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本来の公共事業とは

−−PFIの増加について考える


2004,6,28

PFI事業が増えている。(平成12年で10件程度だったが、平成15年で累計100件以上に増加している。)
PFIとはPrivate Finance Initiativeの略で、公共施設等の建設、維持管理、運営等を民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用して行う新しい手法である。以上は内閣府の説明であるためピンとこないかもしれないが、要するに公共事業を民間が行うことである。
具体的にはある公共サービスに対して20年とか30年の長期契約で民間事業者が事業の委託を受ける。その対価を政府なり自治体が払うことになる。しかし、国民に直接関係のある「公共事業」で、国民の税金で行われるものなので、法律により厳重に管理されている。

公共事業とは何か。
それは税金を使ったり借金をしたりして、公共の施設を作ること。と勘違いしている人も多いだろう。
公共事業とは、2人以上の人間が集まった時に、自分たちの利益を守るために行うことと考えられる。例えば敷地の境界線に塀を設けたり、食物を分け合うという行為も公共事業である。
人間が増えると国という集団となり、行政組織という特殊な団体が公共事業を担うことになる。道路を作ったりするのが公共事業であるが、当初は役人自らが土木工事を行っていた。
時代が下ると、役人たちの技術では到底大きな事業が行えなくなったため、民間の専門事業者に公共事業の工事の部分だけを委託するようになる。サービスそのものを委託することもある。それが、いわゆる現在の公共事業である。
本来国民自らが行ってきた公共事業が、役人の仕事となり、そして、その事業も民間に委託するようになる。こうすることにより巨大な事業を行うことができるが、その分国民への責任は拡散していった。
さらにPFIでは民間委託を推し進めることとなる。

PFIは単なる業務委託ではない。今までの民間委託はあくまでも国なり自治体が主体となっていたが、PFIは民間企業が公共事業を主体的に行うものである。しかし民間企業はあくまでも利益の追求のために活動するため、公共事業といいながら国民に対しての責任は限りなく拡散してしまうことが考えられる。
民間企業が行ったほうがサービスの質、コストとも良くなるという考え方もある。役人はもともとそのような国民を満足させるような才能はないのである。民間の企業が利益を追求しつつサービスを向上させることは可能である。しかしお金を持っている「国民」に対してのサービスとなる。
PFIや通常の業務委託により、公共事業の外堀から次々へ民間企業に渡すことができる。民間企業が行えるような事業を全て民間に移行すると、最終的に本来の公共事業が残る。
それは地域コミュニティーの維持にほかならない。
しかし、現在の役人に与えられた仕事は、そのほとんどが民間企業の方がよほどうまくできるものである。民間に任せても大丈夫な仕事をかかえ、役人は忙しい。その結果、本来の地域コミュニティーの維持というところまで頭が回らない。ところが時代の要請で、次々と自分たちの事業を民間に渡すことになるが、自分たちは仕事の負荷が少なくなると喜んでいる。民間企業ならば、このような状況(つまり仕事がなくなった場合)では人員整理となるのだが、役人は増えはしても減りはしない(パーキンソンの法則では、役人の数は仕事の量に関係なしに、級数的に増加する。)。
かくして公共事業を民間に全て丸投げしても役人は残ることになる。しかし、そのような状況でも役人たちは互いに仕事を作りあうため、仕事そのものは減らず、相変わらず忙しく立ち回り、本来の公共事業を考える暇はない。

   
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