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奪われし未来

Our Stolen Future

シーア・コルボーン他 

1997/9/30 翔泳社


内 容

フロリダ湾岸のハクトウワシの奇妙な行動、イギリスのカワウソの激減、オンタリオ湖のセグロカモメの異常から始まり、妊娠中の流産抑制剤(DES)の胎児への影響、人間の精子の減少...と内分泌かく乱物質による生物への影響を科学論文を基に分かりやすく説明している。

筆者が特にいいたかったのは、2つのパラダイムの転換であろう。

一つは化学物質の毒性評価を発ガン性からホルモン作用へと変えることである。
レイチェル・カーソンは「沈黙の春」でDDTの発ガン性について述べた。彼女はDDTのホルモン作用について気づいていたが、彼女自身がガンに冒されていたため、ことさら発ガン性にこだわったとしている。

もう一つは生物の行動や生殖には遺伝子だけではなくホルモンによっても決定されると主張している点である。
特に胎児期の影響は大きい。

環境ホルモン、内分泌かく乱物質、ホルモン様化学物質...と本書の中で名称の統一がなされていないが、世間に環境ホルモンを知らしめた意義のある書籍である。

目 次
第一章  前兆
第二章  有毒の遺産
第三章  化学の使者
第四章  ホルモンの異常
第五章  子孫を絶やす50の方法
第六章  地の果てまで
第七章  シングルヒット
第八章  ここにも、そこにも、いたるところに
第九章  死の年代記
第十章  運命の転機
第十一章 がんだけでなく
第十二章 わが身を守るために
第十三章 不透明な未来
第十四章 無視界飛行

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