容器包装リサイクル法が抱える問題点

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ヨーロッパ諸国から端を発した容器や包装のリサイクルという概念は、ここ日本でも花開き来年度からは更に対象物が拡大する。
当初はビン・ペットといったごく限られた品目で性状が一定のものからのスタートであったために比較的容易に法体系にのることができた。
しかし、2000年からは新たに「その他の廃プラ」、「その他の紙」という性状も機能も雑多な品目が対象となるため、法体系そのものが崩壊するかもしれないという危惧があることを、その他の廃プラを例にして以下に説明する。

今までの2年足らずは、容器包装リサイクル法のプロローグである。飲料用のガラスビン、飲料用のペットボトルに限られていた。これらの性状は一定しているため洗浄さえしてあればそれだけで売却できた。また、形状・機能も一定しているため市民段階での分別・工場内での選別も容易であった。
一方その他の廃プラは性状はポリエチレン、ポリプロピレンから始まり雑多な性質のものがある。また、形状もフィルム状のもの、ボトル状のものトレー状のものと千差万別である。また廃プラの中には容器包装対象が2〜3割程度含まれている。決定的に異なることは、その排出総量である。ペットボトルが年間20万t程度なのに対しその他の廃プラは300万tと推定される。
これだけ悪い条件がそろっているのにペットボトル同様に材料リサイクルするというのは相当困難なことが分かる。しかし、現実的には材料としてリサイクルされることが推奨され、現に行っているところもある。

材料リサイクルを行うためには必ず洗浄が必要となる。そしてその前後に徹底的な選別作業が必要となる。
これだけでも多大なエネルギーを必要とするのだが、製品化率は僅かに40%でよいと規定されている。残りの60%は場合によっては洗浄、選別など膨大なエネルギーを使用したにかかわらず、廃棄物になってしまう。
これらの廃棄するエネルギーを考えると、高効率(例えば50%以上)の熱回収の方がリサイクル率が良い可能性がある。廃プラから再生されたものもいずれ廃棄されることを考慮すると、熱回収の方が効果的なことは一目瞭然である。

プラスチックは石油が原料である。石油精製時に需要にあわせて燃料になるか材料になるかが決まるため、最終的には燃焼させてしまってもようとが大きく変わるものではないということは言うまでもない。

また一つ容器包装リサイクル法の大きな問題として、廃棄物を機能別にわけてしまったことがある。
廃棄物はいろいろな見方で区別する方法がある。燃えるものと燃えないもの、大きいものと小さいもの、家庭から出るものと産業活動から出るもの...これらは時代、地域により変化する。
本法律では包むものと包まれるもので区別している。
廃棄物は物質であるために材質で分けるべきである。
容器包装リサイクル法の前段で、材質による区分け、リサイクル方法、熱利用での注意が説明されるよう改善が必要である。

一方、本法律の目的の一つは「廃棄物の減量化」であるが、実際のシステムでは減量化を達成できないという問題もある。
製造事業者がリサイクル費用を負担するシステムであるが、実際はリサイクル費用の大部分をしめる収集運搬は全て市町村負担で行われる。リサイクル費用の一割程度をしめる再生費用もその一割程度を市町村が負担する。また、製造事業者は直接再生事業をするわけではなく、指定法人に委託して僅かなお金ですませられる。
事業者にとって、容器包装をリサイクルしやすい素材にしたり、容器包装を省くといったインセンティブが働かずに、少しでも再商品化費用の負担を減らそうと大量生産に踏み切るだろう。(つまり製品の製造費用に対する容器包装の費用の比率を少なくする)

再商品化費用を事業者が払っているということを直接的に表すためには、ドイツのグリーンポイントのようなものが考えられる。これは容器包装ひとつひとつに対しグリーンポイントの使用料金を協会に支払う方式である。これにより事業者及び消費者は再商品化費用を負担することになる。
この方式を押し進めて、商品一つ一つにいくらの再商品化費用が掛かっているかが表示されれば効果的である。
例えばレジで精算するとき、通常は消費税の項目はあるが、新たに容器包装費用の項目もつける。これだけでも消費者にとってインセンティブになるが、これらの機能をより効果的にするためには、プラスチック、その他の複合材料などリサイクルしずらいものには、より高額な再商品化費用を設定する必要がある。
この容器包装費用を個々に表示する方法を使えば、プラスチックのリサイクル費用が高いことを消費者に認識させることができる。
徐々にビン・缶などの製品に移るだろう。
最終的にリターナブルビン(それも大容量のもの)の売上げが大きくなれば、容器包装に関する廃棄物問題は解決するだろう。