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ごみにも排出量取引制度を2002,8,4
今回はごみの排出抑制のための効果的な手法として、ごみの排出量取引制度について述べようと思うのだが、まずこの制度を適用する前に 「ごみ排出量を増加させるような制度」を撤廃することが必要である。 それは、廃棄物処理施設の整備に対する補助制度である。 この制度は昭和30年代頃から始まり、当初の目的は衛生処理であり、完全な焼却処理への移行にあった。現在はその方向は是正され、 排出抑制、再資源化という方向に進んでいるためそろそろ補助制度そのものを見直す時期になっているはずなのに、国は小手先の対応に追われている。 この制度の利用側(主に市町村)は大きな施設を作り、少しでも余計に補助金をもらおうと考えるため、どうしても排出抑制に目が向かなくなる。
・削減3計画
ごみ処理基本計画というものを地方自治体は策定することになっているが、その中での最も重要な排出抑制計画はほんの2〜3ページであり、
努力目標に過ぎないことを羅列しているに過ぎない。目標と計画の名称を合致させるため、ごみ処理基本計画を「ごみ排出削減計画」に改め、
策定を地方自治体の義務にすべきである。
ごみ処理基本計画の基本的な部分はその上位計画の「環境基本計画」に盛り込む必要がある。
また、そのほかに温室効果ガスの削減を目標とした「地球温暖化防止計画」、水の使用量や排水の削減を目指した「生活用水・排水削減計画」と
「ごみ排出削減計画」を環境基本計画の3つの柱にすべきである。
京都議定書の排出量取引制度と違うところは
1.海外との取引の禁止
バーゼル条約に違反してしまうし、ごみに関しては国内で処理すべきである。
2.できる限り狭い範囲での取引とする
少なくとも県内での取引程度にする。北海道と沖縄での取引は勧められない。
3.吸収源を認めない
京都議定書では森林などの吸収源を認めているが、ごみ問題ではリサイクルと排出抑制はあくまでも別の次元として扱うため、リサイクル率の高さは
排出量取引には考慮しない。
まず、政府が「ごみ排出削減基本計画」を策定し将来の日本におけるごみ排出量の目標値を決める。
県はこの基本計画に則って各市町村の削減目標を立てる。基準は例えば平成12年度の一人一日平均排出量(各市町村のごみ量を365日と人口で割った数量)
を1とした場合の指数で表す。これならば人口の増減によるハンデキャップがなくなる。
各市町村はこの削減目標を踏まえてごみ排出削減計画を立てる。目標年次の5年後に5%とか10%の削減というような計画になるだろう。5年ごとに見直すが、
5年後の指数と平成12年度の指数の差が「取引枠」となる。
国の基本計画には
1.削減方法及び支援策
2.削減目標値
3.取引枠が発生したときの補助金の支払い、及び罰則規定等制度の確立
4.自区内処理原則の見直し
等が盛り込まれる。
削減方法の例示、EPR(排出者責任)の確立や手数料の徴収方法、有料化にした場合の効果の予測、削減量に応じた補助金のあり方等様々な検討がなされる。
もし、市町村の取引枠がプラスになった場合は、その指数に人口をかけた数値に対して補助金が支払われるか、他の市町村に補助金より高額で販売することができる。
指数がマイナスになった市町村は高額で他の市町村より排出枠を買うことになるが、
そのごみ量増加分は排出枠を売った市町村が処理することになる。さらに、指数がマイナスになった場合は罰則規定が適用される。
また、買った排出枠の有効期間を1年程度とする。排出枠を買って、ごみ排出量を枠内におさめたときは、罰則規定は適用されない。
以上の施策により市町村は、今後大きな施設を作ろうとしないで、せっせと排出抑制策を考え実行していくだろう。