容器包装リサイクル法の行方
2000,6,15
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もう4年も前であるが、このホームページで容器包装リサイクル法について述べた。
結論的にはこのシステムが成功すると、ビン飲料から缶飲料にシフトしていくというものだった。
果たして結果はどうだったのだろう?
結論から先にいうと、PETボトルにシフトしていったのである。
当時PETボトルは1.5リットルのものしかなく、珍しい存在であった。
その以前にも、初めてコカコーラのPETボトルがでたときは、ビンより高価で強度的にも心許なかった。私はこのようなものが普及するとは思ってみなかったのである。
飲料容器の推移を見ると、ビン飲料から缶にシフトしていったのではなく、いきなりPETに変わっていったのである。また、当初の予測に反して、缶飲料もめっきり減ってPETボトルにシフトしていった。
現在のPETボトルは、ガラスビンより美しく、丈夫で、軽い。
容器そのものの単価も低下したのだろうか。
輸送効率を考えるとビンよりも遥かに経済的である。
PETボトルの製造では、工場での手間はガラスビン並であるか、以上のような長所を考えるとコストは低く抑えられる。
| 炭酸飲料の容器別生産量推移 | 単位:キロリットル | |||
| 1996 | 1997 | 1998 | 1999 | |
| リターナブルビン | 80,993 | 68,560 | 66,300 | 59,658 |
| シングルサービスビン | 286,003 | 228,326 | 186,292 | 177,479 |
| PETボトル | 592,145 | 731,806 | 796,779 | 900,520 |
| 缶 | 941,729 | 904,944 | 871,333 | 770,803 |
| 合計 | 1,900,870 | 1,933,636 | 1,920,704 | 1,908,460 |

プラスチック容器全盛時代が予感される。
それはPET以外のその他のプラスチック容器包装のリサイクルシステムが動き始めたからである。
ごみ問題の一翼を担っていた廃プラスチックが、今まではリサイクルの難しさで、敬遠していた一間で気兼ねなく使うことができるようになったからである。
プラスチックの添加剤の問題はいつの時代でもあげられている。現在はフタル酸エステルを筆頭にして、塩ビに含まれている物質が注目されている。
その前は、スチロール樹脂、ポリプロピレンの安定剤や、ユリア樹脂などである....
しかし、それらの使用に対する声はすぐ冷めてしまって、益々便利なプラスチックが開発されていく。
この法律が適用されてから、製造側の企業は作った容器の重量だけ協会に上納金を納める。
企業側の行動は決まっている。
以下にプラスチックの量を減らすかである。企業によっては紙に変えるところもでるだろう。
残念ながら、国の思惑である、リサイクルしやすいプラスチックやガラス性の容器に変えるところは皆無である。
なぜならば、軽くて安い素材にすることは運搬効率を高めるための鉄則だからである。
国ではこの法律が適用されると、企業はリサイクルしやすい素材に自主的に変えるだろうと考えていた。
しかし、現実はリサイクルのしやすさよりも、いかに軽い素材で作るかが問題になってくる。
例えば、リターナブルビンから肉薄のワンウェービンへ、更にもっと軽いPETボトルへ。
また、洗剤の容器などは詰め替え用の容器をプラスチックのラミネート性の薄いものに変えたり。
これらはリサイクルに関しては逆の方向へ行っているが、容器の重量は確実に減っている。
プラスチックリサイクルの方法が懸念される。
せっかくマテリアルリサイクルの機運が高まってきているのに、製造側では逆の行動をとっている。確かに製造側の意見は合理的である。20%肉薄にすることにより、ごみを減らすことができるのだ。これは40%のリサイクルよりも環境には効果的かもしれない。
品質ごとの表示を業界の自主規制で行うとのことだが、単一のプラスチックでは性能を上げることができないため、限られた範囲になってしまう。
ラミネート技術は接着剤の発達とともに高度になり、益々リサイクルはしにくくなる方向だ。いくら容器一つあたりの重量が減っても、他品種少量生産だとごみ量全体は増えてしまう。
他品種少量になるとプラスチックの種類は限りなく多くなり、マテリアルリサイクルができなくなる。
いつの日か、混合プラスチックという品質のものを材料にした製品を使うようになるだろう。