一本道シナリオと理想シナリオ
一本道シナリオは、よくつかわれるパターンです。
GM側はPCが予想範囲内でしか行動できないので、安心できる。
PC側は自由度が削減されるため、うっとおしくなる場合もある。
一本道シナリオのパターン
1:ジェットコースター型
息つくひまを与えないほどイベントを続出させるもの。PCが自発行動を起こす前に次のイベントが発生し、PCが対処していくのがメインとなる。
ジェットコースターのように、自分とは関係なく先に進んでいくもの。
イベントがPCの意表をつき、しかも納得できる場合、ドラマチックなシナリオとなる。
悪い場合は、PCが全然参加せず、流されるだけになる。
2:つり橋型
一つのイベントでありながら、考えられるルートが限られているばあい。
吊り橋のように、進むスピードは自分で決定できるが、道は一本しかないこと。
初期TRPGの洞窟探査がこれにあたる。
PCが主体であるが、どう考えても進むべき道は一つであるもの。
GMにとってはいちばん楽である。洞窟とモンスターを用意して、村人でモンスター退治を依頼するだけ。
おもしろいトラップやリドルなどが必須となる。
悪い場合は、ただダラダラと時間がすぎる。
3:地雷原型
選択できる選択肢は一見大量に見えながら、実際選択できないもの。
一見束縛のない草原が広がりながら、地雷だらけで進める道は一本しかないもの。
これはシナリオ集をおこなっている時によくおこる。
たとえば、アイテムなどの入手と引き換えの依頼などは、いかに不条理でも受けざるを得ない。
その他、”正解”でない行為は、できない/難しい 場合。
2との違いは、選択肢がGMの強権でつぶされるところ。
すべてのシナリオはある程度一本道シナリオと言えます。シナリオ冒頭での依頼はPCの行動をある方向に縛り付けます。
PCは”断る理由がない”、”金がない”、”正義の味方であることを強制される”などから依頼を受けないという行動をとれない(とらせてもらえない)のが現状です。
GMのメモやノートのシナリオでは最初の依頼は承諾されることを前提としてすすんでいるでしょう。
PC側も報酬にたいする不満は言っても、承諾しないという行動を選択することはありません。
それは、”この依頼をうけないとシナリオが進まない”のは決定事項であり、依頼者/PC間には依頼を受けない自由があっても、GM/PL間には依頼を受けない自由は存在しないからです。
えんどうのシナリオの理想は、PLがGMの立場に同情しないことを前提とされたシナリオです。
PCは自分の感覚によって行動する。金で悪事を見逃し、うばわれた宝をとりもどす際にピンハネしたりする。ときには利害関係から仲間どうしで戦闘し、殺し合う。
慣れあいをいっさいなくした”シナリオ”。PCはシナリオを進めるのでなく、その時を自分らしく生きるのを第一とする。
PCは必ずヒーロー/ヒロインで、依頼は必ず承諾するものなんてシステムはえんどうはいまいち好きになれません。
GMの”逃げ”の理由でしかないでしょう。
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