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今後5年間の容器包装リサイクル法 (マテリアルリサイクルの復活)
2006,6,28
1.泰山鳴動して鼠一匹
一年半の長丁場の審議会でさらに追加の審議会が開催され。国会でも審議内容を説明するよう質問も浴びせられ、200以上の市民団体が騒ぎ、30もの付帯決議が付与され、改正容器包装リサイクル法が可決された。
しかし、改正の内容は以下のように騒いだわりに大したものではなかった。内容は、
1)消費者の意識向上、事業者との連携
2)事業者の自主取り組み
3)市町村分別収集計画の公表
4)事業者が市町村に資金を拠出する仕組み
5)ただ乗り事業者への対処
などである。
6月27日に改正容器包装リサイクル法についての審議会があった。改正の中身とその後の政省令の改正内容、付帯決議に対する委員からの意見等を審議したものである。
改正の概要は以上に揚げたものであるが、肝心な実施内容は政省令の改正を待つことになる。政省令は環境省をはじめとする役人が決めることができるため、今後、改正法は闇の中になる。政省令の内容は以下の通りである。
1)容器包装多量利用事業者として指定される事業者
2)プラスチックの再商品化手法に燃料利用を加えること
3)事業者から市町村に拠出する資金について
4)ペットボトルの有償入札についての基本的な考え
5)プラスチック容器の分別の精度の向上
6)リターナブルビンの扱い 等々
また、今回の改正には衆議院から19、参議院11の付帯決議がなされた。といっても付帯決議は法的拘束力がないため、いくら国民の声といえども、法律の運営には影響がなさそうである。以下は主な内容である。
1)再使用容器と使い捨て容器の環境負荷の比較をすること
2)ペットボトルの再使用を検討すること
3)容器包装の安易な輸出を抑制すること
4)再商品化手法の環境負荷の調査を行うこと
5)プラスチック製容器包装の再商品化の方法は循環社会法に照らし合わせること
6)レジ袋の有料化について
7)その他
2.マテリアルリサイクルの復活
付帯決議は30もあるのでこの辺でやめるが、上記の5)プラスチック製容器包装の再商品化の方法については副題にも関係するため、説明を加える。再商品化の方法には、材料としてリサイクルする方法、化学的な分解を伴うもの、焼却を伴うものの3つが考えられる。この一番最初に排出抑制をその最後に適正処分を付け加えると、循環社会法の順番(1発生抑制、2再使用、3再生利用、4熱回収、5適正処分)となる。
審議会の最後に委員からの質問が多数あったのだが、今回は副題の「マテリアルリサイクルの復活」であるため、プラスチックの材料リサイクルということに絞ってまとめる。
財団法人日本容器包装リサイクル協会の新宮専務理事は、審議会の資料として「平成18年度再商品化事業者落札状況」を提出していた。内容は統計データだが、その中で落札単価を見ると、プラスチック製容器包装は、材料リサイクル(前年比△8,600)、油化(同三角5,800)、高炉還元剤(同△13,200)、コークス炉原料(同△2,300)、合成ガス(同2,100)と合成ガスを除くと全て4桁の額で下がっているのだが、プラスチック製容器包装として計算するとわずか600円/tしか下がっていないというのだ。これは、一番単価の高い材料リサイクルの割合が、33.0%から48.2%と大幅に増加したためである。仮に材料リサイクルの単価に変更がなくても、材料リサイクルの比率が上がれば全体では単価が上昇する仕組みである。
容器包装リサイクル協会では、材料リサイクルに支払う委託費が年々増加しているため、協会では何とかその額を抑えたい意向である。
専務理事の話はさらに続く。
材料リサイクルはその半分はリサイクルできずに処分している。よって、プラスチック製容器包装全体では、平成17年度が7割強製品化されていたのに、平成18年度では6割程度に落ちてしまった。これも材料リサイクルの比率が上がったためとのことである。
環境省からこの意見に対しての回答が出た。
残渣だけに捉われていてはおかしいので、この残渣については今後サーマルリカバリーで対応したい。つまり、現在のマテリアル優先(材料リサイクル優先)を見直すのではなく、残渣からエネルギーを回収する、ということで今後を乗り切るとのことだろう。
政省令案では燃料としての利用が付け加えられそうであるが、この残渣利用の促進を含めたものである。また、付帯決議にはプラスチックの分別の精度の向上も揚げられている。
5年後に再度法律は見直されるため、マテリアル優先は今後も5年間は安泰である。しかし、サーマルリカバリーが再商品化手法として登場したため、今後5年間は棲み分け、共栄を模索することになるだろう。
ちなみに日本鉄鋼連盟から、「2006年度容器包装リサイクル落札結果を踏まえた再商品化手法評価についての要望」という文書が出されていた。しかし、その資料については説明がなく、肝心な鉄鋼連盟の方が出席されていなかったため取扱いは不明である。内容は製鉄で使用する原料代わりの廃プラの供給量が材料リサイクルに傾いているため、製鉄にまわしてもらいたいとのことである。廃プラの製鉄利用に400億円もの巨額を投資したため、処理費用から回収したいとのことである。