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2004鉄道でゆく北海道の自然めぐり
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2004.11.19更新

2004年11月13日から17日まで北海道をめぐってきました。

本ページはIE6.0で確認しています。

[1] 11月13日(土)〜14日(日) 北斗星1号 上野16:50→8:44南千歳 1170.7km

旅の出発は初めて乗る寝台特急北斗星。6号車のB寝台個室「ソロ」に乗った。私の部屋は2階で、居心地はいい。 下の写真は出発前の上野駅13番線ホームで撮影。


上野を出発し、本州側は大宮、宇都宮、郡山、福島、仙台、一ノ関、盛岡ととまっていった。 盛岡あたりで眠ってしまい、初めて通る青函トンネルには気づかなかった。 私は今回4回目の北海道になるが、2回は飛行機、もう一回は青函連絡船であった。 北海道に入り、八雲あたりで目がさめる。朝焼けの内浦湾の海岸線沿いを列車は進む。 しばらくボーっと海をながめていた。食堂車で朝食をとり、室蘭付近では雨が降っている。 今日の釧路の天気が心配になってきた。この日西から低気圧が近づきつつあり、天気は下り坂であったが、 何とか天気がもってほしいと願う。やがて南千歳に到着。

[2] 11月14日(日) スーパーおおぞら3号 南千歳9:33→13:03釧路 304.5km

南千歳はかつての千歳空港駅で、ここから次に乗る石勝線の分岐となる。 1時間弱の待ち合わせで次に乗るスーパーおおぞら3号が到着。 石勝線は割合新しい路線で札幌と道東を短絡する路線である。 単線ではあるが路盤はしっかりしていて山間を列車は速く走っている。 ところどころ信号場に停車して上り列車と交換する。トマムに近づくと山には雪がかかり、また雨が降ってきた。 しかし、分水嶺のトンネルをぬけ、新得に近づくと青空が見えてきた。 以降釧路まではずっと晴天であり、うれしい限りである。

[3] 11月14日(日) 釧網本線 釧路13:50→14:29塘路 27.2km

釧路で駅弁「かきべん」を食べて、次の列車を待つ。釧網本線は1両のワンマンカーである。 たぶん、1両編成に乗るのは初めてだと思う。出発してしばらくすると釧路湿原が見えてくる。 釧路川の流れも見えてきて、景色は広大な原野の様相を呈してきた。 しかし、次第に雲が広がってきて天気が心配になってくる。

[4] 11月14日(日) 塘路 釧路湿原周遊



塘路駅を降りて、湿原へと歩く。天気は雲が多いものの日もさしている。塘路はアイヌ語で「沼のところ」という意味。 国道391号を歩き、左へ入り線路をわたって湿原へと入っていく。このあたり一帯は釧路湿原国立公園となっている。 一面の草原はすっかり枯れて茶色くなっている。ちょうど夕暮れにさしかかり、ものさびしい感じである。 それにしてもこのあたりは日が暮れるのが早い感じがする。 調べてみると東京の日の入りがおよそ16時30分に対してここは15時55分である。


引き返して右手の線路越しに沼が見える。エオルト沼というそうである。 遠くでちょっとわからないがここに何羽かの水鳥がいた。


今度は国道をわたり、塘路湖をながめた。おだやかな広い湖である。


ふたたび駅にもどり、遠くの山々を見わたす。左に阿寒富士、雌阿寒岳、右に雄阿寒岳が見える。


[5] 11月14日(日) 釧網本線 塘路17:56→18:30釧路 27.2km

16時をすぎ、あたりは暗くなり始めた。次の列車まで2時間近く待たなければならない。 この時間帯は3時間以上間隔があいている。 ほかに人はいない。一人さみしく待合室で待つ。しだいに寒さも増してくる。 ホームのちょっとの灯り以外は真っ暗である。やがて遠くから列車の灯りが音とともに近づいてくる。 結局乗るのは私一人。車内は暖かい。

[6] 11月14日(日) 釧路

釧路に到着し、ラーメン屋により夕食をとる。かきラーメン塩味というのを食べる。 かきが5個入っていた。

[7] 11月15日(月) 根室本線 釧路8:15→9:16糸魚沢 57.2km

早朝まだ晴れている。気温も10度あり、釧路としては暖かい朝だそうである。 低気圧が北海道の北を通過中で暖域に入っているからであろう。 今度乗る列車も1両ワンマンカーである。 根室本線は、釧路までは札幌直結の特急列車が走っているが、釧路から先根室まではこのような1両のローカル列車が 走るだけである。 列車が発車するころにはすかっり曇ってしまった。途中雨も降り出してきた。 しかし、降りる糸魚沢では何とか雨は降っていなかった。

