雷の豆知識
thunder

20001127

1.雷とは ?

地面や水面近くが温かく、上空が冷たい時には上昇気流は発生する。この時、上空の雲が帯電して地上との電圧が数百万ボルト以上になり空気の摩擦で静電気が発生し成長すると雷になる。100万ボルト以上の電圧の為、1m以内に空気よりも電気の流れやすい金属、水(人間、動物。木)などがあれば、空気の絶縁破壊が起こり放電する。一度雷が落ちると放電しやすい通り道ができあがり、一瞬のように感じられる雷もある時間放電が継続する。
2.上昇気流はいつ起こるか ?

    積乱雲、寒冷前線、火山噴火などで発生する。

3.落雷事故の種類

  • 直撃による事故
    人体の場合は全身に100A以上の電流が流れて黒焦げになり助かる可能性はないに等しい。
  • 側撃による事故
    木の近く(約1m) に人が立っていて、その木に落雷した時、木より電気の流れやすい人の方に雷電流が飛んでくる。
  • 接触による事故
    木に人がふれていた状態でその木に落雷した時、雷電流の一部が人体に流れる。
  • 地面による事故
    木や建物に落雷すると雷電流は地面を流れるが、この時足を大きく開いて立っていたり寝転んでいると地面より流れやすい人間の方に雷電流の一部が人体に流れる。

4.雷の性格

  • 高い所の物から落ちて行く
    避雷針の先45度より大きい仰角で見える場所は安全と考えられる。
  • 乾いた物より、湿ったもの好きである
    雷は少しでも電気が流れやすい物に向かって進む。雷にとっては人や動物や樹木は金属とほとんど同じ。
  • 次はどこに落ちるかわからない
    約5キロ離れた所に落雷した時(雷が光ってから約15秒たってから雷がなった時)でも次の瞬間は頭上に落ちてくる可能性がある。AMラジオは20〜30kmからガリガリ音の雑音が聞こえてくるので目安になる。

5.避雷の方法

  • 平地にいる時
    高い木や建物があれば、その下に入る。但し、木や建物に触れたりせずに木の幹や枝からは10mくらいは離れること。木に落雷すると、木の中の水分が急に水蒸気になり、木が破裂して危ない為。また、木や建物から2m以内にいると側撃による事故になるおそれあり。
    周りに何もなければ、両足を閉じてかがみ込んで姿勢を低くする。体は濡れないようビニールなどをかぶる。この時に決して地面に伏せてはいけない。地面を流れる電流の一部が体の中に回り込んでくる為である。二人以上でいたり、動物と一緒にいるときは、互いに2m以上離れること。
    今までは、身に付けている金属は外し遠くに投げ捨てた方がよいとされていましたが、最近では突出しない限りは身体の外側に付けたままの方がショックがやわらげられる事が分かってきた 。
  • 家の中にいるとき
    部屋の壁やコンセントに接続されている電気器具やコードから1mくらい離れる。
  • 山の頂上や尾根にいる時
    危険を感じたら20〜30m下って岩陰や窪地に非難する。
  • 海、湖、沢などの水辺にいる時
    ボートに乗ったりや水に触れるのは危険。特に、沢は電気の通り道になるのでできるだけ離れる。
  • 車の中にいる時
    一般には車内は安全と言われているが、金属部には触れないようにしてアンテナは伸ばさない。オープンカーは幌を張り雨で濡れてくれば安全と言われている、ガラスサンルーフ装着車も同様に濡れてくれば一応安全、2輪車は安全な場所に避難する。
    走行中に直撃された場合、タイヤがパンクしたり閃光に目がくらむことが予想されるため停車または低速運転をする。
  • テントの中にいる時
    テントは一般的に危険であるが、比較的大きな金属支柱のテントではエアーマットや一人が乗れるくらいの金属があればその上でかがみこんでいると一応安心。但し、濡れたテントには触っていてはいけない。
6.まとめ
過去に見た雑誌や本にはさまざまな雷に対しての対策が書かれいましたが、その中で正しそうな対策をまとめてみました。
本来は自分で体験して確認したことだけを書きたかったのですが、何かの足しにでもなったらと思います。
なお、落雷に不幸にも遭遇した場合、少なくとも雷電流の人体への流入、流出個所はやけどになっている可能性があります。
また、心臓場合は速やかに心臓マッサージを、呼吸が停止している場合は速やかに人工呼吸を行う必要があります。また、両方の時もあります。蘇生処置も本によってさまざまな説がありますが、標準的なものを身に付けておくとよいかもしれません。
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