 [不動尊参道]付近が一番離れている。 陸橋で山手線を越えて[大崎駅]を過ぎると居木橋で再び目黒川を渡る。 やがて第一京浜に出て再度目黒川を渡る。もうこの辺りは海岸低地である。 並行して走る京急線の向うに旧東海道があり、そこが海岸線だったのである。 池上通りに入り[青物横丁]から上り坂となる。仙台坂である。 [青物横丁]の標高が6mで、次の[仙台坂]が15mである。 ここは目黒台の一番海岸よりに突き出たところで、東大井の台地である。 [大井町駅東口]から[大井町駅]でまた下り坂となり終点[大井町駅]の標高は11mとなる。 ここは、立会川の谷となっている。 渋谷駅行は大井町駅付近の経路が若干異なり、 標高15mの[ゼームス坂上]から標高4mの[品川銀座]へとゼームス坂を下る。

渋72 渋谷駅東口−五反田駅

起伏のある狭い道を走り、3つの台地を越える

[渋谷駅東口]から[恵比寿駅]までは渋谷川に沿った低地を走る。 [恵比寿駅]手前で渋谷橋で渋谷川を渡る。 [恵比寿駅]を過ぎ狭い道に入ると上り坂となり、[研究所裏]辺りでピークとなる。 ここは渋谷川と目黒川に挟まれた淀橋台の台地(恵比寿の台地)。 [中里橋]までは急な下り坂で一気に20m以上下る。 ここで中里橋で目黒川を渡る。 目黒通りに出るとまた急な上り坂となる。 [元競馬場前]からしばらく台地の上を走るが、 [東京学園高校通り]から再び下り坂。 [目黒不動尊]辺りが羅漢寺川の谷にあたる。 ここを過ぎると再び上り坂となり、[桐が谷]を過ぎて中原街道に出ると [大崎広小路]まで下り坂となる。 ここで再び目黒川を渡り[五反田駅]に着く。

森05 大森操車所−洗足池

海岸低地から終盤の台地の急坂を通って洗足池へ

[大森操車所]は標高約10mの低地。出発してすぐ上り坂となるが、 大森駅山王口の交差点の標高16mをピークに下り坂となる。 これは八景坂で一気に[山王三丁目]の標高4mまで下る。 ここからしばらく海岸低地を走る。 途中堤方橋で呑川を渡る。 その後もずっと低地を走り、[安詳寺前]を過ぎて一変する。 [久が原出世観音]で標高16mのピークを過ぎ、再び道々橋で呑川を渡る。 [上池上]は標高8mでここから急な上り坂となり標高27mの[池雪小学校]まで一気に上る。 ここは荏原台の台地が、呑川とその支谷の洗足池の谷の間に張り出しているところである。 中原街道に出て、終点[洗足池]でやや標高は下がり22mとなる。

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