リサイクルしてはいけない?は本当か?
2000,7,4
The Waste and Garbage Club Home Page
「リサイクルしてはいけない」がはやっているので、読んでみた。
この手の本は定期的に発刊していて、どれも内容の趣旨は同じようなものである。
槌田教授「環境保護運動はどこが間違っているか?」...
今回の武田教授は循環型社会の法案が通った矢先でタイミングが良かったのか、テレビや雑誌でも取り扱われ話題になった。
要約すると、武田教授は独特の手法を使い(経済性のみを考えている)、PETボトル、紙のリサイクルはエネルギーを非常に必要とするため、焼却して埋め立てるべきである。といってる。また処分場は資源の貯留場として、未来の子供たちに取っておくべきである。と。
しかし、肝心な焼却や埋立の技術に関しては触れられていない。
また、著者は環境というものを冷静に「唯物論的」に考えていると思ったら、非常に「観念論的」であったので、賛同しかねた。
徹底的に「唯物論」で行った方が読みやすかった。
また、
「水銀の入った電池だけはとりあえず.....(P80)」
「すでにダイオキシンと焼却の問題は片づいてきました...(P44)」
「分別なし、袋を不透明に...(P109)」
「リサイクルはいりません、我慢せずに長生きしましょう...(P117)
などの言葉が何の脈絡もなく出てくるので戸惑うこともある。
安井教授との対談が環境雑誌に載っていたが、本来は理論的にLCAなどを議論すべきであったのに、リサイクルを始めとする静脈産業の賃金や労働環境と主題からだいぶそれてしまっていた。
安井教授もPETボトルのLCAを考えていて、PETボトルのリサイクルは環境に負荷をかけるが、やるべきであるとの意見である。
私は、PETボトルは現在のようなフレークにして、リサイクルしたり、焼却してリサイクルするようなものではないと思っている。
いずれにしても、ボトルは非常に軽く丈夫でつぶして運ぶのは困難である。(経済的に不利である)
また、毒性や耐薬品性があるため、そのまま洗って使うのがベストである。
ガラス性のリターナブルビンより軽いため、運搬車両を工夫すると、現在よりも更に効率よく運べるはずである。
(発泡スチロールなどの運搬も考えると、軽自動車並のエンジンに10t車並の箱をつけても走れるはずである。)
この本の批評に戻る。
もう少し時間をかけて、武田教授の研究成果を載せてもらいたかった。
また、慎重に内容を吟味してもらいたかった。
(また、安井教授は普段はキチッとした研究をしているので、対談の時はズバッと言ってほしかった。)
ただ、今日から環境を始めました、という人には是非読んでもらいたい。目が覚めるかも...