[8] 11月15日(月) 糸魚沢 別寒辺牛湿原周遊



糸魚沢を降りて国道44号を少し歩いて右にまがり、線路をわたり細い路を歩く。 しばらくすると突然川が見えてくる。チライカリベツ川というそうである。 チライカリベツとはアイヌ語で「糸魚の通う川」という意味。 この辺一帯は別寒辺牛(べかんべうし)湿原という。ここも草は枯れている。 別寒辺牛とはアイヌ語で「菱の多いところ」という意味。


帰りの列車の時間がすぐなので早々に引き返す。 糸魚沢駅は私が行った日本最東端駅になる。


[9] 11月15日(月) 根室本線 糸魚沢9:39→10:38釧路 57.2km

糸魚沢から乗った1両のワンマンカーはちょっと混んでいた。 糸魚沢から次の厚岸の間は左側の車窓が楽しい。別寒辺牛湿原の中を線路が通っていて、 線路のすぐ近くに別寒辺牛川が見える。また、厚岸駅に近づくと厚岸湖が見えてくる。


厚岸からはさらに混んできて、途中からは満席で立ち客も出てきた。 やはり朝の上り列車である。

[10] 11月15日(月) スーパーおおぞら6号 釧路11:19→12:51帯広 128.3km

根室本線は釧路からはしばらく海岸線沿いを走るが、途中から内陸に入り、十勝川沿いを走っていく。 帯広近くになると雨が降ってきた。

[11] 11月15日(月) スーパーおおぞら8号 帯広14:54→17:17札幌 220.2km

帯広で降りて、帯広が発祥の地といわれる豚丼を食べた。 再び列車に乗り一路札幌へ。帯広平野は広大な原野がつづいている。 追分駅で臨時停車し、下り列車が鹿と衝突し少々遅れるとの案内があった。北海道ならではのできごとである。

[12] 11月15日(月) 札幌

札幌では雪が降っていた。北海道の北を通った低気圧からのびる寒冷前線が北海道を通過し、寒気が入ってきたためである。 夕食はみそラーメンと新鮮な刺身で一杯。

[13] 11月16日(火) スーパーホワイトアロー5号 札幌9:00→9:49滝川 83.5km

函館本線の特急に乗って滝川へと向かう。線路は石狩川に沿って進み、江別付近で石狩川の土手まで近づくが、川は見えない。 岩見沢を過ぎると雪が強くなり一面銀世界となった。

[14] 11月16日(火) 滝川

滝川は一面の雪。当初目的地まで歩いていこうと思っていたが、タクシーで行くことにした。 同じ敷地内にある滝川市美術自然史館と滝川市こども科学館に行った。 地方都市の科学館としては展示は充実しており、プレートテクトニクスが実感できる動く地球儀は必見である。

[15] 11月16日(火) スーパー宗谷2号 滝川11:45→12:35札幌 83.5km

札幌、旭川間は日中およそ30分おきにスーパーホワイトアローとライラックの特急が交互に運行されている。 そんな中に稚内や網走とを結ぶ特急が走っている。このスーパー宗谷も稚内からやってきた列車である。 滝川駅は私が行った日本最北端駅になる。


[16] 11月16日(火) すずらん4号 札幌14:30→15:35白老 92.8km

札幌で昼食としてまたみそラーメンを食べる。今度乗る列車は今まで乗った道内の特急と比べると やや古い一昔前の車両である。頭にスーパーがつく特急が新型タイプのようである。 同時発車のライラック11号としばらく並走する。

[17] 11月16日(火) 白老 ポロト湖

白老も雪が舞っていて寒い。白老はアイヌ語で「虹の多いところ」という意味。 駅から国道36号を東に進み、左にまがって線路を渡るとポロト湖に到着する。ポロトとはアイヌ語で「大きい沼」という意味。 湖畔にあるアイヌ民族博物館に行く。国の重要無形民俗文化財に指定されているアイヌ民族古式舞踏を見学した。 日も暮れて三日月が湖畔にはえて美しかった。


[18] 11月16日(火) すずらん7号 白老17:19→18:22札幌 92.8km

もう外は真っ暗であり、車窓からは街明かりしか見えない。やはり札幌に近づくと明るくなる。 テレビ塔が見えてくると札幌に到着。

[19] 11月16日(火) 札幌

札幌はまだ雪が舞っている。オホーツク海で低気圧が発達し、北海道は冬型の気圧配置になっている。 夕食はジンギスカンを食べる。

[20] 11月17日(水) 北斗4号 札幌7:30→8:42登別 111.7km

北斗4号は旧型の車両である。昨日の白老と同じ千歳線と室蘭本線をたどっていく。 天気が心配である。途中までは晴れていたが、登別につくころには雨が降っていた。

[21] 11月17日(水) 登別 登別温泉街 大湯沼・地獄谷・四方嶺

登別駅に着きすぐバスに乗る。15分ほどで登別温泉に到着。ところが大雨でこのあとの行動がとれない。 しばらくバスの待合室で雨宿りをする。登別とはアイヌ語で「水の色の濃い川」という意味。 1時間たってもまったくやむ気配がなくむしろ雨脚は強くなってきた。 やっと1時間半後の10時30分ころになって日がさし始め雨も弱まってきた。 となりのタクシー営業所からタクシーをつかまえ大湯沼にむかう。 ほどなく大湯沼に到着。大湯沼は爆裂火口跡に水がたまった沼で、水温は50度近くあるそうである。


大湯沼のすぐ近くには奥の湯沼がある。こちらは80度の温度があるそうで、すごい湯気が立っていた。


雨もやみここから遊歩道をとおり地獄谷に向かう。途中大湯沼の全景をながめることができた。


しばらくすると地獄谷に到着。ここも爆裂火口の跡で噴煙をあげている。 このあたり一帯は支笏洞爺国立公園となっている。


ふたたび温泉街にもどり今度はロープウェイで四方嶺に登る。頂上にはクマ牧場があり、あわせてヒグマ博物館がある。 展望台からは倶多楽湖を眺めることができた。倶多楽湖はカルデラ湖でかなり正確に円に近い形をしている。 倶多楽とはアイヌ語で「虎杖(いたどり)の群生するところ」からきている。近くの虎杖浜(こじょうはま)は同じ語源。


ロープウェイで下山して、温泉街で昼食をとる。バスで登別駅に戻る。

[22] 11月17日(水) スーパー北斗12号 登別13:25→15:29函館 207.0km

登別からは3本の列車を乗り継いでいよいよ帰途につく。室蘭を過ぎほどなくすると昭和新山と有珠山が見えてきた。 列車は内浦湾の海岸沿いを進み森駅あたりから間近に駒ヶ岳が見えてくる。雪をいただいた頂上が美しい。 大沼あたりの車窓も楽しい。

[23] 11月17日(水) スーパー白鳥28号 函館15:40→18:40八戸 256.4km

函館でスーパー白鳥に乗り換える。乗換時間は短いが、同じホームなので楽である。列車はしばらく江差線を進む。 ここは線形が悪いのかのろのろと走っている。木古内を出て津軽海峡線に入ると急に速くなった感じがする。 やがて青函トンネルへと入る。30分ほどで海底を通過して本州に入る。途中の青森で大半の乗客が入れ替わる。 八戸まで乗りとおす人は意外と少ない。青森で進行方向が変わり東北本線を八戸へと進む。

[24] 11月17日(水) はやて28号 八戸18:55→22:08東京 631.9km

いよいよ最後の列車である。八戸、盛岡間の新幹線は初めて乗る区間である。 合計3552.1kmの北海道の旅はこれでおわりである。北海道にいるあいだは普段より時がゆっくり流れていたような気がする。


今回北海道内を通過した市町村は次の通り。○印は立ち寄ったところ。

渡島支庁 函館市 松前郡福島町 上磯郡知内町 木古内町 上磯町 亀田郡七飯町 大野町 茅部郡森町 山越郡八雲町 長万部町
胆振支庁 伊達市 室蘭市 ○登別市 苫小牧市 虻田郡豊浦町 虻田町 ○白老郡白老町 勇払郡早来町 追分町 穂別町
石狩支庁 ○札幌市 千歳市 恵庭市 北広島市 江別市
空知支庁 夕張市 岩見沢市 美唄市 砂川市 ○滝川市 夕張郡由仁町 栗山町 空知郡奈井江町
上川支庁 勇払郡占冠村 空知郡南富良野町
十勝支庁 ○帯広市 上川郡新得町 清水町 河西郡芽室町 中川郡幕別町 池田町 豊頃町 十勝郡浦幌町
釧路支庁 ○釧路市 白糠郡音別町 白糠町 釧路郡釧路町 ○川上郡標茶町 ○厚岸郡厚岸町

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